艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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題名は変わりますが前回の続きです

涼平を寮に置いて来たアレン

その時の様子をレイに伝えるが…


305話 男二人と女将

「まぁ…言いたくない事も隼鷹にもあるだろう」

 

俺は居酒屋鳳翔でアレンと飲み直していた

 

「すまん、アレン」

 

「誰にも謝る筋合いはないさ。いつか、隼鷹が腹を割って話してくれる日を待とう」

 

アレンの言葉を聞き、熱燗を飲む

 

「珍しいですね、大尉が熱燗なんて」

 

「たまには別の趣向さっ。ありがとう」

 

鳳翔に熱燗を注いで貰う

 

今は俺達以外に客はおらず、鳳翔も一仕事終えてのんびりとしている

 

「問題は涼平だな…どうだった⁇」

 

「イントレピッドの谷間に収納されてた…」

 

「な、なんだと⁉︎羨ましい‼︎」

 

「つまりだ‼︎妖精化すればイントレピッドで挟まれるって訳だ‼︎」

 

「ふふっ…」

 

鳳翔が満面の笑みでこちらを見る

 

「んんっ…女性がいる前では、良くないなっ‼︎」

 

「そ、そうだな‼︎我々は決して巨大なバストに埋まりたい等考えておりません‼︎」

 

「お二人がイントレピッドさんに憧れているのは良く分かりましたよ〜」

 

「どうか‼︎どうかご内密に‼︎」

 

「男の性なんですぅ‼︎」

 

久々に俺達の必殺技“男泣き”が出そうになる

 

「誰にも言いませんよ。ここはそう言った折り入ったお話をする場でもありますからね」

 

男泣きを発動せずに済みそうだ…

 

「こんばんわ」

 

出入り口の扉がガラガラと開く

 

「いらっしゃいませ。お迎えですよ、大尉」

 

「おっ‼︎ワシントン‼︎」

 

迎えに来たはワシントン

 

「鳳翔、オレンジジュースを頼む」

 

「畏まりました」

 

「ワシントン。この人はアレンさんだ」

 

「あれんさ」

 

「この子が言っていた子か…よろしくな⁇」

 

「わしんとん」

 

「はいっ、どうぞ〜」

 

「ありがと」

 

ワシントンは俺の横に座り、鳳翔に出して貰ったオレンジジュースを飲む

 

「この人は鳳翔さんだ」

 

「ほっしょさ」

 

「ふ…そうだっ」

 

「おいすぃ」

 

ワシントンはオレンジジュースを飲むのに夢中

 

何故だろう、こういった場所で頼むオレンジジュースは別格に美味い気がする

 

「ぱぴ〜、あれんさ。まみ〜、かえってこいよいってた」

 

「そうだなっ。そろそろ行くか。ごちそうさま‼︎」

 

「ごちそうさま‼︎」

 

「ありがとうございました。またお越し下さいね⁇」

 

「ごちそさまでした」

 

「ワシントンちゃんもまた来て下さいね⁇」

 

「ん」

 

居酒屋鳳翔を出て、ワシントンを抱き上げて執務室に向かう…

 

 

 

「涼平が妖精化ね…」

 

「シュリさんに頼むのも考えたんだが、シュリさんの乗艦式はまた違う」

 

すぐに考えたのは、シュリさんに戻して貰う事

 

しかし、ふと映像で見たのを思い出した

 

シュリさんは涼平を妖精化するのではなく、一度深海化させていた

 

乗艦式でもやり方が違うらしい

 

「隼鷹が戻せないと来たらどうするか…」

 

「別の子に頼む方法もある事にはあるが、恐らく無理だろうな…」

 

「今晩中にリストに上げておくわ。とにかく、今日はありがとうね⁇」

 

ここは横須賀に甘えて、今晩は休もう…


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