リミットラバーズ   作:ホワイト・ラム

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注意!注意!注意!注意!注意!注意!注意!注意!注意!注意!注意!注意!注意!
本作はパラレルワールドの出来事です!
今回の話は本編に全く関係ありません!
設定の一部が本編と変化しています!
この話には幼女は出ません!
そのためロリコニュウムの摂取には向いていません!
本編中何か気分が悪くなったらすぐにブラウザバックしてください!
注意書きは以上です。


リミットリバース2

とある土曜の午後、時間は3時46分。

幻原 天音は自身の部屋で漫画を読んでいた。

「死亡大学」現在大人気のマッハで移動するイカを殺害する大学生たちの物語である。

「イカせんせーやべーな」

漫画を読みながら独り言をつぶやく。

バイトもなく実に平和な午後の一時。

しかしそんな時間も唐突に終わりを迎える!

「天音ー!悪いけど天峰を迎えに行ってくれない?」

2階から母親の声がする。

「チッ……今良いトコだってのに……」

舌打ちをして立ち上がる、正直言ってめんどくさいが後々母親と面倒な事になりそうなので返事する。

「解った、解った!今いく!」

本棚に漫画を片付け自身の部屋から出る。

 

今はすっかり使われなくなった父親のGT-R32のキーを指に引っ掛ける。

「さぁーてと!行ってくっか!」

エンジンをかけると同時にCDプレイヤーが作動しメタルなミュージックが車内にかかる。

「やっぱイイね!こうでなくちゃ!」

勢いよく車が発信する。

3速、4速とギアを上げる、そのたびに空けた窓から風が勢いよく入ってくる。

天音の運転する車はアッという間に天峰の居る病院に到着した。

 

「よー天峰!元気にしてたか?迎えに来てやったぜ?」

天峰の病室を開ける。

「あー天峰のネーチャ……」

「黙ってろ猿!」

胸を狙う八家に鉄拳制裁!

「いぎぃ……」

「さて、俺と帰るぞ?」

頭を押さえる八家を全く気にせずに自身の弟を見舞う。

「姉ちゃん!迎えに来てくれたのか!」

天峰が八家と同じように胸に飛び込む。

「お、おう……そんな喜ぶなよ……」

あまりの天峰の喜びぶりに少し引く天音。

天峰の背中をポンポンと叩く。

「さて、帰るぞ。忘れモンすんなよ?」

「う、うん!」

手早く天峰が自身の荷物を集めだす。

 

「用意できたな?」

「うん、これで全部だよ!」

天音の問いかけに元気に答える天峰。

「なら良し、じゃあ行くか」

病院の廊下を先に歩く天音と後に続く天峰。

「姉ちゃん、姉ちゃん」

後ろにいる天峰が天音の袖をクイクイと引っ張る。

「あ?なんだよ?」

「手つないで!」

天峰が上目づかいで言う。

「な、おま、しょうがねーな、今回だけだぞ?」

天音がそういって天峰の手を握る。

そうして二人は病院のロビーを抜け、駐車場に戻ってきた。

「さっさと乗れ!俺はかえって漫画読みてーんだ」

「わかった!助手席乗っても良い?」

「良いからさっさと乗れって!」

二人を乗せた車が発進した。

 

天峰がさっきまでいた病室。

八家がいまだに頭を押さえている。

「いてて……おねーさんは躊躇がないな……しかし痛みさえ快感になれば……こちらのもの」

かなりおかしな努力をする八家!

「ねえ、八家君。天峰君は何処かな?」

「ひいぃ!」

後ろから聞こえた声に急に怯える八家!

「ごめんなさいごねんなさいごごねんさいごさいめんねんさいごさい……」

振り向きもしないでごめんなさいを連呼!しかし!恐怖のあまり後編はまともに言えてない!

「ねえ?私は天峰君が何処に居るか聞いたんだよ?教えてくれないの?」

ねこなで声というのがふさわしいのだろうか?

甘い感覚を含んだ声なのだが八家は震えたまま尚も同じ言葉を連呼!

「三回目はないわよ?」

「はいい!おねえさんと一緒に帰りましたぁ!」

肩に手を置かれるとともにはじかれたように八家は振り向き、それだけを早口で言うと壁に向かい再びごめんなさいの連呼を始めた。

「へえ、そうなんだ。入れ違っちゃったのかな?」

そう言ったのは坂宮 夕日!

「ねえ、八家君?そんなに怯えなくてもいいのよ?私はイイコはお仕置きしないから?」

ニコニコしながら壁に向かう八家に向かう。

「本当ですか?」

恐る恐ると言った表情で振り返る八家。

「ホントよ?八家君はイイコよね?」

しゃがみこみ八家と同じ視線に立つ夕日。

「はい!僕はイイコです!夕日お姉ちゃん大好き夕日お姉ちゃん大好き夕日お姉ちゃん大好き夕日お姉ちゃん大好き夕日お姉ちゃん大好き夕日お姉ちゃん大好き……」

今度は壊れたように夕日お姉ちゃん大好きと繰り返す八家!

それを満足げに見て頷く夕日!

「あーホントいい子ね?よしよし」

夕日と目が死んだ少年!

「さてと、次は天峰くんにも言ってほしいな~」

捕食者の目をしながら、天峰に自分を好きと言わせる妄想を始める夕日!

この女!危険!

 

そんな事はつゆ知らず天峰は車の中!

「天峰!腹減ったからLFC寄るぞ?」

「うん!」

天音が車をフライドチキンが有名なファーストフード店の駐車場に止める。

「俺はチキン手羽サンドのセットとコーヒー、ブラックで、天峰はなんにする?」

店内で注文をしながら天峰に商品を聴く。

「僕これがいい」

天峰が指さしたのは天音と同じ商品。

「食えるのか?まあ、いいけどお前がそういうんなら」

 

暫くして注文した商品が到着する。

「「いただきます」」

二人ともサンドイッチにかぶりついた。

「あー、これだわ!チキンのジューシーさがたまんねー、他の奴らは太るからとか言って食わねーんだよな、運動する気ねーんだよな」

愚痴を言いつつもサンドイッチを食べ進める天音。

「天峰、悪いけどトイレ行ってくる、荷物見ててくれ」

そう言って席を立った。

天峰の前には天音が口を付けたコーヒーが残っている。

「お姉ちゃん……」

 

少し前

天峰と八家が病室でカードゲームに投じている。

「それにしても天峰の姐さんは良いな」

八家が自分のエースモンスターの召喚に成功する。

しみじみとつぶやくように八家が言った。

「うん、自慢の姉さんだよ。勉強できるしスポーツできるしカッコイイよね」

天峰もゲーム盤を見ながら答える。

「たとえヤケでも渡さないよ?」

天峰が除去カードを出しあっけなく八家の切り札が破壊される。

ジッと八家を見すえる。

「こえーな、やめてくれよ……」

八家が降参といったように両手を上げる。

「お姉ちゃんはすごいんだよ?勉強できるしスポーツできるし僕にもすごく優しいんだよ?あんなに素晴らしい人と姉弟になれて僕は世界一幸せだよ!ああ!早く来てくれないかな~もう半日近くあってないんだよ!?入院なんてしてらんないよ!」

はあはあと、天峰の呼吸が荒くなる。

(ホントにこえーよ……)

八家が一人心の中でつぶやく。

その時丁度病室の扉が空いた。

 

再び現在

天峰は迷わず天音のコーヒーを一口飲んだ。

ブラックなのに何処となく甘い気がして。

天峰はニヤリと笑った。

 

 




前回の特別短編3の続きの様な形になりました!
こちらの方がメンバーが全体的に病んでる気がするのはないしょだ!

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