艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、52話が終わりました

今回のお話は、子供達が見たと言う”おばけ”のお話です

夜中の決まった時間なるとに現れる、海賊の姿をした幽霊が林で出ると子供達がパパとレイに言い、確認と巡回の為に、肝試しが開かれます


53話 ボーイッシュな海賊(1)

鹿島鹵獲事件から数日後の基地…

 

19時になった

 

最近、この基地に海賊の幽霊が出るとの噂を子供達から聞いた

 

「てな訳で」

 

「肝試しをしたいと思います‼︎」

 

「おばけこわい」

 

たいほうは武蔵にベッタリくっ付き、離れない

 

「心配するな‼︎おばけなど、私が叩きのめしてやろう‼︎」

 

「よ〜し、スティングレイチーム、出発〜‼︎」

 

「出発〜…」

 

レイのチームは

 

しおい

 

プリンツ

 

 

ローマ

 

 

 

 

パパのチームは

 

たいほう

 

武蔵

 

れーべ

 

まっくす

 

はまかぜ

 

の、メンバーになっている

 

他の連中はお留守場だ

 

グラーフに至っては、ビビリにビビリ過ぎて泣きそうになっていた

 

「レイ、あんたまさか怖いんじゃないでしょうね⁉︎」

 

「ここここ怖い訳なななないじゃないかかか」

 

懐中電灯を持つ手がカタカタ震える

 

正直、おばけとか超☆怖い

 

今すぐ帰りたいが、日中子供達に何かあったら大変だ

 

そんな時、林から物音がした

 

「ウヒャオ‼︎」

 

慌ててローマにしがみ付く

 

「…何やってんのよ。鹿島に言うわよ⁇」

 

「なんだ、いつものリスじゃん‼︎」

 

しゃがんだしおいの目線の先には、小さなリスがいた

 

たいほうがよく遊んでいるあのリスだ

 

「ちょっと。暑いんだけど⁇」

 

「先行って、マジで」

 

「はぁ…しょうがないわね…」

 

肝試しのコースは、イ級のお墓が折り返し地点兼確認箇所だ

 

「着いたって、もう帰ろって」

 

「またお花が添えてあります‼︎」

 

プリンツの一言でブルッと来た

 

「オシッコ‼︎」

 

「うるさいわね‼︎そこの茂みでしなさいよ‼︎」

 

とうとうローマに怒られる

 

「うぅっ…」

 

茂みで用を足し、元に戻ると誰もいなかった

 

「え…嘘…はぐれた⁉︎」

 

レイにとって、一番恐れていた最悪の事態

 

はぐれる

 

「助けてくれー‼︎」

 

 

 

 

 

レイの声は、数分遅れて出発していたパパのチームにも聞こえていた

 

「こわい」

 

武蔵にしがみ付いていたたいほうが、更にしがみ付く

 

「すてぃんぐれいの声だ。心配するな」

 

「すてぃんぐれいたべられた⁇」

 

「いや、彼はそこまで弱くない」

 

「あ‼︎りす‼︎」

 

先程のリスだ

 

どうやら何処かに案内したいらしい

 

「着いて行こうか」

 

パパの一行は、リスに着いて行く事にした

 

 

 

 

 

「ちょっと…マジで嫌なんですけど…」

 

来た道を帰ろうとするが、こういう時に限って茂みがよく動く

 

「あ、あはは…」

 

レイは自害したくなった

 

地面に膝を落とし、ポロポロと涙を流す

 

「怖いって〜‼︎助けろって〜‼︎」

 

「誰だ⁇」

 

「へっ⁉︎」

 

月の光と共に現れた人影を、レイは見覚えがあった

 

「き、きそ⁇」

 

「こんな所でなにしてるの⁇」


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