Croce World―君に呼ばれて―   作:紅 奈々

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最近、暑さが鬱陶しくなってきましたねぇ。
地震とかも結構・・・・・・。
でも、あまり揺れを感じないんですよね~。
旦那に言われて初めて、「えっ!?今、揺れた!?うっそぉん!?」ってなるという・・・・・・w

さぁ、そんな事より、第4話です。


第4話

「家畜共が集まって~ ピーギャーピーギャー騒いでる~」

 

 

歌を口ずさみながら、琉歌は料理を作っていた。

その歌は、知る人ぞ知る某妖怪先祖返りファンタジーに出てくる青鬼のキャラソンである。

どんな歌のチョイスやねん、と、知っている者は思うだろうが、その謎なチョイスは正に琉歌らしかった。

テンションが高い時は、大抵この曲だ。

 

 

「三角木*に浣*器~ 鞭に荒縄出揃った~

人生はSかM~ 始めよう~ 今だ 目覚めると~き~」

 

 

歌いながら作っている物は、ボロネーゼとビーフシチュー、それとサラダにフレンチトーストだ。

レタスを皿の上にレタスを敷いて、灰汁抜きしたタマネギとキャベツ、パプリカを合わせてレタスの上に盛りつけ、ミニトマトを皿の周りに飾り、クルトンを野菜の上から散りばめる。

ドレッシングは、キャーピーのイタリアンドレッシングを添えた。

すると、丁度パスタが茹で上がったので、ボロネーゼのパウチをパスタと敢えて完成。

それに合わせて、ビーフシチューが出来上がったので、皿に装って、フレンチトーストを別の皿に重ねる。

夜食にしては量が多いが、彼らは朝から食べていないと言う事だったので、余程空腹なのではないのか?という、琉歌なりの考慮だった。

あとはこれをヴァリアーに使わせている部屋に持っていくだけだ。

琉歌はその前に、机の上を片付けてなかったことを思い出して、料理を運ぶ前に一度、部屋に向かった。

 

 

「ご飯出来ました。

机の上を片付けるので、少し待って下さいね」

 

 

微笑みながら言うと、持ってきていた布巾と消毒用エタノールをお盆の上に置いて、ノートやら参考書やらをどかしていく。

まずはティッシュで消し滓とかを拭き取り、水にしめらせた布巾で机を拭いて、乾いた布巾で机を拭く。

その後にエタノールを拭きかけて、さっきの布巾とは別の布巾で机を拭いた。

その一部始終を不思議そうな顔で三人の少年が見ていた為、琉歌は「何か?」と首を傾げた。

 

 

「いや、何してんのかな~って」

 

 

金髪の少年が前髪の奥に隠れた目を逸らしながら言った。

どうやら、見たこともない光景だったらしい。

それは、フードを被った少年と蛙の被り物を被った少年も同様だったようで、じっと琉歌の手を見つめている。

 

 

「あぁ、これですか?

メイドさんとかがしているのを見たことがないんですね?

まず、机の上の埃や消し滓などのゴミをティッシュで軽く拭き取り、その次に濡れた布巾で机を拭いて、乾いた布巾で水滴を拭き取りました。

その後に、エタノールを吹き掛けて除菌して、乾いた布巾で水滴を拭き取っただけです。

さっきまで勉強をしていましたから、そのまま料理を乗せるなんて、論外ですので」

 

 

今までの動作を説明して、その動作の理由を淡々と述べる、琉歌。

料理をしている間に落ち着いた様で、すっかり元の淡々とした琉歌に戻っていた。

今の発言に彼らは同じ事を思った。

「まさか、コイツは潔癖症なのか・・・・・・?」と。

 

 

「それじゃあ、料理を持ってきますね。

あぁ、期待しないで下さい。

私は一般家庭の料理しか作れないので、貴方たちの口に合うか否かは解りません。

先に言っておきましたから、口に合わなくても暴れたりしないで下さいね?

ここ、一応防音とは言え、今は夜中ですから近所迷惑になってしまいます」

 

 

それだけを言うと、琉歌は机を部屋の真ん中に移動させて、キッチンへ引っ込んでいった。

軽く注意はしたモノの、彼らが聞いてくれるかは別の話だ。

まぁ、聞かなければ追い出すが。

そんな事を思いながら、順次に料理を運んでいった。






琉歌から見た水田


鬱陶しい、近寄るな、目障りだ、消えろ。

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