不良八幡の学校生活   作:雨雪 東吾

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種目決め

 中間テストが終わり、一区切りついたということで、体育の種目が変わることになった。今までは柔道とダンスの選択で、俺は柔道をしていたが、今日からはソフトボールと硬式テニス、そしてバレーボールとソフトボールから一つ選択となっている。これは二学期半ばまでとなっており、その後はバドミントン、軟式テニス、バスケットボール、サッカーから選択となっており、前期にテニス、バドミントン選択者は後期は同じものを選べないようになっている。

 

 六月下旬の期末テストが終わった後、七月に入ると夏の球技大会があるため、それらの種目であるソフトボールやバレーボール選択者が多いように思える。因みにこれは男子の種目であり、女子は夏冬通して球技大会はバレーボールとバスケットボールになっている。男子の場合、冬の球技大会はバスケットボールとサッカーに変わる。

 

 友達と話し合いが必要だと、教師陣が時間を与えてくるが、そもそも俺にはそんな友達いないので関係なかった・・・。と思ってたら、体操服を引っ張られる。

 

「比企谷君、テニスやろうよ!」

 

 戸塚だった。意識しないと忘れてしまうが、こいつは一応男に分類されているらしい。

 

「ん、わかった」

 

 よくわからん関係ではあるが、誘われた手前断ることも憚られる。特にやりたいスポーツもないし、応じるとしよう。それにテニスは個人技で、ある程度気が楽だしな。

 

 そうして種目別に場所が決められ、並ぶように指定される。しかし、戸塚は他クラスの友達らしき人物にバレーボールへと誘われている様子。同じクラスの奴は最近事情を把握しているのか、俺が関わりそうなときは関与してこない。ただ、戸塚と普通に接している様子なので一安心だ。

 

 戸塚の性格上はっきり断るのは無理そうだ。弱く言っても相手には通じない。故にこちらに助けを求めるように目を向けてくるが、俺は行って来いと合図をする。俺は既にテニスのとこに座っちゃってるからちかたないね。

 

 戸塚は申し訳なさそうにバレーボールの方へと行き、俺は一人最後尾でぽつねんとしている。

 

 そこから人数調整に入った。ソフトボールとバドミントンは丁度らしいが、バレーボールの人数を少しテニスの方へと割かなければいけないらしい。まあ俺が来た瞬間増加がピタリと止んだからな。

 

 そこで大じゃんけん大会が開かれ、数人死地に赴くような顔でこちらにやってくる。その中には初夏にもかかわらず汗ダラダラの小太りの眼鏡をかけたやつがいた。絶対にお近づきになりたくない。しかも何で指ぬきグローブしてるんだ。暑いならとれよ。

 

 そんなこんなで体育の種目決めは幕を閉じた。あとで戸塚が謝ってきたのがかわいかった。・・・暑さで頭やられたかなあ・・・。




体育は原作と大分変えています。

理由としては恐らく間違えるからどうせなら最初から変えておこうということです。

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