特にサボったつもりはないのですが……
時間はあっという間に過ぎますね……
これからもがんばって更新するのでよろしくお願いします。
「道案内さんありがと!ここからは一人で帰れるよ!」
木枯が座っていたベンチから立ち上がる。
先ほどまでの辛そうな顔が嘘の様だ。
(うん、やっぱりこの子は笑顔が一番だな……)
「そっか、気を付けてね」
「うん!」
去っていく木枯を見送る天峰。
「さて、俺も帰ろうかな」
(やることも有るしね……)
そう言って愛自転車(サイクロンシューター)にまたがる。
木枯の為、まどかの為、さらには二人の友情の為天峰は自宅に向かう。
ロリコンとは幼女の笑顔が大好物なのだ。
天峰がそれをみすみす見逃すハズは無い!
自分の家の鍵を開ける。
何時もならしまっている鍵が開いている。
「あれ?おかしいな……父さんか母さんが先に帰ってきてるのか?まあいいか……ただいまー」
少し不審に思いながらも、天峰が自分の家のドアを開ける。
「……天峰……お帰り……」
玄関で夕日が待っていた。
「アレ?夕日ちゃん、今日はずいぶん早いね。どうしたの?」
天峰は部活を早退し、木枯に付き合っていたが、まだまだ他の学生は放課後にクラスに残っている子も多い。
夕日がここにいる事は不可能ではないが、それでも僅かに違和感を感じる時間帯である。
「……別に……そんな事……無い」
しかし夕日は誤魔化すように天峰の質問をかわす。
「ふーん」
そう言われるとどうにも出来ない天峰。
気にせず自分の部屋にむかった。
天峰は気づかなかった……
去っていく天峰の後ろ姿を夕日の二つの暗い瞳がジッと見ていた事を。
自室に帰り机のパソコンで検索を開始する。
キーワードはいつもの様に幼女!
「あ、しまった。いつもの癖で……」
笑ながら消し、代わりにボーノレを打ち込む。
「えーと……有った。ボーノレ大会ルール」
そこにはボーノレの歴史、有名選手、去年の優勝者などが載っていた。
「フムフム、チーム毎の最低参加人数は2人最高は5人までか……」
大まかに調べると今回のボーノレ大会の公式ルールはこうだ。
①18歳以下の人間が参加条件。
②チームのメンバーは最低2人最高5人。
③当日メンバー登録をした人のみが参加可能、逆に登録さえしてあれば開始時に居なくても途中参加は可能。
④競技はチームのメンバーから数人選び他のどれか一つのチームと戦うチーム対抗戦と参加者全員で戦う同時決戦が有る。
⑤原則競技への同じメンバーのみでの連続出場は出来ない。
⑥競技内容は原則秘匿とされ、競技ごとの参加直前に内容が発表される。
⑦ルール違反および極端に人道に反しさえしなければ、どんな行為をしても良い。
「同じ人の連続参加は無理か……メンバー集めなきゃな……」
ルール④⑤からメンバーは多い方がいい。
天峰はさっそく障害につまずいた。
「俺と木枯ちゃんと……まどかちゃんを説得するとして……参加した場合勝てるのかこれ?」
天峰自身ボーノレは参加したこと自体殆ど無い、さらに言うとこのパターンだと他のメンバーは幼女……一概には言えないが他校のメンバーにかてるのか怪しい物が有る。
そして……
「もう一つ障害が有るんだよな……」
天峰はしばらく打開策を考えていたが……
「あー!何も浮かばねー!」
パソコンの前から立ち上がる。
「気分でも変えるか……」
そう言って何か飲もうとキッチンに向かおうとし、自室の扉を開ける。
「……夕日ちゃん?何してるの?」
扉の前には夕日がぴったりとくっついていた。
「天峰……さっきハイネから……電話があった……今日遅くなるって」
「そうか……アイツも部活か……夕日ちゃん教えてくれてありがとね!」
そう言って夕日の頭をなでる天峰。
天峰も天音が助っ人で参加している部活の大会が忙しいと言っていたのを思い出した。
「……問題ない……それよりお腹……空いた」
「まだ、夕飯まで時間が有るしね……チョット出かけようか?」
「……うん」
天峰は手早く着替えをして、財布をポケットに突っ込む。
「夕日ちゃん準備できた?おお!」
ノックしつつ、夕日の部屋の扉を開けた天峰は、驚きの声を上げる。
まさに劇的ビフォーアフター!
部屋の中はきれいに整頓され、小さな本棚とベット、GPS、勉強机、フランケンシュタインの様なツギハギのクマのぬいぐるみ、整備され並んだ予備のカッターの刃等の家具がキチンと置かれている。
この部屋は数週間前まで空き部屋だった部屋。それが今はしっかりと女の子の部屋になっている。
(あの部屋がこんなに変わるなんて……なんか夕日ちゃんの匂いがする……イカンイカン変態ぽかったな!)
残念!!天峰もうすでに引き返せないレベル!!
「……おまたせ」
着替えを済ませたワンピースの上に一枚服を羽織った夕日が扉を閉める。
「……天峰見た?」
夕日が天峰を見つめながらジッと聞いてくる。
「着替えの事?見てないよ?病院みたいな事はもうしないよ……」
さっきのはおそらくGPS等の事だと思われるが天峰は気が付かない!
(病院での着替えを覗いた事をまだ気にしてるのかな……確かにあの時は俺が悪かったけど……)
病院での恐怖を思い出し僅かに震える天峰。
「あれは!……身体の傷痕……見られたくなかっただけ……天峰なら……今なら気にしない……天峰見たいなら……見る?」
そう言ってスカートの部分に手を掛ける。
(おっと……急に夕日ちゃんがオフェンシブになったぞ!なんかやばくないか……けど正直すっっっごく見たい!!)
欲望に素直すぎる男!!天峰!!
天峰の視線の先で尚も夕日の手は動き続け……
すでに手は胸のすぐ下まで来ていた。
当然下着は見えてる状態!!
「夕日ちゃん?さすがにそれはやばくない?」
天峰が何とか理性を振り絞る。
「大丈夫……天峰なら……恥ずかしくない……それにみんなも……まだ帰ってこない……」
傷痕を隠さない夕日。
天峰は少々乱暴に夕日の手を掴んだ!!
「夕日ちゃん一体どうしたの?」
そのまま天峰はスカートを離させる。
重力にに従い再び布が夕日の身体を隠す。
「……あ」
「突然こんなことして……何か不安な事でもあるの?」
天峰はしゃがんで夕日と同じ目線に立つ。
「うん……最近天峰……他の子に良く逢いに……行ってるから……」
夕日はぽつぽつと語りだした。
「なるほど……それで俺が他の子に構ってるのが不安なのか。大丈夫だよ、夕日ちゃんと俺はもう家族なんだ、夕日ちゃんがここにいる限り俺もここに帰ってくる。それは絶対の事なんだ、だから夕日ちゃんは気にしないで俺を待っていてよ」
そういて夕日を抱き寄せ、背中を優しくなでる。
「天峰……それは違う……」
天峰に抱きしめられながら夕日がいう。
「私達が……家族なのは……もう知ってる……私も……天峰を絶対に離すつもりはない……地獄の底に……逃げても追いかけて……捕まえる……」
夕日が中学生とは思えない力で天峰を抱きしめる。
「へ!?ゆ、夕日ちゃん?ちょっと痛いから力ゆるめてくれない?」
突然の出来事に焦る天峰。
「……ごめん」
そう言って力を緩める夕日。
(やばいって!!夕日ちゃんなら本気で何処までも追いかけてきそうだ……偶に本気でこの子が怖くなる……)
「けどね?……天峰が何かまた……しようとしてるのは……知ってる……私を無視して……」
そう言って天峰の瞳をジッと除く夕日。
「そんな事……」
「うそ……」
否定する天峰だが、本物と義眼二つの瞳が天峰を離さない。
「……天峰が誰かの……厄介事に……首を突っ込んでる……のは知ってる……私の時も……そうだった……一人で抱えないで……今は私もいる」
夕日はなおも続ける。
「今度は……私が天峰を……助けるから……」
そう言って夕日は天峰を離した。
「あ、ありがと夕日ちゃん……」
そう言って二人は立ち上がりコンビニへ向かった。
(危なかった……あのまま夕日ちゃんの部屋に連れ込まれたら……貞操が危険だった……)
一人で戦慄する天峰!!台無し!!
え?R18書かないのかって?
作者はチキンなのでさすがに夕日ちゃんに手を出す勇気はありません。
よ、要望が来てもダメなんだからね!