新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結) 作:藤和木 士
ジャンヌ「それから、藤和木の学校で、居残り補講があったためです。どうも、皆様。ジャンヌ・ドラニエスです。」
レイ「ちょっと時間かかり過ぎじゃないかな?どうも、みんな!レイ・オーバだよっ!」
さぁ、今日は第86話の投稿です。にしても…ジャンヌさんの制服姿かわええ…( ^ω^)
レイ「えー…そこでジャンヌちゃんの新カードのイラストの話になる?」
ジャンヌ「もうっ!藤和木っ!わたくしが可愛いってあんまりこういった場所で口外しないでくださいっ!は、恥ずかしい…です……。」
いやー、もう。学校の途中でその情報が急遽入ってきたものだから、午後の授業中ずっと「ジャンヌさんの制服姿どんなんだろう!?」ってわくわくして授業が全然頭に入らなかったぜ!
レイ「それ、自慢することじゃないよ…。と、ところで、今回のお話は?」
そうだった。今回はゴールドサァドVSシュバルトゼロガンダム・ゴッドクロスの戦闘です。さぁ、前回のあとがきでは盛大に敗北フラグを立てていった光樹君ですが、果たして!光樹君はあの原作では圧倒的能力値数で絶対に勝てないだろうパラメータを見せつけたゴールドサァドを止められるのか?そして、最後に私はジャンヌさんとの別れを堪えられるのか!?
ジャンヌ「さ、最後のは特に物語に関係ないですよね…。」
レイ「とりあえず、本編行ってみよー!!」
スタジアムへと上がった光樹は、女神達を守るように乱入してきたゴールドサァド達と向かい合う。
女神を今は守るべきというのもあるが、このままアウェーな状態で終わってしまえば、ゲイムギョウ界にどれだけの被害をもたらすか。そう考えた時には既にフィールドへと向かっていた。
スタジアムに上がった光樹を見たゴールドサァド達の内、黄色の少女が文句をぶつける。
「ちょっと!わたしたちが勝ったんじゃない!別のトーナメントに関わっていたあんたには関係ないでしょ!?」
「それはこっちのセリフじゃないか?参加すらしていないお前らが、女神と戦うことはルール違反だと思うな。」
「な…!それは女神様全員と戦わないと意味ないからで…」
光樹の返しに、意を突かれた少女は慌てて反論する。少女の言うことには、光樹もある程度納得は出来た。自分達の力を証明するために、女神を倒すことが目的ならば、必ず決勝まで勝ち上がるであろう女神達と戦うにはこの時しかない。
ところが、光樹はそれに納得することはなかった。代わりに少女に言い返す。
「それなら何をしても大丈夫だってことか?それはないだろ?」
「ぐぬぬ…。」
「そこまでだ、ビーシャ。」
「!エスーシャ!!」
すると突然、黄色の少女「ビーシャ」を制止して、現代の騎士風の服を纏った銀髪の女性「エスーシャ」が話に割って入る。
言葉のぶつけ合いでは不利だと判断したのだろう。ビーシャに代わって、エスーシャが今度は光樹に反論する。
「なら、何故お前は私達の邪魔をする?貴様に、私達を止める理由が何処にある?」
エスーシャという女性の言う通りだった。光樹は特に女神と関係が深いわけではない。今の光樹は、女神の家に居候している身だ。今ここで彼女らと戦う理由はない。
だがしかし、光樹には自身を動かす理由があった。
「確かに、俺には今ここでお前達と戦う理屈はないさ。…でもなぁ、お前達のその行動は間違ってる。」
「何だと?」
エスーシャは疑問を口にする。自分達が行ったことを否定されたの。今までの間で情動的にならなかった剣士も怒りを薄いながらも表情に表していた。
エスーシャだけではない。ビーシャや、他の二人も、怒りの度合いは違うながらも、各々不満そう、もしくは怒っていた。
「ちょっと!!それのどこが私達の勝ちに待ったをかけれるのよ!?」
「貴様の言葉には理屈がない。そんなもので、私達は止められない。」
「っ………。」
そんなゴールドサァド達に、光樹は話を終わらせるための言葉は吐く。
「お前達の考えは、歪んでいる。女神を倒すっていう、その歪み、それを俺は破壊する!お前達が女神を倒すのと同じようにな!」
「…まさか、私たちにそこまで言うとはね。いいよ、じゃあ君を倒して、私たちの勝利を確実なものにする!」
光樹の挑発に乗ったゴールドサァド達は一斉にこちらに向かって展開する。戦闘開始の合図となったのだ。光樹の方も両手にANロング・メガ・マグナムを構える。
先に仕掛けたのはゴールドサァド側。射撃戦がメインと思われた黄色の服のビーシャと赤い服と眼帯が特徴の少女がそれぞれバズーカと拳銃二丁で光樹に攻撃を行う。
「えい!当たれッ!!」
「この連射を避けきれるか?」
息のあった攻撃で放たれる攻撃を、光樹はゴッドクロスのスピードで回避していく。まだこの程度でなら、光樹にも避けることは可能であった。
しかし、敵も単純ではない。今度は青い服に翼のようなユニットを装備する女性が格闘戦で攻めてくる。
「はぁっ!!」
「おっと!」
右手の拳による攻撃を、光樹は掌で受け流す。だが敵も一回の攻撃を避けられたくらいでは諦めていない。次々と腕と足を使ったコンボで光樹を責め立てる。
それに対し、光樹はビームサーベルを抜く。そして、光刃でエネルギーのこもった連撃をいなしていく。一定の距離を取ってこちらのリーチの内側に入られないようにしつつ、ビームサーベルの斬撃で敵の拳を弾いていく。ゼロの設定でこちらのビームサーベルは人体を切り裂くなどという残虐なことにはならないようにしている。その為、光樹も思い切り迎撃を続ける。
何度か続いた後、突如青服の女性が距離を取る。何かと思ったその瞬間に、ゼロが叫ぶ。
『前方、剣士が接近。』
「!!」
「…はぁっ!」
神速ともいえる速さ。そのスピードで剣士風のユニットを纏った女性、エスーシャがゴッドクロスに斬撃を行なってくる。間一髪、ゼロの知らせによって光樹はその剣をビームサーベルで抑える。
攻撃を受け止められると、すぐにエスーシャは退く。その後退に合わせ、ビーシャと赤い服の少女が射撃を再び行ってくる。バズーカとミサイル、両方の爆発がゴッドクロスの周りで起こる。
なるほど、かなり連携は上手いみたいだ。まずは射撃でこちらの攻撃を抑える。回避に一辺倒になったところで、近接戦を得意とする二人が攻める。その二人も押され始めれば、また射撃戦がメインの二人で行動を縛る。単純だが、かなり有効な戦術だ。現にこちらもかき乱されていた。
しかし、そこから、光樹はその流れを変える。
「ゼロ、ZEROシステム始動!!」
『了解。ZEROシステム、作動開始。』
ゼロとの掛け合いで、ZEROシステムを稼働させる。システムの情報流し込みが始まる。今までの光樹なら、なんとか制御は出来ていたが負担は強く、疲れが後に出るほど使いこなすには程遠い状況だった。
しかし、今の光樹は違う。このG-1グランプリでシュバルトゼロガンダム・ゴッドクロスを使いこなすために、ZEROシステムの訓練や、DAIモードでの活動を多く経験してきた。そのおかげで、ZEROシステムを効率よく使えるようになり、DAIモードの制限時間も最大2分まで延長できるようになっていた。
ZEROからの指示を取捨選択し、そこから最善の手を導き出す。その予測に光樹は従い、動く。まずはもう一度来る青い服とウイングユニットを背負う女性を再び相手にする。
「はぁっ!!」
「…っ!!行く!!」
放たれた右ストレート。それを光樹は左手で弾く。攻撃を弾かれたことで、相手の胴が空く。その隙を光樹は逃さない。すぐに右手にANビームサーベルⅦXを持つ。先程と同じようにビームの出力を調節し、攻性を調整する。そのビームサーベルで女性の脇腹を切り裂く。
「はっ!!」
「!つぅぅ!?」
脇腹を切り裂き、ダメージを与える。しかし、相手の切られた部分はビームの出力に反比例して浅く、小さな切り傷を作るに留まった。だが、それでも青服の女性は苦痛を見せる。
その反撃を受け、青い女性が後退する。代わりに不利を補うようにエスーシャが前に出る。
「下がれ、シーシャ。」
「あぁ、すまない。」
その掛け合いで、青い服の女性の名前が「シーシャ」であることを知る。だが、そのことを理解しきる前にエスーシャが攻撃を仕掛けようとこちらに急接近してくる。
しかしながら、光樹はそれを避けるように横を上手く通り抜ける。振られた斬撃が空気を薙ぐ。そしてそのまま腕部にANロング・メガ・マグナムを構える。格闘戦型なら、射撃攻撃で押せばいい。そう考えた光樹はシーシャに向け射撃を放つ。板状のビームがシーシャを襲う。
「はぁっ!!」
「このあたしに射撃だなんて、随分と洒落た真似をしてくれるじゃないか。」
迫るビームにシーシャはそう叫ぶ。ビームの弾丸を回避するシーシャだが、徐々にその肌に弾が霞める。
その連弾の一つにシーシャの足が撃たれる。撃たれたことでシーシャの足が止まる。
「逃さない!!」
出来た隙を光樹は逃さない。すぐに追撃をかける。左腕を後ろに引くと同時に、ゴッドクロスは輝きを放つ。フレームがオレンジに輝く…そう、極限進化機構「ドライブ」を稼働させたのだ。稼働させた理由はただ一つ、腕部の必殺の一撃を放つためだ。
左腕に光が集まると、光樹はその手を開いてシーシャに伸ばす。シーシャは攻撃を防ごうと手を振って弾く行動に出る。しかし、今のゴッドクロスにいくら女神を倒す程の力を備えていても、ゴッドクロスの腕は逃さない。伸ばした左腕がシーシャの右腕を掴む。掴んだことを確認した光樹が叫ぶ。
「ディメンション…ブレイカー!!!」
その叫び声に呼応して腕部からビームが放たれる。零距離からの着弾で、シーシャの体が吹っ飛ぶ。
「ぐぅぅっ!?」
攻撃を受けたシーシャはそのままステージを転がっていく。何とかステージの縁で止まるが、攻撃を直接受けた左腕には軽い火傷のような跡が残る。
光樹はそれを見て少し驚く。いくらこちらがなるべくけがをさせるのを抑えているといっても、あの零距離であの程度とは思っていなかったのだ。それはつまり、彼らも女神並みの頑丈さを持っているということなのだろう。なら遠慮はしなくてもいいのかもしれない。
しかし、そんな事を思考している間にも、攻撃が襲ってくる。
「よくもシーシャをっ!!許さないんだから!!」
ビーシャが怒りに身を任せるようにバズーカを乱射してくる。しかし、弾丸は的確にではなく、かなりランダム性があった。それらを回避することなど、ZEROシステムを利用していた光樹に避けられないことはなかった。光樹はゼロの予測に従い、バズーカの弾を避けていく。その合間に、光樹もまたANロング・メガ・マグナムで反撃する。バズーカを撃った瞬間にマグナムのトリガーを引く。板状のビームがビーシャの背部に浮いていた丸っこいユニットを撃ち抜く。撃ち抜かれたユニットはスパークを散らせながら爆発を起こす。
「きゃあ!!」
爆風によって、ビーシャは空中でバランスを崩し、落下する。先程光樹が撃ち抜いた丸いユニットは、彼女らが女神と同じように飛ぶのに必要なウイングパーツだったのだ。
上手く二人を退けた光樹だったが、まだ油断は出来なかった。突如背後からの攻撃を知らせるアラートが響く。すぐに後ろを向くと、目の前から光の奔流が襲ってきていた。赤い服の少女の背部ユニットからの攻撃だった。スラスターを右に向けて吹かせることでその攻撃を間一髪避ける。だが避けた先で、エスーシャが攻撃を仕掛けてくる。
「この流れを断ち切るっ!!」
「ちっ…しつこい!!」
言葉を吐き捨てつつ、光樹は左手にANカタナⅡ「ゼロエッジ・ソウテン」を抜き放ってエスーシャの攻撃を受け止める。雷を纏った斬撃とビームの剣が交わり火花を散らす。エスーシャは押し切ろうと力を入れてくる。それに負けじと光樹もシュバルトゼロの出力を上げて対抗する。鍔迫り合いとなった状況、しかし、光樹は負けるわけにはいかなかった。
「ここで負けて…負けてたまるか!!はぁぁぁぁぁ…ていやぁ!!」
「!?こいつ…やる…!だが…」
光樹の宣言と共に、ゴッドクロスの出力が急上昇し、エスーシャを弾き飛ばす。エスーシャもこのままぶつかり合うのはまずいと考え、下がる。退いたエスーシャに代わり、先程吹き飛ばしたシーシャが再び戦列に戻ってくる。だが、流石にまずいと判断したのか、残っていた赤い服の少女に向かって言い放つ。
「ケーシャ!ここは足止めだ。あいつ、かなり強いやつだ。全員で当たろう。」
「了解…これより、奴の行動を封じる。ミサイル連続発射…!!」
シーシャに従い、赤服の少女、ケーシャがこちらに何発ものミサイルを放つ。ミサイルによる攻撃は先程もノワールことブラックハートの戦闘を見ていたかぎり、かなり早いことは分かった。しかし、ZEROシステムを通してなら、迎撃は出来るくらいだと感じた。
光樹はミサイルを頭部のANガトリングバルカンで迫りくるミサイルを迎撃する。頭部に埋め込まれたリボルバータイプの砲身が回転して放たれる細かなビームの弾がミサイルを穿ち、爆発を起こさせる。光樹の視界を爆風が覆う。それによって光樹の目にはゴールドサァド達の姿を見ることが出来なくなる。それでも、今光樹はゴッドクロスを身に纏っている。肉眼で見れないなら、機械に、ゼロに頼ればいい。光樹はゼロに脳内でレーダー情報の提示を命令する。すぐにゼロから周辺のレーダーが送られてくる。それにより、ゴールドサァド達の居場所を特定する。幸いにも、場所は今光樹の目の前。つまり、先程ケーシャがミサイルを放ってきた方向にいることを知る。
レーダーを見て不意打ちをされないようにしつつ、光樹は爆煙が晴れるのを待つ。無理に爆発の中を進むのは危険だと判断したからだ。
煙が晴れると、光樹のちょうど正面にゴールドサァド達が集まっていた。全員武器を構えて警戒態勢を整えている。
「行くぞ、「ドリーム・トーネード」!!」
エスーシャの叫びと共に、一斉に全員が動く。まずは先程と同じように射撃戦の二人がこちらの動きを止めるためにバズーカと拳銃を放ってくる。しかし、光樹もこの攻撃を悠長に構えているなどすることはなかった。光樹の肌でも分かる、この圧倒的なまでのエネルギーを発する4人。それに光樹もまた本気でこれを迎撃に掛かる。
ビーシャとケーシャの弾をANフィールドで弾く。攻撃を防御したのに対し、射撃コンビの二人はそのまま光樹を迂回するように二手に分かれる。何かと思った所で視界の端に影が映る。真正面からシーシャが突っ込んでくるのが見えたのだ。
この状況は、光樹が敵の策にはまっている状態になる。なぜなら光樹は今防御行動を取った。防御から攻撃に転じるのに、どれだけ優れていても必ず防壁を解除する時に隙が出来る。そこを近接格闘戦を心得ていたシーシャが防御を崩し、更に追撃でエスーシャが決める。これがゴールドサァド側の考えだったのだ。
迫るシーシャ。この状況なら、一発攻撃を与えることでゴールドサァド側にペースを持っていける。そう思えた。だがしかし、光樹も負けてはいなかった。
「突っ込んでくるなら…こちらも!!」
『ウイング全展開。ハイマニューバで切り抜け開始。』
シーシャの行動に対し、光樹も前に出る決断をした。普通なら後退するか、横に避けるかの二択だっただろう。その予測外の行動にシーシャが舌打ちをする。
「クッ…まさかこっちにくるだなんてね…でも!こっちも負けるわけにはいかない!」
迫る敵に対し容赦することはないとでも言うかのように、シーシャはそのまま右拳を放つ。一方、光樹は左手に持ったANロング・メガ・マグナムの銃身下部のコンテナを回転させる。電磁レールによって宙を浮きながら目的の場所まで回転したコンテナが開かれると、そこから青い光の棒が発せられる。その青い光を放ったまま、光樹は左腕を曲げる。まるで、居合の構えをするかのように。
そして、二人が交差する。
その刹那、光樹のANロング・メガ・マグナムが振られた。青い光棒がシーシャの脇腹を斬り裂く。
「何…っ!?」
その攻撃にシーシャは倒れる。先程の青い光の棒。それはANロング・メガ・マグナムの銃口下部に備えられたコンテナ「ANボックスレールランチャー」に内蔵された、対格闘戦用武器、「ANビームジュッテ」だった。出力こそ単純なビームサーベルに劣るものの、短い分攻撃はちゃんと受け止められるほか、射撃中の緊急迎撃も可能な兵装だ。
何とかシーシャの攻撃を切り抜ける光樹。だが、まだ攻撃は終わらない。元々シーシャの攻撃の後に追い打ちをかけようとしていたエスーシャが飛び上がり、こちらに剣を振り下ろそうとしていたのだ。後方の二人も反転して射撃体勢に入っていた。
完全に挟まれた状況だったが、それでも光樹は勝利を諦めない。ZEROシステムから力を引き出すと、反撃に出る。まず最初に後方の二人の迎撃を行う。体だけ反転させると、背部のウイングを6つすべてを展開させる。普段はブースターとしての使用しかしていない第3対ウイングも開いて出したのは、ANシェイブシフトドラグーン。遠隔操作端末が攻撃を放とうとする二人を塞ぐ。彼女らも流石に急なオールレンジ攻撃に動きが止まる。回避運動に入ろうとしていたのだ。そこを好機と見て、光樹はANロング・メガ・マグナムの狙いを定め、撃つ。
「もらった!!」
響き渡る2発のビーム音。それを出すのは2本の光条。光樹が狙いすまして放った連弾のビームは狂うことなく、二人の少女の腹部に直撃を与える。とはいっても、二人を撃ち抜くなどということにはならず、そのままバズーカを持った少女と拳銃を装備した少女は吹き飛ばされる。
後方の安全を確保した後、光樹はすぐに前を向き直る。すると、既にエスーシャとの距離はおおよそ9メートルのところまでしかなかった。この距離ではビームを放っても当てられるかどうか微妙なところで会った。
その為、光樹は格闘戦にシフトする。ANロング・メガ・マグナムを腰部に装着し、すぐに取り出せるANビームサーベルⅦXを持つ。そしてビームを発振させ、高所からの飛び降り攻撃を行うエスーシャの攻撃を受け止める。
受け止めると同時に火花がいくつも散る。お互いに一歩も引かない展開。だが…。
「まだ、甘い!!」
「…!?」
ビームサーベルでいなし、懐に飛び込むと、ビームサーベルを捨て、肉弾戦に移る。左腕部でエスーシャの腕を掴むと、右手を相手の左胸の服の端を右手でつかむ。そのままの状態で体をひねらせ、姿勢を落としてエスーシャを投げ飛ばす。いわゆる、「柔道」の型に合わせた投げ技であった。
投げ飛ばされたエスーシャは空中で態勢を立て直し、なんとか着地する。そんなエスーシャに、光樹は追い打ちを放つ。右腕部を閉じて開いた後、ANフレキシブルアームデストロイブレイカーを起動させる。光が一瞬にして集まり、ビームとなってエスーシャに放たれる。
攻撃を受け止めるエスーシャではあったが、光の奔流を受け止めきれず、飲み込まれる。爆発と同時にエスーシャは地面を転がっていく。何とか止まるも、その姿はボロボロであった。
それは逆転であった。先程まで女神側が劣勢だった状況は、一瞬にして、女神側もまだ負けていない、五分五分の状況となったのだ。それも、全て光樹という一人の少年によって。
その光景に、女神達も驚く。
「…すげぇ…。光樹のやつ、ここまで強かったのか…。」
「こんなの、シェアプロテクターの比じゃないわ。」
ホワイトハートが光樹の強さに驚き、ブラックハートは唖然とする。二人でだけではなく、グリーンハートやパープルハートも続いて述べていく。
「でも、これでなんとかわたくしたちの面子は保たれたようではありますわ。光樹さんもわざわざ女神のためにということで戦っていましたし。」
「そうね。今回は光樹に助けられたわ。」
女神達も怪我を負いながらもその顔に余裕を見せ始める。
と言っても、ここまででは、まだ女神の勝利ではなかった。それよりもむしろ、より悪いパターンでもあった。光樹がゴールドサァドを倒したのなら、必然的に女神よりも強いということになる。そうなれば、光樹によって様々な観点から問題が起こり始める。異世界からの来訪者ともなれば、それこそパニックにもなりかねない。それだけ、今の状況は女神にとって、ありがたい状況でも、苦しい状況でもあった。
しかし、今のネプテューヌ達はそこまで考えることはしなかった。自分達が逆転した方が良かったとはいえ、光樹が流れを変えてくれたのだから。
一方、光樹はまだ戦闘態勢を解いていなかった。理由は簡単。まだ彼女らに、ゴールドサァドに戦う意志があったからだ。各々に武器や腕を構えて戦闘態勢を取る。
あまり光樹もこれ以上は傷つけたくはなかったが、邪魔するのなら容赦はする必要はない。光樹は再びゴールドサァドに近づいていく。
「さて、そろそろここで終わりに…。」
そう言った、その時。
「おっとぉ!!悪いがこれ以上俺達の相棒に傷はつけさせないぜ!!」
「っ!!」
いきなり響いた声に、光樹は顔を上げる。視線の先には、スタジアムの縁から、こちらに飛び降りてくる影が4つ。それらがこちらに来ることを悟った光樹はすぐに後退する。
光樹が退いた場所に、その者達は着地する。だが着地した時の音は靴のような乾いた音ではなく、機械が落ちた時のような、非常に重量感のあるものだった。
何者かと思った光樹はその者達を見る。するとそれはとんでもない者達の驚きの姿が…。
「お前らは…一体…?」
それは、全員が鋼鉄の装甲を身にしている、人型機動兵器の姿であった。そして、その者が言い放つ。
「俺達は…「ゴールドソフツ」!ゴールドサァドの守護者…ってところかな?」
TO BE CONNTINUED
今回もお読みいただき、ありがとうございます。さぁ、ゴールドサァドには勝ったね。「ゴールドサァド」には。
レイ「やめてあげて!光樹君、ゴールドサァドとの戦いに勝ったよね!?フラグ折ったよ!?」
ジャンヌ「で、ですが、まさかここで新たな敵が現れるだなんて…。」
ははは、いきなり現れた機動兵器集団「ゴールドソフツ」、この新たな敵と言う名のフラグ建築に、光樹君は勝つことができるのか?それは次回に持ち越しです。
レイ「あーあ。…見たかったなぁ、光樹君の活躍っ。」
ジャンヌ「わたくし達は、明日の午前0時に行かなければいけませんからね。グラン・ロロに…。…藤和木、大丈夫ですか?」
大丈夫大丈夫。たかが24日分なんだ。二人が居なくても、ちゃんと書きますよ!
ジャンヌ「藤和木…。」
レイ「なんかすごく成長した気がするー!」
いや、これは普通でしょ。さて、では次回予告へ。
レイ「次は火曜日あたりっ!次からしばらくの間は代わりの子が来るんだって!」
ジャンヌ「では、皆様。しばらくの間、お別れです。また24日以降、お会いしましょうっ。」