「・・・・・氷香です」
はい、という訳で今回は氷香ちゃんに来て貰いました~!
「・・・・・・・幽斗は?」
いやそれがですね。最初は氷香ちゃんと一緒に出て貰う予定だったんですけど・・・
「・・・・・・?」
その~・・・・ある人が、前回氷香ちゃんを先に出したのが気にいらなかったらしく、埋め合わせに幽斗君を無理やり連れて行ってしまいました
「・・・・・・」
あの、氷香ちゃん?
「・・・・・が?」
え?なんですか?
「・・・・・誰が?」
ひょ、氷香さん?あの、めっちゃ怖いんですけど!ていうかめっちゃ寒いんですけど~!
「・・・・誰って・・・聞いてるの」
はい!わかりました!わかりましたから!言いますから!作者の身体の周りだけ凍らせるのをやめて下さい~!
「・・・・・早く」
言いますから!ちゃんと言いますから~!作品に名前が出てないので名前は言えませんがあのお狐様です~!
「・・・・・・あの駄狐が」
え~と、氷香さん?どこ行くんですか?
「・・・・・・狐狩り」
え?ちょっと待って!せめてこの氷をどうにかしてから言ってくださいよ!ねぇ!氷香さん!ちょっと~!
「・・・・・・幽斗今行くから」
・・・・・本当に行っちゃいましたね・・・この氷どうすればいいんですか~・・・
まぁ、取りあえず第四話「妖怪屋の日常~昼の部~」お楽しみください・・・
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「っくしゅ!」
「どうしたのじゃ、主よ?」
「いや、なんか今精神と物理的に寒気が・・・」
「?・・・わからぬが取りあえず次はあっちに行くぞ!」
「はぁ、面倒にならなきゃいいけどな・・・」
「ほれ、さっさと行くぞ!」
「はいはい・・・」
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‘私立桐ノ宮学園’広大な土地を有しその大きさゆえ、小学校から大学まで兼ね備え生徒数4000人を超える超マンモス校。文武両道の精神の基、部活動、勉学共に優秀な成績を修めた者達を多く世に輩出したエリート校である
概観は新しく、教室棟、実習棟、部活棟、生徒寮果ては購買棟等も存在している。しかし、見た目の新しさとは逆にその歴史は古く、一説によれば平安時代の寺子屋が起源だという逸話も数多い
「ふわぁ~・・・ねむ・・」
そんな超がつく程のエリート学園に幽斗は通っている
広大なグランド横に整備された教室棟へ伸びる道を眠たげに目を擦りながら校舎を見上げる
「ほんと・・・この道って長くてだるい・・・ドコにでもつながるドアでもありゃ~いいのに」
某国民的青狸の道具を口にしながら、その歩みは止めず真っ直ぐ下駄箱へと向かう
これが何時もの幽斗の登校風景である。だるいだるいと口にしながらも歩いていく・・・・一人で
「・・・ねぇ、あのあいつって」
「え?うわっ、幽霊じゃん!最悪、朝から嫌なもん見たわ~」
「おい、見てみろよ。幽霊の奴またブツブツなんか言ってるぜ」
「ホントだ、また幽霊のお友達と交信でもしてんじゃね~の?」
「プッ!何それ、マジウケるわ~!」
「「ギャハハハハ!!」」
「でも、あいつ本当に幽霊と話してたらしいぞ?」
「え、マジ!?」
「ホント、ホント!C組の伊藤さんが見たんですって、誰も居ない所に話し掛けてるの」
「何それ~!怖~!」
「・・・・・はぁ、またか」
だからこれも何時もの事なのだ
周りから聞こえる幽斗への心無い罵声。単刀直入に言うならば幽斗は孤立している・・・いや、孤立しているだけならまだよかった、幽斗はいじめにあっている
「めんどくさ・・・・」
元々、他人に自分から話しかけにいく性格ではない幽斗は孤立していたのだが、高校二年の進級時に起こったある事件によって、いじめが始まってしまったのだが、その事件の事はまたの機会に話すことにしよう
ただ、唯一救いといっていいことは、このいじめが高等部の中だけで起こっていることだろう
確かに、噂は尾ひれや色々な脚色が付いて学園全体に広まっているが、他の学部では「そんな人居るんだ・・・」位に留まっている。それにもちゃんと理由がある・・・いや、理由となる人物達がいる、が正しい
「きゃ~!
「命お姉様~!」
「今日もなんてお美しいんだ・・・」
「今日もこれで勝つる!」
「あらあら、うふふ~幽斗さん、おはよう御座います」
「・・・・・・」
その人物の一人が、この
「?・・幽斗さん、どうかなさいましたか?」
「いや、本当にめんどくさいなって・・・」
「?」
‘桐ノ宮の女神’‘完全無欠の生徒会長’‘舞い降りた天使’数々の異名を持つ、桐ノ宮学園全生徒憧れの的
その容姿は黒曜石を散りばめているかの如く黒く光を放ち、瞳は見るもの全てを魅了するルビーの様に紅い。体型もスラリとした長い脚、お腹は括れ、そして男子なら真っ先に目がいってしう大きな胸
「まぁ、気にすんなこっちの話だ」
「そうですか?なら、いいのですが・・・」
「取りあえず、おはよう命」
「はい!おはよう御座います、幽斗さん」
そんな存在の視線を一身に受けているのはただ一人、幽斗のみ
命は周りに居る人々の声など耳に入っていないかの様に、ただただ幽斗に話しかける
「それより、いいのか?」
「いい、とはなんの事でしょう?」
「いや、周りに居る人奴らに挨拶しなくて」
「‘そんな’もの見てもいませんし、見えてもいません。私の目には幽斗さんしか映っていません」
「・・・・・・・」
訂正、声は愚かどうやら瞳にすら映ってはいないらしい
正確に言うのであれば、周りの生徒などいないものと思っているらしい
因みに、幽斗と命が話している間ずっと周りでは、「なんで、お姉様とあの幽霊と話してるのよ!」や「おい、根暗!その人から離れやがれ!」、「お姉様離れて!穢れてしまいます!」といった幽斗への罵声が飛び交っている
キーンコーンカーンコーン!
「あらあら、幽斗さんを見ていたらもう時間のようですね・・・名残惜しいですが、また後で会いましょう」
予鈴の音が学園に鳴り響く
命は幽斗に綺麗なお辞儀をしてから校舎に入ろうとして、
「後それから・・・・幽斗さんに何かあったら、唯じゃ済みませんからね?」
「「「・・・・・・・・っ!」」」」
周りに笑顔を振りまいた
それも、心の底から底冷えする様な満面の笑みを
「では・・・」
その言葉を残して命は校舎の中へと入っていった
「「「・・・・・・・」」」
「・・・・どうすんだよ、これ」
呆然と立ち尽くす幽斗と、命の笑みを見て気絶してしまった多数の生徒を残して・・・
「あらあら、作者さん大丈夫ですか?」
はっ!ここは?
「ここは後書きですよ?」
え!?もう後書き!・・・どの位凍ってたんでしょうorz
「軽く一時間は凍ってたでしょうね~」
・・・・よく生きてたな、自分
「そこは氷香ちゃんも加減してくれたんでよ」
そうだといいんですが・・・
「それより作者さん?」
はい、なんでしょう?
「取りあえず第四話終わってしまいましたが・・・・時間軸的にこれは朝ではないんですか?」
・・・・・はい、やらかしました
「あらあら~」
いや、書いてるうちにこうなってしまったんですよね~
本当だったら昼の教室って設定で書こうと思っていたのですが・・・・
「また、キャラが動き出したと?」
はい、命さんの登場も、本当はもう一度小白さんを出してからの予定だったのですが・・・
「・・・・・・・」
え!?なんで鎌振り上げてるんですか!?というかどこから出したんですか~!?
「いえ、あの人間を先に出そうとした作者さんの魂を頂こうかと・・・」
い、いや!でも結果として先に出しましたよね!?
「・・・・・まぁ、いいでしょう。今回は見逃してあげます」
ふぅ、助かった・・・・
「ただ・・・・次はありませんよ?」
勿論であります!
「で、次はどうするんですか?」
まぁ、読者様達には申し訳ありませんがもう一度昼の部をやります
「そうですか、作者さんがそれでいいのでしたら私はなにも言いません」
・・・・なんか随分優しくないですか?
「いえ、幽斗さんと私には関係ありませんから♪」
ですよね~・・・
「では、一応恒例ということなので一言。これからも幽斗さんが活躍する妖怪屋をよろしくお願いします」
本当に幽斗さんが絡むと真面目ですよね・・・
「当たり前です」
・・・・はい、という訳で読者様方には大変申し訳ありませんが第五話も「妖怪屋の日常~昼の部~」となりますがどうぞ
「「よろしくお願いします」」
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そういえば氷香さんはどうしたんでしょうね?
「ん~確か、あの泥棒狐と戦ってましたよ?」
え!?
「幽斗さんが見当たらなかったので放置してきましたけど」
本当に命さんはブレませんね・・・・