新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結) 作:藤和木 士
え、勉強?いや、それがですね。親からの反対の声もあって、専門学校に行くことになりました\(^o^)/。
マスコミ系の学科志望していて、現在高校の先生に推薦書とかの準備をしてもらっています。
では話を戻しまして、第40話投稿です。
イストワールとの通信が繋がった所からの開始です。ネプテューヌ達は元の世界に帰れるのか?
では本編へどうぞ!
『良かった、やっと連絡がつきました。ネプテューヌさんと光樹さんはご一緒ですか?』
「はい。お姉ちゃんも光樹さんも一緒です。」
私はそういーすんさんに答える。まさかいーすんさんが連絡をくれるなんて、思ってもみなかった。ようやく、元の世界と連絡が取れた。そのことで心がいっぱいだった。
それはお姉ちゃんたちも同じだった。二人共いーすんさんに再開の言葉をかける。
「やっほー、いーすん!久し振りだね、元気してたー?」
「イストワール、久しぶり。よく連絡が取れたな。」
『三人が無事なようでなによりです。突然いなくなるものですから、心配したんですよ。』
いーすんさんも同じく無事であることに安堵する声を出す。やっぱり、いーすんさんも私たちが突然いなくなったことで心配してくれていたんだと嬉しくなる。
「ごめんなさい。何度もいーすんさんに連絡をとろうとしたんです。」
私はいーすんさんにそう謝る。この世界に来てから、何度も連絡を試みたが繋がらず、どうしているだろうかと考え込んでいたが、こうして繋がって良かったと思う。そして、いーすんさんは遠慮しながら言葉を返す。
『いえ、ネプギアさんが謝ることではありません。なにせ、三人は今別の次元にいるのですから。』
そう聞いて、あぁ、やっぱりそうなんだ、と思う。ここは別の次元であることは確定した。すぐにいーすんさんに返事をする。
「はい…。」
『………。』
と、いーすんさんが不思議そうに黙っている。何かおかしいことでも言っただろうか?
その沈黙をいーすんさんがすぐに破る。
『………あの、ネプギアさん。どうして驚かないのですか?』
「…へ?どうしてって…どうしてですか?」
『だって、三人は別の次元にいることが判明したんですよ?普通は驚くはずです。』
いーすんさんはそう語る。けど私たちはもう既にここが別の世界だってことは知っていたから、それほどまで驚かなかった。指摘されて私も確かに普通は驚くなぁと気づきました。
その話を聞いていたお姉ちゃんが得意げにそのことを語った。
「ふっふーん。甘い、甘すぎるよ、いーすん。こっちは既に別次元にいることは予想済みなんだなー、これが!えっへん!」
『まさか、ネプテューヌさんがそこまでご自分の身に起こったことを予想していたとは…。…もしかして、どこか頭を打ちました?』
お姉ちゃんの話に、いーすんさんも驚き、お姉ちゃんに何か起こったのではないかと心配してくる。でも本当は海男さんがその可能性があるということを教えてくれたおかげなんだけどなぁ。ネプギアは困った様子を見せる。
「ちょっと、いーすん!何気にそれ、酷くない!?」
思わずお姉ちゃんがいーすんさんにそう怒る。変な風に心配されたのが気に障ってしまったようだ。お姉ちゃんはすぐに言い返そうとするが、そこに光樹さんが事実を述べてくる。
「いや、別の世界に飛ばされたって分かっても、ネプテューヌは驚かなかったけど、その事実を述べたのは別の人で…。」
「ちょ!?光樹!わたしちゃんとそうかなーって思ってたよ!?」
「そうなのか?あの時はそんな風には思っていなさそうだったけど。」
「そう思ってたの!」
お姉ちゃんはそう光樹さんの言葉に反論する。お姉ちゃんとしては自分で気づいてたっていうことを示したいみたい。でも、お姉ちゃんは一度体験したことに対してはすごく対応がちゃんとできるから、それは事実なのかもしれない。でも最初の頃、すっごく驚いていたような…?
「とにかく、わたし、頭なんてどこにもぶつけてないし、頭の回転が速いのはいつものことでしょ!」
お姉ちゃんはいーすんさんに訴えかける。だけど、いーすんさんは最近の例を挙げてくる。
『…ですが、ネプテューヌさんといえば、最近、ぐーたらしているイメージが強く、遊ぶことにしか頭を使っていなかったような…。』
「おお、ネプテューヌ。言われちまってるぞ。」
「なんだ、ねぷっちは元の世界でも相変わらずだったんだな。」
光樹さんと海男さんがそんな事を口にする。お姉ちゃんの顔色がだんだんと悪く、冷や汗が出てきているように見える。そろそろ私が支えてあげなきゃいけないかな?と思った。
そこで、いーすんさんが海男さんたちの存在に気づく。
『…おや。そういえば、そちらにいるのはどなたでしょうか?』
それを言われて気付く。そうだ、いーすんさんはもちろんうずめさんたちを知っているはずがない。すぐにネプギアは二人のことについて話を始める。
「えと、うずめさんと海男さんと言って、この世界で私たちがお世話になっている人たちです。」
「うずめはね、この世界の女神様なんだよ!」
『そうだったのですね。三人がお世話になっているようで、なんとお礼をしたらいいものか…。』
「気にすんなって。おかげで賑やかで楽しいしさ。」
うずめさんが言ったところで、いーすんさんが少し…どころか、かなり真剣そうな顔をしながら、まじまじとうずめさんの顔を見る。まるで、昔の友人とすれ違って、本人かどうか確かめているかのように私には見えた。
だけど、そんなはずはない。だっていーすんさんがうずめさんに会ったのは今回が初めてのはずだ。それなのにいーすんさんがうずめさんをそんな風に見るなんて…。うずめさんに似た人を見たことがあるならあり得るかもしれないけど。
見つめられているのにはうずめさんも分かっていたようで、いーすんさんに問う。
「…どうした?」
「なんかすごく集中して見ているけど、大丈夫ですか?」
光樹さんにもそう聞かれて、すぐいーすんさんは意識を戻したように平静に戻る。
『あ、いえ、すみません。なんだか昔の知り合いに似た印象でしたので…。気にしないでください。』
やっぱり昔に見た人と似ていたんだ。いーすんさんがうずめさんを知っているなんてこと、ないよね。ネプギアは納得して少し安心したような気持ちになる。気になっていたことが解決して安心したような気持ちだ。
そこでいーすんさんが気づいたように言う。
『あ、そういえば、私としたことが自己紹介がまだでした。私の名はイストワール。プラネテューヌで教祖を務めさせてもらっています。』
「イストワールにプラネテューヌ、か。」
うずめさんは復唱する。と、次の瞬間。
「っ!?」
うずめさんが少し顔をしかめる。すぐに光樹さんが驚きつつもどうしたのか聞く。
「大丈夫か!?うずめ。」
『あ、あの、どうしたんですか?もしかして、おからだの調子が悪いとか…。』
いーすんさんもその様子を見て心配する。そういえば、前にもこんなことあったような…。
心配されたうずめさんは、すぐに平静を見せ、心配を取り除く。
「あぁ、いや、すまねぇ、なんでもないよ。初対面なのに心配かけてわりぃな。」
それを聞いて、光樹さんといーすんさんも安心した顔を見せる。だけど、どうしたんだろう。前に同じことがあった時には、確かお姉ちゃんがプラネテューヌから来たことを言ったときのはずだ。
もしかして、プラネテューヌが何か関係があるんだろうか。ネプギアはそう考えた。が、そこで海男さんが話の続きに話題を戻す。
「うずめ、オレにも挨拶をさせてくれないか。」
「お、そうだったな。わりぃ、わりぃ。」
うずめさんがすぐに場所を変わる。そして、海男さんが自己紹介を始める。
「はじめまして、海男と申します。以後、お見知り置きを。」
『海男さん、ですね。三人がご迷惑をおかけしております。…特にネプテューヌさんが。』
「いえいえ。元々こちらは寂しいくらいだったからね、少しくらい賑やかな方が丁度いいさ。」
『そう言っていただけると、こちらとしては安心します。』
「なんだろう…この保護者同士のような釈然としない会話…。」
「俺たちはガキかなんかかよ…。」
そんな会話にお姉ちゃんとうずめさんが納得がいかなそうな表情をしながら呟く。私から見ても、なんだか保護者と先生との三者面談をしているように見えた。だけど、光樹さんはそれをからかうような言葉をかける。
「なんか自分の言われたくないことを親に勝手に言われて「なんでそんな事言うんだよ。」って思ってる子供みたいな顔してるぞ、ネプテューヌ、うずめ。」
「そう言われるとほんとにそう思うからそれ以上は言わないで?」
「なんかそう言われると腹が立つんだが…。」
「オッケー。これ以上は言わないよ。」
光樹さんは笑顔でそう返した。まだ二人は納得しなさそうな顔はしていたけど、とりあえず二人共それ以上は言及しなかった。でも光樹さんさっきは怒ってる二人を相手によく引かなかったなぁ。いつもなら引きそうな気がしたんだけど、戦っていくうちに度胸とかが付いたのかな?と思った。
けど、下の方を見ると、足が少し震えていた。…やっぱり怖かったんだ。
と、そこに海男さんがうずめさんに冗談交じりの事を告げる。
「俺にとってのうずめは、子供みたいなものだけどね。」
「…え!?俺って、海男の子供だったのか!?」
うずめさんはそれを真に受ける。流石にそれを信じるのはちょっと…と思う。海男さんもなかなか冗談を言う人だったんだなぁ。
そんなうずめさんに光樹さんがツッコミを入れる。
「いや、その理屈はおかし…」
だけど、そう言いかけたところで、これもまたその言葉を真に受けたお姉ちゃんが話に割って入る。
「衝撃の事実発覚だよ!うずめが魚人ならぬ、魚神だったなんて!?」
「ちょ…ネプテューヌ何言ってんだ。」
「なら、俺ってエラ呼吸もできるんじゃないか!?これなら、魚どころかエビやカニも取り放題だ、やったぜ!」
「ちょっとー?うずめさーん?話聞いてるか?あと俺はエビとカニは特にだめだぞー。」
光樹さんの制止も聞かず(最後の方は光樹さんの願いだったけど)、二人はその話を更に掘り進めて行く。
「じゃあ、今夜は豪華にカニ鍋だね!わーい、やったー!」
お姉ちゃんがそう喜ぶ。カニ鍋なら、とても豪華でおいしいから私も賛成だけど、うずめさんが別に海男さんの本当の子供ってわけじゃないから、必ず取れるってわけじゃないんだけどなぁ。ネプギアは少し対応に困る。
「オレは、比喩として言っただけなんだけどな…。」
『海男さんも苦労しているんですね。心中をご察しします。』
海男さんもまさかここまで話が大きくなるとは思ってもみなかったらしく、少し困りつつもそう話す。いーすんさんもそんな海男さんに同情する。
だけど、そんな中ネプギアはこのまま話していたら大事なことも聞けないだろうと思い、すぐにいーすんさんに話そうと思っていたことについて話す。
「ところで、いーすんさん。元の世界に帰る方法を知りませんか?私たちだけじゃ、ぜんぜん方法が思いつかなくて…。」
それを聞いたいーすんさんはすぐに大丈夫であることを話す。
『それでしたら、安心してください。ネプギアさんのNギアを仲介して、そちらの世界の転送装置とこちらの転送装置をリンクさせることで、三人を転送させることが可能です。』
ネプギアは解決策を聞いて安心する。よかった。これで元の世界に帰れる。お姉ちゃんや光樹さんも同じように喜ぶ。
「おおーっ!さすが、いーすん!いつの間にかハイスペックになってわたしも鼻が高いよ。」
「別にネプテューヌが鼻が高くなるところじゃないだろ?でも、本当に助かるよ、イストワール。」
喜びにふけっていた三人だったけど、いーすんさんがその条件を話す。
『…ただ、その代わりエネルギーとしてこちらの世界のシェアを大量に消費するのでその点は注意してください。』
「大量のシェアを…それと引き換えに帰るって、少しためらっちゃうな。」
光樹さんの反応は正しい。シェアは人々からの信仰心だ。シェアを集めることは予想以上に大変だ。光樹さんのその発言はそれを知ってのことだろう。これはお姉ちゃんもためらうかな、と思った。
だけど、お姉ちゃんは予想に反した発言をする。
「帰れるんだったら、そのくらい余裕余裕。ネプギアと光樹が頑張ってくれるもんね。」
うん、確かに私と光樹さんなら…って、ええ!?
「お姉ちゃんは!?」
「おい、ネプテューヌ!さらっと自分だけサボろうとするなよ!!」
思わず驚く。お姉ちゃん、流石にそれは駄目だよ!
それを聞いていたいーすんさんも、頭に手を当てて、気難しそうな顔をする。
『なに馬鹿なこと言ってるんですか。それこそ、ネプテューヌさんのお仕事ですよ。帰ってきたら、みっちり働いてもらいますからね。』
それには私も納得せざるを得ない。私や光樹さんが手伝うにしても、女神であるお姉ちゃんが働かなければ、意味がない。それにお姉ちゃんが働けば、すぐにシェアが戻ることは間違いないはずだ。その為にも、お姉ちゃんにも働いてもらう必要がある。
すると、お姉ちゃんは表情を残念そうにする。
「えー…。なら、わたし、ずっとこっちの世界にいようかな。」
「早速サボり発言が出たな。」
光樹さんも呆れてそう口にする。けど、お姉ちゃんだけこっちに残して帰るわけにもいかない。お姉ちゃんが帰りたくなるよう、ネプギアは説得する。
「そ、そんなこと言わないで、帰ろうよ。私も手伝ってあげるから、一緒に頑張ろ。ね、お姉ちゃん。」
「ほんとに手伝ってくれるの!わーいやったー!」
『まったく、ネプギアさんはいつもそうやってネプテューヌさんを甘やかすんですから…。』
お姉ちゃんはすぐに歓喜の声を上げる。どうにかお姉ちゃんをやる気に出来たみたいだ。これで大丈夫かな?と思っていたんだけど…。
「でもまあ、俺は関係ないよな…。…じゃあ手伝わなくても…。」
そんな抜け駆けをするような言葉を口にしていた。けれど、そこをいーすんさんは逃す気はなかった。すぐに光樹さんを引き留めるように言い放つ。
「光樹さん?光樹さんももちろん手伝ってもらいますよ。ここに置く代わりに何でもするって言ったのは光樹さんですよ。」
「………スミマセン…。」
その表情には、平静を保っていたが、明らかに負のオーラが見えた。これには光樹さんも流石にヤバいと思って、素直に従った。これが居候と家の主の関係なんだと学ばせてもらった。その怖さが伝わったのか、お姉ちゃんも少し苦笑いのような笑みを見せる。
そこで光樹さんが話を再び本題へと戻す。
「それで、イストワール。俺達は今同じ世界でのみ転移できる転送装置があるところにいるんだ。」
『本当ですか。』
「はい。それでも、転送は大丈夫なんですか?」
普通考えれば、性能不足で転送は不可能ということになると思っていた。けど、いーすんさんは言う。
『はい。転送装置であれば、何でも問題ありません。では、今繋がっている転送装置を使わせていただきますね。』
そう答えると、いーすんさんが何かを操作している様子が見えた。おそらく、電子キーボードを操作して、転送装置を調整しているんだ。
その様子を見ていたうずめさんがこちらに話しかけてくる。
「なんか、あっさり帰れそうな感じだな。」
「そうだね。早く帰りたいと思ってたけど、いざこうしてみると、名残惜しいよ。」
「そうだな。いつかはそうなるとは思ってたが、まさかこんなに早くまた一人になるとはな。」
お姉ちゃんの言葉に、うずめさんも少し寂しそうに返す。そこで、私もそのことに気づく。
(あ、そっか。私たちが帰ったら、また一人ぼっちになっちゃうんだ。)
うずめさんが一人に戻ってしまうのを思うと、心が苦しくなる。もちろん、帰りたいとは思っていた。でも、それを聞いて、決心が揺らぎ始める。それでも帰りたいという気持ちを優先させようとする。それに、まだ戦いは終わっていない。
「けどさ、出会ってたった数日だったけど、すっげぇ楽しかったぜ。」
「ぎあっちも、元気でな。」
それでもうずめさんは笑顔を見せる。少ししゃべり方におかしなところがあったけど、それもきっと、私たちに変な心配をさせないためだ。海男さんもそれに続いて送りの言葉を投げかける。それらの言葉に対し、私は謝罪を含めて答える。
「う、うん。けど、ごめんなさい。せっかく手伝ってもらったのに、この世界のこと何もわからないままで。」
「ぎあっちが気にすることじゃない。あとは、オレが気長に調べるさ。」
力になれず、申し訳ないという気持ちを含めた言葉だったけれど、海男さんは気にしないと答えてくれた。それは嬉しいけど、でもやっぱり、せめてこの原因は調べておきたかったという気持ちが先行く。そう思っても、やっぱり帰るのが最優先だろう。
そう思ったんだけど、そこで電子キーボードを操作していたいーすんさんが突然声を出す。
『…あれ?おかしいですね、そちらの装置にアクセスできません。』
「…もしかして。いーすんさん、装置を調べるのでちょっと待ってください。」
すぐにネプギアは装置を再び調べ始める。それを聞いて、まさか、と思ったのだ。最悪のことになっていなければいいけれど、もしかしたら…。
そんな不安と、後ろで待っているお姉ちゃんたちの心配そうに見つめる視線を背中に受けつつ、機械を分解していった。
調べた結果、最悪の事態であることがわかった。ネプギアは全員に伝わる声の大きさで呟く。
「…やっぱり。この装置、壊れてます。」
装置の故障、あまり考えたくはなかったけど、予想していた問題ではあった。建物がきれいだったから、大丈夫かなと思っていたけど、まさかさらに分解して気づくなんて…。
それを聞いて、いーすんさんも困った様子を見せる。
『…そうですか。それは困りましたね。装置が使えないとすると、他に方法が…。』
だけど、方法がなくなったわけではなかった。これくらいの損傷なら、もしかしたら直せるかもしれないからだ。すぐに私はいーすんさんにそのことについて言い出す。
「なら、私が直します。調べてみないとわかりませんが、見た感じあまり損傷はないみたいなので、たぶんできると思います。」
「へぇ。機械に強いとは思ってたけど、こんなモノまで直せるなんてすげぇな。」
「なんてったって、わたしの自慢の妹だからね!」
うずめさんの驚きに、お姉ちゃんがそう答える。お姉ちゃんがそこまで私に頼ってくれるのだから、ここで失敗することは許されない。
お姉ちゃんたちはそのままお姉ちゃんの特技の事について話を始めていた。と、そこに加わらなかった光樹さんが声をかけてくる。
「今回はネプギアに頼るしか手はないな。力を貸せないのは悔しいけど、頼むぞ、ネプギア。」
「はい、必ず修理してみせます!」
光樹さんのその言葉を聞いて、力が入る。今まで光樹さんにはいろいろと助けてもらってきた。今回は私が光樹さんを助ける番だ。
すると、突然機械音声が鳴る。今度はゼロさんだ。
『紫の女神の妹、私も力を貸す。』
「本当ですか。ありがとうございます。」
ゼロさんも手伝ってくれるのなら、作業は楽になりそうだ。けれどたぶんゼロさんは手なんてないから、修理に必要な物を調べてくれるのかな、と思う。
『では、ネプギアさん。修理が終わったら連絡をお願いします。おそらく、今と同じような環境であればNギアで通信ができるはずです。』
「わかりました。それでは、修理が終わったら連絡しますね。」
そう言った後、通信は切られる。そこで海男さんがこちらに聞いてくる。
「オレたちに手伝えることはあるかい?」
「一先ず、装置が故障している原因を調べてみようと思うので、みなさんは自由にしていてください。」
「またまたー。本当は手伝ってもらいたいのに遠慮しちゃってー。ベールほどじゃないけど、古今東西のゲーム機に熟知したわたしにかかれば転送装置の分解くらい楽勝だよ!」
お姉ちゃんは構ってほしそうにしながら発言する。確かに本当はこれだけの機械を調べるから、人手は欲しいけど、まともに機械をばらせるのは、たぶん私だけだ。他の人に手伝ってもらって、配線を間違えたとかの事故を起こさないために、今回は一人(正確にはゼロさんもだけど)でやった方がいいと思う。
けれどお姉ちゃんをがっかりさせたくはなかったので、どうにかして断る理由はないかと考える。すると、それを察したのか、光樹さんがお姉ちゃんに言い聞かせる。
「ネプテューヌ。今回は諦めろ。」
「えー、でもここでかっこいいところを見せれば、きっとわたしの有能さをみんながわかって…。」
「失敗して……イストワールに怒られたくないだろう?」
光樹さんの、その悲しみと恐怖が混じった言葉を受けてお姉ちゃんも納得したのか、「あっ…。」と声を発した後、お姉ちゃんは黙った。助かるけれど、何故か悲しくなってしまう。
「光樹がねぷっちを諭すとは…やはりさっきのイストワールが怖かったみたいだね。」
「でも、助かりました。…わりとお姉ちゃんにはおとなしくしてもらいたかったから…。」
「ガーン。」
海男さんに本音を言う。それを聞いていたお姉ちゃんはショックを受ける。でも、お姉ちゃんの気持ちは、ありがたく受け取るからね?元気出して!
それらを踏まえて、うずめさんが提案する。
「そういうことだから、こっちはぎあっちに任せて俺たちは他を調べてみようぜ。」
提案に全員納得し、全員がするべきことをするために部屋から順に出ていく。残ったネプギアは光樹から渡されたゼロの宿る星形ペンダントを首からかける。
(私も頑張らなきゃ!)
そう意気込むと、ゼロさんからの解体法を聞きつつ、分解を始める。
TO BE CONNTINUED
今回はここまでです。残念ながら壊れていて帰れなかったですが、ネプギアはちゃんと直せるのか?次回で分かります。
あ、そういえば関係ないことですが、前回のあとがきで言っていたバトスピの新作デッキの毒刃デッキ完成いたしました!
光樹「テストプレイやったけど、何あの制圧力。笑えないんだけど…。」
光樹君には想定敵としている青緑連鎖アルティメット・リーフ・シードラ入りでやってもらったけど、強いね、毒刃デッキ。一回全部のアルティメット・リーフ・シードラ毒刃で破棄するとかすごいよ。召喚されても多彩なバーストとバースト破棄を飛び越えて暗極天のUハンドでアルティメット・アーサー召喚出来たし、これは凄い。
光樹「もうテストプレイとかやりたくない…。」
でも光樹君が普段使っている白緑ラグナ・ロックなら勝てるかもな。
光樹「確かに。疲労には弱そうだな。で、そろそろ締めるか。」
そうだね。
では次回の投稿は金曜日です。
次回もお楽しみに!