艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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おそらく最後の単発短編

次から本編に戻ります

今回のお話では、榛名が新しい武器に目覚めます‼︎


榛名のサブウェポン造り‼︎

単冠湾の工廠

 

榛名が一枚の設計図を妖精に渡した

 

「注文通り造るダズル。いいな」

 

”で…出来まへん…”

 

「やりもしないのに出来まへんとか言うなダズル‼︎いいか⁉︎ハンマーで叩き潰されるか、注文通り造るかの二択しか無いダズル‼︎いいな⁉︎」

 

榛名はハンマーを床に叩き付け、妖精達を脅す

 

”ひぃ‼︎て、てやんでぃ‼︎やるだけやってやるぜ‼︎”

 

「チョットでも不良が見付かっても叩き潰すダズル。いいな」

 

”畏まりました‼︎”

 

榛名が工廠を出ると、ワンコがいた

 

「榛名‼︎」

 

「何ダズル」

 

「珍しいね。工廠に行くなんて‼︎」

 

「はっ‼︎たまには顔を見せてやっただけダズル‼︎」

 

この時、ワンコはあまり気にしなかった

 

数日後、止めておけば良かったと気付いた時には、既に遅かった…

 

 

 

 

数日後…

 

「出来たダズルか⁉︎」

 

”おう‼︎飛び切りの力作だぜ‼︎”

 

妖精達が幕を上げると、中から注文された武器⁇が出て来た

 

「おぉ…注文通りダズルな。褒めてやるダズル」

 

”使い方を説明するぜ‼︎まずはこのスイッチを入れて…”

 

妖精の一人が説明する最中、榛名はしっかりと説明通りにそれを動かした

 

謎のエンジン音が、工廠に響く

 

”こいつの”刃”は、特別に頑丈な合金を使ってる。まぁ、折れたり欠けたりはしやんで”

 

「良い仕事するダズル‼︎さぁ‼︎提督で試すダズル‼︎」

 

珍しく嬉しそうに、榛名は工廠を出ようとした

 

”おいおいおい‼︎ハンマーでも大概シャレにならんが、そいつは更にシャレにならんで‼︎”

 

「妖精の分際で榛名に指図するダズルか…⁇」

 

ゆっくりと榛名が振り返る

 

”お、お好きにどうぞ‼︎”

 

「素直は大事ダズル。あ、そうだ。コレをやるダズル。ホレ」

 

榛名は振り袖から、謎の石を投げた

 

「深海の野郎が大切そうに持ってたから、没収したダズル」

 

”これ…ホンマにえぇんか⁇”

 

「不満ならコレを貴様で試すダズル」

 

榛名は手に持ったそれを妖精に向けた

 

”いやいや‼︎ありがたく頂戴します‼︎はい‼︎”

 

「じゃあな‼︎」

 

走り去る榛名を遠目に、妖精達の元には、謎の石が残る

 

”これ…レアメタルやんけ…えぇハンマー造ったるさかいな”

 

 

その頃、執務室では…

 

「霧島」

 

「どうしたマイク⁇」

 

「榛名、工廠で何頼んだのかな⁇」

 

「新しいハンマーマイクか⁇」

 

「提督〜‼︎」

 

バタバタと足音が聞こえ、ドアが勢い良く開く

 

そして、謎のエンジン音が聞こえる

 

「工廠で新しい武器を造ったダズル‼︎ホレ‼︎」

 

ワンコは手元の書類を落とした

 

「最近ゾンビ映画を見たダズル‼︎ハンマーのサブウェポンでコレを使うダズル‼︎」

 

先程から聞こえる謎のエンジン音の正体は、チェインソーだった

 

「提督、試し斬りさせるダズル‼︎腕の一本で良いダズル‼︎な⁉︎」

 

「やめろ、榛名‼︎正気に戻れ‼︎」

 

「榛名は正気ダズル。さ、おててを出すダズル‼︎」

 

「うわぁぁぁあ‼︎」

 

 

 

一時間後…

 

医務室には、ワンコと榛名が居た

 

「ほんっと怖かった‼︎」

 

「マジで一本持っていくとは思わなかったダズルか⁇」

 

「バケツで繋がったから良かったものを…榛名‼︎」

 

「あ⁉︎」

 

「次やったら、学校だからね⁉︎分かった⁇」

 

「もうチェインソー”は”しないダズル。充分強いと分かったダズル」

 

「なら良いけど…」

 

「…悪かったダズル。榛名は、提督の泣き顏を見るのが好きなだけダズル…」

 

「もう良いよ…次からはしないでね⁇」

 

「チェインソー”は”しないダズル」

 

この時、ちゃんと”他もダメ‼︎”と、言っておくべきだった…

 

 

数日後…

 

「提督‼︎新しいハンマーが出来たダズル‼︎試し打ちさせるダズル‼︎」

 

「もうしないって言っただろ‼︎」

 

「チェインソー”は”しないと言ったダズル。これはハンマーダズル。提督の目は節穴ダズルか⁇それともチェインソーが良いダズルか⁉︎ここにあるダズルよ⁇」

 

そう言って、榛名はチェインソーのスイッチを押し、起動させる

 

「逃げるマイク‼︎マジで死ぬマイク‼︎」

 

「後は任せた‼︎」

 

「おい‼︎待つダズル‼︎痛くないダズル‼︎」

 

 

 

単冠湾は、今日もなんやかんやで平和である‼︎

 


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