新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも皆様、お元気でしょうか。昨日は血のバレンタイン…じゃなくて、バレンタインデーでしたね。チョコをもらえなかった、藤和木弘です。昨日はバトスピの戦姫デッキでバトスピの大会で戦姫達と祭りを展開しました(笑)。大会勝てなかったですが。

第44話、投稿です。タイトルはガンダムAGEの名言を参考にさせていただきました。

では、本編へどうぞ!


第44話 ゲームセンターでモンスターと戦うことを…強いられているんだ!

 

 

今、うずめたちはひよこ虫に使えるゲームがあると言われて、となり町のゲームセンターに来ていた。

ゲームセンターに来たのなら、すぐにでもゲームをやるべきだ。俺ももちろんそのつもりだった。そのつもりだったのだが…。そこは思っていたゲームセンターの様子と随分違っていた。

違う理由、それは………あちこちにモンスターがいるということだった。俺はひよこ虫に困った様子を見せながら、問う。

 

「…おい、ひよこ虫。聞いていた話とだいぶ違うぞ。」

 

「おかしいのです。ここにはジゴクノトサカたちが棲んでたはずなのに…。」

 

これにはひよこ虫も予想していなかったためか、狼狽えていた。この様子には、光樹とねぷっちも、苦笑いしていた。こんなのいくらこんな世界でも、誰も想像できないだろう。

 

「おーい!」

 

すると突然、ゲームセンターの奥の方からこちらを呼ぶ声が響く。見るとそれは、ひよこ虫と同じ種族の一体である、ジゴクノトサカであった。

それにひよこ虫も気づき、状況を確認する。

 

「あ、トサカさん。これはどういうことなの?みんなは無事なの?」

 

「それが困ったことに、ちょっと前から凶暴なモンスターが棲み着いちゃって…。けど、安心して。みんなは無事よ。」

 

「よかったぁ…。」

 

それによって、状況は分かった。とにかく、今はこのモンスターたちの群れを何とかして追い出せばいいということだ。うずめは二匹に向かって言う。

 

「よし、ならあとは俺たちに任せろ。」

 

「うずめさん、お願いしていいの?」

 

「曲がりなりにも俺は女神だぜ。こういう時こそ、俺の出番だ。」

 

ジゴクノトサカの言葉に、俺はそう答える。こうなった以上、見過ごすわけにもいかない。それになにより、こういう時にこそ仲間のために戦うことこそが女神だ。

更にうずめは豪語する。

 

「どうせ、棲み着いたモンスターって言っても、外でうろついてるようなやつらだろ?そんな雑魚なんざ、俺の相手じゃねぇよ。かっこ良く解決してやるから、見てな。」

 

「ほんと、ありがとうございます。」

 

ジゴクノトサカは礼を述べる。だが、そう言われるのもなんだかもどかしいし、まだ倒したわけじゃないので、気にしないよう言う。

 

「礼なんていらねぇよ。それに、こんな状況じゃこっちものんびりゲーム出来たもんじゃないしな。」

 

その話を聞いて、ジゴクノトサカがこちらにゲームの件について聞いてくる。

 

「うずめさんたち、ここには遊びに来たの?」

 

「あぁ、そうさ。だから、モンスターを倒したら、一番面白いゲームを教えてくれないか?」

 

「そのくらいお安い御用です。」

 

こうして利害は一致した。それを聞いてねぷっちたちも気合が入ったようにモンスターの方へと目を向ける。ねぷっちとぎあっちが自分の武器を出し、光樹はもちろんガンダムを…と思いきや、今回はどうやら生身で戦うようだ。右手に聖魔剣とかいう剣を、左手に銃を持つ。

そして、俺たちはモンスター狩りを始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁっ!!」

 

光樹の叫び声と共に放った斬撃が、目の前のモンスターをぶった切った。モンスターはその攻撃にやられて消滅する。

続いてネプギアの攻撃が、こっちの何倍も大きさのあるロボットみたいなモンスターにダメージを与える。

 

「お姉ちゃん!」

 

「おっけー、まかせといて!」

 

ネプギアからの頼みに答えて、その敵に更に追撃の一撃を浴びせる。その攻撃を受けて、モンスターは苦しそうにしながら消えていった。

そこでやっと周りにモンスターの気配がなくなった。かなり奥まで倒しながら進んできたから、これでモンスターたちは全部倒せたと思う。それを理解したのか、光樹が疲れ切った声で言う。

 

「これで終わり…でいいのかな。」

 

「たぶんな。」

 

「はぁ…はぁ…。うずめったら飛ばし過ぎだよ…。わたしはもうヘトヘト…。」

 

光樹に同調するように言う。わたしもここまで疲れるくらい、今回はかなり動いた。というより、うずめがやけに張り切って、モンスターの討伐をしていた。たぶん早くゲームをしたかったからだろう。ネプテューヌ自身が言ったとはいえ、今少し後悔をしていた。けど、これでゲームができると思うと、つかれも吹っ飛ぶというものだ。

そのことを聞いたうずめが機嫌よさそうにしながら、わたしのやる気を起こさせるようなことを言う。

 

「なんだ、ねぷっち。このぐらいでバテるなんてだらしないぞ。」

 

「うずめが張り切り過ぎなんだって。ねぇ、光樹、ネプギア。」

 

うずめとそんなことをしゃべりながら、光樹たちに話を振る。すると、二人とも、それぞれの答えを話す。

 

「結構疲れたけど、NP使うようになったからか大分楽にはなったかな。」

 

「…へ?私は別にこれくらい慣れてるよ。」

 

光樹は仕事しすぎを超えて、色々頑張ってるから、慣れてきたんだろうなぁ。それはそれで嬉しい。いーすんからの仕事も光樹に任せてもいいんじゃないんだろうか。一方、ネプギアはもうこれくらい戦うのは慣れているというのが見て取れる。ほんとよく戦うようになったなぁと感じる。わたしでも音を上げてるのに。

でも、それイコールわたしが働いていないっていう証明になるから、さすがにそれは困る。けれど、ネプギのその発言にはショックを受けた。

 

「ネプギアが裏切った!?光樹も若干そっち!?」

 

「最近ねぷっちはゴロゴロしながらプリンばかり食べていたからね…。」

 

海男のその言葉がわたしの心に刺さる。いや、でもちゃんと働いているから!パーツ探したり、ネプギアをどう元気にさせようとか考えてたり。

モンスターがいなくなったのを見て、ジゴクノトサカが感謝の言葉を言った。

 

「うずめさん、ありがとう!一族を代表して礼を言わせてもらうよ。」

 

「礼なんていいって。お前らだって、何度もシェアクリスタルを見つけて来てくれただろ?困っている時はお互い様だ。」

 

その言葉を聞いて、うずめは謙虚…というより、人思いだなぁと感じる。でも、わたしも国民のみんなとはうずめの言葉通り、困った時はお互い様だ。

そこで、体に力が入る感覚が起きる。

 

「…!?これって…。」

 

「ジゴクノトサカからのシェアです!」

 

ネプギアがその正体を告げる。うん、これは間違いなくシェアだ。きっと、ジゴクノトサカからの感謝の気持ちが、シェアに変わっているんだ。

こうして信頼度を得て力に変えて、その力でみんなを守っていくことで関係が成り立っているとかいーすんは言ってたけど、あえて言うなら、ギャルゲーの攻略に似たものだとネプテューヌ感じていた。例え守る対象がモンスターでも力に変わるのは、さすがうずめの能力としか言いようがない。

まだシェアをモンスターたちから得ているという実感がなさそうなうずめに、わたしが後押しする形で喜ぶ。

 

「やったね、うずめ!ここでもシェアゲットだよ。もしかして、ギャルゲーのヒロインの好感度みたいにモンスターたちの好感を得ると、シェアが得られるのかもね。」

 

「それは分かりやすいな。それが半永久的に循環するのが、女神だってよく分かるよ。」

 

光樹もそれには納得がいったように話す。この調子なら、マジェコンヌたちを倒すのも遠くはない。また巨大な敵が来ても、やっつけられるだけの力を得ればいい。

そんな考えに浸っていたが、突然うずめがうめき声を上げる。

 

「…うっ。…っく。」

 

「うずめ!?」

 

すぐにわたしは声をかける。だけど、うずめの体は倒れようとする。だけど、倒れこむ前に、光樹がうずめの体を支えた。ナイスタイミングだ。

心配になった光樹がうずめに聞く。

 

「うずめ、大丈夫か!?どこか具合でも…。」

 

「…あ、あぁ。大丈夫だ。張り切りすぎたせいで、腹が減ってちょっと立ちくらみしただけだ。」

 

うずめは大丈夫と言いながら、体を元の姿勢に戻した。すごい状況の説明だったけど、たぶん頑張り過ぎて疲れたというのはなんとなく分かった。無事で何よりだ。

 

「なーんだ。何事かと思って心配しちゃったよー。まったく、うずめったら人騒がせなんだから。」

 

「わりぃわりぃ。」

 

ネプテューヌはそう言って安心する。これならゲームは出来そうだ。元々ここに来たのは、元気のないネプギアを元気づけるためなのだ。もしうずめが調子が悪くなったとでも言えば、またネプギアに心配をさせてしまうんじゃないかと思っていた。

でも、さっきうずめは倒れた原因を腹が減ってと言っていた。なら、今はうずめが腹が減っているのを解決しなくちゃね。そこでネプテューヌはうずめにある物を手渡す。

 

「はい、これ。」

 

「…これ、ってプリン、だよな?」

 

うずめは半信半疑でそれを言う。そうプリンだ。だけど、これはただのプリンではなかった。わたしはうずめに説明をする。

 

「そんじょそこらのプリンと思ったら大間違い。プラネテューヌの女神であるわたしが、朝からずーっとポケットの中で温めた、優しさ半分、女神の加護半分のとっておきなプリンなんだよ。」

 

「…お、おう。だから、生暖かいのか。」

 

なんだか戸惑っているように思えるけど、この際気にしない今はうずめに元気になってもらって、それからネプギアを元気にしなくちゃいけない。

 

「さて、それではゲームの筐体がある場所に案内してもらえるかな?」

 

「それなら向こうにあるわ。ついてきて。」

 

海男が話すと、すぐジゴクノトサカはわたしたちをゲームのある場所へ案内する。

 

 

 

 

「…っち!逃げられたか、すばしっこいやつめ!」

 

「ネプギア、光樹、そっち行った!お願い!」

 

「うん、任せて!」

 

「オーライッ!」

 

ネプテューヌの言葉に応じた二人は、すぐ目標に対して銃を向け、トリガーを引く。光樹の撃った予備兵装のグレネードランチャーで敵の動きを止めてから、ネプギアが敵を狙い打っていく。ネプギアの弾は敵の頭を撃ち抜いた。

 

「やったよ、お姉ちゃん!ヘッドショットが決まったー!」

 

ネプギアは大喜びする。余程うれしかったのだろう。ネプギアのスコアも、ちゃんと成果を示していた。ネプテューヌはネプギアをほめる。

 

「やっぱりネプギアは上手いね。まさか2ステージ連続MVPだなんて、びっくりだよ。」

 

「やっぱり女神化している時の武器が銃剣だから、銃を扱うのは上手いんだろうな。」

 

「そ、そうかな。でも、光樹さんもなかなかうまいですよ。」

 

ネプギアは照れながらそう返す。でもさっき言ったとおりネプギアも上手いけど、意外と光樹の方も上手かった。光樹は両手に銃のコントローラーを持つ、いわゆる二丁拳銃の持ち方で器用に戦ってた。弾のリロードが銃の下のマガジン部を押すと出来る仕様の物だけど、光樹はその部分を片方の銃で隙を埋めつつ、膝でその部分を叩いてリロードしていた。マナーは悪いけど、すごいと思った。

でも実質二人分の銃を使っていて、ネプギアの点数にはわずかに届かないのが二回続いていた。それだけネプギアが上手いと思うと、わたしは嬉しかった。遠慮しているネプギアに、わたしは言う。

 

「またまた謙遜しちゃってー。わたしの妹なんだから、もっと自信を持ちなよ。」

 

一方、うずめはその結果を見て、今度こそはと意気込む。

 

「よーっし、次のステージこそは俺がMVPを取ってやるぜ。」

 

「なにをーっ!次こそはわたしがMVP取るんだからね!」

 

「言ってくれるじゃないか。今度こそ、俺の二丁拳銃でMVP取るぜ!」

 

その言葉にわたしと光樹も続く。さすがに負けていられない。二人よりも早くMVPを取ってみせるよ!ネプテューヌたちは次のステージが来るのを待ちながら、その時のためのイメージトレーニングをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しそうにゲームをしているネプテューヌとうずめ、そして光樹の姿をネプギアは見ていた。お姉ちゃんも嬉しそうだけど、それ以上に、うずめさんがとても楽しそうにしているのを見て、微笑む。そして、後ろの方でその様子を見ていた海男さんに対して問いかけるように話す。

 

「…うずめさん、すごく楽しそうですね。こんなに楽しそうなうずめさん、初めて見るかも。」

 

「今までデカブツのことばかりだったからな。オレも、あんなにはしゃぐうずめは久しぶりだ。…やはり、うずめはあの顔の方が似合う。」

 

海男さんのその言葉にも納得だ。わたしもはしゃいでいるうずめさんはとっても似合っている。

そんな事を思っていたところに、お姉ちゃんがこちらに声をかけてくる。

 

「ねぇ、ネプギア。上手くあてるコツとかあるの?あるなら、わたしにだけこっそり教えてくれないかな?」

 

ゲームについてのアドバイスについてだった。どうやらお姉ちゃんはよほどMVPを取りたいらしい。そんな姉に、ネプギアは分かりやすく教えようとする。

 

「えっとね、撃つ時にはこうやって脇をしっかりしめて狙いを定めるの。そうすることで照準がブレずに…」

 

そこで、うずめさんがそれに気づいたのか、お姉ちゃんに怒る。

 

「おい、ねぷっちだけ、ずるいぞ!俺にも教えろよー。」

 

お姉ちゃんだけに教えるのが気に入らないようだ。でもお姉ちゃんだけに教えるのは私としてもいけないかなと思う。なのでうずめさんと、あと光樹さんにも声をかける。

 

「いいですよ。じゃあ、うずめさんもお姉ちゃんとこっちに、光樹さんも…あ。」

 

そこで私は、ある考えが思いつく。自分がずっと悩んでいたことを解決する、いい策が。

 

「ん?どうした、ぎあっち。」

 

うずめさんが聞いてくる。だけど私はそれに気づかず、自分の中の話にのめりこむ。

 

「そうだ、そうだったんだ。そんな簡単なことだったんだよ!」

 

なぜそんな事に気づかなかったのか、自問自答する。

 

(こんな簡単なこと、どうして簡単に気づかなかったんだろう。こっちの世界の問題を全部解決して私たちの世界に来てもらえばいいんだよ。それなら、みんなお別れしなくてもすむよね。)

 

独りになってしまううずめを救う方法だった。ネプギアとしては素晴らしい考えではあったが、実際は、既にネプテューヌがうずめに言っていた。更にこの時、光樹の中にも既にその案は出ていた。

だがネプギアはその考えが出たことに安堵し、それ以上は考えることは無く、ネプテューヌとうずめにコツを教える方に戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっ…く。結構遊んだな。」

 

ゲームをクリアし、大きく伸びをした光樹はそこにあったイスに座る。結局、三時間くらいゲームをしていた。それだけ遊んだのでしばらくはゲームはいいだろう。うずめも満足したように言う。

 

「いやぁ、遊んだ遊んだ。けど、ゲームってのは、みんなで遊ぶとこんなにおもしろいんだな。こんなに楽しいんじゃ、毎日でも来たくなるぜ。」

 

「そうですね。また一緒にゲームセンターに行きましょう。」

 

ネプギアもまた来たいと答える。あまり光樹はこうしたアーケードゲームは小学生のころやっていたじゃんけんで戦うカードゲームで来たくらいしか遊んだことは無かったが、今回みんなと遊んで楽しみを知った。光樹もまた来たいとは思っていた。

そんなネプギアの姿に、ネプテューヌとうずめは、光樹を手招きしてネプギアに聞こえない声で言う。

 

「どうやら、作戦成功みたいだね。」

 

「これで上手くいくとは、思わなかったぜ。」

 

「ゲームで立ち直るなんて、そういうところはねぷっちの妹って感じだな。」

 

三人は思惑が上手くいったことで喜んでいた。何が原因だったのかは分からなかったが、とにかく元気になってくれてよかった。この調子で残る問題も解決してくれればいいのだが。

その話はネプギアにも聞こえていたようで、聞き返してくる。

 

「…へ?何のことですか?」

 

そんな事をネプギアに気づかれるのも悪いと思い、光樹は何でもないと答えようとした、その時。

 

ドガガガガガン!!

 

銃撃のような音が響く。

 

「なんだ、この音は!?」

 

光樹の言葉と共に、光樹達はすぐにその方向を向く。海男がそれに気づく。

 

「光樹、あそこだ!向こうになんかいるぞ。」

 

そこには、右手にガトリング砲のような腕部武装を、そして肩部にジムキャノンのようなキャノン砲を持った機械型のモンスターがいた。そこでゼロが言う。

 

『以前に戦ったモンスターと一部が酷似。固体名「ガルディオス」の派生タイプと思われる。』

 

そう言われると確かに、以前海男を助けに行ったコーラル駅で遭遇したモンスターの一種類に似ている。こいつはもしかすると、その派生型なのかもしれない。

 

「ウィー…ン。」

 

そいつは機械音声を発しながら、こちらに狙いを定めていた。そのモンスターに気づいたうずめが見返す。

 

「へぇ…。こんなやつが隠れていたのか。」

 

そんな中、あのモンスターを見ていたネプギアが気づいたことについて知らせてくる。

 

「あのシルエットにあの装備…。たぶん、軍用の制圧兵器です。フレームの規格からの推測ですけど、おそらくAIも二世代前の物が使われていると思います。けど、あくまでそれは私たちの世界の場合。もしかしたら、何か特別なプログラムや武装が組み込まれているかもしれないので、気をつけてください。」

 

「いつものネプギアに戻ったようだね。まぁ、何を言ってるのかサッパリわからないけど。」

 

「軍用とは…これはまた骨が折れそうだな。」

 

光樹の目にも、厄介そうなのは分かった。だがこちらは四対一、数では勝っていた。だから勝てると思っていた。

だがその時、横の方から殺気を感じる。

 

「!」

 

すぐに光樹は後方へ退く。その直後、ガトリングのようなビーム弾が、空を切った。

そして光樹はシュバルトゼロ天を装着する。攻撃された時に生身だと危ないと思ったからでもあったが、なんだか自分が命令する前に装着されたような気が…?

それを見ていたネプテューヌ達がこちらに聞いてくる。

 

「大丈夫!?光樹。」

 

「あぁ、大丈夫だ。」

 

「もう一体いた?…あれは…?」

 

ネプギアの言葉が止まる。何があったのかと、光樹もネプギアの見る方向へと目を向ける。すると、光樹もまた、言葉を失う。

 

「なんだ…あいつは……?」

 

そこには、一機の機動兵器がいた。その機体は、右手にランスを持ち、左手には光剣―――――ビームサーベルを構えていた。だが、それは問題ではなかった。問題は敵の背部にあると思われる推進機関から溢れている光だった。その光の粒子は「赤黒く」光を放っていたのだ。

 

「光樹さんと…同じ粒子を…?」

 

ネプギアも薄々気づいた。そうだ。間違いない、あの光は、AN粒子だ。AN粒子はリーンボックスでの調査によれば、ANドライヴと呼ばれるエンジンから生成される粒子だ。それを敵が持っている。とすれば、あの機体は俺の世界からやってきた存在ということに…。

突然、ゼロが話し始める。

 

『敵確認。機体データを照合…完了。敵はMP、「サトゥーリア」と確認。』

 

「ゼロ、どうしたいきなり…。」

 

だがその言葉に答えず、ゼロは衝撃の発言をする。

 

『反乱軍のMPと適合。装着者に完全な敵対心なしと確認。これより殲滅のため、オートモードに切り替える。』

 

それと同時に、光樹の意志に関係なく、両手が動き、背部のANヴァリアブルアームズⅡ改が握られる。一体何が起こっているのか。反乱軍と言っていたが、どういうことか。光樹はゼロに問いかける。

 

「どうした、ゼロ!何勝手に…。」

 

しかしその問いに答えることなく、敵にANヴァリアブルアームズⅡ改・ライフルモードⅡ改のノーマルモードを向ける。

そこでようやく異変に気付いたうずめ達が聞いてくる。

 

「どうした、光樹。何があった。」

 

「それが…ゼロがいうことをきかないんだ。」

 

「まさか暴走ですか!?」

 

ネプギアの言葉に、光樹もまた頷く。確かにこれは明らかに暴走だ。先程聞いたゼロの声も、明らかに何かに操られているような声だった。とにかく、今は止めないといけない。だが、その思いも虚しく、シュバルトゼロ天は敵に突撃した。

 

『シュバルトゼロ、ターゲットを抹殺する。』

 

こうして天と謎のMP「サトゥーリア」との戦闘に突入した。

 

TO BE CONNTINUED

 




いかがだったでしょうか。
最後の方で登場した機体は一体何なのか、どういった戦いが繰り広げられるのかは次回のお楽しみです。

で、昨日は私にとって悲しい日でしたが、皆様はいかがだったでしょうか。といっても、私もバトスピの大会の抽選で自分の好きなスピリットであるジークヴルム・ノヴァのリメイクされたPXカードを手に入れたので、満足しました。
そういえば、バトルスピリッツの次シーズンのカードは干支がモチーフのスピリットだそうです。バトスピは12に関係するカードが多い…十二聖剣とか、十二宮Xレアとか…。そして、異魔神(イマジン)ブレイヴというカードもでるみたいです。…イマジンってあのイマジンじゃないですよね?仮面の戦士の怪人の…(笑)。

では次の投稿は日曜日です。次回もお楽しみに!

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