諸事情で次の更新は少しかかりそうです。
申し訳ありません。
「くっそ……見失った、先輩たち異様なスピードだぞ……」
天峰は愚痴りながら自転車(サイクロンシュータ―)をこいでいた。
夕日と藍雨をバスまで送った後、駐輪場で待ったいた先輩と合流した天峰はあっという間に二人に置いて行かれたのだ!
(ったくしょうがない!近道してみっかな!)
天峰はいつも使っている道を外れ、小道に自転車を向ける。
「お!いけるんじゃないか?コレ?」
あまり整備された居ない道のため非常にガタガタ揺れるが気にしない!
しかし!
「うおぅ!なんだコレ!」
角を曲がった先に有ったのは何と!
「リムジン!?」
天峰の目の前にはTVハリウッドや芸能人の大御所が乗る、およそ庶民には縁のない車が、鎮座していた。
下町の風景に似つかわしくない!
(なんでこんな所にリムジン?本物だよな?場違い感半端ねーな、傷一つ付けたらいくらかかるんだろ?)
壊すこと前提!
天峰がそのリムジンの隣を横切ろうとした時、リムジンのドアが開いた!
「あの~すいませーん、ここら辺のひとですかぁ?あ!ドア閉めなくちゃ!」
中からおっとりした口調の幼女が現れリムジンのドアを閉める。
その瞬間天峰に走る衝撃!
(あ、ああ!こ、この子は!)
天峰の視線が幼女の一部に釘付けになる!
(で、巨乳{でか}い!ぱっと見大体、年齢は中学生に入ったか入ってないか位!もし、もしもだ、この子が実際の見た目より大人び得て見えるタイプだったら、小学4,5年!こんな胸が有った良いのか!い、いや!落ち着け!幻原 天峰!前は誰だ!?ロリコンだろ!?胸はDやCよりもAやAA!成績と一緒だ!ロリ巨乳なんて認めていいのか!?そうだ、そうだよ!巨乳に目を奪われるなんてロリコンの風上にも置けないぜ!俺には夕日ちゃんや藍雨ちゃんのサイズがベスト!こいつは邪道だ!そうだろ?なんかの漫画で呼んだ事が有る、所詮胸なんて尻の代用品だと!そう!俺はあの悪魔の実(巨乳)になんか心奪われないぜ!)
天峰の心の中で行われる!壮大なバトル!
しかしそんな天峰を余所に巨乳幼女は言葉を続ける!
「ちょっと~お聞きしたいことが……あれぇ?まどか~何聴くんだっけ?」
くるっと後ろを振り返りリムジンの中に上半身を突っ込む。
(この子!おしりまで安産型か!)
再び天峰に衝撃が!
「おバカ!何三歩も歩いてないうちに忘れてるの!?アナタの頭はニワトリですの!?」
リムジンの中から鋭い声が聞こえた。
「えへへ~褒められちゃった」
怒鳴られた幼女がうれしそうに頭を掻く。
「ど・こ・を!!どうやったら今のを褒められたと思えるんですの!?」
再度中から怒鳴り声が聞こえる。
「もういいですわ!ワタシが直接聞きます!ドアを開けない!」
リムジンの中の人はかなりお怒りの様子だ。
「も~まどかったらドアも開けられないの~?オコチャマ~」
ケラケラと笑いながら幼女がリムジンのドアを開ける。
出てきたのは藍雨と同じくらいの背の金髪の幼女、気の強そうな深い青い瞳をしており、成長したらかなりの美人になるだろう。
二人の幼女が今!天峰の前に並び立つ!
胸部の格差!
(うんうん、やっぱり俺にはこのくらいがベストだな……)
天峰はしみじみと思う。
「はじめまして庶民?私のために道を教えなさい!光栄に思っていいわ!」
見た目にたがわず傲慢な口調で言い放つ!
(うーん、気の強い子は嫌いじゃないけどこの子は度が過ぎてるかな?)
天峰の冷静な判断!ちなみにここに天峰でなく八家がいたなら!
「教えてやってもいいが、その代わり……俺を踏んでもらおうか?」
と四つん這いになっていただろう!
「あ~まどかちゃんだっけ?人に物を頼むときはもうちょっと……」
天峰が言葉を話すが途中で……
「は~私がわざわざ出向いてアナタごと気に話しかけてあげたのにこの言い草、は~、なんで庶民ってバカしかいないのかしら?」
心底飽き飽きした様子でつぶやく。
「こら~まどか!バカって言った方がバカなんだぞ!」
もう一人の子が怒ったようにいう。
「ワタシ一回しか言ってませんけどアナタ2回言いましたよね?バカって?」
意に介さないといった感じで反論する。
「ええー!!じゃあ私の方がバカ!?」
おっとり幼女がショックを受ける。
「あら?また言いましたね?」
「あ!しまった……うわーん!どんどんバカになる!」
「あらあら、また言いましたよわ?」
無限ループ!
「さてと、庶民?ワタシ駅前の{雷獄軒}に行きたいのだけども、場所知ってます?」
(雷獄軒に行きたい?こんなお嬢様が何の用なんだ?まあ、いっか)
「知ってるよ?っていうか今から向かうとこだし」
「ホントですの!?」
まどかの表情がパッと明るくなる。
「ああ、自転車で向かうから付いて来てくれる?」
天峰が自身の自転車にまたがろうとする。
「ちょっと待ちなさい!まさかそのクズ鉄で行くつもりですの!?日が暮れますわ!」
再び一気に不機嫌になる。
「じゃあどうすんだよ?」
天峰が自転車から降りる。
「しょうがないですわね、ワタシの車に特別に乗せて差し上げますわ」
しぶしぶといった感じで提案する。
「わーい!仲間が増えた~!」
おっとりした子がぴょんぴょんはねて喜ぶ。
(おお!揺れる!禁断の果実が!)
二つの塊に目を奪われる天峰!
しょうがないじゃない?天峰だってオトコノコ!
「仲間じゃないですわ!ただの道案内ですの!!」
「テレッテレー!道案内さんが仲間になったー」
某ゲームの効果音を口ずさみながらその場でくるくる回る!
「俺の自転車は?どうするんだ?」
天峰が自分の自転車を指さす。
「そんなクズ鉄、誰も盗みませんわよ?」
つくづく酷いまどかの言葉!
「いや、でも帰れないじゃん?」
天峰の反論。
「ハイハイ、わかりましたわ、アナタとこの出涸らしを乗せた時点でゴミ二つにクズ鉄がオマケされたと考えましょうか?は~なんて心の広いワタシ!思わずうっとりしそう……」
本気でうっとりするまどか!
(なんなんだこの子?)
さすがの天峰も引き気味だ!
「へい!道案内さん!早く乗ってよ」
おっとりした子が天峰の手を引く。
(ああーこの子は良いな、なんか頭のネジがゆるいっぽいけど、おとなしくて良いな~卯月にも見習わせたいな)
「佐々木!クズ鉄をトランクに入れてあげなさい?私のリムジンに傷でも付けられたら、たまりませんから」
まどかが運転手に呼びかける。
「はい、かしこまりました、これで良いですかな?」
運転席から初老の男が出てきて天峰の自転車を丁寧な手つきでトランクにしまう。
「よっしゃ行くか!」
天峰は勢いよくリムジンに乗り込んだ。
一人分しか名前出せなかった……
なのでここで紹介!
禁断の果実の所有者の名前は木枯(こがれ)ちゃんです。
ヨロシクネ!