もっとボーノレミテーヨ!!
と言う人、たぶんいないけどごめんなさい。
『フリーダムソングス』と『ゴールデンストーンズ』
の試合はタイムアップの勝者なしで終了した。
それと同時にすべてのチームが、一回は何らかの競技に参加したことになった。
ここで一旦競技は中断され、昼食の時間になる。
午後からはまた最初の様にすべてのチームで行う競技から始まり、その後再び一チーム一回ずつ戦う事となる。
それを伝える放送がドーム中に鳴り響く。
『ゲ~ドゲドゲド!!愚かなボーノレプレイヤー共、競技お疲れゲド!!実に無駄な時間を過ごしたゲドねぇ?次の競技は1時半までオヤスミゲド!!その間昼食を取ることをお勧めするゲドよ?因みに俺は頼んでいた高級鰻を食べるゲド!!羨ましいゲド?げ~ドゲドゲド!!』
『わたくし今から昼食が楽しみで成りません』
何時もの二人が何時もの様にアナウンスをする。
天峰達はそれを観客席で聞いていた。
「さぁてと、お昼ごはんどうするかな?」
二人に対して天峰が問いかける。
「お弁当とか持ってきてないんですよね?」
「……近くに……コンビニ……有った」
藍雨と夕日が昼食の相談をする。
「とりあえず、一回控え室に戻ろ?まどかちゃんと木枯ちゃんと……ヤケ……が……」
そう言って口ごもり、どんどん顔色が悪くなっていく。
その様子を見た藍雨が、不審に思ったのか天峰を心配し始める。
「先輩?どうしたんですか?お腹でも下しましたか?」
おろおろしながら右往左往する。
「い、いや……そうじゃ無いんだよ、そうじゃ無いけど……」
目に見えて天峰の顔に焦りの色が見え始める。
「……たぶん……大丈夫……心配する事じゃない」
「で、でも……」
「……どうせ……くだらない事」
心配する藍雨を夕日が伴って観客席から立ち上がった。
その頃天峰の脳内では……!!
(やばいんじゃないか?やばいんじゃないのか!?俺達の控室には今、まどかちゃんと木枯ちゃんが居るハズだ……けど同時にヤケも居る!!あの二人とヤケを一緒に居させて大丈夫なのか!?ピンクは淫乱。ヤケは変態。何をするか解らない!!アイツの事だからな……心配する木枯ちゃんに対して……)
~以下天峰の妄想~
木枯「変態さん、だいじょーぶ?」
八家「ううぅ……俺はもうダメかもしれない……けど木枯ちゃんの協力が有れば助かるかもしれない……」
木枯「どうすればいいの!?」
八家「木枯ちゃんの身体をなでなでさせてくれれば助かるぞ……」
木枯「なでるくらいならいいよ?」
変態「ひゃっほほう!!」
~終了~
(とかなってるかもしれない!!いやそれどころか、まどかちゃんも脅して……)
~以下天峰の(ry~
八家「これ以上協力してほしければ……払う物払ってもらおうか?」
まどか「払う物って……そんなこのタイミングで急に……お金なら帰ってから――」
八家「ああん!?金なんかキョーミねーよ!!俺はお前に脱げって言ってるんだよ!!」
まどか「な、なんてことを――」
変態「おやぁ?良いのかな?まどかちゃんの為にみんな集まってくれたのに……当の本人がそれを邪魔して?みんな悲しむだろうな~」
まどか「ひ、卑怯者!!」
変態「グへ!!グへ!!ぐへへへへ~!!」
~人生終了~
(とかなってるかもしれない!!こうしちゃいられない!!)
*なってません。
「あの?先輩?どうして地面に四つん這いに……あ!!血!!鼻血出てますよ!!」
地面に垂れた天峰の
それに対して天峰はふらふらと立ち上がり……
「大丈夫だ、心配はいらない……けどハンカチ借りて良い?藍雨ちゃんの匂いがしそうだか――」
キチッ!!キチキチ
「い、いや、やっぱり汚しちゃ悪いからティッシュの方が良いかな~」
「私も……そう……思う」
慌ててティシュに変えた天峰を、不自然なふくらみが有るポケットに、手を入れた夕日が同調する。
「と、とにかくさっき言ったみたいに、控室に戻ろうか……夕日ちゃんそろそろ殺気を込めた目で俺を睨むの辞めて……」
「……前向きに……検討する……」
そうして三人は控室に戻って行った。
控室にて。
「みなさんおかえりなさいませ。ささやかですがお弁当を用意さてもらいました」
競技中は姿を消していた、佐々木さんが控室で待っていた。
テーブルの上にはお重が並んでいる。
そのお重の群れを木枯がキラキラした目で見ていた。
「佐々木さん、ありがとうございます」
「いえいえ、お気になさらずに……それでは午後の部も張り切ってお願いしますね」
そう言って佐々木さんは部屋を出て行った。
「みなさん。待っていましたわよ?食事をしながらで良いので来てください」
全員が椅子に座って食事を楽しむ中、まどかがポツリと話始めた。
全員の意識が目の前の弁当からまどかの方へ向く。
「みなさん午前はありがとうございました、ワタシとても感謝していますわ……先ず最初にこれを言わせてください『ありがとう』と、今回はワタシのわがままに付き合ってくださって本当に感謝していますわ、多くは語りませんが……午後の部も私の為に競技に出てくださるかしら?」
まどかの今までの高飛車な態度とは違う反応に、天峰が内心驚く!!
「何言ってるの~?私はまどかの友達だよ~?助けるのは当たり前だよ!!」
その場で木枯が立ち上がる。
おそらくいつも、木枯は同じ事を言っていたのだろう、しかし今回まどかのリアクションは違った。
「木枯……アナタには何時も感謝していますわ、ワタシのそばでいつも励ましてくれる……愛しい親友ですわ」
「う~ん、なんかそう言われるとくすぐったいな~」
そう言って木枯に笑いかけるまどかに対して、くすぐったそうに笑う木枯。
きっとこのやり取りはずっと行われていなかったやり取り、プライド、場所、性格、ありとあらゆる問題が彼女達に許さなかった物だろう。
木枯はずっと、まどかに歩み寄っていたはずなのだ、しかし木枯が歩み寄った分だけまどかは後退していたのだろう。
しかし今は違う、お互いが半歩ずつ歩み寄る事で遂に長い時を超え、遂に交わす事の出来た言葉なのだろう。
たった、たったこれだけでも天峰にい取っては、この競技に出る価値は有ったことになる。
しかし次には『約束』と言う壁が立ちはだかる!!
まどかが山重と交わした約束、この二人を守るためには山重達に勝たなくてはいけない!!
「よーし!!まどかちゃん!!午後のゲームもやるぞ!!山重先輩にの鼻をあかしてやろうぜ!!」
「「「「おー!!」」」」
チーム『天気屋』はお互いの負ける訳に行かない目標の為、さらに強い結束をえたのだった。
余談
「なぁ、天峰……幼女同士のレズも有りだよな!?」
「八家……お前……分かってんじゃねーか……」
そう言って二人は固い握手を交わした。
キチッ!!キチキチ
「「ヒッ!!すいませんでした!!」」
これが無ければもう少しこの二人は良い人間なんだろう……
食事が終わり、次の競技が始まる時間に成った。
高らかに、放送が鳴り響く!!
「ゲェ~ップ!!いやー良く食ったゲド……さて、愚かにも時間を浪費する、馬鹿者たち!!午後の部が始まるゲド!!グランドに全チーム集合ゲド!!」
「わたくし、午後からどの様な競技が始まるか、たのしみで成りません!!」
二人の言葉に競技場に集まっていくメンバー達。
「ゲドゲド!!午後の一番初めの競技は料理対決ゲド!!こちらのスタッフが調理器具を用意してるゲド!!食材は近所にスーパーが有るからそこで買ってくるゲド!!因みにレシートを提出したらその分の金額が帰ってくるからちゃんともらってくるゲド!!さぁ~て!!では審査員を紹介するゲド!!」
その言葉と共に、会場に三人の男たちが入って来た!!
「さぁて~紹介するゲドよ?まず一人目はこの街の市長『カツラのズラ太郎』ゲド!!」
そう言って紹介された初老の男は、開会式で参加者達に徹底的のもみくちゃにされた市長だった。
現在でもスーツはボロボロの上、カツラまでずれていて修羅の様な瞳をしている!!
「ボーノレどもめ……許さんぞ……絶対に潰してやる!!」
「二人目はその辺で拾った謎の人物、朝倉さんゲド!!」
次に紹介されるのは蛇柄のジャンパーを着た鋭い目をした男。
「お前たち、泥を食った事は有るか?泥だよ……」
「三人目は具のチャーシューゲド」
「えっ?」
「それではみなさん!!午後の部!!スタートゲド!!」
外道の声が会場中に響いた。
ピンクは淫乱!!八家は変態!!天峰はロリコン!!
三人合わせて……「「「何をするか解らない!!」」」