SAOにプレイヤーチャットが搭載された件【連載するよ!】   作:秋ピザ

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今回は前編………ちなみに調査隊は半分がガチ勢、1/4が上層からのエンジョイ勢、1/4がエフ子目当てという設定なのは公然の秘密だ。


【カーニヴァル】調査すっぞおまいら。【前編】

「おまいらー!!!」

 

なんか二度目にして若干慣れて来たようなそうでないような緊張をテンションで圧殺し、叫ぶ。

祭りの時ってテンション上がりすぎて後で後悔すること多いよね。ってあれと一緒だ。

さぁ、皆さんご唱和下さい。

「伝説になりたいかぁぁぁ!!!」

 

「「「「「「イェェェェアァァァァァ!!!」」」」」」

 

「調査隊をきっかけに有名人になりたいかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「「「「「「「「「「イェェェェアァァァァァ!!!」」」」」」」」」」

 

「そんじゃ最後!思いっきり叫べぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ウェアァァァァァァァァァァ!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

みんなお疲れー。

存分に叫んで、俺はステージ的なナニカから降りる。

 

いやー、まさか第二回調査隊、こんなに人が集まるたーねー。

流石の隊長も驚きを隠さないよ?

まぁ、今回の人員募集方が倍々ゲーム状態だったのもあるけどな。

まさか25以降の調査に一層辺り3つフルレイド(24人)当てても35までいけるだけ集まるとは。

ただその内半分は下層のえげつない奴等目的らしいが。命知らずどもめ。俺がついていってやんよ。

しかしなぁ。来て良いのかよ閃光さん。黒の剣士と揃ってるともう過剰戦力だぜ。

ちなみに普通なら俺だって余裕で過剰戦力だ。武器とレベル、エフ子の三段重ねでもう60層くらいならいける確信があるもの。

これ言うと自慢にしか聞こえないだろ?だろ?だって自慢だからな。まちがいなくどこまでもただの自慢だ。それだけだ。

「マスター、みんなの用意ができましたよー」

 

うぉっと。どうやらステージを降りてからあまり経っていないのにお呼びみたいだな。

じゃあとりあえず上から颯爽と登場しようか。

台詞は………決めた。

「ウェイ!(了解)それじゃ俺らも行くぞ!」

 

俺はエフ子に合図を出し、ステージ裏から上に登る。エフ子を背負って。

「ファイト一発!です」

 

そして登りきった所で窓からアイキャンフラーイ。

下にいる集団の目の前までフォトンムーブ及びその他移動スキルで動き、廉価な爆弾アイテム、【スモークボム・カラー】を落とす。

ちなみにこれ、プレイヤーメイドオンリーなんだがなんとろーくんが持っていたので適当に入手しておいたのだ。

その効果は簡単。色つきの煙を爆発と同時に飛ばすこと。

なんとこの煙、プレイヤーからすれば死ぬほど邪魔なのにNPCにはあんま効かないんだよな。だから安い。

だが…こんな使い方もある。

「いつもニコニコあなたの上から舞い降りるクレイジー!」

 

考えたキメ台詞を言いながら抜刀、今回はグラヴイティ・ドライバーではなく炎襲脚(蹴り技。真下に落ちて蹴る。マジこんなとき便利)を使用、赤い煙の中に炎を纏って落ちる。

そして、煙の隠し効果…じつは一部スキルや攻撃を当てるとノックバック効果のある爆発を起こす…にて空中宙返りを決めて着地する。

「隊長さん、ただいま参上!」

 

「え、エフ子です!よろしくお願いします!」

 

無駄にキメ顔で自己紹介する俺と、不特定多数の知らん奴らにおどろきながら自己紹介するエフ子。

ちくしょー。なんておまいら俺じゃなくてエフ子を見んのさー。

俺頑張ったんだぜ?なのに無視はやめちくり。じゃねーと圏外でダメージは入らないくせに痛い攻撃を食らわせるぞ。

方法は簡単。ダメージの入らないギリギリの強さで腕をねじる。それだけで痛みは感じるのにダメージのないえげつない攻撃になるのだ。

 

※なお、今回の犠牲者は12人でした。

 

 

 

ー数時間後、pohー

「なんかマスターを思い出したら不意にここに来たくなった」

 

嬢ちゃんが唐突にそう言い出したもんで、その場所に行った先で面白いもんを見付けた。

えーと?ホロウ・エリア管理区行き?

そんな特殊なポータルを。

とりあえず俺と嬢ちゃんは二人揃ってその管理区ってもんに行ってみたんだ。

すると何だか分かるか?

どうやらここ…ホロウ・エリアはいわゆるデバックルームに当たるものらしい。

なるほど、道理で強いわコイツら。デバッグならレベルを変えられるから強くて良いのか。

幸いにして限界レベルの奴なんてのが居ないから良いが………まぁ、ここは1つ恨み言を言わせてくれ。

 

マジで死ねかやひこもしくはカーディナル。俺はともかく嬢ちゃんをこんなとこに閉じ込めるたぁ許せんぞ。

 

………すまん。気を悪くしたら謝ろう。

だが少なくともここから出なくちゃな………脱出はどうやるんだ?

俺は管理区にあったコンソール?を操作し、そこの説明書から脱出法を探す。

ふむ、どうやらここから脱出するにゃぁ更に特殊なエリアに行かなきゃならんのか。

つーか遺棄されるほどのエリアってなんじゃそれ。どんだけ強いんだよ。

まぁ情報の閲覧は出来るっぽいし色々見てくかな………

ふむふむ、脱出のための関門はヴァルナギア・ジ・エンプレス。滅茶苦茶強い。

そしてそいつを倒すには前提としていくつかの弱体クエストをこなす必要があると。

まぁこの管理区は何やら食材アイテムを出せるっぽいからそれで休憩しつつのんびりと攻略していくかね。

 

…ってうぉい。なんか変なもんここに転送されてくんぞ…なんじゃこりゃ。

プレイヤーとテイムモンスター一組か。

片方はレベル50ちょい。もう片方は30くらい。

うわぁヤバい。ここの最低レベル70からだぞ?

しかも遺棄エリアは100以上がごった煮状態だ。

何故ここに来たし………チクショー恨むぞカーディナル。殺すぞ。

「来る」

 

え?嬢ちゃん何しとんの?なんで短剣構えてんの?

あ、うん。なるほど。最悪級に嫌な予感がしたと。

まぁとりあえず俺が警戒しておくから嬢ちゃんは抑えてよろしく。

だから筋力アップのポーション飲まんでよろしい。ホントに何を感じてんだよ。

「…アレが来る」

 

アレってなんなんだ………

お、もう体の半分くらいが来たな。

ついでにテイムモンスターの方は全体が出てきた。

それにしても、どうやらテイムモンスターは子供っぽいな。ウチのダニー辺りが好きそうだ。

そんな間にもプレイヤーの方も転送されてきた。

ふむ………なんか常識人っぽい見た目だが。

「よぅ、アンタ何者だ?」

 

「フッ………俺はな」

 

俺は?なんだなんだ?

「隊長だ!」

 

すてん。

背後からそんな音が聞こえた。

てか、隊長って……まさか!

プレイヤーチャットで結成された組織、【調査隊】隊長にしてキチガイ染みたPSを誇り、壁を走り空を飛び重力を嘲笑うと呼ばれたあの隊長!?

アハハ………これはすげーや。これなら遺棄エリアでも………

3日で攻略出来そうだ。




今回は前編と言ったな。
だが次回はただ隊長とエフ子がホロウ・エリアに来るまでの経緯を説明するだけだ。攻略なんてしないぜ!

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