書いてみてやっぱりバトルシーン苦手だなと改めて実感させられました。
では本文です
「♪えへへ、鱗に羽にくちばし。ふへへ」
「顔にやけすぎだろ....」
先ほど剥ぎ取りを行ったクルペッコの素材を品定めするリン。そんな 彼女を呆れた目で見る要である。
「見てみて!これ火打ち石!こうやって....」
「わかったから取り合えずしまえ。自慢なら帰ってから聞いてやる」
「もう....つまんないの」
ぷいとそっぽを向くリン。こういうところはどこか子供っぽいなと要 は心の中でつぶやく。端から見ると兄妹のようにも見えなくはない (筆者だけかな?)。そんな彼等がちょうど洞窟の入口に差し掛かった時だった。
「あ....が....。誰....か........」
「ひっ!」
ガシッと何者かがリンの足を掴む。目線を下に向けると、そこには下半身のない男がいた
「!おい!大丈夫か!」
「か、カナメ。この人足が....」
「んなこと分かってる。取り合えず応急処置をして、「た、頼みがあ る」....あ?」
要は男を処置するため、壁に寄り掛からせる。そんな男は生き絶え絶えになりながらも何かを言おうと要の腕を掴んだ
「ギルドに、伝えてくれないか?。あいつは....危険........だと....ゲホッゲホ」
「?あいつ?あいつって一体「グラアアアアアア」!」
「!逃げろ....あいつには........敵わない」
「ねえ、カナメ。あれ....何?」
「う、嘘だろ?」
そこにいたのは要のよく知るアラガミ"ハンニバル"、いやそれに似てい たモンスターが狩り損ねた獲物を探していた
「リン!逃げろ!」
「え?でも!」
「早くしろ!」
「う、うん」
要はリンに逃げるように促す。リンは始め戸惑っていたものの、要の焦りを感じさせる声に緊急事態だと悟り、この場から逃げ出す。対して要は
「来いよ....」
すでに生きを引き取った男の屍を横目に見つつ要は神機・ナベリウス を抜き、ハンニバルもどき、イフリートにその切っ先を向ける。それが開戦の合図のようにイフリートは炎の剣を作り要に襲い掛かった。要は横に飛び、それを回避する。対してイフリートは追撃しようと尻尾で要を攻撃するも、
「........甘えよ」
跳躍して今度は逆に尻尾を切り付ける。だが、剣は硬いものに当たり、弾かれてしまった。
(!硬え)
本来のハンニバルと違い、イフリートには鱗がある。つまりハンニバ ルとしての機動力を持ち、さらに鱗による防御力も備わっているため 容易には倒せない
(一旦距離を置くか)
イフリートが隙を見つけては連続攻撃をするため、大幅に体力が削られるのを避けるため距離を置く。しかし要はこの時見てしまった
「な!」
先ほど神機によって斬られた尻尾の傷が癒えていく。ハンニバルには 再生能力があるが、ここまで来ると化け物通り越して、別次元の存在 になっているような気がする。
「チートにもほどがあるだろ....」
そういいながらも要は再度神機を構え、イフリートは炎の剣を造形する。ゆっくりと呼吸を整え、いつ始まるかわからないイフリートの攻撃に集中する。
「さてと....仕事を始めるか」
一人と一匹は同時に駆け出した。
次回「神喰、死にかけます」
お楽しみに
6月27日加筆修正しました。