そう言えば今日、初めて1人で病院と役所に行ってきたんだけど、帰りに道に迷ってしまったという・・・・・・Orz
無事に帰ってこられて良かったー・・・・・・。
そんな思いで第3話です。
「ベル、マーモン、フラン!!
急いで!!」
只今、琉歌とベル、フラン、マーモンの3人は、駅に向かい全力疾走していた。
琉歌の走るペースよりもベルとフランとマーモンの走るペースが遅く感じられるのは、慣れない世界の慣れない空気の中を走っている為である。
この世界に“ヴァリアークォリティー”なるモノは当然、使えない。
そればかりか、何故か彼らの体力値は平均にまで下げられているのだ。
これもきっと、夢渡りをさせた人間の仕業だろう。
それ以外に考えられない。
「早くしないと、電車間に合わないよ!!
次の電車まで1時間近く待たないといけないとか、嫌だろ!
しかも、こんな暑い中で!!」
そう、琉歌達は学校へ行く為に駅へ向かって走っていたのだ。
話には載せていないが、先程まで彼らの生活に必要な生活用品や衣類などを買いに行っていたのである。
それで、物珍しそうにベルとフランとルッスーリアが色々と見て回っていた為に、こんなにギリギリになってしまったのだ。
次の電車でも十分に間に合うが、ベルとフランとマーモンの転入説明のことを考えると、早く行って損はない。
むしろ、この世界のことで彼らに助言が出来るのは琉歌だけである。
彼らでは、分からない事も教える必要があるだろう。
そう、例えば常識とか。
ここは、彼らの居た世界とは全く理等が違う。
だから、向こうの世界で通用していたことが此処の世界では通用しないことが多いのだ。
それをフォローする為に、一緒に転入の説明を聞こうと思ったのだ。
特に、フランやマーモンは基本的には別に心配はないが、ベルの場合、何かの拍子に問題が起こりそうで今でもかなり肝を冷やしている。
いつ襤褸を出してもおかしくないのだ。
「ベル!
家で言ったこと、ちゃんと守ってよ!?」
「解ってるって」
琉歌はベルに念を押す。
ベルは苦しい息の下で、辛うじて返事をした。
「家で言ったこと」とは、ベル達の素性を隠すことである。
幸い、学校で漫画とかに興味のある人間は居ないが、今日はベル達以外にも転入生が居るらしいので、そいつが万が一でもリボーンを知っていれば、リボーンのヴァリアーのメンバーにそっくりな・・・・・・いや、もろホンマモンの彼らを見れば、疑うだろう。
それで騒がれても面倒だ。
なので、「他人の空似」と言う事で、ベルはティアラを取って前髪を右側に流して、普段は見せない涼やかで優美な蒼い目を見せていた。
ベルは嫌がっていたが、「ここは、前の世界じゃないから出身なんて隠したって誰も解らない」という琉歌の言葉で渋々前髪を避けた。
「そもそも、外人は金髪碧眼だから!」と言われて、まぁ、それなら・・・・・・と、承諾したのだ。
フランは蛙の帽子を取って、目尻のタトゥーをファンデーションで消している。
本当は、カラコンにウィッグを被せたかったが、フランがドライアイだったのとウィッグは暑苦しいし、そもそも外見を変えたら、この小説の意味が無くなる為、それこそカラコンで染めたと言う事にしよう、という方が人体的なリスクも少ないので、そう言う方面に誤魔化すことにして、マーモンもフードを脱いで、同じように誤魔化すことにした。
その際、初めて見るマーモンの目に琉歌は物凄い感動を覚えたのだとか。
我ながら、凄いアイディアだと思った。
苦心ではあるが、それしかない。
それで正体を誤魔化すことにした。
幸い、彼らは留学生扱いだ。
彼らのような名前は外人ならあり得るであろう。
現在、解っていること3
ヴァリアーが居た世界と、琉歌の住む世界は空気が違う?
ベル、フラン、マーモンは慣れない空気の所為か思うように走れない。
ヴァリアークォリティーが使えない。
身体能力や体力が平均に落ちている。
3人は姿を可能な限り変えて全力疾走で登校中。
マーモン
染めて藍色の髪にしている。(と言う事にしている)
紫のカラコン着用。(と言う事にしている)
フードを外している。
服は琉歌にコーディネートしてもらった模様。
顔のマークはファンデで消している。
フラン
染めて緑にしている(と言う事にしている)。
緑のカラコン着用(と言う事にしている)。
蛙が頭に乗っていない。
顔のマークはマーモン同様、ファンデ。
ベル
「金髪碧眼の外人さん」で誤魔化せる為、ティアラを外しているのと、前髪を避けているくらいしか変化がない。
それだけでも解りにくいだろう。