SAOにプレイヤーチャットが搭載された件【連載するよ!】 作:秋ピザ
半ニートは自分が結構ハイランカー(意味不明)なんじゃないかと思っているよ。
マクロリータ近郊、ちょっと広い空間に俺は居た。
付近では椅子に座ってこっちを見てるろーくんと、その膝の上にいるエフ子が居た。
うん、なんだろうねこのぼっち感。応援されているのになんだかアウェーな気分。
高校時代を……もとい、学生時代を思い出すよ。
【偉いザビ過ぎる男(自称)】の違和感がなくなるレベルだったもんな……うん。
なんか昔のこと思い出しても『うわぁww』としか思えないのでこの思考やめよう。中断。
今はメインの目的だけでもやってやらないとな。
超越剣のスキルの中でもなんか一番危険なニオイがしたこの技……【レッドエンド】を使いこなすという、壮大な目的をな。
マクロリータに人が少なくて、なおかつ広い場所があるなんて偶然もあったし、自重ゼロでぶっ放すとしますかね。
俺は、右手にブラックグンマー、左手にアスカロンの組み合わせという、現状もっとも攻守のバランスが取れた装備でレッドエンド発動のモーションに入る……入る……おい、入ってんぞ……入ってるだろ!
しかし、レッドエンドは発動しなかった。
超越剣のソードスキルなのにデメリットが無いなんて嘘だったんだ。知ってたよ俺。うん知ってた。
だから今、レッドエンドの項目を見てしっかりとそのモーションを頭に叩き込んでるんだよ。
右手あるいは左手を顔の前に持ってきたら、もう片方の手を……
なるほど、つまりはファイティングポーズだから、素手でやんなきゃなんないのか。面倒だ。
素手じゃ残念ながらこのアインクラッドにおいては鎧を着た相手にはダメージを与えにくいし、これじゃこの技の圏内攻撃が活かされないだろう。やる気は無いけどこれは酷いぞ。
俺はどこに居るか分からないが、とりあえず死ねとだけ考えてかやひこを呪いつつ、ファイティングポーズをとってレッドエンドを発動する。
……しかし失敗。またか……と思いつつも失敗の原因を洗い出すため、レッドエンドの項目を見てみる。
そこに一応モーションの見本シルエットがあるのだが……うぅむ。分からん。
ただ靴底が異常に丸いわ厚いわで変だなーと思わなくもない。というか怪しいぞこれ。怪しすぎて逆に怪しくないくらい怪しいぜ。
俺は、自分の持つ装備の中でも、靴に絞って何を持っているかを思い出してみる。
確か極々一部の情報では、発動の時装備に特殊な制約が必要なソードスキルもあると言われていたから、多分これもやればきっと使えるはずだ。
ストレージをスクロールさせつつも、記憶の方でそれっぽいアイテムを捜索する。
やたら丸いし分厚い靴底……ん?待てよ?
そーいや前に面白いからってわざわざ手に入れて三回も遊ばずに飽きた装備があった。しかもそれはレッドエンドの発動モーションのシルエットにピッタリだ……
俺は、その装備を探して全力でスクロールする。
またいつか遊びたくなるかもと思ってずっと倉庫に入れてないのがここで役に立つなんてな。
まぁ、とにかく装備してみるとするかね。
アインクラッド史上もっとも使い手を選び、もっとも使いづらく、しかし使いこなせれば通常の三倍(基準は俺)の速さを得られるが、防御も下がるし回避が難しくなるこの装備……【ザ・マッハ】をな!
俺は意味もなく勢いを付けてザ・マッハを装備し……すっ転んだ。
まぁ当然だよな。だってザ・マッハは足にタイヤを付けて圧倒的な速度を得る装備だからバランスがどうしても崩れてしまう。
それを出来れば補える何かがあれば良いんだけど、まぁレッドエンド発動のモーションシルエットには他に何も無かったから仕方ないだろう。
なので気を取り直して立ち上がり、姿勢を整え、俺はレッドエンドを発動する。
そして、盛大に……
「あばばばば!」
膝から木にぶつかった。
いやいや、なにこれ一体何が起きたの?と問いたくなるような速度で移動して、木にぶつかった。
あぶねー。マジであぶねー。命の危機だったよー。
今回は距離があったからか割とHPも残ってるけど、これがほぼゼロ距離で当たっていたらと思うとゾッとする。
レッドエンドとは良く言ったもんだわコレ……下手に使うと使用者が全体的にレッドでエンドするとか笑えないジョークだぜ。
俺は『かやひこもなんでこんなスキル作ったんだろ……これじゃ流石に軌道をコントロールしにくいわぁ……』とか思いながら、ザ・マッハの方のローラースケート的な効果で高速移動してろーくんたちの元へ……ん?
ろーくんたち、戦ってんなこりゃ。
……あ、やべぇ忘れてた。
マクロリータ近郊にあるこの辺、条件は不明だけど一定の道を通らないとやたら強い敵が出ることがあるんだったっけ……
あっ、エフ子のHPがヤバい。
最悪の場合俺ならば使い魔蘇生アイテムを三時間で摘んでくることも出来るけどなぁ……なんか、ここでエフ子をやられるのは気にくわないというか、何かしらのチャンスを失う気がするというか、ここでヒャッハー血祭りだぜぇ!するのが俺流って気がするというか……
……あ、ところで関係無いことを今何故か思い出したんだけどさ。
かつてポケモンで俺が防御技、変化技のみで殿堂入りするってことをやったとき、四天王の使う技で時間短縮に使えた技があったんだよな。
それは【とびひざげり】。
当たると強いが、外れると自殺行為に等しいってアレ。
なんか勘というか思い付きなんだが……
レッドエンドって、当たりさえすれば自爆しないんじゃね?って思ったわけよ。
「ハーッハッハッハッ!よく隊長さんに喧嘩を売ってくれたなコノヤロー!まぁその意気や良し!それだけは買ってやる!
だ が し か ぁ し !」
俺は、“ほぼノータイムで敵に接近し”飛び膝蹴りを顔面に入れる。
「俺にはあって!お前には足りない物がたくさんある!それは、筋力、耐久、運、属性、レベル性能判断能力頭数手数……そして何より!速 さ が 足 り な い !!!」
そして、そこからクイックチェンジでブラックグンマーを装備して今ここで考えた『さいきょうのソードスキル(ただし正式なそれではない)』へ綺麗に繋げる。
まずろーくんからもらった頭のおかしいアイテムの1つ、【設置型識別爆弾】を拳で強引に設置する。
この爆弾は爆発範囲がせいぜい直径30cm程度だし、起爆には直接殴ってなおかつ一秒待つ必要があるがその代わりに設置可能であを、敵と味方の識別をするので味方には当たらないという、恐るべきアイテムなのだ。
別に今後使う予定はないから遠慮なくここで使わせてもらうとしよう。
俺はさらに追加で何個か固めて設置すると、一秒の間に全ての爆弾を起爆し、ある位置へ急いで移動してホームランクラッシュの発動準備にとりかかる。
そして爆弾が爆発し、ノックバックによって敵が俺の方に凄まじい勢いで吹き飛ばされる。
……ホームランッ!
しかし、吹き飛ばされた先で敵を待っていたのは、俺による無慈悲な一撃。
それは一切の容赦なく、SAOの優秀な物理エンジンによって速度分のダメージを上乗せされ、敵へとんでもないダメージを与えるのだった……(完)
【GST】これはww酷い調整ミスww
【(無言の腹パン)】さん、【ゴォレンダァ!】さん、【激安安心満足】さんが入室しました。
1.激安安心満足
突然だけど、GSTってなんぞな。
2.ゴォレンダァ!
God Speed Taicho-sanの略だろ?
3.(無言の腹パン)
(無言の呆れ)
4.激安安心満足
なんで知らない俺が悪いみたいになってんの!?というかGSTの言葉の意味を見るに何が起きたんだ!?
5.ゴォレンダァ!
4»まぁまぁ、餅突け餅突け。
6.(無言の腹パン)
(無言の杵&臼貸与)
7.激安安心満足
6»餅が足りねぇ!
8.ゴォレンダァ!
……まぁ、それは良いとしてだな。おまいらマクロリータって知ってるか?
9.激安安心満足
ロリコンの聖地だな。
10.(無言の腹パン)
(無言の一般常識)
11.ゴォレンダァ!
おう、まぁそのマクロリータに俺は居るんだがよ。なんか隊長さんがフィールドで強敵として有名な奴を瞬殺してたんだよ。
12.激安安心満足
隊長さんなら普通じゃないか?
13.(無言の腹パン)
(無言の安心感)
14.ゴォレンダァ!
13»まぁ、確かにそれだけなら普通だろうな。
だが隊長さんは、ただでさえバランス取れなさすぎて頭おかしいと有名な【ザ・マッハ】ってのを使ってたんだよ。
15.激安安心満足
なんだその追跡も撲滅も速そうな名前は。
16.(無言の腹パン)
(無言の解説)
ザ・マッハ(足装備)
見た目はほぼタイヤであり、それが足の外側に1つずつ付く。
名前からも分かるように、装備したプレイヤーに通常時の10倍の敏捷値を与える強力な加速アイテムである。
ちなみに耐久度はあまり減らないので経済的。
しかしその『タイヤが足の外側にしか付かない』という特異性から履いた状態で移動できないプレイヤーが続出、あえなく『取ってはいけない装備BEST10』にランクインすることに。
17.ゴォレンダァ!
16»解説サンクス。
まぁ隊長さんはそのザ・マッハを付けて走っていたんだがな……しかしそれでもありえない速度を出して、それで敵を一瞬で消滅させたんだ。
18.(無言の腹パン)
(無言の驚愕)
19.激安安心満足
ファッ!?
20.ゴォレンダァ!
大体目測で大幅に少なく見積もっても50mくらいはあった距離を、一瞬で詰めて膝蹴りをかましてたんだよ。
おかしくね?
いくら速さの殿堂ザ・マッハでも、そんな一瞬で距離を詰められるはずが無いと思うんだが。
21.(無言の腹パン)
(無言の情報提供)
・未発見のエクストラスキルの情報の1つに『瞬間的に加速する』といった効果を持つものがあるというものがある。
・さらに使い捨てではあるが三秒だけ敏捷値を上げるレアアイテムもあるため、それを使ったという可能性も。
22.激安安心満足
うむ……21»の情報を元に推理すると、ザ・マッハで10倍、アイテムで3倍、エクストラスキルがあるとして、なんらかの代償を払うシステムなら5倍……約150倍ってところだな。
23.ゴォレンダァ!
22»速すぎワロスw
24.激安安心満足
でも、そのエクストラスキルの内容も今のところ定かじゃないから、怪しいんだよなぁ……
ちょい調べてみたいから、それがどこら辺の層にあるか教えてくれよん。
25.(無言の腹パン)
(無言の快諾)
・そのエクストラスキルの情報は52、53、54層において確認。
・54層には特殊な地形とマップがランダムな場所があるため、恐らくそこにあるかと思われる。
・しかし同じく52層にもやたらと高く、登っても登っても戻されてしまう塔があるためそこも怪しい。しかしこちらはいまだ情報が集まらないので現在侵入不可能。
・53層に関しては、その層にしてはやたら強いがまったく役に立たないゴミアイテムばかりドロップするレアモンスターが存在し、そこに関連しているとも。
p.s
入手したら情報屋にタレコミよろしく。
26.ゴォレンダァ!
25»はいったい何者なの……
27.激安安心満足
25»サンクス!そんじゃ早速いってくら!
28.(無言の腹パン)
(無言のいってらっしゃい)
29.ゴォレンダァ!
いってらー。あと俺落ちるわー。
30.激安安心満足
乙。それじゃまたな。
【激安安心満足】さん、【ゴォレンダァ!】さん、【(無言の腹パン)】さんが退室しました。
今回の超越剣スキル
【レッドエンド】
多分超越剣のスキルがあっても隊長さん意外は様々な理由から使えないであろう、超越剣のソードスキル中最速の一撃。
発動モーションはいわゆる飛び膝。しかし足装備が【ザ・マッハ】でなければ不発に終わる。
しかしザ・マッハは歩くことすら困難な上に速くなりすぎてコントロール不可能級なため、飛び膝なんて普通は無理ゲー。
しかし隊長さんはそれを悠々と為し遂げたのだ。
しかしレッドエンドはNPC、PC、MOB以外に当たると大ダメージを受けるため注意。しかも圏内で移動用に使って失敗してもダメージを受ける。
なお、射程距離は直線距離で大体300m。そして射程距離の端から端まで一秒足らずで走り抜ける。
どうでも良いことだけれど、このスキルの元ネタはちょっと露骨過ぎたかなと思わざるを得ない。
次からのスキルはもうちょっと分かりにくくしないとね……
まぁ少しネタに困るけどな!主に最近読んだどこぞの最終進化少年が面白すぎたせいで!
そんな訳でちょっと投稿遅れるかもしれますん。