新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも皆様、いかがお過ごしでしょうか。
受験勉強をさぼり気味な、藤和木弘です。いや、一応やってはいますよ?

では38話投稿です。うずめの能力についての話です。後半にはネプテューヌの…

うずめ「いくぜ!マジック、「ビックバンエナジー」!からの…雷皇龍ジークヴルムをノーコスト召喚!そして転召!超神星龍ジークヴルム・ノヴァをノーコスト召喚!!」

光樹「やべぇ、超神星龍召喚された!ライフ回復とかマジやめてくれ(泣)」

うずめ「ライフを全回復してアタックステップ!超神星龍でアタック!BP10000以下まで相手スピリットを破壊!そして「激突」!勝負だ、ラグナ・ロック!」

光樹「ええい、ラグナ・ロックでブロック!」

うずめ「フラッシュタイミング、マジック、「オールスタードロー」!「メテオストーム」!BPを上げて更にジークヴルム・ノヴァに効果「“ヴルム”と名の付くスピリットがBPを比べ、相手スピリットだけを破壊した時、そのスピリットのシンボルの数だけ相手のライフを減らす。」を付けてやる!」

光樹「マズイ、フェーズチェンジとかラグナ・ロックを消滅させるだけのコストのあるカードがない…。俺の負けだ。」

うずめ「よっしゃ!また勝ったぜ!」

おう、お疲れさま。どうだ、ジークヴルム・ノヴァは。

うずめ「ああ、強いし超かっこいいぜ!」

それは良かった。で、光樹君、負けてどう?

光樹「くそ、アルティメット禁止じゃなかったらUラグナ・ロックで勝ててた。けど、なんで今うずめに超神星龍ジークヴルム・ノヴァを使わせたんだ?」

理由は簡単、私がジークヴルム・ノヴァとうずめが好きだからだ。

光樹「ちゃんと理由を説明してくれ(^-^;」

ちゃんと言うと、昨日pixivである絵を見てね。イナゴっちさんと言う方の絵なんだけど、その絵がなんと、超神星龍ジークヴルム・ノヴァとうずめのツーショットみたいな絵だったんだよ。

光樹「ほう、だからせっかくだからうずめに使わせようってことか。」

うん、そうだね。

光樹「でも、勝手に紹介してよかったのか?許可とかもらわなくて。」

安心してください、ちゃんと許可もらいましたよ。

光樹「安○ぇ…。」

けど、あの絵はジークヴルム・ノヴァとうずめが描かれていて、正に私の夢が実現したみたいな絵でしたね!うずめがジークヴルム・ノヴァを召喚しているような絵なので、是非一度見てみて下さい!

さて、話が長くなりましたが、本編へどうぞ!!


第38話 うずめの能力

「一時はどうなるかと思ったけど、勝ててよかったね。」

 

ネプテューヌは言う。あれからしばらくしてから、光樹達は拠点に戻ってきていた。帰ってきて飲み物を飲んだ後、こう談話をしていた。

しかし、本当に勝ててよかったと思う。これでもう敵対する中で厄介なのは、マジェコンヌとエクスとかいうやつらのみだ。後はモンスターの不意打ちがあったりしなければ勝てるはずだ。

そう考えている所で、ネプギアがネプテューヌの言葉に返す。

 

「そうだね。でも、どうして急にシェアが得られるようになったんだろう?シェアって人間からしか得られないはずだよね?」

 

光樹も実はそのことについて、気になっていた。本来、モンスターがシェアを生み出すという話は、ネプテューヌの世界の中ではなかったはずだ。それは間違いない。ネプギア達も驚いていることから、これまでそんな事例がなかったことは予想できる。あの時はそのまま流れに任せたが、どういうメカニズムでそうなったか、知っておく必要はあった。

そんな疑問に、一石を投じた者がいた。

 

「それは、俺から説明しよう。」

 

海男だ。どうやら、海男はこの理由について知っているらしい。だが、その前に、海男は辺りを見回してから、こちらに聞く。

 

「…と、その前に、うずめはどこだい?」

 

うずめか、確か、上の方に上がっていくのは見えたが、何をしに行ったのかは、知らなかった。それについて、ネプギアが答える。

 

「うずめさんなら、先にシャワーを浴びに屋上に行きましたけど。」

 

「シャワー?…って、ああ、給水タンクのか。」

 

「はい、そうです。」

 

光樹はそれを聞いて頷く。やはり、うずめも疲れているんだな、と思う。うずめには今回、色々と助けてもらっている。そのため、帰りにはおんぶでもしようかと聞いたのだが、そこは女子としての羞恥からか、遠慮された。

その話はそこまでとして、なぜ海男はうずめの場所について、聞いたのだろうか。何か聞かれるとまずいことでもあるのだろうか。そこで光樹は海男に聞くことにした。

 

「なあ、海男。うずめがいたらまずい話なのか?」

 

「あぁ、ちょっとね。これから話すことはうずめに聞かれたら困るからね。」

 

「困る?」

 

「それってどういうことなんですか?」

 

いまいち理解できなかった。ネプギアも同じように首を傾げる。ただ、そう言うということは、うずめがシェアエネルギーを得られるようになったことに関わるのだろうか。

海男は話を続ける。

 

「うずめには、ある特殊能力があるんだ。」

 

「特殊能力?」

 

ネプテューヌも興味を示しながら話を聞く。そして、それは語られる。

 

 

 

 

「彼女には、自分の妄想を現実に変える力があるんだ。」

 

 

 

 

それを聞いて、うん?と不思議に思う。妄想を現実に変えるってことは、自分の考えた通りになるってことだ。だけどそれって一体どういうことだ?それが今回の話にどう関係するんだ?

そこでネプギアが詳しい解釈を述べる。

 

「それってつまり、世界の事象に干渉できる、っていうことですよね?」

 

それを聞いて、ようやく理解する。本来なら、先程の海男の話で理解するべきだが、何故か自分は論理が絡まないと物事を理解できないという欠点があったため、謎に思ってしまったわけだ。だが、それが本当であるなら、とんでもないことだ。世界の事象に干渉するということは、何でも自分の思い通りになるということだ。光樹は改めて、海男に聞く。

 

「でも、そんな事を、うずめ一人で出来るっていうのか?」

 

その言葉に、少し笑いながら、海男は答える。

 

「さすがに、大規模な事象への干渉、改変はできないけれど、彼女には確かにその力があるんだ。」

 

それを聞いて、少し考え込む。本当にそんな能力があるのだろうか。世界の絶対の理とも言える事象を変えることなんて…。

だがしかし、海男はある例を彷彿させるようなことを言う。

 

「三人にも心当たりはないかい?彼女が妄想したことにより、都合の良い結果が起きたことを。」

 

それを言われて、あの出来事が思い浮かぶ。今朝の、プリンの材料が見つかった時のことだ。それにネプギアも気づく。

 

「あ、もしかして、プリンの材料ですか!?」

 

「そうだ。あの時、彼女は妄想し、望んだんだ。君たちとプリンをつくって食べることを。」

 

「だから、材料を手に入れることが出来たのか。」

 

「そうだよ。そして、今日も彼女はあの場所で妄想し願った。オレたちモンスターから信仰心を得られることにより、三人で女神化することを。」

 

「だから、あの時急にシェアエネルギーを得られるようになったんだ…。」

 

ネプギアが納得するように、光樹も同じように心の中で共感する。それならネプテューヌ達が女神化できるようになったのも筋が通る。しかし、それと同時にある意味怖さを感じる。理論上不可能なモンスターからシェアを得られるのは、本来あり得ないこととネプギアが言っていた。そんな事を可能にしてしまうとしたら、もしかすると、死者をよみがえらせたいなどと本当に妄想してしまえば、そんな事だってできるようになる。こうなるともはや世界の理すら無視してしまうことになる。妄想しなければ叶わない分、優しいが、少しゾッとしてしまう。

そんな事を考えている中、ネプテューヌは喜びを見せる。

 

「凄いじゃん!超チート能力じゃん!」

 

確かにチート能力であることは認める。だが、そんな力は俺の見てきたアニメや小説の中では、危険な力として忌み嫌われているのを覚えている。そこで光樹はネプテューヌを諫める。

 

「そんな優しいもんでもないぞ。うずめが本気で思えば、この世界はうずめの思う通りってことだぞ。」

 

「えー、でもそれって便利じゃん!」

 

ネプテューヌは反論する。どうやら光樹の考えている恐ろしさが分かっていないようだ。そこで光樹は例を挙げる。

 

「じゃあ、うずめと格闘ゲームで戦っていたとするぞ?」

 

「おおーっ、ゲームの話を交えてわたしの意見を論破するんだね。どんとこーい!」

 

その話にネプテューヌが乗る。それを確認して光樹は話を続ける。

 

「もう少しでうずめのキャラを倒せそうだった、その時、うずめが負けたくない、体力がもっとほしいと願ったとする。」

 

「うんうん。それで?」

 

「すると、体力が突然、ゲームシステムを無視して回復して、形勢逆転して負けたら?」

 

それを聞いて、うーん、と考える。そして、ふっ、と顔を上げ、言う。

 

「それって反則じゃん!チートだよチート!最悪だよー!!」

 

「そういうことを起こせるってことさ。これだけ敵に回れば厄介になるってことだ。危険も隣り合わせなんだ。分かっただろ?」

 

そう言い放つと、ネプテューヌは少しオドオドしたようになる。

少し言い過ぎただろうか。よくよく考えると、俺が一番うずめに危機感を感じている気がする。しかし、不思議とうずめに…何かを重ねているように感じるのだ。

が、そこで、何かに気づいたように、ネプテューヌの表情が晴れる。

 

「…あれ?けど、どうしてそんな便利な能力を今まで使わなかったの?上手く使えば、デカブツたちも倒せたんじゃないの?」

 

ネプテューヌの言うことは確かだ。よくよく考えれば、その能力で、ダークメガミとエクストリィムを消すことを妄想すれば、勝負以前の問題で不戦勝となるようなものだ。

その考えは海男によって不可能であることが知らされる。

 

「この能力には少々厄介なところがあってね。うずめが本気で妄想しなければならない以上、光樹が言ったような状況で狙って発動させることはできないんだ。そして、それは彼女の妄想に込められた無意識な願いによって、事象への干渉規模が決まると言っていい。」

 

その話を聞いて、少し安心する。無意識に、かつ本気で妄想しなければ叶わないなら、悪意を持って妄想を現実にすることは無いということだ。ということは、うずめはあの時、本当にそう願ったのだろう。どれだけ本気にしていたのか、驚嘆に値するだろう。

そして、海男はこちらに向かって、お礼を述べる。

 

「だから、オレは君たち三人には本当に感謝している。うずめにこの世界のシェアの有り様を変えさせてくれたのだから。」

 

「感謝って…とんでもない。感謝するのはこっちだ。あの時、うずめがその力を発揮して形勢を逆転してくれなかったら、こっちがやられてたよ。」

 

「それも含めてさ。能力があっても、君たちの存在が無ければ、この作戦もうまくいかなかったんだから。」

 

そのように言われると、少しうれしい。自分もその力になれたのだから、当然だ。

と、そこで海男がふとこう言った。

 

「手遅れでなければ、この世界の崩壊も、止まってくれればいいんだが。」

 

それを聞いて、ちょっと心配になる。あいつらを倒しても、まだ崩壊が止まらないようなら、今度こそ終わりだ。しかし、破壊の原因は取り除いたのだから、問題ないはずだ。そう自分に言い聞かせる。

すると、話を聞いていたネプテューヌが、手のひらに拳を乗せて言う。

 

「そっか。だから、海男はあのとき、ちょっと誘導的なことを言ったんだね。」

 

誘導的?いったい何の事だろうと、光樹はネプテューヌに聞く。

 

「なぁ、海男が誘導的なことを言ったって、いつ言ったんだよ、それ。」

 

「ほら、シェアクリスタルが見つかったってぬらりんから聞いたあと、わたしたちも女神化できたらうずめを助けられるのになぁってかんじの事言ったときだよ。その時、海男がうずめなら出来るかもって言ってたじゃん。」

 

それを聞き、ようやく思い出す。そういえばあの時、海男は確かにうずめが妄想するのを誘うような事を言っていた気がする。

話を聞いていた海男も、ネプテューヌに賞賛の声を上げる。

 

「よく気づいたね。」

 

「まぁ、偶然ってやつ?珍しく、海男がうずめの話に乗ってたからちょっと気になってたんだ。」

 

まさか、ネプテューヌがそんな事に気づくとは…流石は女神と言った所だろうか。人の話の隠された意味を理解するのには敏感ということなのだろう。光樹もそんな事には気づいていなかったので、これは一本取られたと思った。

 

「そういうことだから、この能力については、くれぐれも、うずめには内緒で頼むよ。」

 

「またその能力を使う時が来るかもしれないしな。うずめには悪いけど、了解した。俺の口からは、何も言っておかない。」

 

光樹は海男にそう返すと、疲れた体を癒すため、寝所として使う部屋へ行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと、終わったんだな。」

 

「ねぇ、うずめ。ちょっと良いかな?」

 

ネプテューヌはうずめに話しかける。少し、考えることがあって話しかけたのだ。

 

「お、なんだ?ねぷっち。改まって。」

 

うずめはすぐに聞き返してくる。そこでわたしは聞きたかったこと、これからどうするのかについて聞いた。

 

「これから、うずめはどうするのか気になっちゃってさ。」

 

「なんだ、そんなことか。そりゃあ、次はポッと出の紫ババアを倒すに決まってる。」

 

うずめは自信満々にそう語る。やっぱりそうだよね、とネプテューヌは思った。やっぱりマザコンヌを倒さないと、この戦いは終わらないだろう。

 

「ま、デカブツたちを倒した俺の敵じゃないと思うがな。」

 

うずめは得意げに語る。だけど、わたしはその先のことが知りたかった。だから、それについて聞く。

 

「じゃあ、マジェコンヌを倒したら?次はどうするの?」

 

その質問に、うずめは少し戸惑った様子を見せる。

 

「次は、って……あぁ、なんだそういうことか。」

 

だけど、うずめはすぐに悟ったような事を言う。どうやら、何を言いたいか、分かってくれたみたいだ。分かりやすく意図を出すように言ったから、理解してくれてよかった。

そして、ネプテューヌは分かり切っていることを聞く。

 

「じゃあ、わたしが何て言いたいかもわかるよね?」

 

そう聞くと、うずめは予想通りの言葉を返す。

 

「あぁ。一緒に、ねぷっちの世界に行こう、だろ?」

 

「だいせいかーい!さすが、うずめ。わたしたち、もうすっかり以心伝心だね!」

 

ネプテューヌはノリノリで言葉を返す。分かってくれたなら話が早い。すぐにわたしは答えを聞こうとする。だけど、うずめから返ってきたのは、思っていた物とは違う答えであった。

 

「ねぷっちの気持ちは、すげぇ嬉しいよ。それに、ねぷっちの国だからきっと凄くいい国だってのはわかる。…けど、ごめん。一緒にはいけない。」

 

「どうして?ここには誰もいないんだよ?そうだ、二人で一緒に女神をやるってのはどう?」

 

思わずそう口にする。なぜうずめはこの世界にいたいのだろうか。確かにぬらりんたちがいるのはわかる。仲間をほおっておけない性格なのも知ってる。だけど、それならぬらりんたちも一緒に来ればいい話だ。

ネプテューヌは食い下がる。

 

「うずめなら、国民のみんなだってすぐに受け入れてくれるはずだよ!」

 

ところが、その話を聞くと、うずめはゆっくりと、あることを話し始めた。

 

「…実はさ、昔みんなで話し合ったんだ。この世界を捨てて、異世界へ逃げるのはどうか、って。でも、みんな言ったよ。仮にそれが可能でも、こんな世界だけど、自分たちが生まれ育ったこの世界を捨ててまで逃げたくない、って。」

 

それを聞いて、戸惑う。うずめの言っていることに間違いはない。誰でも、みんな自分の生まれた場所で、精一杯生きるのが当然だって、きっと思ってる。たとえ、それが、世界が崩壊寸前な世界に住む十人だったとしてもだ。

更にうずめの言葉は続いた。

 

「最後まで、みんなでこの世界で足掻こう、ってさ。」

 

うずめのその言葉を聞いて、少し反省する。わたしはここまで頑張ってきたうずめたちの努力を無駄にするようなことを言っちゃったんだ、と。

 

「ま、その後、調べた結果、そもそもこの世界の文明レベルじゃ次元を超えることはできない、って判明したってオチなんだけどな。」

 

「うずめ…。」

 

そっか、一応、できるかどうかは試したんだ。でもできなかった。だから、みんなこの世界で生きていくことを…。そのことと、マザコンヌを倒して帰ることになったらと思うと、なぜか悲しくなってくる。

それを察したのか、うずめが声をかけてくる。

 

「なんだよ、そんなシケた顔すんなよ。別に今生の別れじゃないんだし、またいつか会えるだろ?もしかしたら、あの紫ババアが世界崩壊の原因で、倒したら元に戻るかもしれない。」

 

うずめの言うことは正しかった。いつか、うずめとまた会えるかもしれない可能性はゼロじゃない。加えてマザコンヌを倒せば、きっとこの世界も元にとまではいかないかもしれないけど、平和な世界に戻るだろう。

そしてうずめは決意を口にする。

 

「そうしたら、俺はこの街を…いや、この国を復興する。ゼロから…いや、マイナスからのスタートだが、ねぷっちの国に負けないような、すげぇ国にする。それが実現したらねぷっちの国に遊びに行くよ。」

 

その言葉を聞いてすごいなぁと思う。こんな状況からでも、復興することを目指している。その姿は本当に、いーすんが願っているだろう女神なんだろうな。

だけど、それでもわたしは心配に思う。うずめが一人であることをだ。

 

「けど、一人は寂しくない?心細くない?」

 

それを聞いてうずめは笑みを浮かべて答える。

 

「まぁ、ここには海男もいるし、ひよこ虫やスライヌたちだっている。逆に騒がしいくらいさ。」

 

「うずめ…。」

 

そう言われると、確かにそうだ。この世界には海男やひよこ虫、スライヌたちがいる。みんながうずめを支えている。わたしだって、いーすんやネプギア、他にもいろんな人たちに支えられて今ここにいる。仲間がいれば、どんな困難だって乗り越えられるのは、ネプテューヌ自身も知っていた。

 

(余計なお世話だったかな?)

 

思わず心の中でそう思う。それに、うずめが気分転換に言う。

 

「ま、そういうことだ。プリンばっか食って怠けてると、あっという間に追い越しちまうぞ。…そうだなぁ。人口はざっと十万…いや、やっぱり百万は欲しいな。でもって、街中にはエレベーターや動く歩道や、ガラスのチューブの中をタイヤのない車が飛んでるんだよ。そして国民は全身タイツみたいな服を…って、それはダサいからやっぱいいや。」

 

うずめの口から、全てが解決した後の夢が次々と語られていく。これだけでもすごいことだが、うずめの話はまだ止まらない。

 

「で、俺は思うんだが、時代はまさに情報化だ。インターネッツを普及させて、ゲームだってオンラインで遊べるようにするんだ。オンラインなら自宅にいても格闘ゲームやレースゲームで対戦できたり、RPGで一緒に冒険することもできるんだ。そんなすげぇ、楽しい世界を…いや、楽しい世界を俺が作っていくんだよ。それって、すげぇかっこいいことだと思わないか?」

 

その考えに、わたしはうなずく。わたしの世界では、もうネット対戦が普及しているから、楽しいのはよく分かる。

だから、わたしも答える。

 

「そうだね。凄く、かっこいいことだと思う。」

 

その言葉を聞いて、うずめも嬉しそうにする。そこでうずめはまた昔の頃の話をする。

 

「最初さ、目覚めてから、真っ先にやろうとしたんだけど、その時は誰も付いてこれなかったんだよ。海男には十年は早過ぎるって言われたよ。」

 

そんな事があったんだ。まさか最初の時にそんな事を思っていたなんて。うずめらしい、行動力のあることだ。

よく思い出すと、確かにわたしもいーすんにたまに言われるんだよねー。わたしは一人で突っ走ることが多いって。でも、いーすんだけじゃなくて、あの子も…ん?

そこでネプテューヌは考え込む。

 

(あの子…って、誰だっけ?)

 

自分がふと思った、「あの子」という言葉に戸惑う。誰だったか、思い出せない。確か、よくその子に助けられたような…。

と、意識を戻すと、うずめがこっちを不思議そうに見つめていた。

 

「どうした?ねぷっち。」

 

その言葉に、すぐに返答する。

 

「あ、ごめん。ちょっと考え事してた。うんうん、わかるわかる。わたしも、よく言われるよ。」

 

「そうか。けど、ありきたりなものより、まだ見たことのないモノを求めて、夢見ることは、悪いことだとは思わないぜ。それに、こうして夢を妄想するのは楽しいしな。」

 

妄想、かぁ。妄想もいいけど、やっぱり妄想しても、それを叶えられることが一番だ。ネプテューヌは応援の言葉を送る。

 

「実現するといいね。」

 

「あぁ、絶対、実現して見せるさ。」

 

TO BE CONNTINUED

 




いかがだったでしょうか。
後半の方でネプテューヌが気になった「あの子」とは一体誰なのでしょうか。

と、ここでお知らせです。
実は前回と今回の投稿の間で今までの部分で改稿した部分がありました。活動報告を見て下さった人なら分かると思いますが、実は想定BGMを削除しました。
理由としては、とある作者の方と話していて、BGMは無い方がいいという指摘をしていただきました。それだけでなく、以前ヒカル君にもBGMはいらないと思うという意見をいただいていました。
でも、いつ改稿しようか悩んでいて、作業かその時まで遅くなりました。でも、やはり小説は、文字で見て楽しむものではないかという考えにいたり、ようやく削除することになりました。遅くなってしまい、申し訳ないです。
なんだか真面目ぶってますね。別に私真面目じゃないですよ。むしろ普段は逆だと思います。

では次回の投稿は日曜日になります。それから、今回前書きで絵の紹介を許可してくださったイナゴっちさん、ありがとうございます!他にも面白い絵があるので、気になった方は是非見て下さい。
では次回もお楽しみに!

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