SAOにプレイヤーチャットが搭載された件【連載するよ!】 作:秋ピザ
今回は豪華6000文字だ!
大体いつもは4000文字前後だから、1.5倍だ!
……だからってそれほど話が進む訳じゃないけども。
それと今回のチャット部分は説明部分を飛ばしてみますた。
本編で色々語られちゃってんのに要るかこれ?的な判断です。
要るって人は感想かメッセージに書いてください。書きます。気合いと根性で。
いきなりどうでもいいことなのだが、実は昔ひゃっはー汚物は消毒だ―(棒読み)とか言いながら爆弾をバラ撒いてみたいとかいうワケの分からん夢を抱いたことがある。大体時間にして30分ほどだったけどな。
で、俺がその話を近くに居た兄貴にしてみたら、それを面白がって海外旅行(本人談)に行った時に実現したって話を聞いたことがある。
ただ兄貴いわく、爆弾バラ撒くよりもむしろナイフで斬るか殴るか絞めるか撃つかした方が楽しい………らしい。
まぁ、でも気分爽快にはなるんじゃないかなー、とは勝手にどこかで思っていたわけだよ。
だって爆弾だぜ?爆発は芸術だぜ?
だったら兄貴が言うよりも楽しいんじゃないか、と思っていたよ。
………この作業を始めるまではな。
うん、確かに爆弾バラ撒くよりも普通に戦った方が楽しいよね。よーくわかる。
まず、なんたって爆弾をバラ撒いてるだけじゃ単調だ。
考えてもみろよ、ただクイックチェンジで投げた武器を回収してはもう一度投げるだけの作業だぜ?
飽きるわ。俺じゃなくても飽きるわ。つーかどんなに忍耐力のある奴でも飽きるわ。
そんなに飽きやすい作業だってのに、そこに追い打ちでやたら高難易度と来た。チクショウこんなもん始めるんじゃなかったぜ………
まぁそんなことを思うのならそもそもなんでこんな作業を俺はしているんだ?と聞かれたら黙るしかないわけなんだが。
………ところでさ、今気付いたんだけど無心に剣を回収しては投げる作業を繰り返しまくってたら視界に表示されていたはずのスライムキングのHPバーが見えないんだけど………バグかな?(現実逃避)
俺はそっと、無心で投げ続けていたが故に意識から外れていたスライムキングの様子を見る。
「PGA………GA………」
………あれぇ?おっかしいなぁ。スライムキングくん、君は確かもっと頑丈じゃなかったっけ。
ほら、立てよ。立って俺を困らせろよ。
立て、立つんだよスライムキング!
スライムキングは、すでに息も絶え絶えな状況であった。
つまりほぼ死んでいた。
マジすか?とか聞きたくなるが、恐らく液状化によって自動回復が失われ、さらにHPが減少してなんか訳の分からん状態変化を起こしていたのをなんとなーく確認したのだが………
うん、まぁあの形態は恐らく最終形態で、HPが一定値以下になってさらに耐久を捨てて敵を葬るための形態に変化している途中に俺が無心状態に突入、ついついうっかりHPバーを確認しないまま延々とボンバーブレードを投げまくってしまったわけだ。
俺のバカ、なんてことをしてしまったんだ………どこぞの変態の言葉を借りるなら、怠惰過ぎるぜ俺氏。
………って、こんなことをしてる場合じゃなかった。
コイツを仕留めてしまったことがバレたらどう考えてもろーくんは間違いなくキレるからな。てかどう考えてもマジの殺し合いになるからな。
クソっ、こんなことになったのも全部、お前が思ったよりも脆すぎたからだぜ、スライムキング………!
俺は何気なく理不尽にスライムキングを恨みながら、ひとまずこのスライムキングの
こういう手早い処理が求められる時は一旦土葬して隠してから、後日出来るだけ迅速に火葬あるいは爆葬した方が良いんだが、このSAOじゃそれは出来ないしなぁ。
いや待て、SAO的に考えて遺t
「店長!準備終わったぞ!」
しかし、俺がこの遺体のおかしなところに気付くその瞬間、割と近いと思われる場所からろーくんの声が響いてきた。
やべぇよ………やべぇよ………ろーくんが来ちまった!
今は遺体を処理も出来てないから逃げたって言い訳もできないのに!どうすんだこれ!
俺は焦りつつも、なんとかこの遺体を片付けようとそれを手に持ち、渾身の力を籠めて投げ飛ばした。
だが、焦っていたせいで投擲スキルを今付けていないことを失念してしまい………結果遺体はマトモに飛ばず足元に落下してしまう。
あっやべ………
「ダ、ダメだろーくん!こっちに来てはならない!(迫真)」
「店長、そんなに焦ってどうか………」
………ろーくんが、来た。
今このタイミングで一番来て欲しくない人材が、そこにいた。
ろーくんは、俺の足元のスライムキングの遺体を見ると、何を言う訳でもなくただ、武器を構えた。
「店長………お前の血は何色だぁぁぁぁぁ!!!」
そしてろーくんは鋭く踏み込み、一瞬で俺の喉を剣で貫こうとする。
その速度は俺の攻撃と比較してもさほど変わらない程に素早く、まさに神速と表現するべきのものだ。
だが甘いぜ。このSAOじゃ俺を除いた全員を呆然とさせたままに殺害できるレベルの一撃だろうが………俺にとってはこれまでの人生でも1、2を争う程度の速さでしかない。
だって踏み込みの方で音速には届いてないしね。
現実でケンカした中には接近している時に一歩動かれるだけで吹っ飛ばされるような滅茶苦茶な奴、10歩分の間合いを一瞬で詰めて装備を全て剥ぎ取るような奴、あととんでもないところじゃ自分自身の攻撃に体が耐えきれずそれをやった後に死んだ老剣士もいた。
そいつらと比べりゃあこんなもん軽いもんさ。
俺はろーくんの本気を越えた神速の攻撃を捌きながら強がる。
いやぁ、驚きですよ。
リアルの方でもろーくんがブチ切れたときに俺並みの力を発揮したことがあったけど、ここじゃ俺と同等かそれ以上、ってとこだね。
あーとんでもないとんでもない。どう考えても普通の人間だってのに、なんで俺以上の力を発揮できるのやら。
まぁ、端的に言って普段からろーくんは時代がグルメ時代なら国を料理の腕だけで支配できるかもしれないレベルのとんでもない逸材だってのは知ってたよ?
でもさ、流石に俺に匹敵するのは予想外だわ。
リアルだと本気中の本気を出したろーくんであってもなんとかなったってのに、ここだとどうにかなる気がしないんだよなぁ。
ほら、今はなんとか捌きまくって拮抗してるけど、いまいち攻めに出られない。
それほどろーくんの攻撃が激しいのだ。
まさに攻撃は最大の防御、だよ。
まぁ、一応どうにかできない訳じゃないぞ?少なくともろーくんの生死を考えなければ一瞬の間に三回首を叩っ斬ることでどうにかできる。
ただしそれをやるのは最終手段だ。
まずはコイツをなんとかする方法を考えよう。
俺は激しい斬り合いの最中、不意に武器を『バカ武器ランキング不動の一位』『金にもならんゴミ』『下手すりゃボンバーブレードの方がマシ』とすら言われたとある武器に変更し、ペースを奪うことにした。
その名も……
「ロックショットォ!……モーニングスタァァァァァ!!!」
ロックショットモーニングスター。
またの名をハンマー投げハンマー。
ただ武器の先端が浮いているために異常なほど軽い、そのくせ敵が攻撃を受けるとやたら重く感じる。
挙げ句の果てには壊れても鉱石を補充すれば代わりの先端になるから経済的、三拍子揃った便利な武器である。
弱点としては『あらゆるソードスキルの使用禁止』、『攻撃力がミスリル以下の鉱石で先端を作るとほぼ0』、『殴ってると1/300の確率で先端が飛んでいって勝手に変わる』んだが、まぁその程度なら問題ないだろうさ。
1/300の確率で起こるなら、それを意図的に引くために300回振ればいい。
攻撃力がないなら素の攻撃力を上げりゃ問題ない。
ソードスキル?知らない子ですね。
つ・ま・り
俺にとってそのデメリットは!デメリットにならんのだ。
「フハハハハハ!どうだ参ったか!さっさと降参しろよろーくん!悪いことは言わねぇぜ!」
「知るかこんにゃろぉ!」
ゆえに、この武器はただ便利なだけの武器になるのさ。
……さ、時間稼ぎやすくなったことだし、マジメに解決策考えますかねぇ?
【緊急】おまいらこの状況の打破策考えてくれw
【隊長】さん、【ハブラレンゲル】さん、【エンダーマン】さん、【ヘルプミー】さんが入室しました。
1.隊長
緊急ってタイトルに書いた通りマジで緊急事態。
なんやかんやでてんやわんやでかくかくしかじかだから、今すげーピンチ。要約すると助けて。
2.ハブラレンゲル
1»お前を緊急事態に追い込めるような奴が居るのかよwwどうせ釣りだろ?
3.エンダーマン
2»そんじゃ釣りって方に300ジンバブエドル
4.ヘルプミー
2»このままじゃ賭けにもなりそうにないので事実って方に300ジンバブエドル
5.隊長
ジンバブエドルってwwそれ今じゃただの紙切れっつーかむしろ珍しいバカ金ww
まぁ真実だし4»の勝ちだわww
………まぁそれは良いとして、マジでピンチなんでこの状況をどうにかしてけれw
6.ハブラレンゲル
5»それじゃお前が今どういう経緯でそうなってるのか書け、話はそれからだ。
7.隊長
6»良いだろう、ならば心して聞け!
………まぁ長くなるから事実かどうかってとこを気にしない奴は26»あたりまでキンクリしてくれ。具体的には◇と◆を多数挟んで。
8.ヘルプミー
7»なんじゃそりゃ。
9.隊長
8»考えるな感じろ。ってことさ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
26.隊長
つーわけでおまいら、この状況を打破させてくれ。
俺の未来はおまいらに掛かっている!
27.ハブラレンゲル
いや訳わかんねーよ!そもそもなんであのバカみたいに攻略不可能過ぎる95層迷宮区に突入しちまってんだよ!
アホかコノヤロウ!
28.エンダーマン
27»まぁとりあえずこういう時はこう言っておけ
まぁ、隊長さんなら仕方ないな。
ってさぁ!
29.ヘルプミー
俺の名前がヘルプミーなのに、むしろ助けに回る方ってなんでなんだか………
つーかどうやって助けりゃ良いのかまったく理解出来んのだが。
30.隊長
なお俺氏の残り時間は現在刻一刻と減少中。時間稼ぎのためにしばし閲覧のみにするから、じゃんじゃん書いとけw
それといかにアホな奴だろうと大体は実現できる前提で考えといて構わんから。
31.エンダーマン
30»アンタに出来ないことはないってかw
そんじゃ転移結晶を連打しまくって転移を繰り返して逃げるに一票。
32.ヘルプミー
いっそエフ子ちゃんを呼んで懐柔する。
33.ハブラレンゲル
32»いや、お前のそれは相手がロリコンである必要があるだろww
34.ヘルプミー
33»しかしエフ子ちゃんは非常にかわゆい。ゆえにどんな相手にも勝てると思うのだが。
というかアンタにはなにか案があるのか?ないんだろ?
35.ハブラレンゲル
………ハッ、バカだな。俺にはとんでもないビッグアイディアがあるぜ?
おまいらなんかとは比べ物にならんほどとんでもないもんがな。
36.エンダーマン
35»なら言ってみろよ、言ってみやがるんだよ。
37.ハブラレンゲル
そんな聞きてぇなら言ってやんよ。
聞いて驚け………
いっそボス部屋に突入してやむをえず共闘するしかない状況に追い込むか、あるいは一人で突入して自分から閉じ込められれば良いんじゃね?
75層以降のボス部屋は一度閉めると外からも入れんしな。
38.エンダーマン
37»バーカバーカwwんなもん出来るわきゃあねぇだろwwいくら隊長でもボス部屋に1人で入るなんて不可能だっつーのww
39.ヘルプミー
………いや待ちなよ、あの隊長ならやりかねないぞ?
40.エンダーマン
おまいらwwぜってーにボスの非常識な硬さ知らねーだろww
41.隊長
呼ばれた気がしてジャジャジャジャーンww
40»ならやってやろうか?ww
今 か ら な !
42.ハブラレンゲル
41»えっちょww
43.ヘルプミー
いや冗談だよね冗談だよね?マジで挑戦したりしないよね?
44.エンダーマン
いや、いくらなんでも本当にやったりは………
………するんだなぁ、これが。
俺は作戦を立ててもらうために開いていたプレイヤーチャットを閉じ、目の前のろーくんの目を見た。
即座に後悔した。
ヤバいヤバい。何がヤバいかは良く分からないけど、今のろーくんの目は危険すぎる。
もはや殺意と怒りと良く分からん感情でその目は光っているかのように見えるし、挙句の果てには目の白いところが黒く黒いところが赤いかのように錯覚してしまう………
なんてこったい。ろーくんはシステムの限界を超えたとでもいうのか。
システムの限界を越えられるなんて、もはやこれはろーくんじゃない、ro-kunだ。あるいは狼君だ。
それにヤバいのは目だけじゃない………その戦闘能力もまだ底を見せてないようにも感じてしまう。
だからこうなったらさっきプレイヤーチャットで募集して集まった『転移結晶連打』『エフ子でなだめる』『ボス部屋へGO』の3つを試すしかないわけで………
どれから、試そうかねぇ?
今回のプレイヤーチャット
コンセプト:懐かしい系+黒の剣士
ハブラレンゲル⇒キリト。今回の主犯。
ヘルプミー⇒準々レギュラー的立ち位置。地味に登場回数が一部原作キャラを上回ってたり。
エンダーマン⇒高身長で痩身な普通の人。なお元ネタはマイクラあるいは半ニートの昔のニックネーム。黒いパーカーを着てたのと身長と体格が合わさってそう見えたとか。
……最近ウルトラマンベリアルがネタとして有能な気がしてきて堪らないですがどうしましょう。(突然のカミングアウト)
それはともかくとして、花粉症と風邪を同時に喰らうとマジで集中力が続かない。
執筆も中々進まんし鼻カッピカピになるし、挙げ句ティッシュでゴミ箱が埋め尽くされる。
しかもなんか変にテンションが乱高下するもんだから頭のおかしいことを思い付いてばかりいまする。
いよいよこれはトチ狂った短編を久しぶりに投稿するときか。
……つーわけで近日中に短編書いてしまうかも。(←有言不実行の代名詞)