ということは置いといて以外本編です!
セイレーンを倒したあと、ボロボロの格好で帰ってきた要達は、旅館の人に通報された。当然のことだ。旅館に血まみれで重症患者のような人間達が入って来たのだから。
すぐに衛兵団が駆け付けたが、グレンがハンターカードを見せて誤解を解いた。また、ガノトトスの変死体事件の真相が分かったことも伝え、後日事情聴取が行われることになった。
何はともあれ、事件は解決し、最終日の夜を迎えた。
「ぷはああああ、いやあ、今日も酒が美味い」
「ちょっと飲み過ぎじゃないですか?師匠」
男女揃って食事を取る要達。本日のメニューは孤島の海で取れた新鮮な魚介類が立ち並んでいる。
「あれ?俺のサシミウオ....って師匠、その手に持っているものは?」
「ふっ、アキラよ。この世は食うか食われるかの弱肉強食の時代。よってこの刺身は俺のものだ!」
「大人げねえ!そして返せ!」
食事中なのに立ち上がってサシミウオを取り合う(良い子は真似しないでね)アキラとグレンを無視して要は黙々と食事を取る。この程度でいちいち突っ込んではいけないことを知っている。出なければ彼の精神はここまで持つことはないのである。
「ちょっと、カナメ。あんた乗り悪いんじゃな~い?」
「あんたは酒の飲み過ぎだ」《ヒョイ》
「あ~ん、私のお酒~」
「カナメの言うとおりですよ。少しはお酒は控えて料理の方を堪能してください。」
「そういいながら俺の皿にイカを寄せて来るおまえは何なんだ?」
ビクッという音を立て、するリン。さすがにばれてしまったので渋々自分の皿にイカを戻す。
「だってイカって何か感触気持ち悪い」
「じゃあ、タコは食えるのか?」
「タコもイカもグニャってした物は嫌いなの!」
リンは軟体動物が苦手らしい。幸いユクモ村付近にはそんな感じのモンスターがいないので、クエストには支障がないが....
「ほいっ」《ヒョイッ》←カンナがタコの足を投げる
《ベチャッ》「キャアアア!」←リンの叫び
こういった弱点はカンナにとってリンを弄るいい材料になるのである。メンバーの中で一番早く食べ終えた要は気づかれないように立ち上がる。これ以上馬鹿騒ぎに付き合うつもりはないので、さっさと温泉に浸かるとしよう。
作業員A「おい、暖簾の位置間違えているぞ」
作業員B「あ、本当だ。誰も入ってませんよね?」
作業員A「この時間帯に入る人間はほとんどいないから大丈夫だろう(笑)。次からは気をつけろよ」
作業員B「はい、先輩!」
※
「随分広いんだな....」
広々とした空間に、高台から望むことができる絶景。夕方どきなのでちょうど海に沈んでいく夕日も見える。
「あの時とは大違いだな」
リン達と洞窟探検をしたときにも絶景を見たが、そのあとに見た地獄絵図のほうが印象が大きかった。こうして一人で自然のおりなす大神秘を見るのは、この世界にきてから初めてだ。
「こうして温泉を体験出来たのも、この世界に来てからだったな」
極東支部では要は主に部屋のユニットバスを使っていたため、温泉に入ったのもこの世界に来て初めて体験したことの一つである。
しかし、この世界に来てからもやはり気掛かりなのは、
(ジュリウス達は大丈夫か?あのじゃじゃ馬を上手く取り扱えていればいいんだが....)
極東に残された要を除くブラッド隊は今どうしているのか、そして自分が元の世界に戻れる条件も考えていた。
(あの自称アラガミ少女はイフリートやセイレーン以外にもこの世界に紛れ込んだアラガミがいると言った。俺がこの世界に送り込まれたのはそういった奴らを討伐させるため「わー!!すごく広い!」....は?)
ふと聞き慣れた声がしたので声が聞こえた方向を見ると、そこには生まれたままの姿のリンが、
(待て待て待て待て待て!俺は確かに男湯に入ったはず。なのにリンがここにいるということは....リンが間違えて入っただけだな、うん。)
「おい、リn「あら、本当ね。これなら日頃の疲れも取れそう」」
(ちょっとまてぇぇぇ!何でカンナまで来てんだ!?まさか...俺が間違えたのか!?)
「あれ?今カナメの声が聞こえたような...」
「リン、あなたまさかカナメのことが好きすぎて遂に幻聴でも聞こえはじめたのかしら?」
「べ、別にカナメにそんな感情抱いていません!」
「冗談よ。大方男湯の方から聞こえてきたんでしょ。まさか本当にいたりして....。まあいたら私刑ね。」
キャッキャウフフなガールズトークから一転、要の命が危なくなるようなフレーズが聞こえたが、要の頭はどうやってここから出るか考えるのでいっぱいであった。
(どうする?男湯女湯を隔てる壁をよじ登るか?だが万一発見されたときが厄介だ。ここは温泉の外の崖から男湯のほうへと移動して...)
「はぁ、気持ちい....」
リンが温泉浸かり、岩の影まで来たとき、リンと要の目が会う。
要 は リン に 見つかった。
「き、き、ky「ちょっとまて!」」
「リン?どうしたの?」
悲鳴をあげようとするリンの口を抑え、おとなしくさせる。傍から見ると犯罪者のようだ。
「な、何でもありません師匠!ちょっと虫がいただけです。」
「そう?ならいいけど....」
幸い、カンナは奥まで来ないので、要がいることがばれた様子はない。
「ちょっとカナメ!何でいるの!?」《ヒソヒソ》
「こっちの台詞だ!ここ男湯だろ!」《ヒソヒソ》
「え?女湯だよ?」《ヒソヒソ》
「はあ!?でも暖簾に男湯って....」《ヒソヒソ》
要とリンがこの状況ついて議論していると、後ろで水の音がする。
「リン、私先に上がるわね」
「え?もうですか?」
「私のぼせやすいのよ。じゃあお先に」
そういってカンナは浴場から出ていく。完全に人影が無くなった頃を見計らい、議論を再開させた。
「私達が来た頃には女湯ってかかれてたよ?」
「じゃあ今グレン達は...」
「隣にいるね....」
「........」
「........」
二人の間に気まずい雰囲気が流れる。恥ずかしさの余り二人とも赤面し、リンは俯いてしまった。と、リンが要の体を見ると、体には多くの古傷があった。
「この傷......」
「ん?ああ、これか。この間の奴にやられた」
要の体には痛々しい傷痕が残っていた。この前の分だけでなく、今まで何度も受けてきた証拠だった。傷口はふさがっているが、これを塞ぐのに回復錠5、6本使った出あろう。
「....痛くないの?」
「かなり昔の傷だ。今はもうだいじょうぶ」
かなり昔の傷だ言っているが、受けた時はどれほどの重症だったのかも傷の大きさから推測できる。
「その、カナメは誰かに手伝ってもらったりしないの?カナメはいつも自分一人前に行くよね?」
「まあ昔の俺を手伝う奴なんてあのじゃじゃ馬以外いなかったからな。」
「じゃじゃ馬?」
「うちの
「どんな人なの?」
「おまえみたいな奴だ」
「何それ....」
自分のことをけなされたと思ったリンは頬を膨らませて怒る。こういうところが子供っぽいと言われている原因の一つなのに...。
「そもそも、カナメはもう少し人に頼るべきだよ!アラガミ見ると一人で先に突っ込んでいっちゃうもん」
「だから、それはお前達じゃあ攻撃が通らないから俺が...」
「そんなことどうでもいい!」
「...え?」
要が顔を上げるとリンが要の顔を真っ直ぐ見ていた。。怒っているのだろうか。
「いつも一人で突っ込んで、その度に大怪我して帰ってきて...。これじゃあ体が持たないよ....」
「俺達ゴッドイーターの回復力は人間の数倍はある。重症でも一週間もすれば完治「でも、死んじゃったら意味ない...ヒクッ...じゃん!」」
目に大粒の涙を浮かべながら、必死に要に訴えるリン。最後の言葉には若干ながらも嗚咽が混じっていた。
要には分からなかった。自分はリンを傷つけような言葉は言ってない。なのに何故リンが泣いているのかを。
そして、リンは立ち上がり、湯船から出ていく。
「おい!」
「....先上がるね」
そう言ってリンは部屋に戻っていった。
゙
その日から要とリンは口を利かなくなった。
いやー終わったー(棒)
さて次ところに進む前にちょっと反省会を開きたいかと・・・。
まず今回の設定についてですが・・・???「ちょっと待て」
だ、誰だ!
???「俺だ!」
そ、その焼け付くような赤い髪、そして獰猛そうなそしてハンサムなおじ様なかんじのその顔。お前・・・
???「(・・・フッ)」
どちら様ですか?
???「ズコーッ。って俺だ!イフリートだ!」
・・・え?
イフリート「フン。どうだ。あいつにやられてからこの姿になって後書き登場してやったぞ?」
嘘だぁぁぁ!イフリートはヤンキー系頼れる姉貴キャラを期待していたのにぃぃぃぃ!こんなむさ苦しいオッサンなんて嫌だぁ!
イフリート(以外イ)「やかましい!姉貴キャラじゃなくて悪かったな!まあこれから俺達もこの後書きに登場するだろうからよろしくな」
まあ一応よろしk・・・
イ「おう。やられたアラガミ全員来るぞ」
ま、ま、まじかよ・・
後書きが賑やかになるなー(棒)
イ「問題児集団になると思うがお前さんも読者さんもよろしくな。」
騒がしくなりますが、どうぞよろしくお願いします
m(_ _)m