SAOにプレイヤーチャットが搭載された件【連載するよ!】 作：秋ピザ
どーすんだ半ニート、最初っから前編とかやり始めたのが間違いだったと思って素直に後編とかの部分をナチュラルに消すか？
諦めるのか？
……いや、違うね。
まだ俺には……(あとがきに続く)
「俺の剣術は師匠の一人が近所に住んでた自称夢追い人(確か菊之なんとかって言ってた)じっちゃんが俺並みに強かったから多分世界一ィ!」
「不確定要素多くない!？」
「貰ったぁ!」
俺とふぃーちゃんの戦闘は、なんかもう命を賭けてるにしてはやたらノリツッコミがたくさん入る形で進んでいた。
ふぃーちゃんが全力全開の一撃を叩き込む度にカウンター技を叩き込むことにより俺はいまだ無傷、しかもふぃーちゃんばかりがダメージを負うという……うん、なんというか非常にえげつないワンサイドゲームと化していた。
しかしなぁ、犬うざい。わんわんお統率取れすぎててうざったい。
しかしだからと言って切り殺すのも偲びない。
流石にふぃーちゃんの相棒を傷付けるのは良くないと思うんだ。
ただ、だからと言って放っておくわけにもいかないので簡単にどうにかしてやろう。
なぁに難しいことじゃない。
ただ１つのアイテムをねじ込んでやれば良いのさ。
俺はメニューからとあるアイテムを取り出しつつ、突撃してきたわんわんおの口にねじ込む。
その名は、たまねぎ。
玉葱、つまりオニオン、寸分の狂いもなくカレーに投入する方のアイツをわんわんおの口に投入したのだ。
やたらリアリティの高いSAOなら、これがきっとわんわんおに対して効果的な作戦になってくれるはずだ。
そう考えながらもう一匹にもたまねぎを食わせる。
「ばふっ」
「ばぅ……」
よしっ。ダウン取った。
まぁ腹痛かったらそりゃダウンするよな……とか、微妙にすまないと言いたくなる心を抑えて、俺はふぃーちゃんに集中してよく分からんイカサマ剣術を使う。
まずは師匠の一人であるじっちゃんが教えてくれたけどSAOじゃ真の力は発揮できないしリアルで使っても強すぎて自重するしかないしその上本当の名前が思い出せなくなるくらいにやたら名前が長い技……
「近所のじーちゃん流大体7の型多分六番!もしかしたら我孫子(あびこ。駅名である)とかそんな名前だったかもしれない斬撃ィ!」
「名前が長すぎるけど!？」
気にすんな。それよか自分の心配をしろ。
リアルで真剣を使ってやると間合いより外側を斬れるという謎技術であるこの技は、SAOにおいては普通に避けづらい、極普通の技に過ぎない。
ただふぃーちゃんという土壇場主人公並みの成長を遂げた逸材(多分)に対してであればソードスキルなんかよりこういった普通の剣術の方が意外と効くんだよな。地味に。
ほらアレだ。ソードスキルってのは光るだろ？だから軌道も速いけど目で追えることが多い。
しかし単純な剣術であれば光らないから目で追いにくいんだ。まぁ俺は追えるけど。俺は追えるけど。
大事なことなので二回言った。
そんなわけで、実は意外と避けにくい剣術でもって俺は順調にふぃーちゃんを追い詰める。
ふぃーちゃんはまぁ、良く分からないけど割としっかり小刻みに攻めて来ているけど俺に決定打を与えることは出来ていない。
俺が強すぎるし、わんわんおも倒れたからね。仕方ないね。
さっきついうっかりみんなにオニオン食わせちゃったんだ。
人間なら今頃腹痛にのたうち回ってるだろうよ。
犬でも腹下したらそりゃあ辛いでしょうなぁw
しかし俺はそれでも容赦しねぇ!俺に勝てるなんつーその幻想をぶっ壊す……前に叩いて刻んで粉々にして材料と一緒に水と混ぜてパン生地にしたあと俺の苦手なある女の顔の形に整形しふっくら焼き上げてやる!
ちょっと手間がかかるけどそれをやってやるんだ!
冗談じゃねぇ、マジでやるかんな!
……だから突然ナイフの速度上げんなよ!びっくりするだろ!
うん、その、俺も一瞬対応出来ないかと思うくらい恐ろしい速度だったし、威力も申し分なかった。
素直に認めよう。君は成長したよ、ふぃーちゃん。
多分その攻撃にマトモに当たり続ければ瀕死は免れない。
……いや、まぁそれは当たればの話だけどな。
もうこの世界で二度もとんでもない強者との戦いを経験した隊長さんに敵うはずが無いのだよ。
つ・ま・り・は。
結局のところ最強はいつだって隊長さんだってことさ!
俺はクラウンホラスを全速力で振るい、ふぃーちゃんが全損しない程度に削れる一撃を放った。
「……掛かったね、マスター」
……しかし、それを待っていたかのようにふぃーちゃんは俺の攻撃を体で弾き、これまでとはレベルが違う一撃を放ち、俺の首を貫いたのであった。
【再来の決定戦】二回戦始まったぞてめぇらw
25.アッポー
おいおめぇらwヤバいヤバいぞw
熊さんが相手だからかヒースクリフがとうとう本気出しおったww
26.理数熊
25»一体なんなのだね。
そもそもヒースクリフっていつでも本気の神聖剣だろう？
これ以上何があると言うんだ。
27.真っ黒
ハイハーイ。ヒースクリフはとりま変態モードに突入したでおk？
28.アッポー
27»おk。ヒースクリフは、なんと片手剣をレイピアに変えてえげつないまでに鋭い刺突で熊さんと拮抗しとるんだぜw
29.理数熊
ヒースクリフ……お前おっさんと武器種同じやぞw
30.真っ黒
神聖剣ｱｯｰ！ですね分かります。
31.アッポー
30»それ貰うぞww
まぁ、ざっくり今の状況を整理すると、ヒースクリフが追い詰められて体力が半分を切りそうになったところでレイピアに変更、えげつないくらい鋭い刺突が熊さんの短剣と拮抗して武器の相性的に今ヒースクリフが巻き返しを狙ってる感じになってる。
32.真っ黒
ヒースクリフ……お前は何故それをいつも使わんのだ……と言いたくなる自分がいる。
33.理数熊
32»多分ソードスキルが使えないとかじゃね？
パッシブは使えてもアクティブは片手剣じゃねぇと使えないとか。
34.アッポー
33»なるへそ。そりゃ使わんわレイピア。
それと今度は熊さんの方もヒースクリフの方もなんかワンステップ分引いて構えを取ってる。
なんかこんな光景をどこかで見たような気がする。
35.理数熊
そういや、ある一定以上の達人同士の戦いではお互いに構えを取り相手に対して有利な構えの状態で先の先を取るのが定石って聞いたことがあるぞ。
36.真っ黒
つまりはヒースクリフと熊さんは達人ってことか……
SAOプレイヤーにガチの達人がいるとかワロエナイ。
37.アッポー
36»いや、これ確かにガチの達人やわw
二人ともさっきから流れるように構えを変え合ってどうにか先に攻めようと頑張ってる。
ただそのモーションに淀みが無さすぎてちょっと怖いのですが。
38.真っ黒
ｲｹｰ!熊さんファイッ!
39.理数熊
38»何故熊さん応援するしw
ファイトだぜ熊さーん!
40.アッポー
ちょっwwヒースクリフアウェー過ぎんだろww
頑張れよ熊さん!
41.真っ黒
まーそれはともかくとして、ここまでされると熊さんの正体が余計に気になって来たんだが。
42.アッポー
今聞かんでもえーやん。
43.真っ黒
いや、俺忘れっぽいしww
つーわけでてめーらは誰だと思う？
44.理数熊
43»第二の隊長さん因子保持者
45.アッポー
43»隊長ウィルス感染者
46.真っ黒
44»45»こwらwwマジメにww答えろよwwwwwwwww
47.理数熊
おいおい、何を言ってんだ。隊長因子は今やSAOの常識だろう？
隊長だけが持つ、常識をブチ壊し定石を覆し正直言って理不尽な力を得る因子。
まさか隊長さん以外にも保有者が居たとはな。
48.アッポー
隊長ウィルスも今時常識だぜ？
隊長の周りで理不尽に巻き込まれ続けていると、自然と隊長に引っ張られる形で滅茶苦茶強くなる。知らないのか？
49.真っ黒
えっwちょwww俺だけかww常識知らんの俺だけなのかwwwww
50.アッポー
49»そうだ。
ちなみに現在、熊さんが何やら大剣を振り回してヒースクリフを圧倒しているが、まぁとりあえず今は49»に常識を説いてあげるのが先決だよな。
51.理数熊
50»いやいや、それ常識説いてる場合ちゃうで。今すぐ実況しろや。
52.アッポー
……だが49»の常識力不足は深刻だぞ。
それとヒースクリフはとうとう楯を捨ててレイピア一本にしおったぜw
53.理数熊
神聖剣ェ……マジドンマイ
54.真っ黒
こうして時代の流れは変わり、古い物は捨てられていくのか……
55.アッポー
あ、それと熊さんとヒースクリフの戦いの余波で何人か気絶しやがった。
そいつぁすげーや。としか言いようがねーが、とりあえずこれだけは言える。
マトモじゃないよこの戦い!
続く。続くったら続く。
まだ俺には、【究極編】【そして幻想へ編】【伝説編】が残っているんだ!
ここで諦めるわけには、行かないぜ!
……とか言いつつ実はどこまで延びるのか自分でも正直不安になってまする。
あとどうでも良いけどプレイヤーチャットの方の名前は全部同じネタから取ってきてます。
分かるかな？かな？
分かったやつ、お前は俺と……けんだましようぜ!(三人の内一人についてのヒント:けんだま)