艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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番外編と書いてありますが、メインに関わって来ます



年に一回の健康診断診断

スティングレイの弱点が分かり、隊長の隠していた謎の一つが明らかになります

分かる人には分かるかも知れませんが、横須賀にかかる疑惑…



番外編 艦娘達の健康診断(1)

今日は健康診断だ

 

明石、横須賀、そしてローマが各検診に当たっている

 

「あ‼︎あ‼︎あ‼︎あだだだだだだだだ‼︎」

 

「大人でしょ⁉︎我慢なさい‼︎」

 

「アッーーーーー‼︎‼︎‼︎」

 

採血の担当をしている横須賀の前にいるのは、スティングレイだ

 

斬られようが、撃たれようが、殴られようが、悲鳴を上げないスティングレイは、注射が唯一の苦手

 

私で言えば、泳げないのとおなじだ

 

「ちょっとは黙りなさいよ‼︎」

 

「うっせぇ‼︎鬼‼︎ドS‼︎巨乳‼︎」

 

「もっと奥まで入れましょうか⁉︎」

 

「やだぁぁぁぁぁあ‼︎ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい‼︎」

 

「鹿島。ちょっと黙らせて」

 

「スティングレイ⁇」

 

「痛い痛い‼︎ヤダヤダ‼︎鹿島助けて‼︎」

 

「それっ‼︎」

 

鹿島は自身の胸にスティングレイの顔を埋めさせた

 

「はい、終わり」

 

「ジェミニのアホ‼︎ヘタクソ‼︎」

 

「スティングレイ。あんた、そんだけ元気ならもうちょっと貰えるかしら⁇」

 

「ヤダ‼︎」

 

「世界には血が足りないのよ。あんたの血を、世界中の子供が待ってるわ」

 

「分かった‼︎」

 

子供と言う言葉を聞いた瞬間、スティングレイはベッドに仰向けになった

 

「え〜…」

 

急に協力的になったスティングレイに悪寒が走った

 

「その代わり…誰か手を繋いでて…欲しい」

 

「ダッサ…」

 

口ではそう言うが、内心は嬉しかった

 

本当に変わってないんだ…

 

「私が繋いでますよっ」

 

鹿島はスティングレイの手を握り、椅子に座る

 

「すまんな」

 

「じゃ、行くわ」

 

「あ°っ‼︎」

 

ゆっくり針を刺したつもりだが、スティングレイの口から変な声が漏れた

 

「分かった‼︎ジェミニは俺が好きなんだ‼︎だから痛い事するんだ‼︎」

 

「愛情の裏返し、ですねっ」

 

「好きよ。隊長と同じ位にね」

 

「あっそ。俺は嫌いだね‼︎無理矢理注射するし‼︎メシマズだし‼︎ドSだし‼︎女好きだし‼︎取り柄なんか胸だけ、あ°っ‼︎」

 

横須賀は献血をしていたスティングレイの逆の腕に、別の注射を刺した

 

数秒前まであれ程うるさかったのに、もう眠りに落ちている

 

「ただの睡眠剤よ。献血が終わる頃には起きるわ。鹿島、もう少しお願いね」

 

「えぇ」

 

「たいほうもちゅうしゃした」

 

鹿島の元にたいほうが来た

 

「あらたいほう‼︎泣かなかったのね‼︎」

 

「くわがたにはさまれるほうがいたいよ」

 

「ローマさんと明石さんの検査も終わった⁇」

 

「おわった‼︎ろーまはちょっとながかったけど、あかしはすぐおわったよ‼︎」

 

ローマは視力検査や聴力検査など、簡単に出来る検査を担当

 

明石は個人の髪の毛と頬の内側の組織を綿棒で取っていた

 

恐らく、DNAの検査だろう

 

「スティングレイ、終わったわよ」

 

「あ〜…お前、また獣用の麻酔打ったろ」

 

「あんた、それ位しか効かないでしょ⁇」

 

「ったく…」

 

「まっ、ありがと」

 

「ちゃんと役立ててくれよ」

 

これで全員が終わった

 

その日、明石は横須賀に帰ってDNAの検査を始めた

 

「どう、明石⁇」

 

「そうですねぇ…やはり、人間と艦娘のDNAには違いがあります。見て下さい」

 

元々人間である、

 

隊長

 

スティングレイ

 

武蔵

 

グラーフ

 

ローマ

 

鹿島

 

そして、雲龍のDNAは人間のDNAと同じ

 

そして驚きだったのが、れーべとまっくすも人間のDNAと同じだった事

 

「そして、これが他の子のDNAですね」

 

たいほう

 

はまかぜ

 

しおい

 

この三人は、人間のDNAと波長が合わない

 

「やはり、もう少し調査する必要があるな…」

 

「あ〜…それとですねぇ…あ〜、でも、これは報告しない方が…」

 

「そこまで言ったら言いなさい」

 

「まだ、簡単な検査しかしていないので、確定‼︎とまでは行きませんが…これを見て下さい」

 

明石が見せたのは、とある人物のDNA

 

「そして、皆さんのDNAを並べます」

 

ズラッと並んだ、艦隊の子達のDNA表

 

「これらのDNAと照らし合わせると…」

 

一人の艦娘と照らし合わせた時、画面に”DNA一致”と表示される

 

「これは…間違いないの⁇」


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