Croce World―君に呼ばれて―   作:紅 奈々

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まだまだ琉歌のターン★←
早く、ヴァリアー出したいんだけどね;;
まだ出てきません!!




第4話

学校の最寄り駅へ着くと、改札を通って駅を出る。

学校への道のりは、下校中の生徒や小学生でごった返していた。

琉歌の通う学校は全日制の高校の校舎を借りて運営しており、その為、夕方になると部活をせずに帰る所謂帰宅部の生徒で道がごった返すのだ。

その生徒を上手く避けながら、琉歌は学校へ向かう。

学校の裏門が見えて、それを過ぎると、職員室前の下駄箱に行き、靴とスリッパを履き替える。

そして、職員室の隣に隣接されている食堂を過ぎると、その奥の補食室へ入って、長テーブルに荷物を置くと椅子に座った。

鞄から、ケータイの充電器とiPodの充電器を取り出して、テーブルの目の前に設置されているコンセントにそれぞれのプラグを差し込んで、ケータイの接続端子とiPodの接続端子に直結して、放置する。

本当は学校での充電は禁止されているが、琉歌は気にせずに使っている。

「バレなきゃ良いんだよ」的な考えで、実際にバレてないので、使っていた。

時計を見ると、あと20分位で授業が始まる。

これなら、余裕かな。

琉歌は、先程買ったサラダを袋から取り出して、蓋を開けると、ドレッシングを掛けて食べ始めた。

流石、サラダは美味い。

本日、アイスを除いて初めての食事に舌鼓を打ちつつ、騒がしくなっていく職員室の騒音に生徒が来たことを察した。

生徒が補食室に来る前に食べ終わりたい。

特に、さっきから頻りに聞こえる耳障りな甲高い雑音のような声は、彼奴だ。

彼奴がこっちに来たら、折角の美味しいサラダも不味くなる。

味を堪能したい反面、折角のサラダが不味くなるのは嫌だ。

琉歌はサラダを頬張る。

 

琉歌がサラダを完食したのと、そいつが職員室から補食室に繋がっている扉を開けたのは、正に同時だった。

ガラッと勢いよく開いた扉の向こうには、琉歌が一番、会いたくない人物が立っていた。

琉歌は、ヘッドフォンを耳に当てて、iPodの音量を上げる。

 

 

「あ、安藤さん、おはよう!

来てたんだねー」

 

 

耳を壊さない程度に上げた音量は、完璧にその女子の声を遮ってはくれなかった。

せめて、視界に入れないようにケータイに視線を落とす。

ぽっちゃりした体型のその女子は、琉歌の隣に座ると、うざったい程に話し掛けてくる。

それはただ、琉歌と話したいが目的ではない。

ただ、自分をより構ってくれるクラスのボス的な女子が居ないから、「普段1人のこの子に構ってあげてる私、やっさし~い」とか「1人じゃ寂しいから、コイツで良いや」的なゲスい思考から絡んでくるのだ。

勿論、そんな絡みは要らない琉歌は、ひたすらに無視を決め込む。

そのボス的な女子が居ると話し掛けてこないのに、そいつが居ないからって、暇つぶし的に話し掛けられても困る。

そういう、1人で居られない構ってちゃんタイプの女子が一番、嫌いなのだ。

見ていて、イラッと来る。

 

そんな琉歌をイラッとさせる事が得意なこの女子は、水田ゆきこ。

余談だが、彼女は琉歌の小学生の時のクラスメイトであり、中学では、一年間だけ部活が同じだっただけというだけの、特に仲が良かったわけではない関係だ。

中学2年の時に琉歌が転校してから疎遠になり、一度も会わなかった。

小学生の時に何度か遊んだこともあったが、少し都合が悪いと直ぐに泣いて帰って、「ママ~!!」なモンだから、中学生になった時に関わらないようにしていたのだ。

直ぐに親を頼るような人間が一番、嫌いな琉歌にとって、水田は相当ウザイ存在だった。

そう、切り刻んで豚の肥やしにしてやりたいくらいに。

 







ちなみに、余談。
作者が高校時代もこんな感じでしたw
どうでも良いけどww
琉歌の実家バージョン的なww

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