東方〜二人の白狼天狗〜   作:ふれんど

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今回で十話目です!なんかできたらいいなと思っております。

さて、今回は前回登場したキャラがメインです。
あと、自分で頑張って考えてみたスペルカードもあります。
原作には、たしかない気がしますので、オリジナルです。
それでも良いという人はどうぞ読んでみてください。

それでは始まります。


捌巻~強者~

「……よし、逃げたな……」

 そう小声で呟き、妖怪の方を向く。

「お前さんよぉ。よくも俺の班員を殺してくれたな……」

 その声は低く、怒りがこもっていた。

「自分で何したかわかってんだろうな? こんな大勢引き連れて来たかと思えば、天狗に喧嘩売るような真似しやがって……まぁいい、お前には地獄で後悔してもらおうかね……班員を殺したことと、この鴉丸を相手にしたことを……」

 鴉丸があれこれ言うが、敵はそんなことお構いなしに攻撃してくる。 

「へ? ……って、うおぁ!」

 攻撃を咄嗟に避ける。避けた後、後ろにあった木が切り倒された。

「あっぶねぇ……てめぇ! いきなり何しやがる!」

 しかし、相手は無反応だ。

(目の前の空間が歪んでいたからなんとか攻撃が分かったが、この攻撃……鎌鼬か……なるほど。こいつはなかなか厄介な相手だな……さてと、どうするか)

 考える隙を与えさせないと言わんばかりに、相手は鎌鼬を飛ばしてくる。

「チッ……さっきみたいにいちいち見て確認できない……これじゃあ、音に集中するために耳に全神経を研ぎ澄まさなきゃなんねぇ……クソッ! 避けるのに精一杯だ! ……このままだと、いつまでたっても攻められねぇ!」

 ともかく攻める手立てを考えなければいけない。

「とりあえず空中に一回退くしかねぇ!」

 森のなかから飛び出し、飛んでくる鎌鼬をよけつつ、空中へと逃げる。

「距離をとれば鎌鼬が来るまでに余裕をもってかわせる。そしてなおかつこっちからは相手が見える……ここからじわじわと攻撃していくか」

 そうすると、手を前にかざし、

「そんじゃ、お手並み拝見といこうか……天符『牙旋風』!」

 牙のような風が、敵めがけて飛んで行く。

「全部命中! こんなのもかわせないのか。もしや倒せたか?」

 砂埃がかかっていてよく見えない。

「まぁ、むやみに動くよりは、待っていたほうが賢明だろう」

 次第に煙が消えていく。しかしそこには、傷ひとつない敵が立っていた。

「な!? 無傷!? あれ全部喰らっといて無傷はねぇだろ!」

 敵がこちらめがけて鎌鼬を飛ばしてくる。

「さっきよりも速い!?ダメだ!避けられ――――」

 脇腹のあたりに、鎌鼬が命中する。

 空中から地上へと落下していく鴉丸を敵は見ている。

 

「なぁんてな。どこ見てんだ、お前」

「!?」

 敵は咄嗟に後ろを振り向くが、、

「もう遅い」

 敵は二つに斬れ、消滅した。

「お前が相手してたのは、全部俺の能力で作った残像。俺の残像は、仲間からも厄介だと思われるほどでね。残像でも攻撃できんだよ。上手かったろう? ……って聞いても意味ないか。……まぁ、一つ言わせてもらえば、残像と戦ってるお前は滑稽だったよ」

 そうその場に残して、仲間の後を追った。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 場所は戻って天狗総会場。

 私は、目を覚ましていた。傷はほぼ完治しているようで、体は動かせるようになっていた。

(やっぱり、治癒力が凄い……)

 起きた私は大天狗様から、私が眠っている間に起こった出来事の話を聞いた。自分の能力が分かったということ、そして、その能力がどういうものなのかを聞いた。

 

 

 

 

 




読んで下さり、ありがとうございました。
次回もよろしければ、読んでもらえたら嬉しいです。
どうも、読んで下さり、ありがとうございました。

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