僕と戦極姫と召喚獣   作:京勇樹

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伝説の傭兵?

場所は変わって、Fグラスの雄二達。

 

なお、雄二達のグループは以下である。

 

坂本雄二、土屋康太、木下秀吉

 

武田信繁、武田信玄、真田幸村

 

以下略

 

である。

 

「さてと……問題を解くか」

 

雄二はそう言うと、問題用紙を眺めて

 

「秀吉、秀吉は古典を重点的に解け。ムッツリーニは保健体育を重点的に解け」

 

と指示を出した。

 

「了解じゃ」

 

「……心得た」

 

雄二の指示に従い、二人はそれぞれ解き始めた。

 

そして、数秒後

 

「ふむ……それじゃあ、近い場所から回るか」

 

雄二は解いた問題用紙を見ながら、そう言った。

 

「うむ……それで、一番近いのは……」

 

「……あっち」

 

康太が指差したのは

 

「おい、空中だぞ」

 

明らかに空中だった。

 

「む? 答えは合ってるはずじゃが……」

 

その問題を解いた秀吉は、問題用紙を見つめながら唸った。

 

すると、窓の外

 

つまり、校庭から

 

「お、あったぞ!」

 

という、信繁の声が聞こえた。

 

雄二達が窓から見下ろすと、花壇の端を信繁達が掘り返していた。

 

「中は何でしょうかね?」

 

信繁達が掘り出したのは、どうやら少し大きめの箱らしい。

 

「開けてみましょうか」

 

信玄はそう言うと、箱の蓋を開けた。

 

「ぬいぐるみだな」

 

「これは確か、如月グランドパークのマスコットですね」

 

信繁が首を傾げていると、ぬいぐるみを持ち上げた幸村がそう言った。

 

「とりあえず、仕舞っておくか」

 

「はい」

 

信繁の言葉に従い、幸村はぬいぐるみを箱に仕舞った。

 

その時だった。

 

「そのアイテム!」

 

「渡してもらうぜ!」

 

Fクラス男子達が現れた。

 

人数にして、約20人程である。

 

「お前ら、暇人だな……ずっと見張ってたのかよ」

 

信繁が呆れた様子で言うと、男子の一人が指差して

 

「やかましい! 問題がわからないなら、分かる奴を見張っていればいいんだよ!」

 

「そして、アイテムを得たタイミングで奪えば、簡単に手に入る!」

 

「それが、俺達の作戦だ!」

 

と言った。

 

「やれやれ……本当に暇人ですね」

 

信玄がそう言うと、男子の一人が

 

「それに、お前らがアイテムを三つ得たのは分かってるんだ!」

 

「根こそぎ奪ってやる!」

 

と言って、一斉にキーワードを唱えた。

 

日本史

 

Fクラス男子 平均60点

 

VS

 

武田信繁 489点

 

武田信玄 475点

 

真田幸村 458点

 

もはや、地力が違い過ぎた。

 

戦闘は一瞬で片が尽き、Fクラス男子達は全滅した。

 

その直後、なぜか学校の上空を一機のヘリが通過して

 

「戦死者は補習!」

 

西村が迷彩服を着て、更に眼帯と鉢巻きを装着して降下してきた。

 

その姿はさながら、伝説の傭兵のようであった。

 

「へ、蛇だと!?」

 

「バカな!?」

 

「奴は死んだはずだ!」

 

西村の姿を見て、Fクラス男子達は次々と声を上げた。

 

だが、着地した西村はそんなFクラス男子達を見回すと

 

「貴様らのような問題児が居る限り、俺は何度でも蘇る!」

 

と宣言した。

 

「くそっ! 逃げろ!」

 

「総員、撤退!」

 

西村の宣言を聞いて、Fクラス男子達は逃げ出した。

 

だが、西村は慌てず

 

「バカめ……逃がすものか!」

 

と言うと、無線機を掴んで

 

「総員、降下!」

 

と言った。

 

その直後、数機のヘリが飛来。

 

そのヘリから次々と、西村と同じ迷彩服を着た男達が降下してきた。

 

降下してきた男達は見事な統率で、Fクラス男子達を包囲した。

 

「こいつらは、まさか!?」

 

「ピー○メイカーか!?」

 

男子達は現れた男達を見て、驚愕の表情を浮かべた。

 

「こいつらは俺の自慢の仲間達だ……」

 

西村はそう言うと、Fクラス男子達に近寄り

 

「どうする? 今なら、まだ痛い目に合わなくてすむが?」

 

と問い掛けた。

 

それは、実質的な投降勧告だった。

 

Fクラス男子達はなんとか逃げようと、周囲を見た。

 

だが、包囲していた男達には微塵の隙も無かった。

 

それにようやく観念したのか、地面に座り込み

 

「降参する……」

 

と両手を上げた。

 

西村は頷くと、包囲していた男達に対して

 

「連行しろ!」

 

と号令を下した。

 

男達は西村の指示に従い、Fクラス男子達を全員捉えて連行していった。

 

それを見ていた雄二は、思わず

 

「……鉄人、就く職を間違えてないか?」

 

と呟いた。

 

その時

 

「む。ここの翻訳を間違えておったか」

 

と秀吉が言った。

 

それを聞いて、雄二は

 

「マイペース過ぎるだろ、秀吉……」

 

と呆れていた。




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