新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも皆様、お元気でしょうか。
今日は災難な出来事の連続だった、藤和木弘です。はぁ、不幸d…

光樹「とある学生さんの言葉を使うなよ…。」

いや、真面目に今日は疲れたんですよ。まだ課題とかも残ってますし。

光樹「なら投稿終わったら、やれよ。」

そのつもりです。
今回はダークメガミとエクストリィムとの戦闘の一つ前のお話となっています。
では本編へどうぞ!


第33話 絶望を覆す奇跡

 

「なんでだ…なんで、エクストリームガンダムが二機も!?」

 

すると、それを聞いていた人サイズのエクストリームガンダムが発言する。

 

「エクストリームガンダム?少し違うな。私の名はエクス。絶望を見せる機動戦士だ。」

 

「エクス…イクスじゃないのか。」

 

まさか、イクスにあたる人物がいるとは。しかし、これで分かったことがある。おそらく、エクストリームガンダムTYPE-イクス・タキオンフェイズは、こいつが操っているのだ。

と、そこで、落ち着いたマジェコンヌが、こちらに聞いてくる。

 

「いきなり突っ込んでくるとは、流石黒の少年か。だが、お前とそこの小娘たちは、わたしを知っているのか。」

 

なるほど、確かにそれを聞きたがるのは当然だ。なぜ知っているのか、聞きたいはずだ。

それにうずめもネプテューヌ達に聞く。

 

「…知り合いか?」

 

「いやー、知り合いっていうか、因縁の相手にされることが多いっていうか…。」

 

「簡単に言えば、マジェコンヌはネプテューヌシリーズを代表するボスなんだよ。」

 

「けど、またマザコングかぁ。まさかとは思うけど、またラスボスや裏ボスじゃないよね?もう飽きたっていうか。」

 

ネプテューヌは面倒くさそうに語る。

そのネプテューヌの発言には納得する所がある。今までゲームの中で光樹は何度もマジェコンヌと戦っている。何回も戦っていると、飽きてくるのも当然だ。まあ、最近は登場しない時もあるから、別に気にしてはいないが。

それを聞いていたネプギアは、困ったようにして言う。

 

「お姉ちゃん、光樹さん、そんなメタで雑な解説はちょっと…。それに光樹さんは、さっき言っていた限りでは、強く恨んでいるんじゃ…?」

 

「いろいろあったのさ。まさか、この零次元にもマジェコンヌがいたなんて…。でも一番驚いたのは…エクストリームガンダムだな。」

 

「そういえば、あのマントみたいなのを付けてるガンダムにちょっと似てるね。」

 

なぜ、エクストリームガンダムが二体も、それも一体は人のサイズになっているのだろう。そして、エクスと言う名前…イクスを意識しているのだろうか。

そう考えていると、更にエクスが、訂正をする。

 

「それと、あれは正しくはエクストリィムガンダム・タキオンフェイズだ。」

 

「エクストリィム…って言いづらいな。」

 

そんなにこだわるものなのだろうか。確実にあれはエクストリームを元にしているのだろうから、普通にエクストリームガンダムでいいはずだ。

だが追及はしなかった。光樹に代わって、ネプギアが気になっていたことを言う。

 

「で、でも、私たちの世界のマジェコンヌは滅びたはずだし、もう一つの世界では、たぶん改心しているはず…。」

 

「それに、エクストリームガンダムのデータが元の世界から持ち出された描写なんかないぞ。」

 

「…となると、この人たち、私たちや光樹さんの知ってる元の人物とは違うのかも…。」

 

それで気づく。もしかすると、こいつは何らかの方法でエクストリームガンダムがこの世界に来たのではないか。その影響で、人格や名前が変わったのかもしれない。そうでもなければ、同じ外見で、名前が違うなど、ありえなかった。

そんな考えを巡らせていたが、マジェコンヌの発言により元の話に戻る。

 

「そのクリスタルで何かを企んでいたようだが、残念だったな。さぁ、ダークメガミよ、小娘共を皆殺しにしてやりな!」

 

「エクストリィムガンダム、貴様もだ、黒の少年を叩き潰せ。」

 

その言葉と同時に、ダークメガミが光弾を、エクストリィムガンダム・タキオンフェイズが腕部辺りから雷撃球をこちらに向かって飛ばす。

 

「きゃああああ!」

 

「うわああああ!」

 

「ぐうっ…!」

 

「ぬら~!?」

 

その場にいた全員が、攻撃の余波を受けて飛ばされる。ネプテューヌや光樹達は何とか受け身を取る。しかし、非戦闘員のスライヌ達は受け身が取れず、かなり遠くに飛ばされてしまっていた。

その攻撃に、ネプテューヌが怒る。

 

「ちょ、ちょっとたんま!こんなマップ兵器、ルール違反だよ!スポーツマンシップはないのー!?」

 

俺もこんな全体攻撃はごめんだった。こんなの何回も食らっていたら、戦うどころか、逃げることもできない。

だがそんな不満にマジェコンヌは当然聞き入れる気はなかった。むしろ逆に火に油を注ぐように更に高らかに笑わせることになった。

 

「ハーッハッハッハ!まだ減らず口をたたく余裕があるのか。」

 

完全に調子に乗っている。こうもいいようにされると、かなり腹が立ってくる。

しかし、そこでエクスがマジェコンヌに指示を出す。

 

「マジェコンヌ、生ぬるいぞ。本気でやらせろ。相手はこれまで邪魔してきた女神と黒の少年なのだぞ。」

 

「分かっている!ダークパープルよ、遠慮はするな。徹底的にやるのだ!」

 

マジェコンヌが言うと同時に、更にダークメガミとエクストリィムが更に激しくこちらを攻撃してくる。

 

「が、助けてー。」

 

攻撃が着弾する地点にいたぬらりんが助けを求める。しかし、そんなことには気にせず、敵の攻撃はその近くに着弾する。

 

「…くそ!」

 

うずめが悔しそうにしながら、舌打ちをする。

 

「フィールドを展開するだけの力があれば!俺にもっと力があれば、あいつを倒せるのに…ッ!」

 

うずめの言うことは事実だ。フィールドを展開さえできれば、こんなやつらも簡単にとまではいかなくても、倒せるはずなのに、倒せない。なんとも歯痒かった。

と、そこでうずめの口からある考えを耳にする。

 

「せめて、あいつに勝てなくても、ねぷっちたちだけは…!」

 

「うずめ!?何を…。」

 

光樹の制止を無視してうずめは俺を含めた三人に向けて言う。

 

「おい、ねぷっち、ぎあっち、光樹!ぬらりんたちを連れて、逃げろ!」

 

「な、何言ってるのさ、うずめ!?」

 

「あいつの狙いは俺だ。その隙に、ぬらりんたちを連れて、ここから逃げるんだ!」

 

うずめを置いて逃げるなんて出来ない。それに対し、光樹ははっきりと言う。

 

「断る!うずめを見捨てて逃げないって、前も言っただろ?」

 

「元はといえば、これは俺とアイツらの喧嘩だ!光樹たちには関係ないんだ!関係ないことに巻き込んで死なせるわけにはいかねえんだよ!」

 

「死なせたくないのは、こっちも同じだ!それに、俺だってガンダムを使っているんだ。覚悟くらいあるさ!」

 

「わたしだって同じだよ!それに、もう友達なんだから、関係なくなんかないんだから!」

 

「私もお姉ちゃんと光樹さんと同じです!まだ会って数日ですけど、友達を見捨てることなんてできません!」

 

ネプテューヌとネプギアと共に、そう宣言する。守るべき存在があるなら、それを守り切って勝利することこそが、ガンダムを使う者の義務のはずだ。これまでの戦いでも、それを貫いてきた。短く、薄っぺらいものだが、覚悟はあった。

と、それを聞いていたエクスが言葉を発する。

 

「ならば、この絶望…受け止めてみよ!」

 

その言葉と共に、エクストリィム・タキオンフェイズが背中の剣の柄を抜き、大出力ビームソードを出現させ、構える。こちらもそれに応じるように、ANヴァリアブルアームズⅡとビームサーベルやシールド、ANカタナを合体させた特能兵装・ANヴルトガを形成し、飛ぶ。

 

「無茶だ!あんな大きさの敵と切り結ぶなんて…!」

 

海男が叫ぶ。しかし、ここで引けば、確実にネプテューヌ達に被害が出る。こうなったら、奇跡に掛けるしかなかった。

 

「うおおおおおおおお!!」

 

叫びながら敵へと突撃していく。敵のビームソードも振り下ろされる。それを受け止めようと、こちらもANヴルトガ・フルセイバーモードを振るう。このままでは勝てないそう悟った。だが、諦めなかった。

そして、その奇跡を信じる心が、一つの奇跡を生み出すことになる。

突如、機体全身のフレームと思われる部分から、光が発せられる。そして、その状態で敵のビームソードと切り結ぶ。

誰もが光樹が負けると思っていた。しかし、結果は意外なことになった。

しばらくの間切り結んだ後、互いに振り切って弾かれたのだ。

 

「何だと!?無傷で凌いだだと!?」

 

エクスも驚く。実際、俺も負けると思っていて、斬られるのを覚悟していたが、まさか相打ちとは。

おそらく、この機体を覆う光が原因なのだろう。一体、これは何なのだろう。そう考えていた所に、ゼロがその光について解説してくる。

 

『フルノイズドエナジーフレーム共振開始。機体剛性と出力が三割増したことにより、機体性能は一部分で敵とほぼ同等。』

 

ほぼ同等。それを聞いて顔には出さなかったが驚く。まさか本当に奇跡が起こるなんて、思わなかった。だがこれで、攻撃を凌いだ。敵も出方をうかがっているようだ。その隙にうずめ達の元に降りる。

 

「奇跡が…起こった?」

 

「これで分かっただろ?まだ終わってもいないし、始まってもいない。シェアクリスタルが壊されてやけになった顔してんじゃないぞ。」

 

「…なっ!?」

 

うずめが驚いたような顔を見せる。図星だったのだろう。それに続くようにネプテューヌも言う。

 

「そうだよ。そんな顔してるんじゃあ、なおさらおいていけないよ!」

 

「けど、もう俺たちにはこの場をひっくり返す程のシェアクリスタルがないんだぞ!作戦は失敗なんだ!」

 

うずめの言葉は確かだった。こちらには、もうあの大きさのシェアクリスタルは、ない。

だが、それでも光樹は諦めていなかった。そして、その意志と共に光を増したノイズドエナジーフレームの輝きが、更なる奇跡を起こしていた。

ネプテューヌが自信を持って言う。

 

「大丈夫!三人とも、まだ作戦は終わってないよ。シェアクリスタルなんてなくても、大丈夫!」

 

 

 

 

 

 

 

 

お姉ちゃんの発言が、一体どこから来た自信を持っての事なのか、分からなかった。大抵、こう自慢げにしているときは、何か確証があって言うけど、こんな状況で、どこから…。

 

「お姉ちゃん、それってどういう…」

 

こと?といいかけた所で、何かの感覚をつかむ。まるで、体に暖かな力が流れ込むような感じ…これって、まさか…?

 

「…嘘。これ、シェアエネルギー?なんだか、力が溢れる…!」

 

そう、それは、シェアエネルギーでした。体に力が満ちていくように、エネルギーが自身の中に流れ込んでくるのを感じていた。

同じく、シェアエネルギーを感じていたうずめさんは困惑の表情を見せる。

 

「ど、どういうことだ…。」

 

私にも、それは分からなかった。なぜ今こうしてシェアエネルギーが注ぎ込まれているのか。

と、そこでうずめさんが気づいたように顔を上げる。

 

「…!まさか…!?」

 

うずめさんの視線の先には、まだ残っていたスライヌたちがいました。

 

「…もうダメぬら。おしまいぬら。」

 

一匹のスライヌが弱音を吐く。そこにぬらりんさんが励ましの言葉をかける。

 

「あきらめちゃダメぬら。うずめなら、うずめならきっと何とかしてくれるぬら…。」

 

「そうさ。これまでだってなんとかしてくれたじゃない。それに、今日は仲間だって三人いるぬら~。」

 

別のスライヌもそれに続く。

その様子を見て、うずめさんは問うように言う。

 

「お前ら、なのか…。」

 

そう、このシェアエネルギーは、スライヌたちが出しているんだ。人がいないのに、シェアエネルギーは出来ない。だけど、モンスターたちはいる。善意を持ったモンスターたちが私たちに力を与えてくれていた。

 

「…そうか。スライヌ達のうずめに対する思いが…シェアエネルギーになって流れ込んできているのか。ダブルゼータみたいだな。」

 

光樹さんがそう呟く。ダブルゼータが何なのかは知らなかったけど、たぶんガンダムなのかな。今はそういうことにしておく。

 

「たぶん、そーゆーこと!」

 

お姉ちゃんも笑みを浮かべる。

そんな事を言っていたから、気づかなかったけど、マジェコンヌとエクスはその様子に驚いていました。

 

「な、なんだと!?」

 

「黒の少年の「心の光」が…奇跡を起こしたとでもいうのか!?」

 

予想外だってことが見るだけで分かる。私やうずめさんも戸惑っていた。

 

「けど、スライヌたちはモンスターだぞ!?そんなこと今まで…。」

 

「そんなことは今はどうだっていい、重要なことじゃない。まだみんなも戦える…!早く女神化を!」

 

うずめさんの疑問を、光樹さんが切り捨てる。そうだ、今は早く女神化を!お姉ちゃんがこっちに向かって言う。

 

「行くよ、ネプギア!」

 

「うん!」

 

そして、叫ぶ。

 

「括目せよ!」

 

「括目してください!」

 

その言葉と同時に、オリジナルシェアクリスタルを出現させ、光に包まれる。次々とプロセッサユニットを装着していく。装着し終わると、それぞれの武器を出現させ、光を払って相手に向かって言う。

 

「女神の力、見せてあげるわ。」

 

「女神の力、見せてあげます。」

 

 

 

 

遂に女神化出来ました!なんだかすごく久しぶりの女神化のような気がする。その様子を見ていたマジェコンヌもこれは予想外だったようで…。

 

「な、なんだ、貴様達のその姿は!?」

 

と驚愕していました。

そこで、お姉ちゃんと私は名乗る。

 

「女神、パープルハート!ここに見参!」

 

「同じく、パープルシスター、ネプギア!女神候補生だからって、甘く見ないで下さい!」

 

「貴様ら、女神だったのか!?」

 

マジェコンヌが驚く。女神であることに気づいたみたいだった。更にエクスの方も、表情は分からないけど、考え込んでいるみたいだった。

フィールドを作るなら、今しかなかった。うずめさんにそれを伝えようとした。けれど、うずめさんは何かに驚いたように困惑していた。

 

「うずめさん!」

 

「あ、あぁ。シェアがあるなら、やることは一つだ。ぬらりん!お前らの想い、使わせてもらうぜ!!変身ッ!」

 

すぐにうずめさんも光に包まれ、女神化する。

そして、ついに秘策が解き放たれる。

 

「からの…!シェアリングフィールド展開ッ!」

 

腕の盾のパーツが展開される。一回り大きくなったそのパーツからシェアの波動が発生される。その波動の光が、私たちとダークメガミ、それにエクストリィムを飲み込む。

だけど、そうはさせまいと、エクストリィムが攻撃を仕掛けてくる。巨大なビームの剣が、振り下ろされる。

 

「邪魔はさせねえ!」

 

それを邪魔するために、光樹さんがその剣を大型の可変万能型武器で受け止める。

その間に、フィールドは展開されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこは、いくつもの破片が島となって浮かぶ場所でした。それらは、ダークメガミを中心として、移動できるように見えます。

 

「な、なんだ!?いったい、何が起きたんだ!?」

 

マジェコンヌが驚く。いきなりの事だから、当たり前だ。

その反応とは逆に、私は異様に落ち着いています。なぜか、ここにいると、すごく落ち着くんです。

 

「この空間…すごい。力が次々と溢れてくる。」

 

そう、今私の中にシェアの力が入ってきているのが分かる。

と、うずめさんが笑顔で歓喜する。

 

「作戦、大成功!空間に取り込めたよ!」

 

「包み込むって聞いてたけど、まさか空間を丸々一つ作り出すなんて…。これがシェアエネルギーの力だっていうの。」

 

でもやっぱり私も驚いていた。こんなに大きなシェアエネルギーで生成した空間が出来るなんて…。変身したお姉ちゃんも驚いてる。これにはお姉ちゃんも予想してなかったみたい。

 

「シェアエネルギーを媒体にうずめの能力に形成した亜空間さ。」

 

海男さんがそう語る。

なるほど、シェアエネルギーを元にうずめさんの能力で…って、え?うずめさんの能力?確かに海男さんはそう言ったと思う。うずめさんの能力って一体…?

 

「うずめの能力…?」

 

私が考えていたことを、お姉ちゃんも復唱する。

だけど、それは今考えるべきことじゃない。今はあの巨大な敵、ダークメガミを倒さないと…!

ところが、それを操るマジェコンヌは動きが鈍っていた。

 

「しかし、なんだ、この空間は…。何故だ、何故力が入らんのだ…。」

 

その様子はまるでシェアエネルギーに当てられて弱っているようだった。やはりマジェコンヌはシェアの力に弱いみたいでした。

 

「おばちゃんはおとなしくそこで見学しててよねー。これから、うずめたちが、あんたご自慢のデカブツたちをやっつけちゃうんだから!」

 

うずめさんがそう語る。その通りです。この状況なら、大きな敵二体でも楽勝…。

でも、そこで私はそこで重要なことに気づく。

 

(光樹さんは?それに、あの巨大なガンダムとそれを操っている敵は?)

 

そう、光樹さんともう一体の大きなガンダム、それにエクスという機械生命体が居ませんでした。

それに気づいている様子もなく、うずめさんは話を続けた。

 

「さぁ、はじめるよ。最初で最後の、本気の喧嘩を…」

 

「ま、待ってください!うずめさん!」

 

私はそれを遮るように声を出す。いきなり遮られたのでうずめさんも驚いている。

 

「どうしたの、ぎあっち?」

 

戦闘に入る直前で申し訳ないと思ってた。けど、言わないといけないことだった。

そして、私は言う。

 

「光樹さんが…どこにもいないんです!」

 

「え…光樹が?」

 

それを聞いたうずめさんがすぐに辺りを見渡す。お姉ちゃんも同じように視野を広くするように首を振る。

だけど、当然ながら、光樹さんはいない。状況を知ったうずめさんが困惑する。

 

「どうして!?なんで光樹がいないの?」

 

「まさか…あの時に突っ込んでいたから、この空間に入り込めなかったんじゃ…?」

 

お姉ちゃんの言う通りだと思う。光樹さんはフィールドが展開する直前に攻撃してきたエクストリィムの攻撃を防ぐために鍔迫り合いに行ったから、たぶんそのままの状態に違いない。

全体的な考えで言ったら、敵を分断することはいいことだと思う。だけど、光樹さんはここまでの戦いでかなり消耗している。それなのに、一対一だなんて…大きさの問題で無茶すぎる。

 

「そんな…すぐに光樹さんを助けに…」

 

「待ちなさい、ネプギア。今は目の前の敵に集中よ。」

 

私の考えを、お姉ちゃんが制止する。すぐに光樹さんを助けたかった。でも、お姉ちゃんの言う通りだ。今は目の前の敵を倒さなければならない。

 

「そうだよね…。だったら、すぐにこの敵を倒しましょう!」

 

「えぇ、そうね。」

 

「早く倒して、光樹を助けに行かないとね!」

 

お姉ちゃんたちがそう返す。

そして、敵、ダークメガミが吠える。

 

『!!!!!!!!』

 

そうして、私たちのダークメガミとの戦闘が始まりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「っつ…!光が晴れたか…。」

 

光樹はそう呟く。いきなり光が自分の後ろの方から発生し、その光がエクストリィムの装甲で反射したため、思わず目を閉じてしまっていた。その状態で鍔迫り合いを中断し、離れる。

驚きはしたものの、ある程度はその光の原因は予測していた。あの光は間違いなく、うずめが直前に叫んでいた「シェアリングフィールド」によるものだろう。おそらく、今はその空間の中だ。これで敵の攻撃が周りに及ぶ心配はなくなった。これで存分に戦える。そう思って、目を開ける。

だが、そこに映った景色は、予想を裏切ったものだった。

 

「景色が…変わってない?」

 

そう、そこは、先程まで見ていた、ジングウサクラ公園であった。最初は透明な空間だから、景色が変わらないのかと思った。

しかし、後方にいたはずのネプテューヌ達とダークメガミがいないこと、そして、ぬらりんたちスライヌ軍団が残っていたことから、その考えは違っていた。それらが示すことはただ一つ…。

 

 

 

 

光樹は、シェアリングフィールドに入れなかったのだ。

 

 

 

 

これからどうするか、そう考えている所に、エクスの声が響く。

 

「どうやら、シェアリングフィールドに入らなかったようだな。それも、お前がこちらの攻撃を受け止めてくれたおかげ…感謝せざるを得ないな。」

 

「エクス…!」

 

光樹は歯痒そうに声を出す。ここでネプテューヌ達と共に戦えないのは痛い。まだ戦えはするが、それでも勝てるかどうかと言われれば、正直言って一人で勝てるような相手ではないことは分かる。

だが、ここで諦めるわけにはいかない。うずめはこいつに加えて、ダークメガミまで相手にして生き残ったのだ。それを思えば、これくらいはやってのけなければならない。せめてネプテューヌ達があっちを倒すまで、持ちこたえたい。

そう思ったところで、エクスが自慢げに言う。

 

「さぁ、始めよう。絶望の宴を。」

 

その声と共にエクストリィムが機動を開始する。俺も、ANヴルトガを構えて、戦闘態勢に入った。

 

TO BE CONNTINUED

 




いかがだったでしょうか。
次回いよいよ女神たちがダークメガミとの戦闘に突入します。そしてさらっとシェアリングフィールドに入らなかった(入れなかった)光樹君はどうなるのか?

次回は月曜日に投稿したいと思います。次回も御楽しみに!

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