新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも皆様、クリスマスイブいかがお過ごしでしょうか。
もちろんボッチクリスマスを過ごしている、藤和木弘です。言ってて悲しくなってきます(泣)。

そんなことは置いておいて、第36話、更新です。
さて、光樹君達はどうやってエクストリィムに勝つのか、という話です。
タイトルに何か中二っぽいものが入っていますが、何か関係があるのでしょうか?

では本編へ、どうぞ!


第36話 天~アマツ~

 

 

「うずめさん!今行きます!」

 

光樹さんのガンダムの修復を中断し、すぐに標的となったうずめさんの元へと駆けつけようとする。

しかし、そこにあの巨大なガンダム、エクストリィムが迎撃を開始する。こちらに向けて、ビームの光刃を飛ばしてくる。誘導性は低かったけど、問題は数だ。あれだけの巨体なのに、飛ばしてくる光刃の量が多い。加えて大きさもかなりの物だったので、回避するためのスペースが少なかった。

避けている途中で光刃の一つにつかまる。咄嗟にM.P.B.Lをソードに切り替えて受け止める。受け止めたはいいけれど、こちらが押される。すぐに弾き飛ばそうと力を込めた、次の瞬間。

 

「きゃぁぁぁぁ!!!」

 

体中を電撃が駆け巡った。力が入らなくなる。そのため、光刃に一気に吹っ飛ばされる。数メートル地面に転がってから、なんとか止まる。だけど、エクストリィムは、またうずめさんに向かってその剣を突き刺そうと剣を持ち上げる。

すぐに立ち上がろうとする。けれど、やはり体が動かない。そこで今度は、プロセッサユニットのウイングで飛行しようと試みる。

ところが、ウイングの操作も全く効かない。もしかしたら、先程の電撃でショートしたのかもしれない。

 

(こんな大事な時に…!早く、早く動いて!)

 

そう願った。しかし、体もプロセッサユニットもいうことを聞かない。

後はうずめさんが動いてくれるしかない。でも、うずめさんも同じようにあの電撃を喰らったのを見ていた。うずめさんも必死にそこから逃げようとしていた。しかし、体を引きずるだけで、到底逃げ切れるものではなかった。

そして、剣が降ろされる。

 

「だめぇぇぇぇ!!!!」

 

私はそう必死に叫んだ。誰か、うずめさんを救ってくれることを祈って。

その刹那、後ろから風を感じた。一瞬ですり抜けた風は、うずめさんの方に向かって伸びていく。そして、火花の発する音が響いた。

 

 

 

 

恐る恐る、目を開ける。

すると、先程までいなかったはずの存在が、うずめさんの前にいた。黒いボディに、角の生えた頭部。そして、大きなウイングを背負ったシルエット。

それは、光樹さんだった。

 

「光樹…さん!?」

 

光樹さんは、腕のビームシールド発生器を敵の剣に向けたまま立っていた。けれど、敵の剣は、ビームシールドを貫通して、光樹さんの左脇腹辺りを抉っていた。

 

「おのれ…和藤光樹め…エクストリィム、殺れ!」

 

エクスの声と共に、敵の剣が、敵から見て右に向かって一閃された。

大きな火花が勢いよく飛び、光樹さんは膝をつく。そして、うつ伏せになって倒れる。

そんな…光樹さんまで倒されてしまうなんて…!

 

「これで後は橙の女神のみ…終わらせろ、エクストリィム!」

 

エクスの声と共に、再びエクストリィムが剣を持ち上げる。うずめさんが狙いだ。だけど、誰も動けない。

そして、剣が連続でうずめさんに向かって振られる。その斬撃は、大地を薙ぐほどだった。斬撃が終わると、うずめさんの体には、いくつもの傷が出来ていた。それどころか、ボディのプロセッサユニットすらも、切り裂かれていた。本来、プロセッサユニットは、対モンスター用に軽く、薄いながらも強固な防御力を持っている。当然、人間の兵器なども容易に寄せ付けないほどであったはずだ。

しかし、うずめさんのプロセッサユニットはいたる所が斬られ、肌をさらけ出していた。それ程の破壊力を持つということだ。

そして、光樹さんを攻撃したときと同じ構えを取る。突き刺すつもりなのだ。うずめさんもそれに気づいて、避けようと体を動かすが、その場でこけてしまう。

 

「うずめさん!逃げてください!」

 

私はそう叫ぶ。避けてもらいたいという一心で。だが、無慈悲な刃は、振り下ろされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

(うずめは…無事…なのか?……。)

 

光樹はうつろにそう思う。確か、直前でうずめに向けられたビームソードを受け止めたはずだ。そこまでは覚えている。だが、受け止めた際の痛みのショックのせいか、そこで記憶が途切れている。

しかし、今思うと、何故、あんな無茶をしたのか、そう思った。自分の身を犠牲にするのではなく、うずめを抱いてそこから退けばよかったのに。

そこで、光樹に異変が起こる。

 

「なん…だ?」

 

突然、脳裏にネプテューヌとの出会った時の記憶が浮かんだと思うと、ひび割れる光景が浮かぶ。

 

「記憶が…消え……!?」

 

そうとしか思えなかった。あの記憶が砕ける様子は、ヴァルヴレイヴで見たことがある。

だが何故?確かあれはルーンの使い過ぎでなるもののはずだ。しかし、以前シュバルトゼロに初めて変身した時の途中で、ゼロが機体のシステムのおかげで記憶が消えることは無いと言っていたはずなのに…。

困惑している中、声が響く。

 

『光樹よ、大丈夫か?』

 

「その声は…ブラックエースⅣに変身した時の?」

 

そう、あの時、ガンダムブラックエースⅣに変身したときに聞いた、あの光の声だったのだ。すぐにその光の球を見つける。すぐに記憶の事について聞く。

 

「なんでだ!なんで、俺の記憶が?」

 

『落ち着いてくれ、今話す。』

 

その光の球はそうなだめる。いけない。気が動転していたようだ。光樹はすぐに深呼吸をして気を落ち着かせる。

そして、光の球の説明が始まる。

 

『状況は機体を通して把握している。まず、最初に告げよう。シュバルトゼロに、ルーンの記憶耐性はない。』

 

「何!?でもゼロは確かに…。」

 

『あれは嘘さ。光樹、お主を戦いに集中させるためのな。』

 

そうか、それであの時、それを言ったのか。確かに、それを気にしていたら、間違いなく躊躇いが出来て、隙が生まれる。そして、やられていたかもしれない。

そんな気遣いに、感謝をする。だが今は、うずめたちが危ない。早く目覚めないと。そう焦る俺に、光の球は冷静に言う。

 

『光樹、お主は、真のマギウスに目覚めてもらう。』

 

「真の…マギウス!?」

 

まさか、まだ俺は力を残しているのか。しかし、真のマギウスとは一体?

 

『その為には、天を統べるノイズドプロテクターに変身できるようになる必要がある。』

 

「天を統べる…ノイズドプロテクター?」

 

だが光の球は真のマギウスの話題には触れず、ノイズドプロテクターについて話し始めた。新しいノイズドプロテクターであることは察することが出来る。どんな機体なのだろうか。

その名前が、明かされる。

 

『その名は………天(アマツ)だ。』

 

「天?」

 

『さぁ、もう準備は整っている。後は目覚めるだけだ。その力を、―――――――――――掴め!!』

 

光が逆流する。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや……殺さないでぇ!!」

 

うずめはその刃を見てそう声が出る。体を動かそうとしても痛みのあまり、動けない。あんな攻撃喰らったことがなかった。いつもは剣を振り回すだけだったのに、ここで新しい技だなんて。

だけど、そんな事を考えている暇はない。今はあの攻撃を避けなくてはならない。そう思っても、体はガクガクと震えるだけで、立つのもキツイ。

 

「うずめさん!逃げてください!」

 

ぎあっちがこちらにそう叫ぶ。当然、そんなことはお構いなしに、エクストリィムは剣を突き立ててこようとする。

 

(ここで、死ぬの?)

 

一瞬、そう思ってしまう。だがしかし、そこで、光樹が言っていたことを思い出す。

 

『まだ終わってもいないし、始まってもいない。』

 

そうだ。まだうずめは死んだわけじゃない。最後まで足掻かなければ、道は開けない。

うずめは回避しようと体を起こす。そして震える足を動かす。

 

「どれだけ足掻こうと無駄だ。エクストリィム!」

 

エクスっていうガンダムもどきが指示を出す。それにでっかいガンダムが従う。こちらに剣を降ろす。

それを睨み付ける。奇跡が起こることを信じて。

そして、それは起こった。

 

 

 

 

後ろの方から、衝撃波が起こる。その場にいた全員が一斉にその方向を向く。そこには、赤黒い光の柱が空に向かって伸びていた。その光景を、うずめは見たことがあった。それは昨日、光樹が新しいガンダムに変身したときだ。

それが意味するのはただ一つ。…来る。光樹の新しいガンダムが。

再び起きた空気の振動と共に、赤黒い光の柱が吹っ飛ぶ。そこから姿を現したのは、新しいガンダムの姿だった。

新しいけれど、いろんなところが、前のシュバルトゼロガンダムに似ている。違うところと言ったら、肩と膝のパーツがとがった物から、別の物に変わっているくらいだ。

…と思ってたけど、よくよく見ると、前と違うところが多いことに気づく。腰の刀が二本に増えてたり、それを装備している腰の装甲に、新しいパーツが付いていたり、胸の所に砲門が出来てたり…かなり違ってる。

そして、あの機械音声が響く。

 

『SSR-VVVX-BA001(エスエスアールトリプルヴイエックスビーエーゼロゼロワン)天(アマツ)。シュバルトゼロガンダム天(アマツ)、装着完了。』

 

「アマ…ツ……。」

 

うずめはそう呟く。シュバルトゼロガンダム・アマツ…それが、新しいガンダムの名前…。

だけど、そう安心しきっている場合ではなかった。それを茫然と見ていたエクスとでっかいガンダムがこちらに再び狙いを戻す。

 

「おのれ…たかが一段階進化した所で!やれ!エクストリィム!!!」

 

『ガガガガガガ!!!』

 

でっかいガンダムが剣を光樹に向かって投げる。光樹はそれをただ見ているだけだった。

 

「光樹!避けて!!」

 

しびれから解放されたねぷっちが叫ぶ。このままじゃ、光樹がまたやられちゃう!

だけど、突然光樹のガンダムに異変が起こる。肩の横に長いパーツが長いアームのような形に変形する。そして、その先のパーツが開き、腰の刀を掴む。すぐに刀を抜くと、投げられた剣を刀二本で受け止めた。貧弱そうな外見に対し、新たに出現した腕は、その攻撃を防いだのだ。

 

「あのエクストリィムの攻撃を自身の腕を使わずに受け止めただと!?」

 

先程まで動けなかったおばちゃんが思わず口にする。確かにうずめもそれにはびっくりしていた。遥かに巨大な剣を、すぐに折れそうな機械の腕で止めるだなんて。

それに驚いたのか、でっかいガンダムは慌てた様子で、左腕からあの電気の球を放つ。今、光樹は攻撃を受け止めているから動けない。このままだと危ない。

だけど、それに対して光樹は落ち着いた様子を見せる。そして動く。

まず、受け止めていた剣を受け流す。受け流された光の剣は、地面に激突して突き刺さった。そして、もう二本の刀を両手に持った。そのまま手と肩のアームに持った四本の刀を、電気の球に向かって振る。こちらを行動不能に陥らせた電気攻撃だったが、その攻撃は、光樹のガンダムの攻撃により、四等分になって消滅する。

 

「馬鹿な!爆電球を切った!!?」

 

ちっちゃいガンダムもそれには驚く。更に、でっかいガンダムは両手から次々と電気の球を飛ばして焦りを隠す。だけど、光樹は四刀流でその電気の球を切っていく。そして、でっかいガンダムに取りついて、腕を曲げるところに刀を突き刺す。

デカブツはそれが効いたのか、光樹を振り落とそうとする。光樹も無理をしないように、すぐに離れる。

今のところ、光樹が有利だった。先程まで劣勢だった戦況が、今は互角まで戻している。これなら、勝てるかもしれない。うずめはそう確信を持ち始めていた。

 

TO BE CONNTINUED

 




いかがだったでしょうか。
新たに変身したガンダム、天!その更なる実力は次回以降明らかになります。
今回は、クリスマスイブに投稿したためか、天の公開がクリスマスプレゼントになってしまったな、と思っていたり。いや、書いているときは全くそんな事は考えていなかったんですが。

では、次回の投稿は…

光樹「お、もう終わりか。早かったな。」

ああ、光樹君。投稿終わったよ。もう出かけるのかな?

光樹「まあそうだな。カラオケに行くから、作者も準備しろよ?」

…え?私も誘ってくれるの?

光樹「今回の投稿までの間に5つ目までのストックを書き上げたからな。早くしろよ?」

あ、ありがとう(´;ω;`)

光樹「それから、次回は大晦日に投稿ってことで。今回のプレゼントってことにしといてくれ。」

おおーっ!休みだ―!セガハードガールズやるぞぉー!
ということで次回は大晦日の夜辺りに投稿したいと思います。別に特別回というわけではありませんが、次回もお楽しみに!




全員「メリークリスマース!!!」

光樹「よし、俺から歌うぞ!曲は、Zipsで!」

何を言うか!ここはもちろん、Billy Billyだろう!

うずめ「二人共喧嘩するなよ。ここは俺がMore soul! コンティニューだろ?」

ネプテューヌ「よーしっ!じゃあ全員で点数高かった人が最下位の人からプレゼントもらえるってことで!」

ネプテューヌ以外『異議なし!!!』

結果は後日…?

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