新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも皆様、お元気でしょうか。藤和木弘です。
第30話、更新です。

まずは謝罪を。
前回、前書き、あとがきにて、読者の方を不愉快にさせる発言があり、申し訳ありませんでした。
不愉快というのは、抱き枕の件です。気になって調べてしまった方、注意書きを書かずにすみませんでした。

私もあのときは何かが吹っ切れていたというか、テンションMaxの状態で書いていたんですよね…。
これからはなるべく書かないように、かつ書くときは注意書きを入れたいと思います。

では、本編、どうぞ!


第30話 ダークメガミ・エクストリーム討伐作戦の概要

 

 

「では早速だが、先ほどシェアクリスタルがありそうな場所を見つけたとの連絡を受けたんだ。」

 

「今までの戦いでだいぶ消費したからな、ストックが増えるぶんには願ったりだ。」

 

海男のその報告に、うずめは冷静に答える。シェアクリスタルが見つかったということは、それだけ女神化も出来るということだ。うずめが冷静にしながらも、それに喜んでいるのも分かる。

だがそれだけではないことが、海男の口から語られる。

 

「しかもだ。その場所にはたくさんのシェアクリスタルが眠っていると推測できるらしい。」

 

「…それなら、あの作戦もできるかもしれないな。」

 

「…あの作戦?」

 

その言葉に、光樹が疑問を持つ。「あの作戦」というからには、ダークメガミ達を倒す作戦なのだろう。それに加えて、シェアクリスタルが大量に見つかったかもという報告からそれを言ったことから、シェアクリスタルが多く必要とする作戦なのだろうか。

そのまま海男達は話を進める。

 

「あぁ。鍵となる規格のシェアクリスタルさえ揃えばこちらの準備も整う。」

 

「となれば、ようやくこっちから打って出れるぜ。」

 

海男とうずめは、そう話す。どうやら本当にダークメガミ達を倒すための作戦だったらしい。それも必要な大きさのシェアクリスタルが見つかれば、それを使って倒すことのできる。

と、そこでうずめの話を聞いていたネプテューヌが、その作戦について聞く。

 

「ねぇ、二人が言ってる“あの作戦”ってなんのこと?わたしとネプギア、それに光樹にもわかるように教えてくれると嬉しいな。」

 

「あぁ、そうだったな、わりぃわりぃ。」

 

うずめはすぐに謝罪をする。どうやら先程俺が呟いたことも、二人には届いていなかったらしい。

そして海男はその作戦について、簡単な説明を開始する。

 

「一言で言えば、君たちも見たあのデカブツたちを倒すための作戦さ。」

 

「ねぷっ!?あのデッカイのを倒せるの!?」

 

シンプルな回答だったが、その影響は大きかった。ネプテューヌは驚きを露わにする。ネプギアもかなり驚いている。

もちろん、光樹も驚いていた。まさか、あの大きさのエクストリームを倒す策があるなんて、思ってもいなかったからだ。一体、どんな作戦なんだろうか、気になるところだった。

すると、とある事実をうずめは語った。

 

「なんどもアイツらと戦っていくうちにわかったんだ。あいつらはシェアの力に弱いってな。」

 

「シェアに力に弱い、か。だけど、それなら既にうずめだけでも倒せるんじゃないのか?」

 

なるほど、と思いながら、光樹はその疑問をぶつける。シェアの力に弱いというのは、戦っていけば分かることだ。その推測は正しいだろう。

しかし、それなら何回も戦っていくうちにダメージが積み重なっていき、いつか倒せるのではないだろうか。

すると、それに海男が答えた。

 

「それは無理だよ。どうやらあのデカブツたちはこの世界にいない間にはそのダメージが治っているらしい。それに、やつらはその巨大さ故に、一点にシェアの力をぶつけても効果はあまりない。だから、大量のシェアクリスタルを使った特殊な結界を作って閉じ込めようとしているんだ。」

 

「なるほどな。結界の中に閉じ込めれば、敵はシェアの力を嫌っているから、もしかしたら弱くなるかもってことか。」

 

「その通りだよ。」

 

その説明に、俺も納得した。敵を結界で閉じ込め、敵を弱体化してその中で倒す。実にいい作戦だ。

それを聞いていたネプテューヌも、賞賛の声を出す。

 

「おおっ!なんか凄い作戦!それなら、でっかくてもいちころだね!」

 

「そういうこった。だから、さっそくシェアクリスタルを回収しに…」

 

だが、うずめが言いきる前に、話を遮った者がいた。

 

「ちょっと待ってくれ、みんな。」

 

それは光樹だった。

俺自身も、勢いがある中でそれを邪魔するようなことは言いたくはなかった。しかし、どうしても伝えなければならないと思ったのだ。エクストリームについて。

その制止の言葉に、海男が反応する。

 

「どうしたんだい、光樹。何か問題があるのかい?」

 

「これは俺の世界での、エクストリームについてのことなんだ。話を聞いてほしい。」

 

「それは一体?」

 

海男は首を傾げる。その疑問に対し、光樹はすぐに答える。

 

「エクストリームは、データ上にしか存在しないはずの機体なんだ。もしかしたら、シェアの力を無効化してくるかもしれない。いや、そもそもエクストリームはシェアに本当に弱いのか、聞きたい。」

 

「それは…!なぜ、君はあのロボットを知っているんだい?」

 

「簡単だよ。あれは俺の世界で放送されているアニメのゲームで出ている機体だからだ。」

 

「な、なるほど。つまり、あれは本来この世界には存在しないということだね。」

 

「そうです。だから対応もできるかどうか…。」

 

その言葉で、周りの空気が重くなる。せっかく倒せるかもという明るい雰囲気になったのに、それを下げてしまったのだから。

しかし、勝てると思って油断して、誰かが死ぬなんてものを見せられたくなかった。だからこそ、光樹は注意喚起としてそう言ったのだ。

しかし、それをうずめは受け止めつつも、返す。

 

「でも、倒せるかもしれないんだ。試してみる価値はあるだろ?」

 

「うずめ……。そうだな。マイナスに考えていても、何も始まらないよな。」

 

うずめの言葉に、光樹も考えを改める。そうだ、下を向いてはいけないのだ。

そう考えると、光樹は声を響き渡らせる。

 

「じゃあ、改めて行くか!シェアクリスタルの集まる場所に!」

 

四人と一匹は、すぐに支度を整えて、拠点を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

オレとうずめたち四人は、シェアクリスタルが発見されたと報告の受けた、「ジングウサクラ公園」へやってきていた。

さっそく、うずめが辺りを見回して感想を言う。

 

「へぇ、ここにシェアクリスタルがあるのか。」

 

「この国にも、まだこんなに綺麗な所が残ってたんですね。」

 

ぎあっちも、それに続いて述べる。

確かに、ここはこの世界の中でもまだ無事な方であると海男も感じていた。それだけ、まだ作戦が成功する希望があるというものだ。

だが、そんなぎあっちに、事実を告げる。

 

「シェアクリスタルがある場所だけ、だけどね。」

 

「それは一体…?」

 

その事実に、光樹が聞き返す。無理もない。なぜこの世界で、これほどの自然が残っているのか、その原理を知らないのだから。

ねぷっちやぎあっちもよく分かっていないようなので、オレは説明を始める。

 

「この国…いや、この世界の土地はもうほとんど死んでいるのさ。」

 

「土地が……死んでいる?」

 

光樹は首を傾げる。その疑問を解決させるため、オレは更に話を続ける。

 

「土地が失われるということは女神が国を守護する力が殆ど無い証拠なのだと、オレは考えている。そもそも、ゲイムギョウ界の国というのは、守護女神ありきで存在しているのだが…。」

 

「それは、わたしたちの国も同じだね。わたしがいないと、プラネテューヌは始まらないもんね!」

 

ねぷっちがそれに同調して発言する。やはりねぷっちも、女神である以上、それは理解しているようだ。オレも理解してくれていることに安心しながら、次の話に移る。

 

「しかし、文献に残っていた情報によると、その女神のちからの源は人々の信仰心だったという。人間のいないこの世界では、もはや女神は本来の力は発揮できないだろう。」

 

「本来の力か。確かにネプテューヌ達も、女神化出来なくなっているしな。よく分かる。」

 

光樹の発言は、的を射ていた。ねぷっちたちが本当に女神かは、まだ海男自身も決めきれていなかったが、本当に女神なら、シェアのないこの世界で女神化は出来ないだろう。

 

「そして、各地に眠っているシェアクリスタルは、過去に存在していた人々の信仰心の結晶なのかもしれない。」

 

そうオレは結論を述べる。これまでの経験から、、それが一番可能性のある考えであった。

すると、それに同調するように、ぎあっちが補足をする。

 

「女神と国民は、互いに持ちつ持たれつの関係で国を作っているんですよね。前に冒険した、別の次元のゲイムギョウ界でもそうでした。」

 

「ネプギア、それって神次元…って分からないか。プルルートの世界の話でいいんだよな。」

 

「はい。光樹さんも、その時のお話知っているんですか?」

 

「あぁ、というより、俺はその話のシリーズからネプテューヌのゲームをプレイしているから、印象に残っているんだよ。プルルート怖い。」

 

光樹の発言に、ぎあっちが苦笑いをする。

光樹の言った「プルルート」が誰なのかは知らないが、今は気にしないことにする。

すると、先程の話を聞いていたねぷっちがこちらに聞いてくる。

 

「じゃあ、ゲイムギョウ界って場所は、どこも一緒なんだね。わたし的には、分かりやすくていいかも。」

 

「なら、説明がしやすくて助かるよ。」

 

ねぷっちの認識は正しい。ゲイムギョウ界というのは、世界の型の一つという認識で合っている。ぎあっちの言った別次元のゲイムギョウ界も、そのうちの一つだろう。

だが、そこで、不確定要素とも言える点が出来てしまっていた。それは光樹という存在だ。彼はオレたちの住むゲイムギョウ界の世界が舞台のゲームがある世界の出身であるそうだ。すると、この世界はゲームの世界…もし光樹がこの世界で何らかの、これから先の世界で起こる歴史を改変してしまう可能性もある。そうなれば、世界が維持できるかどうかが問題だ。

ところが、海男はもう一つの見解も考えていた。それは、光樹も、オレたちと同じ「ゲームの世界の住人」ということだ。それなら、元々このお話で光樹がゲイムギョウ界に来る筋書だったということで上手くまとまる。

しかし、そんな偶然は流石に無いだろう。海男はその考えを捨てることとなる。

 

「最近の調査でわかったんだが、この世界にはこの国しか存在しない。山や海の向こうには文字通り何もないんだ。」

 

「…やっぱり、そうなのか。」

 

「うずめ…。それに、この大陸以外のものが何もないって…。」

 

「うそー!?それじゃあ、冗談抜きにリアル世紀末状態!?」

 

それに衝撃を受けた光樹とねぷっちが驚愕する。信じられないのはわかる。しかし、オレが調べたところ、それは確かだったのだ。ねぷっちの言うリアル世紀末状態というのも、あながち間違ってはいない。それだけ、この世界は崩壊寸前の世界なのだ。

 

「世紀末という言葉が可愛く聞こえる程だけどね。…話を戻すよ。しかし、女神であるうずめがいるにもかかわらず、緩やかにだがこの国も大地諸共滅びようとしている。それは、何故かわかるかい?」

 

「…いえ。」

 

ぎあっちはそう返答した。そこまでは誰もわからないだろうから、その理由を説明しようとした。

しかし、それに一番近い答えが響いた。

 

「もしかして、うずめがこの世界の女神として認識されてない、ってことか?」

 

それは光樹の言葉だった。

それにはあっけにとられた。光樹は別世界からやってきた三人の中でも、直感が鋭い方だと感じていたが、ここまで言えるとは、思っていなかった。

オレは慌てて言葉を返した。

 

「あ、ああ。正確には、シェアクリスタルに依存しているうずめでは、世界に女神として認められていないのではないかと予測しているんだ。」

 

「そんな…!?」

 

「………っ。」

 

うずめがその言葉に反応する。自分が女神として認められていないなどと言われれば、気にもするだろう。オレもうずめの事を思えば、言いたくはなかったが、事実を述べるため、ここは仕方がなかった。

そして、オレは更に言う。

 

「女神のいないこの世界は、既にゲイムギョウ界ではないのかもしれない。そんな世界最後の国であるこの国が滅びると、この世界はどうなると思う。」

 

「そりゃあ…。」

 

「…なくなっちゃいます、よね。」

 

光樹とネプギアが少し考えたあと、呟いた。そう、そこに存在するもの全てがなくなれば、世界は消滅する。実に単純な答えだった。

 

「そんな元ゲイムギョウ界にあえて名前をつけるのであれば、零次元、だろうか。」

 

「零次元……崩壊寸前の世界、零次元、か。」

 

光樹が復唱する。崩壊寸前の世界というのは、間違いないだろう。

光樹やねぷっち、ぎあっちの三人が難しそうな(ねぷっちは少し明るそうだが)顔をしていると、うずめがその空気を変えるように宣言する。

 

「だけど、俺は絶対諦めねぇ。世界に認められてなかろうが、現にあいつらは俺を女神として慕ってくれてるんだ。最後まであがくさ。」

 

うずめの強い意志から放たれたその言葉に、海男は安心感を持つ。いつまでも引きずっていられないからこそ、そう発言したのだろう。

オレもそんな彼女に答えるべく話を元の話題に戻す。

 

「話を戻すが、この場所が自然豊かな理由、それは、この森全体がシェアクリスタルの影響を受けていて、まだ死んでいないからさ。」

 

「…つまり、この世界だと、シェアクリスタルが眠っている場所=自然の豊かな場所ってことか?」

 

「その通り。で、付け加えるならここはでかい森だろ?つまり、それだけ強い力を持ったシェアクリスタルがあるってことさ。」

 

光樹の質問にうずめが付け加えて答える。ねぷっちらもうなずいていることから、話は理解してもらえているようだ。

そこで、ねぷっちが心配そうにあることを聞いてくる。

 

「じゃあ、ここのシェアクリスタルを持って行ったら、この森枯れちゃうの?」

 

ねぷっちの心配はもっともだ。当然、シェアクリスタルが無くなってしまえば、森は枯れてしまう。そこでオレは、心配がないことを告げる。

 

「そうなるね。けど、こういう場所は貴重だからね、全部は持っていかないようにしている。」

 

「よかったぁ。それなら、今度お花見にこれるね。」

 

予想外の言葉だった。海男自身も、ねぷっちの感性は違うとは思っていたが、そこまで能天気なことを考えていたとは。これには海男もあっけにとられた。

普段から面倒を見ていると思われるぎあっちもこれには…。

 

「お、お姉ちゃん…。海男さんが重い話してたのに、そんなこと考えてたんだ。」

 

と言う。

だがねぷっちは気にせず、ネプギアに返答する。

 

「わかってないなー、ネプギアは。こういう状況だからこそ、お花見みたいな日常的な娯楽が大事なんだよ。」

 

それを聞いていたうずめが、真剣に考えていた表情を崩して、笑みをこぼす。

 

「…そうだな。デカブツたちを片づけたら、祝勝会も兼ねて花見に来るのも悪くないな。」

 

意外だった。まさかうずめがそんな風に娯楽の方を考えるとは、思っていなかった。

別に悪いことではない。だが、今まで避難している者たちについて真剣に考えるようになっていたうずめが、心に余裕を持てるようになっていたことに、不思議と嬉しさがこみ上げる。

 

「じゃあ、その時はまたひよこ虫とか他の仲間も連れてきてみんなでパーッとやろうよ!」

 

「あ、それいいかも。じゃあ私、今日みたいにたくさんプリン作りますね。」

 

「なら、俺も作るの手伝うぜ。もっといろんな味を食べてみたいしな。」

 

「その時は俺も手伝おうかな。この前は二人に任せっきりだったし、久々に何か作りたいな。」

 

四人は楽しそうに談笑する。その様子を見ていた海男は思う。

 

(…うずめのあんな楽しそうな表情を見るのは、何時ぶりだろうか。)

 

思えば、最後に海男が、うずめの楽しそうな顔を見たのはいつだっただろうか。性格もすっかり変わってから、うずめは自身を閉じ込めていた。強い自分でなければ、誰も守れないと思い、口調も変わり、女の子らしさが薄くなっていった。

しかし、今のうずめは、かつてのうずめのような、明るい表情を見せている。そうさせてくれたのは、ねぷっちたちが影響しているのは間違いない。そうさせてくれたねぷっちたちには、頭が上がらない。

 

(できることなら、彼女にはずっとあの笑顔でいてもらいたいものだ。)

 

そう考えながら、オレたちは、ジングウサクラ公園の奥へと向かっていった。

 

TO BE CONNTINUED

 




いかがだったでしょうか。
遂にダークメガミとエクストリィム討伐のために行動開始!さて、ダークメガミ達を、ネプテューヌ達は倒すことが出来るのでしょうか?
…まぁ、原作知っている人なら、分かっていますよね(笑)。今のところ、ほぼ展開パクリです。申し訳ない。

さて、次回の投稿は金曜日にしたいと思います。
次回もお楽しみに!


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