艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、304話が終わりました

今回のお話は、少し前のお話で言っていた隼鷹と涼平のお話です

横須賀で会う事になった二人

しかし、裏側では心配で心配で仕方ない連中が見張りをします


305話 愛の交差点(1)

「よし、隼鷹。しっかりとな⁇」

 

「んっ‼︎」

 

朝早く、呉さんに身嗜みを整えて貰う隼鷹

 

隼鷹はいざ、横須賀に向かう…

 

 

 

横須賀では…

 

「よ〜し涼平‼︎良い感じだぞ‼︎」

 

「ジェントルマンに仕上がったな‼︎」

 

リチャードとヴィンセントが涼平の最後のチェックをする

 

此方もおめかしした涼平がいる

 

今日は隼鷹と涼平が会う日

 

双方の上司が互いの部下及び嫁の身嗜みを整える

 

「後は薔薇でも咥えて行くか‼︎」

 

「リチャード⁇」

 

後ろにいたイントレピッドにニコやかに怒られる

 

「冗談さっ。涼平、万が一の為にこれをあげよう‼︎」

 

「こ、これは‼︎」

 

涼平の胸ポケットに何かを入れたリチャード

 

「そいつは伝説の防具‼︎伝説の勇者達はこれを用いて強敵と立ち向かった‼︎その名もコンドぐほぁ‼︎」

 

「さーリチャード⁇私とオネンネしましょうね‼︎」

 

チラシを丸めた奴でイントレピッドからの一撃を喰らい、リチャードはイントレピッドに連れて行かれた

 

「涼平‼︎頑張ってね‼︎」

 

「ありがとうございます‼︎」

 

涼平はパイロット寮を出た…

 

 

 

「りょ、涼平、君…」

 

「行きましょうか」

 

カチカチの隼鷹を前に、涼平のエスコートにより夜の逢瀬が始まる…

 

繁華街には、万が一の為に涼平を止められる連中が要所で配置している

 

 

 

繁華街エリアA(駄菓子屋足柄エリア)…隊長

 

繁華街エリアB(蟹瑞雲エリア)…アレン

 

繁華街エリアC(POI’s ミュージック前)…俺

 

繁華街エリアD(スーぴゃ〜マーケット前広場)…ラバウルさん

 

繁華街エリアE(繁華街裏高雄の部屋前)…健吾

 

繁華街エリアF(ザラ遊技場内)…園崎、高垣

 

繁華街全域偵察…櫻井、森嶋

 

作戦本部(横須賀執務室)…横須賀、親潮、呉さん

 

これだけのメンツで、二人の様子を伺う

 

取り越し苦労である事を祈りたい…

 

 

 

《遊技場に来ました》

 

最初に二人が訪れたのは遊技場

 

《了解したわ。ザラに話を通してあるから、離れた位置でパチンコかUFOキャッチャーでもして頂戴》

 

《了解》

 

園崎と高垣との無線は繋がったまま、二人はパチンコを始める

 

互いに火を点ける音が聞こえ、パチンコが始まる

 

《ビリヤード開始》

 

《了解。二人はどう⁇》

 

《“ラベンダー”がエスコート中》

 

《分かったわ。そのまま続けて頂戴》

 

ラベンダーと言われたのは、隼鷹の事

 

髪の毛の色がラベンダーに似た色なので、今夜に限りこの名が付いた

 

園崎と高垣はパチンコをしながら、横目で二人を見る…

 

 

 

「ここはこうして、だ‼︎」

 

「よしっ…」

 

隼鷹にビリヤードを教えて貰う涼平

 

隼鷹は涼平の背中に体を密着させるが、涼平は大した反応をしていない

 

それよりも、目先のビリヤードを楽しんでいる

 

1ゲーム目は涼平にやり方を教え、2ゲーム目は隼鷹と勝負になる

 

「どうだい涼平君。私が勝ったら、後で涼平君のとっておきを一杯飲ませてよ‼︎」

 

「自分が勝ったら⁇」

 

「その時はチュー位してやろうかね‼︎」

 

「分かりました…知りませんからね‼︎」

 

そこにいざこざは無く、二人は純粋にビリヤードを楽しむ…

 

 

 

十数分後…

 

「あたしの勝ちぃ‼︎」

 

「ぐっ…」

 

涼平は膝から崩れ落ちた

 

涼平はこの短時間でかなり上達していたが、普段からやっている隼鷹からすれば赤子同然

 

最初から隼鷹の手の平の上でゲームは続き、接待プレイで絶妙に負けた…

 

「さぁ涼平君、観念しな〜‼︎」

 

「あ、あのあの‼︎お酒パワーが入った時にでふぐっ‼︎」

 

「はいはい、黙る黙る‼︎ん〜…」

 

力んでいた涼平の肩から力が抜ける…

 

「どうだい⁇ちょっとは好きんなったかい⁇」

 

「つ、次行きましょう‼︎」

 

「オッケーオッケー‼︎」

 

目線を逸らしながら、涼平は先に次の場所に向かう…

 

 

 

《移動開始。エリアA方面に向かいます》

 

《了解しました。ウィリアム様、アレン様、創造主様は引き続き待機を。櫻井様、森嶋様、出番です‼︎》

 

《任されましたっ‼︎》

 

《了解っ‼︎》

 

繁華街全域偵察の櫻井と森島がジュース片手に向かう…

 

 

 

「涼平君、喉乾かない⁇」

 

「何か飲みましょうか‼︎」

 

二人が向かった先は駄菓子屋足柄前の自販機…

 

《目標、駄菓子屋足柄前に向かいます》

 

《了解。二人を確認した》

 

隊長の周りには雷電姉妹をはじめ、複数の子供たちがいる

 

無線の先から子供達の声が聞こえて来る

 

「おっ‼︎ウィリアムさんだ‼︎」

 

「大佐‼︎お疲れ様です‼︎」

 

「涼平もデートか⁇」

 

隊長の周りには雷電姉妹、れーべ、まっくす、嵐がいる

 

この五人は隊長の説明を受けている、いわばエキストラ

 

「隼鷹さんなのです‼︎」

 

「久しぶりね‼︎」

 

「雷電姉妹じゃないか‼︎」

 

隼鷹は雷電姉妹を知っている

 

何度も作戦で同じ部隊になったからだ

 

「隊長、ボクはまっくすとお菓子見てくるよ‼︎」

 

「嵐も行こう」

 

「行って来ます‼︎」

 

「決まったら言うんだぞ‼︎」

 

れーべ、まっくす、嵐の三人は邪魔してはいけない雰囲気に気付いたのか、駄菓子を見に行った

 

本来いつもの隊長なら移動するのだが、今日は秘匿作戦中

 

動くに動けない

 

「飲みながら行こうか‼︎」

 

「そうですね。大佐、失礼します‼︎」

 

「楽しんでな⁇」

 

二人はいざ繁華街に入る…


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