今俺と雄二は麻子とともに、アメリカの空港にいた。といっても、麻子はハンティングスクールのインストラクターをやるみたいだし、俺と雄二はこの後資格をとるために学校に行くからしばらく会えないのたが。
「まっ、しばらくの別れだがいいつらになって、帰って来いよ。後はがんばれよ風見兄弟」
「分かってるよ」
「麻子こそ達者でな」
「こいつら…」
まぁ、こんな感じで軽く別れて、俺ら兄弟は学校行きのバスに乗った。
「いや~緊張するな雄二」
「そうだね、兄さん」
「まぁ、気楽に行こうや」
「兄さんは軽すぎだよ」
こんな会話をしていると、後ろからでかい黒人が話しかけてきた。
「へいボーイズ。お前らはどんな悪さをして来たんだ?」
「「両親を殺した」」
「マジかよ」
黒人は驚く。だが、俺らは笑って否定した。
「もちろん、冗談さ」
「はっはっは、お前おもしろいな」
「あっ、笑えないぞ全く」
こんな一幕がありバスは目的地にたどり着いた。
バスを降りるとさっそく教官らしい男が怒鳴っなってくる。
「ほら速くしろ。急げ!」
俺らは特に文句をいわず、指示通り走り、敷地の中へ走っていく。黒人がえーって顔をしていた、あいつ大丈夫なのか?
しかしバスを降りてからは、さらにいろいろ走らされたり、検査されたりして結構忙しかった。
それと、黒人がなんか靴のサイズが注文通り届かなかったとか、なんとか言ってたな。まぁ、俺は水虫とかになるのがいやだから自分で用意している。もちろん雄二もだ。
あっという間に時間は過ぎて、夜になると俺たちは寝室に来ていた。ベットは俺と雄二で二段ベットで、黒人は隣りのベットらしい。
「おい隣り同士だなアジアンボーイズ」
「アジアか…結構範囲が広いな」
「ジャパニーズだ」
雄二が鋭いツッコミを入れた。さすが、雄二だなツッコミの才能もある。
「似たようなもんだろ。んでお前ら名前は?」
「今更かよ…俺は兄の風見大樹だ」
「弟の風見雄二だ」
「おいおいもしかしてお前ら兄弟だったのか?」
「いや双子だ」
「似てないな」
「まぁ、よく言われるよ」
「俺はダニエルボーンだ。ダチからはよくダニーって呼ばれてるよろしくな」
「よろしく。ところでボーンって呼びにくいからダニーって呼んでいい?」
「よろしくボーンさん」
「はっはっはいきなりダチ扱いしてたらぶっとばしてたところだったぜ。オーケー、ダニーでいいぜトーラー、ショウティー」
「トーラー?」
「ショーティー?」
「日本人の発音は面倒だ。兄がでかくてトーラー、弟が小さくてショーティー」
「俺ら兄弟はそんなに身長の差はないぞ。確かに俺の方が雄二よりほんの少しでかいが…」
「はっはっは、まぁ、気にするな」
なんかよく分からないあだ名が付けられたがこれが俺ら風見兄弟とダニーとの出会いだった。
しかしその夜俺はダニーのいびきに苦しめられた。
「くがー、ごー。くがー…」
「くそ、ダニーうるさいわ!」
「…」
雄二は静かに眠っていた…どうして眠れる?
先が思い出してやられるな。ダニーのいびきによりこの日の夜俺はあまり眠れなかった。
オリ主のあだ名が強引な感じがしますが目を瞑ってくれると嬉しいです。