艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、56話が終わりました

今回からしばらくゴールデンウィーク特別企画になります

ゴールデンウィークを過ぎてもまだやってる可能性がありますが、ご了承下さい

※全編戦いはございません。平和回です



最初の企画は、きそとレイのお話です

きそが行きたい場所とは何処なのか…‼︎

お楽しみに‼︎


57話 ゴールデンウィーク特別企画① きその初体験(1)

「ここがオタロードって所だ‼︎」

 

「おぉぉぉお‼︎」

 

少し薄暗くなった歩行者天国を見て、きその目が輝いた

 

俺ときそはオタロードに来ていた

 

一足先に来た俺達は伊丹空港にフィリップを着陸させ、荷物をホテルに置き、大阪を散策し始めた

 

きそがどうしても行きたい場所があるらしく、それに付き合う事になった

 

それがここ日本橋、オタロード

 

マニア御用達の店が多い地区だ

 

「わぁ〜‼︎何か凄いね‼︎」

 

「ここはアニメグッズが沢山売ってる地区だ。んで、行きたい場所ってどこだ⁇」

 

「あそこ‼︎」

 

きそが指差したのは、メイド喫茶

 

「ガイドブック見たんだ‼︎安くて美味しいんだって‼︎」

 

「ん、分かった。行こう‼︎」

 

きそとはぐれない様に手を繋ぎ、中に入った

 

「おかえりなさいませ‼︎ご主人様、お嬢様‼︎」

 

「二人だ」

 

「此方の席へどうぞ〜‼︎」

 

席に座り、きそにメニューを渡す

 

「どれにしようかな〜」

 

きそは床に足が届かず、足をプラプラさせながらメニューを選ぶ

 

しかも、メニューで完璧に顔が見えない

 

「にゃんにゃんホットケーキだって‼︎」

 

「好きなの食えよ⁇」

 

タバコに火を点け、辺りを見回す

 

…色の濃いマニアが多いな

 

「ご注文はお決まりでしょうか⁇」

 

オーダーを聞きに来たメイドに注文をする為、メニューを少し降ろし、ようやくきその顔が見えた

 

「えと…にゃんにゃんホットケーキ二つと、アゲアゲサイダー下さい‼︎」

 

「アイスコーヒーもな」

 

「畏まりました〜‼︎」

 

メイドが厨房に戻ると、きそがニヤニヤしている

 

「そんな楽しいか⁇」

 

「うん‼︎レイと二人きりだもん‼︎」

 

そう言って、きそは笑った

 

鹿島、すまない

 

俺は過ちを犯してしまうかも知れない…

 

「メイドさん、語尾に”にゃん”って言わないね」

 

「普通のメイドは言わないぞ⁉︎」

 

「そっか…ざんね…」

 

「お待たせしました‼︎お先にアゲアゲサイダーと、アイスコーヒーだ”にゃん”‼︎」

 

二人の前にそれぞれの飲み物が置かれた

 

「ありがとう‼︎」

 

「彼女さんですか⁇」

 

「そう。出来たてホヤホヤだ」

 

「ふふっ、ごゆっくりどうぞ〜‼︎」

 

メイドが去った瞬間に、きそが少し乗り出して来た

 

「言ったね‼︎」

 

「言ったな…時代は”にゃん”なのか⁉︎」

 

「にゃんだよ‼︎にゃん‼︎」

 

にゃんにゃん言うきそを、チョットいじりたくなった

 

「語尾に”にゃん”付けて自己紹介してみろ」

 

「きそだにゃん‼︎サイダー美味しいにゃん‼︎」

 

鹿島…俺は悪くない

 

きそが可愛すぎるんだ…

 

「お待たせしました‼︎にゃんにゃんホットケーキですにゃん‼︎」

 

「わぁ。ネコの顔になってる‼︎」

 

ネコの形に焼かれた、分厚いホットケーキに、チョコで描かれた顔があり、周りにイチゴジャムがある

 

タバコを消し、アイスコーヒーを飲み、ホットケーキを頬張る

 

「他に行きたい場所は⁇」

 

「え〜と…アニメショップ、見てみたい‼︎」

 

「分かった」

 

さっきも言ったが、この地区はアニメショップが多い

 

流行りのアニメを知っていれば、一日いても飽きない位だ

 

「ごちそうさま‼︎」

 

「美味しかったか⁇」

 

「うん‼︎」

 

きその口元には、大量のイチゴジャムが付いている

 

それを紙ナプキンで拭いて、会計を済ませる

 

「1200円で〜す‼︎」

 

「ほい」

 

「ありがとうございました‼︎行ってらっしゃいませ、ご主人様、お嬢様‼︎」

 

「行ってきま〜す‼︎」

 

きそがメイド達に手を振ると、メイドの数人が手を振り返してくれた

 

「美味しかったね‼︎」

 

「中々だったな。メイドもレベルが高い」

 

店を出てすぐ、きそは足を止めた

 

「これ何⁇」

 

きその目線の先には、ガチャガチャの機械がある

 

出て来るのは、二足歩行の白いロボットが主流のマスコットだ

 

「やってみるか⁇」

 

「やってみる‼︎」

 

きそに100円玉を渡し、やり方を教える

 

「ここに100円玉を入れて…レバーを回す」

 

ガチャガチャと音がし、カプセルが出て来た

 

「おぉ…」

 

きそは不思議そうにカプセルの中身を見つめる

 

「これだね」

 

機械に描かれたラインナップの一つに、カプセルの中身があった

 

「色んなガチャガチャがある。探しながら歩こう」

 

「うん‼︎ガチャガチャ面白い‼︎」


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