新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも皆様、お元気でしょうか。
文化祭にてオレンジハートの絵を漫画アニメ部にリクエストして描いてもらい、可愛くてテンションMAXな、藤和木弘です。

第18話、投稿です。
ここで、注意事項です。
今回のお話では、主人公がイチャイチャするシーンがあります。それらが苦手な方は、注意してください。
…まぁ、そんな方は少ないと思われますが、一応書いておきます。

では本編どうぞ。


第18話 中ボスとオレンジの女神とうっかり

 

 

「もう、誰って失礼だなぁ。うずめだよ、う・ず・め。一緒に頑張ろうね、三人共。」

 

うずめはネプテューヌ達の言葉を気にせず、言葉を返すと、そのまま戦闘態勢に入る。その言葉を聞いたネプテューヌ達も、同じように戦闘態勢を整える。

が、そんな声も光樹には届いていなかった。自身に助けを求めた女神が、目の前に現れたことに衝撃を受け過ぎたのだ。

と、そこに変身したうずめが声を飛ばす。

 

「!!光樹、何やってるの!?敵来てるよ!!」

 

「えっ…!!しまっ…がっ!?」

 

ようやくその声に気づいた時には遅かった。光樹は敵の犬型モンスターの攻撃を受け、ビルに叩き付けられる。攻撃を受ける前に咄嗟にANビームライフルⅤ・ロングライフルモードを盾代わりにして攻撃を防ぐ。更にゼロが、ウイングスラスターからANフィールドを展開してクッション代わりに発生させたことで、叩き付けのダメージもゼロにする。だが攻撃を直接受けたANビームライフルⅤは敵の強力な爪によって引き裂かれ、爆発する。

そこで心配して声をかけてきたのはネプギアであった。

 

「光樹さん、大丈夫ですか!?ボーっとしていたみたいですが…。」

 

「わ、悪い、ネプギア。反応が遅れた。」

 

すぐに返答すると、光樹は戦闘態勢に入った。不意打ちとはいえ、こちらに攻撃を当ててくるとは…。あのモンスター、侮れない。ゲームで言う中ボスであるのは伊達ではない。

しかしやられるだけとはいかない。こちらも返しに、ANビームライフルⅤを失ったことで常時使用可能になったANヴェスバーレールガンⅣをヴェスバーモードで放つ。

一直線に放たれたビームではあったが、相手に刺さることはなく、避けられる。代わりにこちらに炎のブレスを放ってくる。

ネプテューヌらは回避する。しかし光樹は先程の攻撃で体の方にダメージが入ったせいか、回避が遅れる。すぐにゼロが機体のANフィールドを張り、加えて自動操作でシールドを構える二段防御で敵の攻撃を凌ぐ。

その攻防の間に、ネプテューヌが敵の背後に回り込む。

 

「光樹、ナイス!はぁぁーーー!」

 

ネプテューヌの武器の一撃が敵の後頭部にクリーンヒットする。敵は態勢を崩した。

 

 

 

 

かに見えた。しかし、敵はそのダメージを気にせず、代わりに尻尾による攻撃でネプテューヌに攻撃してくる。

ネプテューヌは防御態勢を取る。何とか攻撃を耐えきり、着地する。やはりこいつはかなりの実力を持っていることを知らされる。

だがそれでも負ける可能性は低い。こちらは4人、対して相手は1体。数では有利だ。そう切り替えると、光樹は背部のANランチャーキャノンⅡをランチャーモード、キャノンモードの同時発射で弾幕を張っていく。

敵はその巨体故、避けるのは厳しかった。防御態勢を取るがブラッドゼロの砲撃に徐々に体力を減らしていく。そこにネプテューヌたちが光樹の砲撃に当たらないようにしながら、追撃を加えていく。

このまま行ける、と思っていたが、ここで突然ANランチャーキャノンⅡからのビームが途切れる。

なぜ?と思った。するとゼロが告げる。

 

『ANランチャーキャノンⅡ、オーバーヒート。冷却後、再使用まで10分。』

 

「くそっ、オーバーヒート早すぎじゃ…」

 

そんな感じにツッコむと、ゼロが返す。

 

『あなたの武器の使い方がひどすぎる。本来その武器は1モードだけで使用するもの。反対側の砲口は熱を排出する役目を持っているので。』

 

「……悪かった。」

 

思い切り批判される。正直言ってそう言われるのはきつかった。

だがすぐに考えを変えていく。他の武装を使えばいいだけである。光樹はANZEROユニット・ZEROキャノンモード、ANアームドアーマーZR、ANヴェスバーレールガンⅣ、ANハイカノンⅣ、更にANロストカノンⅡ・ライフルモードを構える。

しかし、敵はそれを逃さなかった。その隙にネプギアの方に向かって飛び上がる。そして、その巨大な爪を振るおうとする。

当然、光樹はネプギアにけがをさせないよう、構えた武器の攻撃で落とそうと、射撃を開始する。だがその攻撃も物ともせず、敵はネプギアに迫る。だが近づけば近づくほど、こちらはネプギアに当てたくないということで、射撃がしづらい。

光樹の攻撃も空しく、敵はネプギアに攻撃を仕掛けた。ネプギアは後ろに回避行動を取るが、敵はそのまま突撃して追い込んでいく。とうとう、ネプギアはビルを背に追いつめられてしまう。

 

「うっ…もう後に引けない…!?」

 

焦るネプギアに、敵は容赦しない。飛び掛かろうとする。

だが間に割って入った人物がいた。うずめだ。うずめはすぐに敵の顔のど真ん中を殴って吹っ飛ばす。

 

「大丈夫?ぎあっち。」

 

「ありがとうございます、うずめさん!」

 

ネプギアの危機は一旦去る。しかし、今度はうずめごと襲おうと飛び上がる態勢を取る。

そうはさせまいと、ネプテューヌが邪魔に入る。

 

「いっくよー!クロスコンビネーション!!」

 

刀による連撃で足にダメージを蓄積させ、飛び上がれないのを狙っての行動だったが、それに構わず、敵はネプギアたちに襲い掛かる。

だが二人は既に先程の地点にはいなかった。ネプテューヌがスキル「クロスコンビネーション」で足止めしている間に、二手に分かれて回避したのだ。二人が居た場所に、思い切り激突する。

 

「あはは!うずめはこっちだよー!」

 

うずめが敵に対して挑発する。その挑発を受けて怒りが頂点に達したのか、敵は今までよりも大きく吠える。

 

「ガルルルルルッ!!」

 

そして、攻撃対象をうずめに定めて、爪と牙を交えた連続攻撃の嵐を浴びせる。だがうずめはそれらを腕のシールドも合わせてそれらの攻撃をいなしていく。中には拳を敵の前足裏に爪が振るわれる前に殴ったり、敵の口が開く前に顎下から一撃を浴びせて牙の攻撃を防ぐなど、かなり危ない防御法もある。

それでも回避を続けていく。だが、うずめはビルの壁際に追いつめられる。

 

「ガルルルル…!」

 

敵モンスターがしてやったりな声を出す。更にうずめに考える暇を与えないように切り裂き攻撃を連発する。

何回目かの攻防で、うずめが体勢を崩す。そこを好機と見た敵は突撃を行う。うずめに直撃する…。

 

「残念、よっと。」

 

直前に上に飛び上がり回避する。そのまま直進した敵はビルに突っ込む。その様子を見て、地面に足を着けたうずめはこちらにピースをする。

 

「いえーい、うまく誘えた!!」

 

だが、それが間違いであった。突如周りが揺れる。慌てて周りを見る。すると、先程敵の突っ込んだビルにヒビが入っていく。それはすぐに両端まで伝わり、そして――――。

 

 

 

 

ビルはこちらに向かって倒れてくる。

 

 

 

 

「上から来るよ!気を付けて!」

 

ネプテューヌの言葉が響く。すぐにネプテューヌとネプギア、光樹が倒壊の範囲外に出る。最後にうずめが出る。はずだった。

突然、うずめの体勢が変に崩れ、こけてしまう。

 

「ほにゃっ!?足に何か引っかかった?」

 

すぐに足元を見ると、そこには上方向にひしゃげた道路の一部であった。ちょうど見えないかつ、滑空して当たるくらいの高さまで剥がれていた。

それに気を取られ、うずめが気がついた時には、ビルが倒れ始めるところだった。

 

「あっ…。」

 

「っ!!うずめ!!手を上げろ!!」

 

「光樹!?何を…。」

 

ヤバイと思った光樹は、すぐにうずめに指示を飛ばした。うずめがその指示に従い、手を上げると同時に、光樹はブラッドゼロの膝の部分から、あるものを飛ばす。それがうずめの腰に巻き付けられる。

それは、ANスラッシュハーケンアンカーⅡだった。先に取り付けられたハーケンがうずめに当たらないかとヒヤヒヤしたが、そんな心配は杞憂に終わる。

巻き付きが終わると、また指示を出す。

 

「よし、すぐにこっちに全速力で飛んで!!」

 

「う、うん。」

 

すぐにうずめがウイングパーツ、腰と足のブースターを出力全開にしてこちらに飛ぶ。そして光樹はゼロに命令する。

 

「ゼロ、アンカー巻き取り!引きすぎるなよ?」

 

『了解、高速巻取り、開始。』

 

すぐにアンカーの巻取りが行われる。アンカーの巻取り速度がうずめの速度を追い越すと、更にうずめを引っ張っていく。

そして何とかうずめをキャッチする。その1、2秒後、ビルが地面に完全に横倒しになった。もしこちらがアンカーで引っ張るという考えがなければ、うずめは今頃ビルの下敷きだったかもしれない。

光樹はすぐに、うずめに無事であるかを聞く。

 

「うずめ、大丈夫か?」

 

「ありがとー!助かったよ。感謝感謝ー。」

 

うずめは笑顔で答える。表情的にも余裕が見られる。本当に大丈夫なようだ。

と、そこでうずめは下を向く。そして、若干顔を赤らめる。

 

「あ…。」

 

「ん?」

 

光樹も下を向くと、その赤らめる原因を知る。今、光樹はうずめと向かい合って抱きしめている。そうなった理由はもちろん、先程アンカーで急速でうずめをこちらに引き寄せ、回収したからだ。

…何が言いたいのかと言うと、うずめの体が自身の体と密着していたのだった。そして自分のことを考慮した瞬間、深い意味を理解する。

 

「あ、…ごめん…!!」

 

あまりの事態だったことと、よく頭が回らなかったとはいえ、これはやばいことをした。もしこんな光景を友人にでも見られれば、ニヤリとして、煽ってくるに違いない。すぐに離れようとする。

が、急に前に引っ張られるような感覚が発生し、前のめりになる。危うく、頭と頭が激突しそうになる。

 

「ふにゃ!?お腹が苦しいよ。」

 

うずめがそう答える。そこでようやく重要なことを思い出す。

 

(あっ、アンカー巻いたままだ!!)

 

なぜそんな重要なことを忘れていたのだろうか。おそらくうずめが無事だったことに安堵したため、それでいろいろ抜けてしまったに違いない。

そうとなれば、すぐに外さないといけない。光樹はアンカー先端部に近いアンカーの部分を持ち、外そうとする。しかし、

 

「あれ、外れない?…絡まってるのか。」

 

いつまでも時間があるわけではない。すぐにあの大型犬のモンスターが来るかもしれないのだ。だがそう考えるほど焦りが増し、アンカーを解くのが難しくなってくる。更にアンカーを引っ張ると、うずめが思わず声を上げる。その声のせいで集中力が途切れる。

そこで光樹はあることをゼロに提案する。

 

「ゼロ、アンカー切断機能はあるか?」

 

『切断は可能。むしろこの状況では一刻も早く、動けるようにするべき。』

 

ゼロは答えるとすぐにアンカーを根元部分から切断する。うずめと離れることに成功した。

離れるとすぐにうずめは体に巻き付いたアンカーを外そうとする。その間、光樹は警戒に徹する。

と、そこでビルの向こう側から、声が聞こえてくる。

 

「光樹さん、うずめさん、大丈夫ですか!?」

 

声の主はネプギアだ。その声にすぐ言葉を返す。

 

「こっちは大丈夫だ。そっちはどうだ?」

 

「大丈夫です!でも、こっちから直接そっちに合流するのは難しそうです…。」

 

その返しに、光樹は考え込む。ネプギアたちと合流した方がもちろんいい。しかし、今飛ぼうとした時にモンスターが襲ってでも来れば、大きな隙を見せることになる。

そこで考えたのが、ブラッドゼロの攻撃でこのビルに穴を開けるというものだ。武器の一つ一つの威力は低いだろうが、一斉攻撃…フルバーストなら壊せるかもしれないと思ったのだ。

そしてネプギアたちにその事を伝える。

 

「二人共、離れていてくれ。俺の機体の攻撃で穴を開ける。」

 

「了解―!ど真ん中ぶち抜け!!」

 

そんな言葉を受けながら、光樹はオーバーヒートしているANランチャーキャノンⅡ以外の全射撃兵装を展開する。

だが放とうとする前に、行動を遮られる。突然、倒れてきたビルの根元部分から何かが飛び出してくる。

 

「光樹!危ない!!」

 

アンカーを外したうずめの声で気づいた光樹はすぐに回避、襲ってきた敵に対して、展開していたANドラグーンⅤを放つ。敵は防御態勢で、ビームを耐える。見るとそれは、先程ビルに突っ込んだ犬型モンスターだった。どうやら、まだ戦えるようだ。しかし、その足取りはよろよろとしていた。

ここで決めるしかないと判断した光樹は、両手にビームサーベルを構える。加えて、ビルの向こう側にいるネプテューヌとネプギアに向かって叫ぶ。

 

「ネプテューヌ、ネプギア!手が離せなくなったから、そっちで何とかこっちに来てくれ!」

 

「さっきと言ってること違うけど、なんかあった?」

 

「もしかして…さっきの敵が来たんですか。」

 

ネプギアは頭の回転が早くていい。言葉を返す。

 

「ああ、うずめと二人で相手をするから…。」

 

「わたしたちはそっちに行ける道が無いか探せってことだね!任せてよ、すぐに助けに行くから。」

 

ネプテューヌが意味を理解し、答えた。流石はネプテューヌと言ったところか。その言葉を聞いたのち、光樹はうずめと、あの犬型モンスター「メガスレイモン(ゼロが自動的に個体名称を決定した)」と戦うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よーし!じゃあ早く光樹たちに合流しないと。行こう、ネプギア。」

 

ネプテューヌはネプギアに声をかける。しかし、その言葉を受けたネプギアは、何かを考えている様子だった。

そこでネプテューヌは何を考えているのか聞く。

 

「どうしたの、ネプギア。何か考えてるみたいだけど…?」

 

その言葉にびっくりしたネプギアは慌てて返事をする。

 

「え…!?う、ううん。何でもないよ?」

 

そうネプギアは言うけれど、明らかに挙動がおかしいのは明白だ。わたしは更に聞く。

 

「…本当に?」

 

「ほ、本当だよ!それより光樹さんとうずめさんに合流しないと。」

 

だけど、ネプギアにそう言われたので、それ以上は聞かないことにした。ネプギアの言う通り、早く合流しないと、二人ともやられちゃうかもしれない。

そして、ネプテューヌとネプギアは横道へと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

私はお姉ちゃんに付いて行きながら、光樹さんの事について考えていた。光樹さんの事が気になるのではなく、先程攻撃を受けていた時の様子に違和感を感じていたのだ。

今までの戦闘の様子から、光樹さんが戦闘直後から攻撃をもらう等、考えられない。特に、うずめさんが女神化した直後から、光樹さんがやけにうずめさんを気にしているのを、何回か見ている。まるで、大切な存在であるかのように。

だけど、そんなことを気にしてばかりいるわけにもいかない。その二人がやられてしまっては、意味がない。

その考えを片隅に閉まって、ネプギアたちは二人の元に急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

やがてネプギアは、光樹の理由について、知るのだが、それはまた別の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、この物語の最後で、衝撃の結末を迎えることを、まだ誰も知らない……。

 

TO BE CONNTINUED

 




いかがだったでしょうか。
イチャイチャと言っても、そんなイチャイチャではなかったと自分では思っていますが、もし何かあれば、意見をどうぞよろしくお願いします。

で、冒頭に申し上げた、オレンジハートの絵なんですが…自分の心にクリティカルヒットしました(^^♪。
白黒な上、あまり時間が割けなかったらしく、体の方は詳しくは描けてはいないのですが、顔の部分がもう可愛いんですよ!
髪のふわふわさとか、目の部分のしっかりとした感じがいいと自分では思っていたりします。
もしかすると、Twitterのカバーに使うかもしれません。その時はこちらでもそのことを伝えようと思うので、見たい人はその時にどうぞ!

では、次の投稿はシルバーウィークの最初の土曜日に更新します。
次もお楽しみに!

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