リミットラバーズ   作:ホワイト・ラム

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さて、今回はこの物語の転に当たる部分です、大きく物語が動きます。
皆様には最後まで楽しんでいただけたら、幸いです。
*特別企画進行中!詳しくは私の活動報告にて!


ちょっと!それ犯罪じゃない?アナタ何歳よ?

旧館の夕日が使っている病室、数日前まで夕日が一人で読書をし、一日を過ごしていたが、そこには現在二人の人がいた。

一人はこの病室の主(?)坂宮 夕日!

もう一人は通りすがりのガチロリコン!幻原 天峰!

二人は恋人同士!

 

夕日はベットに座り、天峰は近くの椅子に腰かけている。

「夕日ちゃん、本当にいいの?」

「うん…恋人が出来たら、ずっと…したいって思ってたから…」

夕日の言葉を聞くと、ゆっくりと天峰が頷きゆっくりと立ち上がり夕日のベットに体を乗せる。

二人の体重でわずかに軋むベット、そして天峰は夕日のもとに自分の体をゆっくり倒す、そして夕日は優しい表情で天峰の頭に手を乗せる。

 

「あった!ここだわ!鍵も開いてる!」

卯月と八家が旧館に続く扉に鍵がかかっていないのを見つけた。

そして旧館へ侵入!

卯月は周りは見えていないようだ!

「はあ~なんで俺こんなのに巻き込まれているんだろ?」

本日何度目かのため息を八家が漏らす!

「あら?ため息すると幸せ逃げるわよ?」

卯月が振り返りもせず言い放つ。

(いや、あんたのせいだよ!)

八家が心の中でツッコむ、ちなみに彼は肉体的にも突っ込みたかったがこれは余談!

「さ!3階からしらみつぶしよ!」

部屋を一つ一つ開けて廻る、この情熱!他の事に使え!

「!!この部屋、誰かいるわ…」

卯月が一つの扉の前で止まった。

曇りガラス越しに人影が見える、わずかだが声も聞こえる。

「野原君入るわよ?」

八家を手招きする、麻薬取締捜査官レベルの緊張が走る!

「えー!いやだって!なんか気まずい空気流れてたらどうすんの?どうしてもってなら卯月さん先にやってくださいよ!」

八家が嫌がる。

友人のアレなシーンを見たがる方が異常なのだが…

「ちょっと、私?」

「そうでしょ?卯月さんが言い出したんですから!」

「こういうのは、男の仕事でしょ!?」

どんな仕事だと突っ込んではいけない!

ここに来てまさかの仲間割れ!

もめる出歯亀年増とエロ本マイスター!

「あーもう!仕方ないわね~」

卯月が扉を開ける。

「え!?」

「あ?んだお前?」

そこにいたのは天峰ではなく30代前半の位のやたら目つきの悪い白衣の男。

「あ、いえ、ここ幻原さんの病室かと…思ったんですけど…間違えました?」

思いもよらない事態に誤魔化す!

「はあ?何言ってんだ?お前?ここはとっくに使われなくなった旧館だぞ?見舞いのはずが有るか!もっと上手いうそつきな!」

男が睨んでくる。

「えと…その」

あっさりとうそを見破られ卯月が言葉に詰まる。

「卯月さん?どうなったの?」

後ろからひょこっと八家が顔を出した。

「ああ、そういう事か…なんでお前ら学生ってのは、いつの時代も馬鹿なんだ?どこだろうと盛りやがる…」

心底呆れたように男がやれやれと肩をすくめる。

「ちょ!勘違いしないでよね!私と野原君がそんな関係の訳ないじゃない!」

「ぐはっ!」八家の心に大ダメージ!

「はあ!?人気のない所にこそこそやってきた男女が何言っても信憑性なんぞこれっぽっちもないな!ほら!サッサと家帰んな!」

「本当にそんなんじゃないんだから!」

「おおう…」八家の心にさらにダメージ!

「あ~あ~!ワカッタ、ワカッタ何でもいいからとっとと出てけ!ここは俺のサボリ部屋だ、言っとくが院長にチクんなよ?」

卯月と八家は結局追い出された。

「なんだったのアレ?」

卯月が廊下を歩きながら話す。

まだ家に帰ろうとしない辺りに彼女の図太さが表れている!

「どー見てもサボリでしょ?気づきました?後ろに灰皿と煙草ありましたよ?(あれ医者なのかな?顔だけ見たらどー見ても、ヤのつく自営業系のひとだよ…)」

「さてと…天峰を探すわよ?」

懲りずに卯月が八家に向き直る。

「え~俺そろそろバイトの時間なんで帰ります、んじゃ!(正直いって付き合えないし…)」

そう言って八家は走り出した。

「あ!ちょっと!野原君!」

八家は逃げ出した!

「あー、もう使えないわね!私一人で探すわよ!」

怒りながら旧館をさまよう!

夜に見たらトラウマ間違いなし!

(あら?この部屋…いま天峰の声がしたような…)

女の第六感が冴えわたる!

勢いよくドアを開ける!

 

「気分はどう?」

夕日が天峰に尋ねる。

「ああ、夕日ちゃん!すごくいいよ!今までで最高の気分だよ!」

うっとりとした表情で天峰が答える。

しかしその幸せもついに終了!

「天峰!?何してるの!」

勢いよくドアを開けて入ってきたのは怪人出歯亀年増!

出っ歯と亀と年増を合体させたゲルショッカーの怪人!

…ではなく卯月 茉莉その人!

「げ!?卯月!どうしてここに!?」

天峰は夕日に膝枕されて耳かきを受けていた!

非常にKENZEN!冒頭のシーンから「あれ?これやばいんじゃねーの?」と思ったキミ!心が汚れているから、幼女でも見て心をきれいにしよう!

「この子がだれかは、今はいいわ、けどなんでこの子にそんな事(耳かき)してるの?」

嫉妬に狂った鬼のような女!

今なら睨んだだけで人の寿命すら削れそう!

「いや、夕日ちゃんがやりたいって言うから…」

しどろもだろになりながら答える天峰。

「前から…恋人が出来たら…してあげたかったの…」

夕日がほんのり頬を染めながら言う。

「こ、恋人~!?天峰!?この子と付き合ってるの!?」

恋人という単語にひどく反応する。

29歳で30台が目前となり、学生時代の友人が子供を持ち、親には「あんたいい人おらんの?」と聞かれる。結婚に焦る女位反応した!

「ん…付き合ってます」

天峰がとどめを刺す!

「ちょっと!それ犯罪じゃない?アナタ何歳よ?」

卯月が夕日に聞く。

「今年で13…」

「ほらー!中1じゃない!私たち高校生よ?中学生の告白とか本気にしちゃダメでしょ?」

卯月が一気にまくしたてる。

あまりの卯月の言い草に天峰がカチンとなった。

「おい!卯月!さすがにそれは失礼じゃないか!夕日ちゃんに謝れよ!」

天峰は卯月に怒鳴った。

「な、何よ!!私は正論を言っただけじゃない!天峰なんかもう知らない!」

最後の支えを失って、卯月は病室から逃げ出した。

「あ!ちょっと待てよ!!卯月!」

天峰は夕日の膝から起き上がり、卯月を追おうとして。

「夕日ちゃん、悪いけどちょっと行ってくる!」

笑顔を無理に作り、卯月を追った。

 




はじめての修羅場!
上手にかけましたかね?不安です。

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