SAOにプレイヤーチャットが搭載された件【連載するよ!】 作:秋ピザ
なんか、もうこうなったら次回からさらに隊長を崩壊させて立て直しを図るので今回は隊長より隊長してるろーくんのおまけと言うなの本編で許してつかぁさい。
「……殺ッ!殺ッ!殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!」
「うひゃあこえー(棒)」
しまったなー。踏み倒されたら押し倒せ作戦の思わぬ弊害が出ちまったぜー。
具体的にはずっと物陰から見てたろーくんがエフ子を押し倒したおっさんにキレてマジで殺しにきた。
フハハハハ!よく来たなろーくん、ここから先は地獄だ!
とか言ってやりたいところだけど今は正直言ってろーくんを苦しめて時間稼ぎするネタもないんだよな……あ、おっさんとエフ子をスクショして俺が勝手にアフレコして拷問するのはありかもしれないな。
その場合俺への被害は甚大なんてものじゃなくなるがね。故に却下だ。
「ますたぁ~助けてください~」
「隊長、貴様……ッ!常々外道だとは思っていたがここまで堕ちていたか!」
「ていっ」
「へ、変態ぃ!」
「殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!」
あるいはもう何もせず時と物事の流れに身を任せて見るのも良いかもしれないな。
もしかしたら偶然にも全てが良い具合に混ざりあってどうにかなるかもしれないし。
特にろーくんなんてもう完全に殺意の塊だしなぁ……いや、いくら俺でもこんな物には触れたくも手を出したくもねーぜ、まったく。
てか殺殺うるさいよろーくん。そんなに殺殺したかったらとりあえず暇潰しにかやひこを殺殺してこいよっての……なんだよお前ら、俺はなにも悪いことはしていないのにそんな敵意を持った目で見るなよ。責任転嫁するなんてお前らそれでも人間か?
……ちなみに今、エフ子はエルフだからさりげなく除外されたぜ?これが大人で常識的でイギリスの紳士会最強の紳士を至って紳士的な気遣いの間に暗殺(またの名を腰への特殊な打撃)した男の気遣いって奴だ。
まぁそれはともかくとして、とにかくここはさっさと全部纏めて終わらせたいし早いところ全員に潰れて貰おうじゃないか。
いくら隊長さんでもこれ以上なにか面倒事が重なったらネタを挟む余裕がないぞ。
俺からネタを取ったらそれはもうただただ理不尽に強すぎるだけのクソ野郎ジャナイカ。
ゆえにこの場は一瞬かつ一手で俺が自分で作り上げた混沌を破壊しようじゃないか。
そう考えて俺はまずろーくんに話し掛ける。
無論今の殺殺うるさいろーくんに話が通じる訳がないが……
「なぁなぁろーくん、良い話があるんだが聞かないか?」
「……殺ッ!殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺!」
「はー、それは残念だなぁ~、今なら俺秘蔵の偶然撮れたロリっ娘画像を見せてやっても良かったんだけどな~」
「なんだ店長。そうなら早く言えよ」
……と、こんな具合にどんなにキレていてもろーくんは欲望に忠実なので落ち着いて対応すれば問題ない。
まぁ、かつてうっかり俺が世界の命運を背負わせちゃった時も『あとで知り合いの美幼女(実年齢19歳)に頼んで写真撮らせてやるぞ!』とか言ったら緊張と世界を背負った重圧で本来のろーくんの1/3程度の実力も出せていなかったのに突然普段の100倍以上の能力を発揮して世界を救っちゃったろーくんだからね。仕方ないね。
「まぁ良い話なんだがな?今からろーくんにはおっさんを社会的に抹殺する係をお願いしたいんだわ。報酬はエフ子含むロリっ子画像10枚と……着せ替えの途中でさりげなくすっぱ抜いてみた靴下でどうだ」
「イエスマイロード!ただいまよりおっさん抹殺任務に取り掛かります!」
あぁ……やっぱ安定だなろーくん。君はいつも俺の期待を裏切らないよ。
幼女のためならプライドだろうと尊厳だろうと笑顔でドブに投げ捨てられる奴なんて、世にごまんと居るロリコンにもそうそう居ないぜ。
ハッキリ言って少しドン引きしたがね。
さて、とりあえずおっさんはろーくんに任せたことだし、ひとまず俺はおっさんが離れてからエフ子を回収しますかn……
「マスタぁぁぁぁ!」
「ふぐぉっ!?」
グハッ……不覚を取った……
俺は不意に腹を襲った衝撃に顔をしかめ、仰向けに倒れた。
どうやらエフ子はもうおっさんの押し倒しから脱出してきたらしい。
まぁそれで突然飛んできて頭から腹に突っ込むのはいささか常識外れもいいところだけどな。
え?お前が言うな?知るかヴォケ。
「酷いですよマスター!いくら私だって怖いものは怖いんですから!」
いやー、それにしてもおっさんも酷いことをするよな。こんないたいけな子供を押し倒すなんて。
コレハユルセナイナー(棒)
……嘘です分かってます俺が悪かったです。
流石にここは素直に謝っとこう。
「私は今怒ってるんです!」
「いや、うんまぁ本当にすまん」
「もっと真剣に謝ってください!」
もっと真剣に、だと?
それはつまり俺への挑戦だな。いかに俺がお前を納得させられるかを試しているんだな。
よかろう、ならばその挑戦受けて立つ!
「……これはほんの気持ちだ。受け取ってくれ」
俺はそう言いながら、とある最強のアイテムを取り出して簡易的なラッピングをし、エフ子に差し出した。
「も、物で吊ろうったって……ほわぁ……」
しかしそれでもエフ子はプレゼントなんかに負けないとばかりにつれない態度を取ろうとするが……
たいちょうの プレゼント!
こうかは ばつぐんだ!
そんなテロップを幻視するほど見事にエフ子はオチた。
人間だろうと誰だろうと、結局のところ勝てないものが1つある。
それは生物だろうがよく分からないなにか混沌としたものだろうが関係無い。
それは……
「フォークと皿と椅子と机もあるぞ」
「……」プイッ
「そう言うと思ってだな、倍プッシュだ」
「……許します!」
誰も勝てないもの、それは……美味いもの、ただそれだけだ。
そんな訳で俺が取り出した『来るべき』シリーズの存在を知ったろーくんが謎のプライドで作り上げていた頭のおかしい『キターるべき』シリーズ最古にしてもっともサイコな味を持つ“キターるべきクレームブリュレ”を幸せそうに食べるエフ子を見守ってから、俺はなんとなくその視線をろーくんたちに向けてみた。
だが、さっきまでろーくんたちが居た筈の場所には誰も存在せず……
要約すると、誰も居なかった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【おまけ】ろーくんvsおっさん【あのテンションが帰ってくる】
「ハーッハッハッハ!おっさんよ!貴様に恨みはないが……我が望みを叶えるべく、その(社会的)命、貰い受ける!」
「クカカカカ……その心意気やよし!私も私に出来うる全力を持って貴様の挑戦を受けて立とう!」
やぁ!俺は周囲からろーくんろーくん呼ばれすぎてもはや誰も本名を覚えてくれなくなってしまった悲しい運命を背負った男、六助さんだぜ!
なお、これは完全な余談だが俺の本名はきっとこの先いつまで経っても店長の奴のせいで言わせてもらえないだろうからここで言ったのは内緒だ。
さて、そんなことはさておき俺の現状を説明しよう。
さっきは思わずエフ子ちゃんの靴下を報酬に提示されて思わずイエスと答えてしまったけれどいくらなんでもこれは不味いぞ。
相手はあの怪物店長ですら手を焼く本物の達人……それこそUBWのキャスターが呼び出した方のアサシンみたいなレベルの変態的な達人だ。
なのに俺なんかが勝てるんですかね?
答えはこうだ、無理ですごめんなさい私が悪かったです。
でも俺の本能と理性はこう言っている。『たとえバーチャルでも、そこに込められたロマンと幼女は本物!このチャンスを逃して何がロリコンだ!立て!立つんだ六助!』とさ。
つまりどういうことかと言うと、どう足掻いても勝ち目はないけど、どうしてもエフ子ちゃんの靴下が欲しいんだ。
こんな衝動は何年ぶりだろう。
まだ俺がショタと呼ばれる年齢だった頃に児ポ法が改悪されて仲間たちへの圧力が高まった時の不満よりも大きなこれは……もはや許容量を越えている。
今ならば無理を通して道理を引っ込ませるどころか、意地を通して常識ぶっ壊すくらいは簡単に出来そうだ。
「南斗飛天流正当継承者……浜雄次」
「教団式決闘術免許皆伝……六助」
「「いざ尋常にっ!」」
そんな根拠のない全能感を抱えながら、俺とおっさんはよく分からんテンションのせいでそれっぽい名乗りを上げ、お互いに武器を構えて突っ込む。
おっさんの初手は愚直で単純で、しかし明快かつ強烈な突き。
それに対し俺の行動は……
「勝負、なんてすると思ったかヴァカめ!転移!マクロリータァ!」
その攻撃が命中するタイミングを計算し、おっさんを巻き込めるタイミングでの転移だった。
その転移先はマクロリータ。俺の本拠地にして教団のSAO臨時本部がある街だ。
ここは俺にとってホームグラウンドであるがゆえに地理の面で大きくリードを取れるし、住民には教団関係者が多いため数にものを言わせて嫌がらせをすることも出来るだろう。
だが俺が狙ったのはそんなものではない。
「小癪なっ……だが、場所を変えた程度で力の差は埋められんぞ!」
「いいや、残念だったな……その常識は俺たちに通用しねぇんだよ!」
それは教団が店長に協力を仰ぎ生み出した、改変バージョンの界王拳。
店長は通常版界王拳も100倍まで余裕で使えるらしいが、そもそも俺たちには気の概念が理解できなかった為に独自に生み出したソレは……ある3つの状況の内どれか1つでも満たした状況下においてのみ発動するが、効果は絶大だ。
今回その内の1つ、『幼女が多い場所に居る』を満たすためにここに来た訳だ。
「教団式界王拳……10倍だ!いくらお前でもこの世界に着いて来れる訳がねぇ!」
まぁ、実を言うとこの教団式界王拳には欠点が非常に多い。
条件はいつだって満たせる物ではないし、基本的に守備側でないと使えない。
その上倍率は抱える業の深さ(詩的表現)によって変化するから個人差が大きく、身に付けさせるのも難しい。
さらに身に付けたところで店長辺りの相手には基本的に通用しないし、店長に至っては使った瞬間解除させてくる。
それと、SAOの中じゃいくら身体能力が上がっても意味はない。一応思考速度と五感が強化されるから完全には無意味じゃないけどな。
まぁ、とにかくそんだけ欠点を抱えたコイツだが……今回の相手であるおっさんには非常に有効だろう。
「そんな小細工程度で私に勝てると思うなぁ!」
「いいや、勝てると思ってるよ。完全にな」
まず攻撃が異常に速いし鋭いが、それでも十倍に加速された思考ならばその全ての始点を見切って避けられる。
そしてそれにカウンターを喰らわせるのだって余裕だ。
俺は鋭い突きを放ったおっさんの腕をオーソドックスな短剣で軽く突き刺し、腕を引き戻そうとするおっさん自身の力で傷を作らせようと試みる。
……ダメだった。刺したけど動物並みの反射神経で横に動かれて抜かれちまった。
だがそれで終わるわけではないんだなこれが。
おっさんが横に動いて更なる攻撃を仕掛けてくるのは見るまでもなく読めるから、十倍速でメニューを操作してとあるアイテムを取り出して喰らわせる。
「喰らうがいい!これが……粘菌を乗り越えた先で手にしたものだっ!」
それは以前に粘菌を攻略した際に店長からそれなりの数を譲り受けたアイテムで……ハッキリ言うとアレな用途しか思い付かない、透明で粘度がある液体だ。
ただしこれは見た目のふざけっぷりに反してかなりガチな性能がある。
「貫けない、だと?」
「おいおいおいおい、どうしたおっさんよぉ……そんなんじゃ突き刺さりもしねぇぜ!ヒャッハー!」
それは武器に対する強制なまくら化だ。
これを浴びせられたが最後、その武器を取り替えるか一定時間が経過するまで武器が斬れず刺さらないなまくらに成り果てるのだ。
もはやそれはただの鈍器である。
ゆえにそこでは質量がものを言うが、しかしおっさんの武器は細剣。
軽さと鋭さが売りの細剣から鋭さを奪ったら、もう殆ど何も残らないという訳だよ。
ただ軽いだけの棒なんざチャンバラくらいにしか使えねーぜ。
正々堂々なんて知りませーん。姑息なっ……!なんて言っても聞こえませーん。諦めずになまくらを叩き付けてきても生産系の知り合いに作らせた『打撃に対してほぼ完全な防御が可能だが斬撃をほとんど防げない盾』で防ぐから問題ないでーす。
ざまぁ!
俺は必死に人差し指を突きつけるあのポーズを我慢しながら、おっさんを封殺すべくさらなる一手を打つ。
使うのはそう、俺のユニークスキルで生成した色々な意味で危ない薬たち。
「無様だなおっさん!これでも喰らっとけ!」
「二度も同じ手には乗らんぞ?破ッ!」
「……からのブラインド投薬ゥ!」
俺は先ほど取り出していた透明で粘性の液体を適当にぶち撒けてから、おっさんがそれを回避した先に薬を叩き込んだ。
しかし、それすらも回避されるが……残念ながら、この薬については避けても意味がない。
何故なら、これが同人誌にありがちな嗅ぐタイプの身体中の感覚を鋭くさせるクスリだからだ!
はっきり言って森関係の生産が超強化される筈の俺のユニークスキルでなんでこれが生産できたのかは非常に謎だらけだが、しかし意外とR-18方面に行くようなアイテムが多いんですよねコイツ。
かやひこの野郎、まさかこれを使ってエロいこと……もといえらいことをやろうとしていたのか?
羨ま許せんな。確たる証拠がないからなんとも言えんが……だがいつか出会ったらアイツにヤバいお薬全部投与して差し上げよう。
「くっ……また面妖なものを……」
「ほらほらぁ!まだお薬はたーっぷりあるぜぇ!好きなだけくれてやるよ!」
そんなことを考えつつも、俺は最初の感覚鋭敏化薬で妙な感覚の狂いを感じたのか動けなくなってしまったおっさんに次々と薬を投与する。
それはエロゲにありがちな『いい感じに服だけを溶かす都合のいい液体』に始まり『狂化薬』なんてゲームらしいアイテムまで、とにかくそれっぽいアイテムを全てだ。
その1つ1つがおっさんに対して与える効果は微々たるものだが、それが積み重なれば……
「ぬ……ぬぉぉぉぉぉぉ!?」
このように路上で半裸のままゴロゴロと悶え苦しむおっさんを作り上げることができる。
そして、俺の目的は店長と違ってこのおっさんを社会的に抹殺するだけだから、あとはスクショを撮ってばらまけば俺の勝利と言っていいだろう。
……まぁ、多分これが(おっさんの無力化が)一番早いと思います。ってやつだ。
正直言ってえげつないことをした感はあるが、どういう訳かおっさんに透明で粘性のある液体をぶちまけたあたりからVRなのに何かが腹から逆流してくる感覚がするから勘べ………
このあと滅茶苦茶VRの常識を超えた。