新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも、皆様、お元気でしょうか。パソコンのアップデートで投稿時間が遅れてしまいました、藤和木弘です。

ジャンヌ「本当にいきなりパソコンを付けたら、そうなりましたからね。しかもアップデート速度も遅かったですし。どうも、皆様。ジャンヌ・ドラニエスです。」

いやー、私も流石に焦った(笑)

レイ「でも、今日は投稿出来てよかったね!どうも、みんな!レイ・オーバだよっ!」

さぁ、今回は第77話の投稿です。いよいよ、ダークメガミ、並びにエクストリィム、いや、この場合はマジェコンヌとエクスと言った方がいいですかね?零次元編のラスボスとの決戦です!

ジャンヌ「女神のネプテューヌ様も参戦する、零次元最後の戦いですね!」

レイ「光樹君も、最後の切り札を使うことになるみたいだけど…どんな機能なのか、楽しみっ!」

私はそれよりも、プレバン限定のバトスピの詩姫の聖夜祭限定のジャンヌさんとレイさんが楽しみ!

レイ「…え?」

ジャンヌ「藤和木…流石に、それは…。」

待って!冗談だから!こっちも同じくらい楽しみにしてたから!これでようやく遅れてたタグが嘘にならないからさ!

レイ「それって、スパロボの?」

そうそう!さぁ、ゴッドクロスが次元の皇になる時、物語は一つの終わりを見る!そろそろ本編へ!プレバンの話はまたあとがきで!


第77話 世界を救う戦い、目覚める黒の次元皇

 

 

「皆さん、散開を!敵の注意を分散させましょう!」

 

女神化したネプギアの言葉に従い、パープルハートたちは飛ぶ。その場所に、ダークメガミとなったマジェコンヌがその巨腕をぶつけてくる。幸い、ネプギアの言葉に全員が従ったことで、ネプテューヌたち女神側の被害はゼロだ。

流石ネプギア。私の妹なだけはあるわ。思わず心の中でそう思う。私が居た時よりも、ネプギアも判断が良くなっているように見える。おそらく、私がいない間に成長したようだ。

自分の妹の成長に喜びつつも、その言葉に従って、ダークメガミを囲むように四人は展開する。その様子を見て、ダークメガミことマジェコンヌは苛立ちを見せる。

 

「終焉ヲ受ケ入レロ!」

 

マジェコンヌはダークメガミの力で、こちらに攻撃を仕掛けてくる。巨腕を再び浮遊する岩の一角に振り下ろす。そして、そのまま横に薙ぎ払う。岩の上に存在するもの全てを薙ぐ攻撃に対しその岩に居たうずめは薙ぎ払われる前に飛んで回避する。回避したうずめは、そのまま別の岩に着地する。

だが、それだけで終わりではない。今度は大きなネプテューヌの方を向くと、再び巨腕を富裕岩に叩き付ける。しかし、今度は何度も打ち続ける。その衝撃で、大きなネプテューヌは揺られ、その巨腕から逃げるために何度か岩全体を回った後、他の岩へと飛び移る。

それを見たマジェコンヌは、更に執拗に攻撃を大きなネプテューヌに集中させる。その攻撃に横槍を入れるかのように、パープルシスターがM.P.B.Lのビーム射撃で追撃を抑え込む。

その攻撃で注意をひかれたマジェコンヌは、そのまま攻撃してきたネプギアに対して攻撃を行う。その攻撃を、ネプギアは回避する。

すると、それで興味がなくなったのか、はたまた面倒になったのか、攻撃目標を再び大きなネプテューヌに仕掛けていく。その攻撃を、大きなネプテューヌは次々と浮遊する岩を駆け巡って回避していく。

その間にも、背後を取る形となったパープルシスターとオレンジハートが、マジェコンヌの背後と左側から攻撃を放っていく。音波攻撃にビーム射撃、拳と斬撃。二人の攻撃を受けたマジェコンヌは、たまらず反撃とばかりに両手を使って二人に攻撃を浴びせる。

しばらくの間、避けながら攻撃を行う二人。その二人の動きに、マジェコンヌもやや苦戦気味だ。しかし、何度目かの打撃で岩のいくつかを破壊すると、唐突に再び、マジェコンヌの攻撃対象は、大きなネプテューヌに移ることとなった。

一体なぜ、マジェコンヌが大きいもう一人の自分に対して、攻撃を仕掛けるのか分からなかった。この状況では、初見なら、そう思うのも当然だった。

マジェコンヌが執拗に大きなネプテューヌを集中して狙う理由はただ一つ。マジェコンヌが捕まっている間、大きなネプテューヌが雑に扱ったためであった。その事を、未だにマジェコンヌは根に持っていたのだ。

それを知らないパープルハートだったが、そんなパープルハート自身も、いつまでももう一人の自分を狙わせるわけにもいかず、大きなネプテューヌに対して放たれた一撃を、刀で二人の間に割って入って受け止める。

 

「おおっ、もう一人のわたし!?」

 

「大丈夫?といっても、この状況はまずいわね…。」

 

ダークメガミの拳を、刀の刀身で受け止めつつ、大きい私に、私は言葉を返す。その言葉の交わし合いから、どうやら私と性格はそれ程変わらないみたいだ。女神化する前の私に似た雰囲気だと感じる。

そんな事を考えていたが、徐々に拳に刀が押されていく。既に足は地面に付き、腕に負荷がかかっていく。このままでは、地面に押しつぶされ、大ダメージを負うのが確定だ。

危機を察したパープルハートは、大きなネプテューヌに退避を命じる。

 

「もう一人の私!ここから逃げて。もう持たない!」

 

「うん!分かった!」

 

それを聞いた大きなネプテューヌが、先にその場から退散する。それを確認して、パープルハートも動く。後ろに飛び去って、攻撃を回避する。しかし、このままだとまた大きなネプテューヌに攻撃が行きかねない。その予想を回避するために、パープルハートは背部のウイングユニットを出力全開にしてダークメガミの懐に飛び込む。

飛び込むと同時に、胸元目がけてクロスコンビネーションで切りかかる。胸部の輝く部分を集中して切り込む。狙った理由はただ一つ。こういったボスは、ゲームで光り輝いている部分はコアと呼ばれる弱点であることが多いからだ。ゲームからの知識ではあったが、それでもダメージは大きいはずだ。

そのパープルハートの考えは正しかったようで、その攻撃を受けて、ダークメガミが大きく仰け反り、マジェコンヌが唸る。

 

「クッ。コノ程度ナラバ、マダ戦エル!!」

 

攻撃が効いたのを見て、パープルシスターもその事実に気づき、攻撃を敵のコア中心に攻撃を仕掛けていく。横からの攻撃で狙いは甘かったが、ビーム射撃の何発かがダークメガミの胸部にヒットし、電撃が走る。

その攻撃に反応し、ダークメガミの攻撃の狙いが、パープルシスターに切り替えられる。巨腕をパープルシスターに目がけて何度も振るい、岩の表面を薙ぎ払う。

幸い、パープルシスターはその攻撃を見切り、余裕をもって回避していた。敵が大きい分、動きは遅いので回避するのは目で動きを見ていれば回避できる攻撃であった。

攻撃がネプギアの方に集中している間にも、こちらは何もしないわけではない。女神化した私とうずめが、岩を蹴って飛び、ダークメガミの背後に近接攻撃を浴びせる。硬い鎧に刀による攻撃はあまり通りづらく、目立った効果は出ていない。しかし、何度も攻撃を与えていけば、それはダメージに繋がる。それに、シェアの攻撃なら、多少の物理法則的な何かの問題は突破できる。

パープルハートのクロスコンビネーション、クリティカルエッジ、桜花一閃。オレンジハートの咆哮夢叫、夢幻粉砕拳、夢創衝破拳。二人のスキル技が次々と叩き込まれる。これだけの連撃に、ダークメガミに影響がないわけがなかった。攻撃の度に、マジェコンヌの一体化した拳の攻撃が、狙いを外して空振りに終わっていた。

その攻撃に怒りを覚えたマジェコンヌは、ダークメガミとなったその体を、今度はパープルハートとオレンジハートの方に向け、攻撃の対象にする。マジェコンヌは、まずはパープルハートの方に狙いを絞る。今度もまた拳による攻撃が来る…と思い、飛び上がろうとする。しかし、今度は違った。

 

「甘イワァ!!」

 

ダークメガミとダブった声でそう言い放つと、拳をパーの形にして向ける。そうすると、手に光が集まる。

私の予想と違う…!読まれた!?そう察した私は、すぐに回避行動を取る。

その直後、ダークメガミの掌に集まった光が放たれた。魔力によるビーム攻撃だ。

一瞬にして放たれたビームが、パープルハートの横を通り過ぎる。かなりのエネルギーのこもったビームだった。回避はしたものの、その熱量を体に感じていた。この一撃を真正面から受けていたら、攻撃を防御しても、かなりの反動を喰らっていたか、もしくは押しに負け、吹っ飛ばされていたかもしれない。シールドを持っているオレンジハートはいいとしても、自前の専用防御手段を持っていない者なら、素手で発生させたシェアシールドでも持たなかっただろう。

攻撃を避けたことを喜んでいる内にも、マジェコンヌはダークメガミの力を存分に振るってくる。拳の攻撃に、先程放った魔力ビームによる射撃も絡めての攻撃で、パープルハートたちを追いつめていく。攻撃が浮遊岩を破壊し、少しずつ足場の余裕をなくしていく。

その暴れぶりを止めようと、パープルシスターが横合いからM.P.B.Lの近接格闘戦モードへと切り替え、胸部に向け攻撃する。攻撃はダークメガミの胸部を見事に切り裂き、コアの核の部分から光の粒子を吹きださせる。

その一撃を喰らい、マジェコンヌは苦しみを見せる。

 

「グォォォォォ!?我ガコアヲ狙イオッテェ!!貴様ラ、命ヲ絶ヤスダケデハ済マンゾ!」

 

怒りの声と共に、マジェコンヌが飛び上がる。空中に飛びあがると、一気に急降下してくる。それを見て、全員がその場から退避しようとする。ただ一人、大きなネプテューヌだけは飛ぶことができないため、パープルシスターが運ぶ形で、飛び上がった。

そのままダークメガミは地面ともいえるシェアリングフィールドの底に着地すると、地面から衝撃波が発生する。その衝撃波は空中まで影響し、風圧で四人は空中でバランスを崩す。

 

「きゃあ!?」

 

私は思わず声を上げる。姿勢制御が失敗したためだ。ネプギアもうずめも、私と同じように空中での浮遊に苦戦している。

 

「うわわっ!」

 

「うわぁ!と、突風のせいで…飛びにくい…!」

 

うずめは一人だから大丈夫みたいだけど、ネプギアはもう一人も私も抱えているせいか、余計制御に苦戦しているみたいだった。それを心配するかのように、大きい私もネプギアに抱えられつつも聞く。

 

「大丈夫?ネプギア。」

 

「はいっ。まだこれなら!」

 

その声に答えたネプギアは、持ち前のメカニックとしての腕で細かいプロセッサの制御を行い、地面へと着地する。

その様子にパープルハートは安堵する。が、そこで。

 

「余所見ヲシテイル暇ガアルトハナァ!!」

 

「っ!しまっ…!」

 

パープルハートがその声に気づいた時には遅く、その体はダークメガミの腕に体が振るわされる。ダークメガミの腕は、そのままパープルハートの体を捕え、そのまま地面へと向け弾き飛ばす。弾かれた体は、地面に直撃。土埃を上げる。

立ち上がらなければやられる。そう思うパープルハートではあったが、先程の衝撃で、体がいうことを聞かない。そのままパープルハートは、意識を失ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぎあっち!ねぷっちが!」

 

オレンジハートの声が、パープルシスターにも届く。先程の光景は、パープルシスターも見ていた。その原因が自分にあることに少し責任を感じるが、今はそんな感傷に浸っている暇はない。そう切り替えたパープルシスターは、姉であるパープルハートの抜けた穴を埋めるべく、大きなネプテューヌを近くの岩に降ろすと、再び飛び上がり、離れたところから自らの武器であるM.P.B.Lを撃つ。トリガーを引く度に放たれるビームは、的確にマジェコンヌに当たっていく。しかし、それでもダークメガミの動きは止まることなく動く。

すると突然、ダークメガミがこちらを振り返る。攻撃してきたパープルシスターに狙いを変えたのだ。未だに倒れたままの姉、パープルハートに攻撃が行かないことについては、パープルハートとなっているネプギアとしてはありがたいことではあったが、攻撃に対処する必要がある。

予想通り、マジェコンヌはダークメガミとなった腕で攻撃を仕掛けていく。パープルシスターはプロセッサユニットのウイング部分を制御しつつダークメガミの拳の攻撃を回避、もしくはM.P.B.Lを使って攻撃を受け流していく。順調のように見えるが、敵の一撃が重いため、徐々に押されていく。

このままじゃ、ただ攻撃を受けるだけ…でも、抜け出せない!私は何とかしてこの拘束から抜け出そうとするけれど、それを予想するかのように逃げる道を両手を次々と振りかざしてくる。

 

「くっ!攻撃が激しい…!」

 

攻撃を避けて一言発したところで、パープルシスターは、目の前に迫る危機を知る。目の前には、こちらを掴もうとする手が。

 

(…避けきれない…っ!)

 

相対速度、攻撃の向きから、プロセッサユニットの出力を極限まで出して緊急回避をしても、おそらく避けきれないだろう。このままでは捕まる。パープルシスターは、頭の中で思考を加速させる。しかし、その答えに行きつく前に、ダークメガミの手は、パープルシスターを捕えられる距離まで来ていた。

パープルシスターの考えも虚しく、捕まった…

 

 

 

 

 

 

 

 

パープルシスター達がダークメガミと戦う頃、光樹もまた、エクストリィムと一体化したエクスと戦闘に入っていた。

まずは、互いの射撃兵装が火を噴く。ゴッドクロスのANロング・メガ・マグナム二挺と胸部のANディメンションスマッシャー「ヘルヘイム」から放つビームは、エクストリィムの肩の関節部分に向けて放たれる。

その攻撃は、残念ながらエクストリィムが高速展開した背部マントパーツが形成するシールドで防御されてしまう。放ったビームの速度とそれに対応する反射能力。それはエクスがエクストリィムを制御できている証拠でもあった。お返しとばかりに、エクスがエクストリィムのサイドアーマーから取り出す動作を見せ、電撃球…もとい雷光球を投げ、広範囲にスパークを散らせる。球体のように広がっていく電撃の玉の隙間をゴッドクロスが回避し突撃する。光樹だけではなく、ゼロもZEROシステムとして光樹のアシストを行い、器用に隙間をすり抜けていく。

電撃球の壁を抜けたところで、目の前に上段から剣を振り下ろそうとしているのが見えた。光樹はすぐにゼロが提示したANデストロイイーターⅡで受け止めに入る。受け止めると光樹の体に大きな衝撃が走る。大きさが違うことと、上から来ることから、支え切れていたゴッドクロスも重みに負け始める。

 

「くそっ!大きさもパワーも違い過ぎる!!」

 

『ゴッドクロス、出力限界まで上昇。粒子供給量80%突破。しかし…』

 

「これは…もうやばい!!」

 

ゼロとの会話中、危機を察した光樹は敵のビームソードを受け流す。避けたゴッドクロスの至近距離を、一瞬で高熱のビームソードが横切る。受け止められていたビームソードは結界の底に突き刺さる。それを見て一瞬シェアリングフィールドが破壊されてしまうかとも思ったが、大型ビームソードが抜かれても未だに展開されているのを見て、まだ持ちそうではあるのを知る。

しかしながら、未だに安心は出来ない。これが何回も起きればひょっとすると…そう思った光樹は再び射撃戦に切り替える。

 

「ゼロ!極限進化機構!」

 

『了解。極限進化機構『ドライブ』システム起動。』

 

ゼロとの掛け合いと同時に、ゴッドクロスのフレームがオレンジ色に輝きを放ち始める。更にウイングユニットもオレンジ色の線が灯る。ドライブモードを起動させると、すぐに腰部のスタビライザーを展開する。それはAN高純化射撃兵装「オーディン」の発射する合図であった。

一瞬の溜めがあった後、青い光と共に「オーディン」から高出力ビームが放たれる。ビームの狙いは今度は頭部になっていた。これは先に視界を奪うという光樹の考えからであった。

高出力の避けきれないビーム。しかし、エクストリィムは予想外の方法で攻撃を受け止める。ビームがエクストリィムの目の前で拡散を始める。

 

「なっ…!」

 

『ビームソードを盾に…』

 

光樹とゼロは吃驚する。なぜなら、ゴッドクロスの放った「オーディン」のビームを、エクスはエクストリィムに装備された大型ビームソードで防いだのだから。よくアニメで見る、剣で縦にビームを斬るのではなく、面が広い方を向けて、シールド代わりにして。

予想外の防御にこちらも作戦を変える。本当なら、ここで頭部を融解させて、メインカメラを使えなくしたところで首の装甲の隙間辺りからメガミブレイカーを撃とうとしたのだ。だが、これではエクストリィムの首元までたどり着くのは難しい。ここは無理に攻めず、もう一度メインカメラをどうにかして叩かなければ。

この時、光樹は失敗してもまたやればいいという考え方だった。その為、光樹はまたANロング・メガ・マグナムの射撃に戻る。そしてまたエクストリィムが剣を振り下ろしてきたところで回避して「オーディン」を撃とうと考えていたのだ。

しかし、その考えをエクスが読めないわけがなかった。エクストリィムと融合していたエクスは笑う。

 

「フン!貴様ノ動キナド、トウニ読メテイルワァ!!」

 

その声と共にエクスは全身のスラスターを吹かす。それにより、ゴッドクロスはエクストリィムの懐に入る。否、エクストリィムがゴッドクロスを自らの距離に抑え込んだのだ。

圧倒的な加速に光樹も驚いていた。まさかあの巨体でこの距離を詰めてくるとは思ってもみなかった。光樹は何とかしてこの包囲から抜け出そうとゴッドクロスのウイングを前に展開。六基のウイングスラスターを同調させて逃げようとする。だが、その前にエクストリィムが攻める。

 

「タキオンスライサー!乱舞!!」

 

「グッ!」

 

以前に光樹とシュバルトゼロを追いつめた神速の連刃がゴッドクロスに襲い掛かる。その攻撃に対し、光樹はゴッドクロスの武装をマグナムからANデストロイイーターに切り替えていた。デストロイイーターと左肩のANデストロイランチャーのシールドを使えば防ぎきれるという、ゼロからの指示だった。

咄嗟のことに、光樹も疑うことなくその大剣でビームソードを受け止める。受け止めた刃をいつまでも同じところで受け止めていればいつ刀身が溶け出すか分からなかったため、受けた刃を表面で受け流し、攻撃を滑らせて受け流すようにする。それにより、繰り出された七連撃を上手く凌ぐ。しかし、攻撃を受け止めたシールドは赤熱化してデータによれば耐久性が一時的に低下している。また、ANデストロイイーターⅡもまた表面にビームの圧により大きな切れ込みが入ってしまっていた。これではもう武器として使うことも困難だった。

その損傷具合を見たゼロが光樹にANデストロイイーターⅡの廃棄を指示する。

 

『ANデストロイイーターⅡ使用不能。廃棄を進言。』

 

「確かに…こいつ重いしな!盾としても使えなさそうだし。」

 

そう返して光樹はANデストロイイーターⅡから手を放す。離されたANデストロイイーターⅡはそのまま下に落ちて、光樹の視界から消える。それを見届けつつ、光樹は次の兵装として、肘部に装備されたANカタナⅡを構える。実体剣では傷がつけられないと判断したため、実体剣を鞘に納めて持ち手からビームを生成する。

しかし、光樹が行動に移す前にエクスは動く。光樹に向かってタキオンスライサーを投げ放ったのだ。ブーメランのように回転しながら迫る凶刃を見て、光樹も焦りを見せる。

 

「やばっ…!」

 

なんとか下に急加速して回避する。ブーメランとなったビームソードはそのままゴッドクロスが居た場所を通り過ぎる。

攻撃を回避した光樹だったが、それだけでエクストリィムの攻撃は終わることはなかった。今度はエクストリィムがゴッドクロスに迫ってくる。先程の乱舞の時のように急加速してきたのだ。

近づいてきたエクストリィムは、そのまま両手を振り下ろす。鋼鉄の拳による攻撃を、光樹は避ける暇なく受け止めることになった。だがその拳の一撃をゴッドクロスでも止めることは出来ない。すぐに下に向かって弾き飛ばされる。

その間にエクストリィムは投げたタキオンスライサーを回収する。

 

「くそっ!でたらめな出力だ!」

 

ANカタナⅡを取りこぼして、そう愚痴を漏らす。以前よりも遥かに強くなっている敵に対して、そう言う他なかった。その出力にはゼロにも危機感を感じさせていた。ゼロは作戦を立てる。

 

『光樹、トランザムモードに。』

 

「了解!トランザム!!」

 

その声と共にゴッドクロスは赤い光に包まれ、トランザムを起動させる。続いて来る攻撃に回避行動を取った後、両手にANロング・メガ・マグナムを持って敵に急接近する。

しかしながら、ただ突っ込むのではない。距離を取りつつ、回避行動を行いながらANロング・メガ・マグナムを撃つ。ツインモードによる攻撃がエクストリィムの左肩口を抉っていく。

 

「左腕ヲ狙ウカ、卑怯者メ!!」

 

攻撃を受けたエクスはそのような言葉を吐きながら、光樹を迎撃する。

まったく、どっちが卑怯なのか。絶対に巨大兵器を使っているあちら方が卑怯だと俺は思う。けれども、今は試合なんかじゃない。戦いだ。戦いに卑怯なんて言葉はない。

光樹はそう思いながらも、トランザムの急加速でエクスからの追撃を回避する。回避したことでエクストリィムの背後を取る形となった。それをチャンスとして、光樹はゴッドクロスのドライブモードで起動させていた「オーディン」を展開する。ゴッドクロスを見失ったエクスは、辺りを見回す。その隙に、攻撃は放たれる。

だがしかし、こちらを向いた一瞬で敵も攻撃に気づいた。気づいたエクスは、放たれる攻撃に対して背部マントを前に展開し、シールドを形成する。それでもゴッドクロスは「オーディン」のビームを放った。放たれたビームがマントの上部に直撃、弾かれていく。それでも、ゴッドクロスは更にビームを太くする。ビームの出力を上げたのだ。上がった出力はエクストリィム・タキオンのマントを焼いていく。そして、ビームが敵の肩部装甲をマントごと貫く。

 

「何ィ!!?」

 

この出来事には、攻撃を防いだエクスも驚きを見せる。攻撃を防げると思っていたためだ。しかしながら、今の攻撃で光樹に勝ち目が見えた。

 

(左腕部は撃ち抜いた…。おそらく、左手はもう使えないはず…!勝てるかもしれない!)

 

光樹には、まさに逆転への一手に見えた。確かに左手を撃ち抜いたことで左腕が使えなくなったというのは間違いなかった。それにエクスも足を下げて後退していた。このダメージは想定外のことであるのは明白だ。

ここを攻め時を考えた光樹は、ゼロに指示する。

 

「ゼロ!メガミブレイカーを!!」

 

『了解。メガミブレイカー転送。』

 

その声と共に、背部に重みがかかる。メガミブレイカーを装着すると、ゴッドクロスは左腕側に突撃する。エクスは隙を見せまいと右腕側のシールドを解除して、タキオンスライサーで迎撃する。しかし、攻撃は当たらない。

次々と攻撃を回避したゴッドクロスの前に、とうとう左腕の真上が見えた。光樹はすれ違う刹那、メガミブレイカーを展開する。そして、通り過ぎる直前に発射する。放たれた一撃が装甲を穿ち、爆発を起こす。爆発を起こしたエクストリィム・タキオンの左腕は左背部のマントと共に地へと吸い込まれるように落ちていった。

 

「グワァァァァ!?!?」

 

左手を失ったエクスは苦しみの断末魔を上げる。これでこちらも優位に立った。この調子でエクストリィムを攻撃すれば勝てる。そう光樹は思った。

 

 

 

 

だが、エクスもそれで逆転させる気はなかった。

 

「調子ニ乗ルナァァ!!」

 

その声と共に、エクストリィム・タキオンが持っていたタキオンスライサーが巨大化する。刃の部分は結界の外側にまで広がっているほどだ。

その巨大な一撃を、エクスは振り切る。

 

「刹那ニ散レ!!」

 

タキオンスライサーが一瞬で辺りを蹂躙する。その強大なエネルギーの影響により、その射線上とも言える一閃上にあった物全てが大爆発を引き起こす。

その攻撃を何とかビームシールドで受け止める光樹のゴッドクロスにも、爆風の余波が起こる。

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

周りの浮遊岩、ビームシールドユニット、ドラグーン、そしてメガミブレイカー…ビームシールドで直接防ぎきれず、タキオンスライサーで切断、およびそれによる二次災害で起こった爆風により、ゴッドクロスの武装が次々と小爆発を起こし、破壊される。

爆風にあおられつつも、なんとか残っていたウイングにより体勢を立て直した光樹は、残っていた浮遊岩に着地する。

あの攻撃は、見たことがあった。エクストリームバーサスでタキオンフェイズが使う、「タキオンスライサー・オーバーリミット」だろう。まさか本当に使ってくるとは…おかげで、モニターに映る武装損壊状況のデータは酷いものだった。爆風と斬撃、二つの攻撃による被害が、そこには映っていた。

ウイングユニットは何とか健在。幸い飛行には何の支障もない。だが残っている武装は右腕部のANノイズドエナジーヴァリアブルリアクタービームシールドユニットとそこに内蔵されているANクロスビームボウガンⅣ、両腕部内蔵のビームサーベルとANフレキシブルアームデストロイブレイカー「ディメンションブレイカー」、そして胸部のANディメンションスマッシャー「ヘルヘイム」と腰部のANヴァリアブルエッジバインダーのみ。後は全て爆発で消失、もしくは使用不能となっていた。

また、頭部のANZEROユニットは変形が不可能となっており手持ち武器は軒並み使えない。メガミブレイカーも延長バレルが破壊、更に手元を離れて使用不能。この危機的状況、もはや、光樹に勝ち目はないだろう。このままやられるだけだ。

だが、まだ最後の手はあった。光樹は、あのことについてゼロに問う。

 

「ゼロ、もうここは「最後の切り札」しかない。この状況で使えるか?」

 

そう、光樹には、ゴッドクロスには、切り札があった。この状況を覆せるかもしれない、最後の切り札が。

しかし、光樹はその詳細を知らないので、この破損状況で使えるかどうかは分からなかった。その為、光樹はゼロに聞いたのだ。

そして、ゼロははっきりと告げる。

 

『装甲各部に深刻な破損なし。ANフレキシブルマルチウイングバインダーユニットも稼働に問題なし。――――いける。』

 

その言葉を、俺は待っていた。「最後の切り札」を使える。それだけで俺の心は諦めることはない。まだ希望がその先にあるのなら、うずめの未来を叶えるため、戦うだけだ。

その時、光樹の脳裏に記憶がよぎる。それはその「最後の切り札」を使うための方法だ。

そして、光樹は起動させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「モード・フルドライブ・アップ。ロストドライヴ接続、解放!…DAI(ダイ)モード、起動!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉と共に、ゴッドクロスが光を放つ。しかし、その光は「ドライブ」の時とは違い、鮮やかな青緑色に見えた。

装甲の隙間から光を発していくと同時に、ゴッドクロスにも変化が生じる。機体の装甲がスライドを開始したのだ。腕部と脚部の装甲がスライドし、ゴッドクロスの四肢が一回り大きくなったように見えるようになる。スライドしたことで大きく開いた装甲の隙間は、展開された装甲の裏から更に装甲が展開し、隙間を塞ぐ。また、腕部の変形は肩部にまでおよび、VVVウエポンがこれもまた大きくなっていた。

更に、ウイングユニットも小型スラスターとそれらをすべて含んだ中型スラスターが全て展開され、スラスター口から緑色となったAN粒子のような粒子を発する。

一瞬にしてゴッドクロスは、スマートな姿から、ボディビルダーなどのマッシブな姿に変形、いや、変身したのだ。その姿は、例えるならリアルロボットからスーパーロボットのような姿になったと言える。

変形したゴッドクロスに、力が溢れる。その姿を見て、エクスが唖然とする。

 

「ナ…馬鹿ナ!?ソノ姿ハ…」

 

ゴッドクロスの変化に知っているような口だが、それでも驚きを隠せていなかった。そして、ゴッドクロスの真の姿に変身させた光樹は、自信に満ち溢れた声でゼロと共に機体名を言い放つ。

 

 

 

 

「シュバルトゼロガンダム…ゴッドクロス・ダイ!」

 

『これが我らの、最後の希望だ。人を越えた力が、貴様を破壊する。』

 

 

今、女神と機動戦士の反撃が始まる。

 

 

TO BE CONNTINUED

 




今回もお読みいただき、ありがとうございます。遂に!スパロボ要素の一つをこちらで調整したものであるロストドライヴ起動!そしてDAIモードの発動です!

レイ「すごい!カッコイイよ!!」

でしょう?

ジャンヌ「確かにカッコイイとは思いますが…これ変形機構と変身機構を両立させているんですよね…?上手く動くとは思えないんですが…。」

ははは、そこはご都合主義ってことで!…と、言いたいところなんだが、実はちゃんと考えてあったりする。

ジャンヌ「へ?そうなんですか?」

そこら辺の解説は、この機体、ダイの解説時にまた少し触れましょう。それよりもだ!遂にプレミアムバンダイでバトスピのアイドル達、ディーバの中でも、総選挙で選ばれ、そこに見事に入ったレイさんとジャンヌさんのクリスマスサンタ特別コスチュームに身を包んだカードもセットで付いてくる!「詩姫の聖夜祭」が予約開始だぜ!!

ジャンヌ「だ、だからその話バトスピ知らない人は知らないですって。」

でも、近況報告としてあとがきはいいんじゃないか?それにジャンヌさんとレイさんが限定カードになるんだし、紹介しておきたいしね。あと、ハーメルンの広告にもたまにそれあるし。

ジャンヌ「はぁ…。」

レイ「でも、今回はサンタさんの衣装なんだよね!みんなにプレゼントを!あと、ジャンヌちゃんにも!」

ジャンヌ「あぁ!レイさん!プレゼントはわたくしですっ!」

ありがとう!ジャンヌさん!ジャンヌさんがプレゼントなんだね!

ジャンヌ「す、すみません。藤和木。今回のカードのテキストフレーバーはレイさんへの…。」

(´・ω・`)ヒドイやジャンヌさん。いや、分かるんだけど、分かりたくなかった。

レイ「あはは…。でも、おかげで12月はクリスマス終わるまではバトスピの世界、グラン・ロロに私たちは戻らないといけないんだよね。撮影とか、イベントとかあるし。」

ジャンヌ「今年のクリスマスは、一緒に過ごせないのは、少し残念です…。」

おおっ!ジャンヌさんが私の心配を!(´;ω;`)ブワッ

ジャンヌ「でも、わたくしは、レイさんさえいればっ!」

(´・ω・`)…だよね。

ジャンヌ「も、もう!藤和木!元気出してください!…でも、その間、藤和木はこの前書きとかは一人でなさるんですか?」

レイ「それ心配なんだよねー。前は一人でやってたみたいだけど。」

あぁ、ご安心を。その間いないかなーと思って、今とあるカップリングに出演依頼を交渉中です。

レイ「あ、そうなんだ。」

ジャンヌ「…ちなみに、誰なんですか?」

睦月如月か、鶴翼コンビ。

レイ「艦これ!?まさかの艦これ!?」

ジャンヌ「う、浮気はしないでくださいね…?」

大丈夫大丈夫。二人以外とは浮気しない!…多分。

レイ「心配だね。もしかして、帰ってきたらお役御免とかありそう…。」

だったら、クリスマスの夜に二人がこっちにサンタさんとしてプレゼントくださいっ!

ジャンヌ「…か、考えて、おきますっ!」

やったぜ(^o^)さて、今回はここまで!

レイ「次回の投稿は金曜日くらいになるみたい。」

ジャンヌ「では皆様。次回もよろしくお願いしますっ。」

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