楽園を求む転生者   作:厨二王子

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8話 悲劇

茅場との取引から月日が経った。一姉は私立の有名校に進学し、両親の期待を裏切るかのように美術部には入らずバスケ部に入った。

そして俺ら兄弟は小学五年生になった。

 

茅場との取引の後、約束通り茅場のもとでしばらくプログラムを組んだり、SAOの情報を伝えたりしていたがまぁ、結局SAOは茅場によると俺が参加するぐらいで、特に何かを変えることはしないらしい。

俺が小学生五年生になると、同時に茅場は本社の方に帰っていきこの町を去った。

 

夕飯は食べた後直ぐに捨てるようにしていたので、両親や一姉にばれることはなかった。それに、最近は一姉が両親をコントロールしてると言ってもいいので

夕飯は別に俺が買わなくても良くなっていた。

 

以上の事以外でも一姉にお風呂に連れてかれたりしたが…まぁ、これは俺が前世から守ってきた称号がなくなったとだけ言っておこう…。

 

今俺は自分で書いた前世の記憶のノートを見ている、ここには、グリザイアに関しては迷宮までしか書いてないのだがもうすぐなのだ、一姉が巻き込まれる事故…そう

 

滝園学園マイクロバス転落事故が!

 

俺はこの事故に関して考えていた。まず、俺がこの事故事態を防ぐことはできないので、対策としては一姉をその日行かせないように説得したが、何を言っても一姉は行くことをやめなかった。

 

そして今夜夕飯を家族四人で、相変わらず無言で食べたあと俺は最後の説得のために一姉のところに向かうが

 

「一姉明日からのバスケット部の合宿だけど…」

 

「もう何度も言ってるでしょう、大丈夫よ。

しっかり帰ってくるから大樹は寂しがりやね」

 

一週間前から行かない方がいい的な感じでこうやって説得をしているが話を聞いてくれない。

まぁ、事故があるからなんて、ばか正直に言えないし。

なので、なにかほかに方法がないか俺の足りない頭で考えてみた。

警察は事故が起きる前だと信じてくれない。

確か、一姉たちは事故が起きて数日の間は、生き残っているはずだ。その時、家に帰って来ないということで警察を呼びながらら食料や飲み物などを買い込んで俺が届けるという対策を実行することにした。

俺はそう決めると、明日の予定を頭の中で考えながら眠りについた。

 

 

朝になるといつも通りの時間に起きて、一階に降りて家族四人で朝食を食べた。

 

そして一姉は合宿があるので、みんなよりいち速く着替えて、荷物を持ち玄関で靴を履く。

俺と雄二、それに父と母も一姉を見送るため玄関にいる。

一姉はいつも通り笑顔でいってきますと言い、出掛けて行った。

俺はこの時、一体どんな表情をしていただろうか。

 

一姉が出掛けて行った後、俺と雄二も学校に行こうとしたが俺は今日から数日学校をサボり、とにかく食料や飲み物をたくさん買いにいこうと、近くのスーパーに向かっていた。事故が起こるのは帰りなので、まだ余裕はあったが落ち着かず、学校に行く気もしなかったという理由もあるが。だが、しかし帰る途中俺に悲劇が起きた。

 

 

 

 

俺は自分が転生者だとだからなんでもできると…

 

チート能力はないが原作知識さえあれば原作も変えることができると…

 

大切な人も救えると…

 

無意識に、思っていたのかも知れない。

 

 

この時、この瞬間まで俺は忘れていた…今まであの父親以外特に何もなくこの世界で前世で当たり前だった不幸がなかったことに。

そして買い物の帰りに、よりによってこの日に限

り俺は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誘拐されてしまった

 




ヒロインは天音とアスナに決定しました。
タイトルもそろそろ変えようと思っています。

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