後書きにイフリートの追加設定を少し書いてみました。
ではどうぞお楽しみください
「はぁぁぁぁぁ!」
攻撃を再度弾かれた要はゼロスタンスの構えをとり、次の攻撃の準備をする。だがイフリートはそれを妨げようと炎の剣で連続攻撃に入る。
「くっ....」
かろうじて盾を展開したが、要の使用している盾の種類はバックラー、それは展開速度が速い代わりにダメージ軽減の効率が悪いのである。つまりイフリートの連続攻撃で要のバイタルは大幅に削られていくことになる
「くっそ....」
一先ず距離をとり、銃形態に変形して攻撃する。一発一発の威力が低いアサルトでは再生能力を持つイフリートには大したダメージを与えることはできないが、数多く弾丸によって行動を阻害されている。この隙を見て要は回復錠・改を服用し、バイタルを回復する
「くらいやがれ!」
要はゼロスタンス派生のブラッドアーツ、疾風ノ太刀・鉄を発動させる。すれ違いざまに高速で相手を切り付けるこの攻撃はイフリートに多くの傷をつけるが、
「やっぱり再生すんのか」
僅か数秒で再生してしまう。が、この時要はイフリートが再生中動かないことに気づいた。何度も攻撃をしていれば動くことがないのではないかと考えた。
「だったら、もう一度!」
攻撃を畳み掛けようともう一度技を放つ。それによってさらなる傷を増やしたイフリートは再生行動をやめ、火球を要に向けて放つ。
「やっぱそう簡単にはいかねえか」
愚痴を言いつつも要は火球を避け、攻撃の手をやめない。イフリートは要から距離をとろうと何度も後退するが、
「逃がすかよ」
そう言ってイフリートに接近する要。しかしイフリートは今までとは異なる行動を見せる。
(!何だこれは!)
突如イフリートの口から今までとは違う、紫色の炎が吐き出された。要は炎の燃焼によって発生した煙を吸い込んでしまう。
(この感じ、ヴェノムか!)
要はすぐさま薬を服用しようと、ポーチの中をあさるが、体が痺れてうまく手が動かない。
(体が....動かねえ)
イフリートの毒は要の体を着実に蝕んでいく。イフリートはというと、まともに動けない要にゆっくり近づいていき、
「ガッ....」
イフリートは要を地面に落ちている石ころのように蹴飛ばし、時には投げはじめた。客観的に見た感想としては、それはまるで
「....」
何度も蹴りつづけたことで、反応が無くなった要の頭を持ち上げ、イフリートは遠くへ投げ飛ばすそしてその鎌首を持ち上げ、渓流に勝利の雄叫びを震わせた。
「............人間なめんなよアラガミ....」
そのまま静止する。
傷だらけの体を起こし、神機を持ち上げ、そのままイフリートへ近づいていく。獣の勘からだろうか。要から溢れ出る食欲とも言えるような獰猛な殺気にイフリートの本能は告げていた。こいつは危険だと。
「グラアアアアアア!」
カウンターを考慮して、遠距離からの攻撃に切り替えようと後方へ跳ぶイフリートだが、
「逃がさねぇ」
神機を捕食形態へ移行し、一歩遅れたイフリートの尾に食らいつく。
バランスを崩したイフリートは重力に従い落下してくる。
「ゼロスタンス派生・・・・轟破ノ太刀・金!」
地面にたたき付けられたイフリートの弱点、背中に向けて、力を集中させた突きを放つ。そして、ズドォォンという音と土煙とともにイフリートは地に伏した
「仕事....完....了..」
要はそこで意識を手放した
「カナメ!」
要に駆け寄るリンの姿を横目に見ながら
sideリン
リンはひたすら森の中を走っていた
(カナメは私に『逃げろ』って言った。あの時、あんな顔のカナメ初めて見た....)
リンはカナメの気迫に圧されてそのまま逃げてきたはいいが、カナメ一人に任せて逃げた自分を責めていた。
(あのおじさんの装備、明らかに上位以上の物だった。だとするとカナメが危ない....)
本部に伝えろという男の言葉を思い出す。と、その時
「あら、リンじゃない。クルペッコはもう倒したの?」
「!!師匠....」
カンナが荷車にのってやって来た。彼氏とその弟子も一緒である。
「ていうかカナメは何処よ。せっかくみんなに紹介しようと思ったのに」
「師....匠..ヒック」
「ってあんた!何で泣くのよ」
「カナメが..ヒッグ....私を逃がして....一人で....」
「リン、何があったか説明して」
リンはカンナに事情を説明すると、カンナは荷車を走らせた。
そしてその場で見たものは、地に伏した新種と
「仕事....完....了..」
その場に倒れたカナメがいた
「カナメ!」
気がつくとリンの体は走り出していた
イフリート追加設定(1点だけ)
再生中は動かない(頭を狙うと再生を阻害できる)←スパルタカス見たいな感じ
6月27日加筆修正しました