「お兄ちゃん、友達呼ぶから明日は夜まで帰ってこないで! お願い!」
帰ってきていきなりそれ・・・? せめてお帰りと行っておくれよ小町さん。
「・・・お前、テスト週間なんじゃないのかよ」
テストの時期は中学も高校も大体同じみたいだ。年間予定表を見てもそれはうかがえる。うちの妹はお世辞にも学力が高いとは言えない。しかし、先生からの評価はおおむね良好だったはずだ。俺が相当に酷かったために、その反動かもしれない。
「いやあ・・・友達と勉強会することになっちゃって。わからないところを教え合うんだよ!」
何? 勉強会って普通のことなの? 俺には友達いないからわからないな・・・。
ちなみに小町はただのリア充ではない。社交性があり、友達もいる。しかし、一人になりたいときは単独行動もできる、所謂次世代型ハイブリッドぼっちというやつだ。
「本当は友達の家でやりたかったんだけど、小町だけずっと家に友達呼んでなかったから目をつけられてしまって・・・」
「・・・まあ仕方ねえか。わかったよ」
サイゼは使えないが、別に勉強する場所なんてたくさんある。図書館なら無料だしな。
「ありがと、お兄ちゃん! 愛してる! あ、今の小町的にポイント高い!」
「ああ、俺も愛してるぞ」
小町の口癖が出てきたところでこの話は終了。さあて、荷物を置いてラノベの続きでも読もうか。
「それとお兄ちゃん。お帰り」
「・・・おう。ただいま」
そんなやり取りがあったのは昨日のことだ。時は既にテスト週間一日目に突入している。放課後になってもサッカー部の掛け声も、野球部の金属音も聞こえては来ない。
今日は部活もないので、早々に教室を飛び出し、どこにいこうかと思案する。多少うるさかろうが、ウォークマンがあればどうとでもなる。そうすると別のファミレスにするか。最悪スタバとかでもいいしな。
「あれ? ヒッキー?」
「あ?」
自転車に乗ろうとしたところに、由比ヶ浜に声をかけられる。
「いや、そっちは家の方向じゃないんじゃないかなって・・・」
「・・・昨日あれだって言ったじゃん」
「・・・あなたに予定があるのがそもそもおかしいと由比ヶ浜さんは言っているのよ」
「そういうわけじゃないんだけど・・・」
まあ当然雪ノ下もいるわな。ただ俺を罵るのをも当然にはしてほしくはないかな・・・。言ってることは合ってるけど。あれ、じゃあ罵倒じゃなくね?
「珍しいな。由比ヶ浜の方が先に来ているなんて」
「・・・少し予定があったのよ」
嘆息をもらす雪ノ下は、少し気だるそうだ。
「そうか。じゃあ、俺は行くところがあるから」
「そう。ならさっさと行くといいわ」
「え、ちょっとゆきのん!?」
「ああ、そうさせてもらう」
由比ヶ浜がわーわー騒いでるようだったが、無視してペダルを漕ぐ。周りから注目もされていたし、早々にどっか行った方がよかっただろう。
さてと、どこに行こうかな。
え、短いって? iPhoneでもデレステ始まっちゃったからな・・・。
よければ招待コード使ってください。(使ってくださいお願いします)
874507715
あー蘭子ほしかった! 杏でもよかった!
そして評価コメントのほうにあったのですが、日間ランキングに載ったらしいです。前回お気に入り数と評価数が跳ね上がったのはそのせいでしょうか?(評価数はなぜか増えて今は減っていますが)