新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも、皆様、お元気でしょうか、バトスピ大会に新作のデッキを持っていって準優勝に終わりました、藤和木弘です。

ジャンヌ「まだ店舗決勝ではないんですから、いいじゃないですか、また次があるんですから。どうも、皆様。ジャンヌ・ドラニエスです。」

レイ「そうそう、今回は試運転なんだから、本番で勝てたらいいんだから!どうも、みんな!レイ・オーバだよっ!」

うん、そうだね。さて、本日は第76話をお送りします。さて、前回は光樹君の言葉が飛んだところから、今回の始まりですね。

レイ「光樹君のみんなに対する叱咤激励!光樹君がまさかの展開を起こしてくれるのかなっ!?」

ジャンヌ「楽しみですね。光樹さんがどのような戦いをするのか…!」

光樹君が、かのガンダム少年の如き活躍を見せてくれるのか?それでは本編へ!


第76話 開戦は放たれし虹の光

 

 

この最悪の状況の中、光樹はうずめの前に出た。それは、うずめを守るかのようで、実際、今の光樹はうずめを守ることと、「あること」を行うために前に出ていた。

今の光樹が、うずめを守る理由は変わっていた。あの「夢」に出てきた女神の言葉だけではない。うずめという、一人の「少女」を守るために、その前に立っていた。

誰もが勝利を絶望している中、どうしてここまでして立っていられるのか。それにはただ一つの決意があった。それは、光樹が身に纏いし機械の鎧、NPの名称の「ガンダム」という単語に込められた思いだ。

ガンダムは、光樹の憧れてきた存在、剣だ。一言にガンダムと言っても、作品ごとにその捉え方は違う。戦争を終わらせる切り札、反乱分子の象徴、黒歴史、神…様々なガンダムのパイロットである少年達によってその世界では英雄として捉えられることがある。

そして今、光樹はその英雄の一人でもあるのだ。例え絶望的な状況でも前に出なければならない。ガンダムという単語は、それほど重く、そして覚悟のある名前なのだ。

だから、光樹は前に立っていた。仲間を守るために、仲間を導く軌跡を刻むために。

その姿を見て、エクスが嘲笑する。

 

「フン、黒ノ少年カ。ダガ、例エ黒ノ少年デモ、今ノ我ヲ止メルコトハ出来ン!!」

 

エクスには完全に光樹に対する余裕が見えていた。こちらの切り札であるシェアリングフィールドを完全に封じることが出来たからだろう。実際、それは当たっていた。こちらはシェアリングフィールドを展開できない以上、逃げるか、玉砕覚悟で突っ込む、それか、ただやられるのを待つかだけであった。

だが、それをひっくり返せないわけではないことを、光樹は知っていた。

しかしながら、まずはこの絶望しきった全員を再起させることが先決だ。光樹は全員に聞こえるように言う。

 

「みんな、まだ諦めたら駄目だ。まだ希望は残ってる。」

 

「希望って…でも、シェアリングフィールドは形成できないんですよ!?それに、私たちの世界のシェアだって、もうほとんどを使い果たして…」

 

ネプギアが今の悲惨な状況を伝える。

確かに、この状況はもう絶望以外の何物でもないだろう。俺も正直言ってどうなるか足がすくみそうだった。けど、まだチャンスは、方法はある。そのことをゼロが導き出してくれた。なら、その手に賭けるしかないのだ。

そこで光樹は、その策を通達する。

 

「俺のゴッドクロスの、トランザムレボリューションバーストを使う。」

 

トランザムレボリューションバースト、その単語を聞いて、うずめ陣営のメンバーは全員が頭にはてなを浮かべる。それも当然、ほとんどのメンバーは、というより、光樹以外は知っているはずがなかったからだ。

簡単に言えば、トランザムシステムの粒子放出量を遥かに超える粒子を放出するということだ。もっと分かりやすく言えば、機動戦士ガンダム00の主人公、「刹那・F・セイエイ」の駆ったガンダム、「ダブルオーライザー」の機能、「トランザムバースト」を再現した機能である。その機能の効果は、人々の思いを繋げる空間を形成すること。

それが、何故今の状況を打開できるのか、そう思っただろう。だが、シェアの力は、「人々の思い」だということを知っていた。ひょっとすると、空中に散ったシェアを、再び散布された高濃度AN粒子がネプギアとうずめ、二人の女神とを繋げ、シェアリングフィールドを展開できるのではないかと考えたのだ。

だが、それが理論的にできるか、光樹は分からなかった。それも当然。光樹は記憶がないのだから。しかし、光樹には、頼れる相棒がいた。それこそがゼロ―――ZEROシステムだった。すぐに策を思いついた光樹は、小声でゼロにそれが可能かを計算してもらった。そして出た答えは、「理論上、そして実戦的にも可能」ということだった。その上、ゼロは先程のエクスと一体化したエクストリィムのタキオンスライサーの攻撃で解除されることも計算に入れ、消費粒子量の詳細もデータにまとめていた。

消費粒子量はかなりの量になることは分かったが、それでも、今はあいつらをシェアリングフィールドに封じ込める必要がある。光樹は二人に口頭で指示を出す。

 

「ネプギア、うずめ!俺がトランザムを使ったら、もう一度シェアリングフィールドの形成を!」

 

「ト、トランザム?」

 

「とにかく、赤く光って粒子を大量に放出したらシェアリングフィールドの展開をもう一度!分かるだろ、うずめ!」

 

タイミングを教えて、うずめが頷く。それを確認して、光樹はゴッドクロスのトランザムを起動させる。トランザムの効果により、ゴッドクロスの装甲が赤く染まる。

いつもなら、そこから高機動性を生かして突撃していたが、今回は違う。すぐにトランザムレボリューションバーストを始動させた。

 

『トランザムシステム、ドライヴと完全同調。ゴッドクロス、トランザムレボリューションバースト始動。』

 

ゼロの音声と共に、機体各部のスラスターが展開され粒子が大量に放出される。しかし、これまでのAN粒子とは違い、暗めの赤色であった色は、輝きを帯びて、虹色がかった赤に変化していた。

その起動と同時に、装着者の光樹にも変化が起きていた。装甲内の光樹の目が、虹色に輝いていたのだ。それは、光樹のイノベイタータイプとしての能力だった。

光樹の発する脳粒子波が作用し、完全開放された粒子は、勢いよく街を駆け抜け、決戦の地を完全に包み込む。その様子は、外から見れば、虹が街を覆っているかのような様子だった。

それと同時に、ネプギア達がある感覚を得ていく。

 

「…あれ、シェアの力を、感じます!」

 

「ホントだ!けど、なんで!?使ったはずのシェアが戻ってくるなんて…。しかも、前よりも強く…!」

 

ネプギア達が、失ったはずのシェアの力を感じ取ったのだ。繋がった理由は、もちろんゴッドクロスの使用するトランザムレボリューションバーストの影響だった。霧散したシェアを、AN粒子で繋ぎ留めていた。

それだけではない。失われる前よりも、シェアの力が強まっていた。これは、先程のゼロの予測に含まれていた、AN粒子でシェアを増幅させる効果によるものだった。

増幅されたシェアを感じ取り、ネプギア達は、再び立ち上がる。それは、絶望を振り切った証拠であった。ネプギアとうずめは、今一度、叫ぶ。

 

『はああああぁぁぁぁぁ!!…シェアリングフィールド、展開ッ!!!』

 

うずめ達を、シェアの光がまた覆う。それも、先程よりも強く、更に周囲のAN粒子と同じくらいの輝きを見せていた。光はAN粒子を取り込みつつ、大きくなっていく。

 

「オノレ!ダガ!我ノ一撃デ今一度!!」

 

それを見て、エクスもまた再展開を阻止しようとタキオンスライサーに暗黒のオーラを纏わせて、振りかざす。今度もまた阻止しようとするつもりらしい。

しかしながら、それは遂に実現することはなかった。シェアリングフィールドと敵の高出力ビームソードがぶつかり合う。だが、ビームソードが徐々にシェアリングフィールドに押されていく。それに加えて、ゴッドクロスから放出されるAN粒子の奔流が、エクストリィムの振り下ろしに対抗し、間接的にネプギア達のアシストを行なっていた。

そして、敵の抵抗も虚しく、フィールドが敵二体を飲み込んだ。

 

 

 

 

「よし、やったぞ!」

 

光樹は思わず喜びの声を上げる。ここまで持ち込めれば、なんとかできるだろう。

 

『シェアリングフィールド展開確認。トランザムレボリューションバースト解除。』

 

ゼロもフィールドの展開を確認すると、すぐにゴッドクロスのトランザムレボリューションバーストを停止させ、粒子の放出を停止させる。まだこれから戦闘が控えているのだ。これ以上粒子を放出するのはまずいだろう。光樹もそれは理解していたので、特に止めることもなかった。

シェアリングフィールドに取り込まれたマジェコンヌ達は苛立ちを見せる。

 

「オノレ!オノレ女神!!そしてガンダム!!!」

 

「ダガ、コノ程度デヤブレル我ラデハナイゾ!!」

 

シェアリングフィールドに取り込まれたことは予想外のようだったが、それでも、まだ勝ち目はあると思っているらしい。

確かに、その考えは正しいかもしれない。シェアリングフィールドは、うずめが発している。その為、うずめが倒れれば、このフィールドも維持が出来ず、崩壊するだろう。敵もそれを狙って、うずめに集中攻撃してくるかもしれない。

しかし、そんなこと、させるつもりなんてない。うずめを守るために、俺も全力を出し、その進撃を止める。

光樹の思いが再び強くなると共に、こちら側の有利な状況が、更に追加されることとなる。

 

『いやー、予想外のハプニングはあったけど、これでこっちの作戦は成功だね。それにマザコングたちには残念だけど、プレゼントはシェアエネルギーだけじゃないんだな、これが!!』

 

「…え?」

 

装着したプロセッサユニットの盾パーツから通信を行っていたうずめが、一瞬キョトンとする。プレゼントという意味が分かっていなかったのだ。

どういうことかという疑問はあったが、すぐにそれは晴れた。うずめ達の後方から、ネプテューヌが現れたのだ。

颯爽と現れたネプテューヌは、自慢げに名乗りを上げる。

 

「わたし、参上!やっぱり、ラスボス戦に主人公は必要不可欠だよね!」

 

「お姉ちゃん!」

 

ネプギアが、そのサプライズな登場に驚きと喜びを見せる。これまで何度もゲイムギョウ界を守ってきたプラネテューヌ最後の希望、ネプテューヌがやってきたのは、光樹達にとっては心強い救援だった。

その登場は、他の三人にも反響を与えた。

 

「おおーっ!もう一人のわたしだ!ちっちゃい!」

 

「ねぷっち!来てくれたんだ!」

 

「まさに、総力戦、だね。」

 

大人ネプテューヌとうずめ、海男も、ネプテューヌが来たことに喜びを感じる。特に大人ネプテューヌは別次元のもう一人の自分に会えたことに対して、感激していた。

今の状況は、先程の海男の言葉通り、まさに「総力戦」だった。これだけの戦力、これなら勝てるだろう。とはいえ、今のところ、エクストリィムを倒せるのは光樹のゴッドクロスくらいしかいないので、エクストリィムとは一対一であるが。

そんなことを考えつつも、光樹は意識を再びマジェコンヌらに向ける。この最後の決戦、勝たなければ、未来はない。それに肯定するかのように、ネプテューヌが女神化する。ここは自称主人公としても、本気で戦う必要があると判断したのだろう。

ネプテューヌも本気を見せつつ、戦闘準備が整う。その一連の流れを見ていたオレンジハートがここにいない者達に対してにも向けて、決戦へと言葉を紡ぐ。

 

「海男、ひよこ虫…みんな…ありがとう。そして、ねぷっちに、ぎあっちにでっかいねぷっち!そして…光樹!最終決戦、みんなで勝ちに行くよーっ!」

 

その声と共に、最終決戦へと立ち向かって行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな言葉を聞き届けた後、光樹は場所を変えてエクストリィムと相対する。といっても、動いたのはエクスで、光樹はそれを追うように移動しただけなのだが。

うずめ達と距離が離れたことで、すぐに救援に行くことが出来なくなった代わりに、うずめ達にエクスの攻撃が行かないようになったとも言える。どちらにしろ、光樹としてはエクスとは一対一の方が、他に迷惑をかけることがなく、思う存分に戦えると考えていたので、それはそれでよかった。

その一方で、このシェアリングフィールドはどれほどの体積・質量を持っているのかということが気になった。ダークメガミだけが良く見え、うずめ達の姿はあまり見えない距離まで離れたため、そう思ってしまったのだ。

しかし、それまで離れられるのなら、それに対しては問題ないだろう。光樹はエクスに体を向ける。それを見ていたエクスは憎しみを持って言葉を発する。

 

「ココナラバ、モハヤ邪魔ハ入ルマイ。」

 

「そうだな。これなら、こっちも本気を出せる。」

 

光樹もそれに乗るかのように、エクスを挑発する。どちらも、相手の一手を待っていた。

長めの沈黙が続いた後、二体のガンダムの装着者と融合者は言葉を紡ぐ。

 

「サテ、ココデ貴様ニ引導ヲ渡シテヤロウ!今度コソ爆ゼヨ!!」

 

「ここで、お前との決着を付ける!ゼロ!!」

 

『了解した。』

 

ゴッドクロスは突撃の体勢を取る。そして、合図の言葉を飛ばす。

 

「シュバルトゼロガンダムゴッドクロス、和藤光樹…目標を、駆逐するっ!!」

 

絶望の象徴と、希望の皇が、飛ぶ。

 

 

TO BE CONNTINUED

 




今回もお読みいただき、ありがとうございます。

レイ「光樹君が虹色にたっくさん輝いてたねっ!私もやってみたーい!」

いや、今でも十分に輝いていると思うんですがそれは…。

レイ「でも、もっともーっと輝きたいよ!それに私の光はみんなに物理的に力を与えたり、あんな現象起こせないからね。」

ジャンヌ「レイさんがあの光を使えたら、もっとレイさんを見る輩が…でもそんなレイさんをわたくしも見てみたいです!…それと、ネプテューヌ様もここでまさかの零次元へと復帰ですね。」

さぁ、自称主人公なネプテューヌも含めて、女神達、そして、光樹君は勝てるのか!?それは次回以降だ!

ジャンヌ「では、次回は土曜日辺りになると思われます。」

レイ「みんなー!次回も、よろしく!!」

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