東方〜二人の白狼天狗〜   作:ふれんど

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今回は短いという気がします。
今回はとても文章がおかしい気がしますが、読んでくだされば嬉しいです。

来週は事情のため、投稿出来ないので、3話いっぺんにだしました。

それでは始まります。


伍巻〜信じるべき事〜

 椛は考えながら、森の中を歩いていた。

「やっぱり分からない……あの短時間で痕跡を消せるはずもないし……」

 しかし、どうやっても、先ほどから同じ答えしか出てこない。

「なにか手掛かりがあれば……」

 そう言葉にしたからか、椛の後ろで木の枝を踏んだ音がした。唐突な、後ろからの音に動揺しつつも、その方向に意識を向ける。さっきまで、考えていて分からなかったが、後ろをつけられていたらしい。

(常に周りに気を配っていなきゃなのに……私としたことが……)

「そこにいるのはわかっています。出てきなさい」

 椛が声をかけると、木の影から妖怪が出てきた。

「悪い悪い。別に驚かせる様子はなかったんだがな」

「邪魔をしないでもらえますかね。私は今忙しいんです」

 そういって剣を構えた。しかし、

「いや、別に邪魔しにきたわけじゃないんだ。俺はただ、お前さんの連れが大変な目にあってる事を伝えに来ただけなんだよ」

「……柊さんの事ですか?」

「あぁ、多分そいつだ。さっき変な奴に追いかけられていたなぁ……」

 天狗を今まで何度も厄介事に巻き込んで来たのが下級妖怪だが、この妖怪の言ってることはどうも嘘だと信じがたいようだ。

(下級妖怪のいう事だから、嘘かもしれない……だから無闇に信頼してはいけない……でも、もし本当の話だったら、柊さんが大変な目にあっている……)

 確かにこの話が本当だった場合、柊が大変な目にあってることになる。だが、椛には一つ引っかかることがあった。

(なぜ、この下級妖怪が教えてくれるのか……)

「なんでそんな事を貴方が教えてくれるのですか…?」

 椛は警戒しながらも、思ったことをそのまま口に出して聞いてみた。

「……なんで、か……ただの気まぐれさ……」

「そうですか……でも、一応お礼は言っておきます。今、能力で確認しましたが、本当の事でしたね。ありがとうございました」

 そういうと、椛は飛び立っていった。

「理由……か……俺は……前にあんたに助けられたことがあるからな……その借りを返したまでさ。……というよか、集中しすぎるのがお前さんの悪い癖だな。危うく、後ろにいた奴にやられそうだったぞ……まぁ、倒しておいてよかったよ。やられちまったら、借りを返すこともできねぇ。全く……危なっかしいやつだよ。……また会う機会があったらまた会おうぜ……」

 そいつは、飛び去った椛に告げて、山の中に消えていった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 椛は、急いで柊の所に向かっていた。

「いた! あそこだ!」

 一気に急降下する。

「柊さん! 伏せてください!」

 その声に私は反応する。

「椛さん!」

 私は伏せながら言った。椛さんが敵を斬り倒す。

「大丈夫でしたか!?」

「は、はいっ! なんとか……椛さんも無事でよかったです」

「よかったです……柊さん、どうして家から出たんですか?」

「いや、それが……」

 私は説明し始めた。

 

――説明中――

 

「成る程……では、さっきの奴が家の中に入ってきたのですね」

「はい……もう、怖くて……逃げる事しかできずに……」

「いいんですよ。無事ならいいんです」

「そういえば、椛さん。なんで、私が大変だと分かったんですか?」

「先ほど下級妖怪が、柊さんが大変な目にあってるというのを聞いたんです」

「そうでしたか。その妖怪さんにも感謝しなければですね。とにかく、助けてくださって本当にありがとうございます」

「いえ、無事でなによりです。では、一度家に戻りましょう。どうなってるのかも、かねて」

「はい」

 そう言って、私と椛さんは家へと続く道を進んでいった。

 




これからも読んでいただけると嬉しいです。

読んでくださりありがとうございました。

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