SAOにプレイヤーチャットが搭載された件【連載するよ!】   作:秋ピザ

79 / 111
ひとまず決着ですぜ……ろーくんはな。
ろーくんは、決着ですぜ。

つまりこれは更なる戦いの予感ゲフンゲフン。


Q.ろーくんに対し最適な拷問を答えよ【答えは……】

「~♪~~♪♪」

 

どこかで聞いたような鼻歌を歌いながら、俺は無駄に性能が高いと評判のねじり鉢巻きと耐熱エプロンを身に付けて地面に釘を打っていた。

そしてその釘には紐がくくりつけてあり、それを辿った先にはガリバー旅行記で小人に捕らえられたガリバーのごとき状況に陥っているろーくんがいた。

 

……説明しよう!

ろーくんが俺の罠に掛かったとき、それはもう見事なまでに完璧に掛かってくれた為にろーくんは複数の状態異常を同時に喰らっていた。

それこそ行動制限系のは全部な。

だからまったく身動きできないろーくんを更に縛り上げるため、俺はロマンと実用を兼ねて用意しておいた秘密兵器『ガリバーロープ』の使用を決断したのだ。

まぁガリバーロープなんて名前だが実際のところただただ頑丈なだけのロープなんだが……しかしこれは人間の拘束に使いやすいいくつかの特徴がある。

まず耐久度の高さ。

ガリバーロープの耐久度は下手な70層mobの体力より高いので相当暴れまわらないと切れないのだ。これによりmobの足止め手段として使うことも意外と簡単なのだ。

そして拘束に便利な特殊効果【自動位置固定】を持っているので何かを拘束中に一部を拘束対象から少し離して地面に付けるとあら不思議、何も無いところから杭が現れて勝手に突き刺さり、ちょっとやそっとじゃ抜けなくなる。

しかし欠点があり、これで巻かれている間はすでに発見している敵を除きそのプレイヤーを認識できずさらにプレイヤーによるそのプレイヤーへの攻撃を無効化してしまうんだが。

 

まぁそれはともかくとして、あとはそんなガリバーロープでぐるぐる巻きにしつつ地面に拘束しておけばパーフェクツだ。これでろーくんは動けないぞ。

俺はろーくんがもう動けないことを確認しつつ、不意にもう一手間掛けることを思い付いた。

……そうだ、拷問しよう。とね。

まぁ拷問ったってそう酷いもんじゃないし、拷問器具を使ったりもしない。

昔ちょっと厨二病患って拷問器具を揃えたことがあったが……しかし使わない。

それにしても懐かしいなぁ、拷問。

あの頃の俺が大好きだったワニ型洗濯バサミ(指を潰したりとか色々出来る凶悪なやつ)とか指潰し器とか首絞め器、今どうなってんだろうなぁ。気にな……りはしないが下手に悪いやつに渡ってないかが心配だ。

まぁ、あれ見た目が見た目だから拷問用の椅子を近所のじいちゃんが気に入ってしまって買っていったことがあったけど流石に例外だろうし似たようなことはないと思うが。

というか拷問器具の痛みを『HAHAHA、これくらい戦争で爆弾背負って特攻してた頃に比べればまだまだよ、フォッフォッフォッ』とか定まらない笑い声で笑い飛ばすようなじいさんが何人も居てたまるか。

アレは俺が初めて1から作ったこだわりの拷問器具なんだが……ちくせう。今思い出しても悔しいぜ。

リアルに帰ったら改良して教団【M】さんにでも売り払ってやろうか……リベンジ代わりに。

 

さて、拷問器具の思い出を辿るのもいい加減にしてろーくんの拷問を開始しますかね……

「なぁろーくん、今すぐ俺への攻撃をやめると誓ってくれ。そうすれば解放する」

 

しかしいきなりやるのも難なので、一度チャンスをあげてから行うことにする。

これで落ちればよし、落ちなければさっさと拷問するだけさ。

「ハッ……俺は拷問なんかに屈したりしねぇのさ……やるならやりな、店長」

……よし、それじゃあ拷問開始だな。

俺はメニューを操作し、ついでにろーくんの着ている鎧の隙間を無理矢理適当な木の棒を挟んで広げる。

そしてその穴に、例の粘菌スライムのドロップアイテムであるスライムゼリーを投入する。

あとは鎧の隙間を戻して上から適当にグリグリして、終わり。放置するだけだ。

俺考案、『結構えげつないけど耐えられなくはない、しかし辛い拷問』シリーズの1つ、ローション地獄のSAOバージョンってところなのさ。

他にもじいちゃんキッスの刑、変に痛くなる所ばかり揉んでくるマッサージ、突起の先端が鋭い健康サンダル等々嫌な奴もあるんだがそれを紹介するのはまた別の機会にするとして、さてどうなるのか。

「ヴァカだな、そんなものが通じると本気で思ってるのか?」

 

あ、いやダメだったな。うん。

ローション地獄はそもそもが『服を全体的に水を吸い上げやすい材質にしてローションまみれにする』のが前提だからそんなピンポイントじゃやっぱりキツいよな。

だったら追加しよう。

鎧にもう一度木の棒を挟んで隙間を広げ、とてつもない数持っているスライムゼリーを大量に投入する。

今度は1つじゃない。なんと豪華に14個だ。

鎧と服の隙間に入り込んだスライムゼリーはお前に大層不快感を与えるだろうさ……誰だってじとっとした服は嫌いだからな。俺も嫌いだし。

ゆえにこの拷問は結構効く。

どんな相手でも全身ヌルヌルにされたら気持ち悪いことこの上ないだろうこの状況……クックック、相手が悪かったなろーくん。

俺は人が嫌がることを率先して行う人間だからな!嫌がることを熟知しているのさ!

特にこれ、女にはよく効くんだよ。

服にこだわりがあればあるほどよく効く。

しかもこだわりがなくても効くから……あぁ、やっぱり便利だわ。

 

俺がそんなことを考えながらろーくんの方を見ると、何やら随分と余裕の様子。

なぬ?何故だ解せぬ。

ろーくんはなんで大量のスライムゼリーを鎧の中に注ぎ込まれても平気な顔をしているんだ?

俺は少しろーくんを観察して、そしてようやく気付いた。

……そういやSAO、倫理コード剥がさないと水が染みないんだった……

 

……こうなりゃプランAからBに変更だな。

俺はろーくんに対する拷問内容を変更することにした。

メニューから特殊アイテム【契約書】を取り出してそこに1行だけ文章を記入し、付属品の朱肉で親指にたっぷりインクをつけ、拇印を捺した。

そしてその内容をろーくんにチラつかせ、懐柔を図る。

懐柔プラン、それがプランBの正体だ……ってのは流石に嘘だが、これで終わってくれたらありがたい。

「なっ……それは……」

 

「なぁどうするよ、欲しいか?欲しいか?これが、欲しいか?」

 

俺はさらにろーくんを煽る。それこそ常人ならすぐ堪忍袋の緒が切れるよりも早く爆発するほどに。

そして追い打ちをかけるように契約書をチラつかせる。

今書いたこれはろーくんにとって喉から手がでるほど欲しいものだ。

その名も『エフ子個撮券(30分)』。

エフ子を三十分個撮出来るチケット……だ。

まぁ単純に俺が『これを渡せばエフ子を三十分個撮できる』と書いただけなのだが。

ただ、こんなシロモノは俺以外には作れないので、ある意味SAOで最大のレア度かもしれない。

ゆえに……

「お願いしますさっきまでのことは忘れるし俺に出来ることならなんでもするんで、それを俺にください!」

ろーくんは、二秒と経たずにシステムの限界を越え、ルールをぶち破り……見事にフライング縦三回転六回捻り土下座を決め、俺に懇願した。

 

……やらせた俺が言うのも難だけど、お前人としてプライドねぇのかよ……

 

 

 

【アインクラッド珍道中外伝】フィールド拾い食い歩き編:1

 

65.えっくす

フゥーハハァ!かれこれ30レス近く私の素晴らしさを語ってきましたが、これで理解したでしょう!

私と言う女の素晴らしさを!

 

66.シカゴ

65»わーわー、えっくすさんすごーいすごーい(大歓声)

 

【鯖】さん、【ねこまんま】さんが入室しました。

 

67.鯖

たで~ま~w

 

68.ねこまんま

なんじゃこのカオス。

 

69.えっくす

67、68»私の素晴らしさを伝えただけですよ。

これでまたファンが増えた……(キリッ

 

70.シカゴ

69»むしろ残念過ぎて俺はアンタがどんなに美人でも『うわぁ……』的視線だけを向け続けられる自信が湧いてきたのだが。

 

71.えっくす

70»ほぉほぉ、それじゃあもう一度語る必yあんwxmqべlふぃq

 

72.ねこまんま

スマソ。71»が直るまでしばらく放置する。

 

73.えっくす

えlとyさんどqmぉqm

 

74.鯖

…………

 

75.シカゴ

…………

 

76.鯖

ひ、ひとまず話を戻そうぜ!

暗い感じになっちまったし、ここは1つ俺の拾い食いサバイバル屈指の名シーンを語ってやるぜ!

 

77.シカゴ

へいへい。

 

78.鯖

77»結構傷付くぜその反応。しかし俺は凹まない。鋼の精神力で耐えてやる!

それはサバイバル開始から数時間が経過し、そろそろ野営準備に取り掛かろうとしていた時だった。

 

79.シカゴ

78»まるで怪談みたいな始まり方だな。

 

80.鯖

そして、その準備中に気付いたんだ。

ストレージに仕舞ってきた野営グッズで焚き火をしていたら、近くで別のプレイヤーが何やらスタイリッシュな動きで絶え間なく動いていた。

びっくりして近付くと……

 

81.シカゴ

近付くと?

 

82.鯖

その男は隊長だった。

しかも彼は……何やらトレントの枝といくつかの三層で採れる素材だけ使って原始的な方法で火を起こそうとしていたのさ。

……俺は感服したよ。

あぁ、これほどまでにガチのサバイバルを出来るんだな、SAOは。って。

だから次の日、装備品と転移結晶以外のアイテムを採った物以外全て72»の奴に預けた。

 

83.シカゴ

急展開だなオイ!?

 

84.鯖

そして火を付けようとした。

……無理だった。そもそも枝を手で直接回して火を起こすとか人間技じゃないですお。

 

85.シカゴ

おーいおーい!バカがここに居るぞー!

 

86.鯖

だがそれを見て、隊長は俺にアドバイスをくれたんだ。

木を擦るより、むしろ森の中で唯一火を使うというか火花を出すフォレストホーネットに火を付けてない松明持って向かってった方がマシだって。

あとエフ子ちゃんが応援してくれてやる気100倍。今なら隊長の1/10くらいの変態的挙動が出来る気がして来た。

 

87.ねこまんま

86»それはもうなんというかお前が地味に変態であることを示しているな。如実に。

 

88.シカゴ

87»あ、おかえりー

 

89.鯖

87»そう褒めるなよ、照れるだろう?

あとおかえり。

 

90.ねこまんま

……ただいま。あと褒めてないぞ89»よ。

 

91.鯖

てかアイツはどうしたんだよアイツは。何故にお前だけ帰って来たし。

 

92.ねこまんま

あぁ……アイツはちょっと今、俺が友人に預けて教育してもらってる。

 

93.鯖

92»そうかそうか。なら安心だぜ。

それじゃ続き行くぞー。

 

94.シカゴ

93»せめて少しくらい心配してやれよ……

 

 

 

【続く。】




プレイヤーチャット部分答え合わせ。

えっくす⇒元ネタはFGOの謎のヒロインX……というかあらゆるセイバーの残念な部分の集合体をイメージした。
なお現在再登場の予定なし。少なくとも現在のスレ内においては。



まだまだ続くプレイヤーチャット部分のアインクラッド珍道中。
まぁ今回は本編伸ばし過ぎてバランスが違う気もするが、そこは気にせずに。

あと今更だけどかやひことの決戦前に番外でキリト編、キバオウ編を入れるべきか検討中。
まぁどちらにせよやりたいのはプレイヤーチャットで久しぶりに大暴れする隊長さんなのだが……

というか純粋にプレイヤーチャット部分だけで書くのも良いかもしれない……
なのでこの辺で一段落付いたら何か変な話が入ってくると思われまする。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。