新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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皆様、お読みいただき、ありがとうございます。藤和木弘です。

第15話、投稿です。
今回でようやくこの小説のヒロイン、天王星うずめの登場です!
ですが、今回のお話ではうずめのセリフ少ないかな?と思ってたりします。
次回以降から、なるべくうずめのオリジナルセリフ多めに入れていきたいと思います。

では本編どうぞ。


第15話 赤髪の少女との出会い

 

 

あのあと、光樹達は街の中を必死に散策していた。どこかに人がいるかもしれないという考えを持ってだ。しかし、それでも人は見つからない。先程と違う点としては何体ものモンスターがいることだ。少しだが知っているモンスターも見受けられたが、街には知らないモンスターが多く存在した。先の戦闘で戦った「悪魔型」と仮称したモンスター、それに亀形のモンスターを現在は見つけていた。

そんな中、あるものを見つける。それは地面に倒れたビルだ。ネプテューヌがそれに近づいていく。

 

「なんか傾いてるビル発見!ネプギア、光樹、あのビルに登ってみようよ。」

 

「なるほど、上からなら状況がよく分かるかもしれないってことか。」

 

「そーゆーこと!」

 

ネプテューヌはすぐに走り出す。その後をネプギアと光樹が追う。

 

「あっ!待って、お姉ちゃん!」

 

「まったく…こういう時だけは動くの早いんだよな。」

 

そう言いながら、光樹はブラッドゼロのスラスターを吹かせ、先に行く。

 

「あっ!光樹ズルーい!」

 

「先に行ってるよ!」

 

ネプテューヌの言葉を受け流しつつ、すぐに光樹はそのビルの一番高い所に到着する。

が、そこには衝撃的な光景が広がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なん…だと…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

先程よりもひどい惨状だった。ビルはいくつも倒壊し、街は完全に壊滅状態だった。相変わらずモンスターはうようよしており、人が住んでいた形跡はあるが、そこに今も人がいるとは考えづらかった。

そして、更に目を疑うものが存在していた。

建物の一つに、知っている物があったからだ。ひときわ高いその建物は、ネプテューヌたちといた、プラネタワーにそっくりだった。慌ててここまでの町全体をスキャニングすると、それはプラネタワーである可能性が低いということだったので安心する。どうやらネプテューヌが言っていたプラネテューヌの世紀末ではないようだ。

と、そこにネプテューヌたちが追い付いてくる。

 

「まったく…早すぎだよー!少しくらい待っても…。」

 

「はあ…やっと追いついた……って、光樹さん?」

 

二人の内、まずネプテューヌが、そのすぐ後にネプギアがその光景を見る。

 

「そんな……。」

 

ネプギアが言葉を失う。当然の反応だろう。そしてネプテューヌはそのことに対し、叫ぶ。

 

「な、な、な………なんじゃこりゃあああああああああ!」

 

相当ショックだったようだ。まるでギャグマンガでの驚きようだ。

と、ネプギアが更に言う。

 

「そんな……いったい、どこなの…ここ。」

 

ネプギアが唖然とする。その声の後を、乾いた風が通っていく。光樹もこれからどうしよう、と考え込んでいる。

そんな中、ネプテューヌは遠くの方までよく見ていた。

 

「んー…。」

 

その時だった。ネプテューヌが叫ぶ。

 

「あっ!ネプギア、光樹、あそこ見て!誰かいるよ!」

 

「な、なんだって!?」

 

光樹は慌ててネプテューヌが示した場所をメインカメラに映し、拡大する。

すると、確かにその人物が映っていた。

 

「本当だ…。女の子、か?」

 

その少女は赤髪に白い服、そしてスカートを身に着けていた。遠目からだが、かなりきれいな部類に入るのではないだろうか。だがそんな様子を黙って見ている場合ではなかった。

 

「光樹さん!あの人、すごい数のモンスターに囲まれています!」

 

「ああ、まずいな…とにかく、すぐに助けに行こう!」

 

「分かった!遂にわたしたちと話せそうな地元民だよ。話を聞くためにも、助けよう、ネプギア、光樹!」

 

「うん、助けなきゃ!」

 

「ああ!」

 

そう言って三人はビルから飛び降り、すぐにその少女の居た場所へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でやあっ!」

 

少女の叫びと共に放たれた拳が、機械のモンスターに打ちこまれる。

 

「ゴォ…ッ!?」

 

先程まで何度も攻撃を受けたため、モンスターは疲れ果て、倒れる。そして消滅する。

だがその様子を眺めている暇は無く、次のモンスターに目をやる。

 

「ちっ、まだ湧いてきやがる…。」

 

少女はそう吐き捨てる。先程から、もう何体もの同じモンスターを倒していたが、その数は一向に減らない。だが、ここを抜けられては、自分の守る者たちに被害が及ぶ。そうさせないために、彼女は今戦っているのだ。

その時だった。彼女の腕に付けている端末が鳴り響く。それは、自分と共にこの世界をこのようにした元凶と戦う者からの連絡だった。すぐにその連絡に出る。

 

『約半数の非難が完了した。お前もそろそろ戻ってくるんだ。』

 

その声を聞き、言葉を返す。

 

「何言ってんだ!全員避難したわけじゃねえんだろ!それに、こいつらを放っておいたら、そっちに行っちまうかもしれねえ!まだ帰れねえ…よ!」

 

同時に、目の前にいたモンスターを殴りつける。

 

「ゴォ…ッ!?」

 

モンスターは大きく仰け反る。そこで追撃と言わんばかりに、手に持っていたメガホンから衝撃波を飛ばす。衝撃波はモンスターに直撃し、消滅させる。

と、さらにモンスターが接近してくる。だがそれも彼女はメガホンの衝撃波で吹っ飛ばす。

その様子を聞いていた連絡主は。

 

『やれやれ…。くれぐれも無茶はするなよ。』

 

「わーってるよ。」

 

しょうがないという感じで気遣いの言葉を送る。そして少女は言葉を返すと、通信を切る。

そこで少女は独り言を呟く。

 

「…戦えるのは、俺しかいねーんだ。」

 

そう、この世界で戦えるのは自分だけだった。他の自分を慕ってくれている者たちを守れるのは、自分だけなのだ。

そう思いつつ、再びモンスターとの戦闘が始まる。

と、その時だった。

 

「とりゃー!!」

 

「ゴォ…ッ!?」

 

左側に居たモンスターの内1体が、攻撃を受けたのか大きく前のめりになる。

 

「………ん?」

 

一瞬なぜだ、と思う。その方向を見ると、そこにその攻撃をした者が見えた。

その者たちはこちらに声をかけてくる。

 

「第一街人発見!おーい!」

 

「人間…!?それにあれは人型の機械モンスター!?」

 

少女は唖然としていた。なぜならこの世界の人間は…。

そう思いつつ、少女は戦闘態勢を取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし…無事だったみたいだな。しっかしよくここまで持ったな…。」

 

光樹はANアームドアーマーZRのレールガンモードをモンスターに牽制弾を撃って、少女に近づきながらそう言った。

あの少女は、もしかすると、この世界で戦うレジスタンスの一人なのではと思っていた。

光樹に続いて、ネプギアが言う。

 

「モンスターがずいぶん減っているような…。まさか、あの人が一人で倒しちゃったの!?」

 

「みたいだな…でもまだ数は残ってる。加勢しよう!」

 

光樹はそう発言する。

そしてネプテューヌは少女に声をかけようとする。

 

「やっと、わたしたち以外の人に会えたよ。ねぇ、ちょっとここが何処なのか教え…」

 

だが、それを言い切る前に。

 

「ちっ!ここに来て新手かよ!」

 

と叫ぶ。そしてこちらに急接近してくる。

……あれ、なんか今、とんでもないことを言っていたような気が…。

考える間もなく、少女はその手に持ったメガホンのようなものを振って来た。

 

「ふんっ!」

 

「ちぃ!!」

 

光樹は狙われたネプテューヌを守るように、相手に傷を負わせないように、ANノイズドエナジーサテライトシールドでその攻撃を防ぐ。そして問う。

 

「いきなり何をするんだ!?」

 

だが少女は話を聞いていないようで、まったく違う話しを始める。

 

「へぇ、ただの人型の機械モンスターかと思ったが、しゃべれるし、なかなかやるじゃねぇか!俺の名前は天王星うずめ!テメェの名は!」

 

ガキィン、と武器と武器が激突する音がする。そしてその問いに答える。

 

「光樹、和藤光樹だ!っていうか俺人間だから!機械纏っているけど、人間だから!!」

 

「光樹…か。一人前に名前持ってるとはなぁ!」

 

「いや、一人前にと言ってるけど、俺人間で…。」

 

言葉を交わしあう二人は互いに武器をぶつけあう。そこでその少女、うずめがこちらに向かって言う。

 

「へぇ…ただのかっこよさそうなモンスターかと思ったが、見かけによらず、やるじゃねえか。あいつとの前哨戦にはちょうどいいかもなぁ!」

 

「くそ…そっちの話ばっかりだな。こっちの話も聞いてくれ!こっちはいきなり知らない土地に来て困ってるってのに!」

 

だがそれを聞く気が無いようで、うずめは…。

 

「あいにく敵と馴れ合う舌は持ってないんでね!人間を模した姿に名前で騙そうってなら、そうはいかねぇぜ!」

 

そう返すと鍔迫り合いを嫌がるように距離を取る。

 

「光樹さん!」

 

「光樹!」

 

「くっ!どうやら俺たちをモンスターだと認識しているみたいだな…。どうなっているんだ、この場所は。」

 

再びうずめのメガホンとこちらのANノイズドエナジーサテライトシールドがぶつかり合い、火花を散らす。そこでネプテューヌがうずめに対して言葉を投げかける。

 

「も~う!話を聞いてよ!いい加減にしないと、ゲイムギョウ界一優しさに定評のあるわたしでも怒るよ!」

 

「ゲイム…?」

 

すると突然、その言葉を聞いたうずめが距離を取る。まるで、ゲイムギョウ界という単語に反応したかのように。

空いている左手で少し頭を押さえたが、すぐに戦闘に復帰し、叫ぶ。

 

「くっ…!わけのわからねぇことをごちゃごちゃと!」

 

そして再び急接近してくる。それに対抗して、こちらもシールドで殴りつけようとする。傷つけたくなかったが、ここは非常事態だ。とにかく気絶させてでも止める方を選ぶ。そして互いに武器を振るう距離まで近づく。

 

「くらえ!!!」

 

「コイツで!!!」

 

その時。

 

「ストーップ!」

 

『!?』

 

間にネプギアが割って入る。その制止に、なんとか攻撃を止める。そこで我に返る。

 

(何やってんだ、俺は!もう少しで助けようとした女の子を傷つけようだなんて…これもZEROシステムの影響か?)

 

そんな考えをしている内に、ネプギアが戦っていた二人に対し、言う。

 

「二人共、やめてください!…えと…、うずめ、さん…でしたよね?私たち、光樹さんの言う通り、あなたと戦うつもりなんてありません。」

 

そこに光樹が話に加わる。

 

「というかこっちは君に助けてもらいたいんだ。こっちは何がどうなっているのか分からない。だから、俺たちのことを信じて話を聞いてくれないか?」

 

「そうだそうだ!わたしたち、すーーーっごく困ってるんだから。」

 

「いやいや、ネプテューヌ。何勝負に入っているんだ。」

 

割り込んできたネプテューヌをなだめる。ネプテューヌも分かったようで…。

 

「いやー、つい…。」

 

と、反省する。本来ならそれは俺が言うべきことなのかもしれないが。特に途中からヒートアップしたというか、集中しすぎたというか。

とそこで突然鳴き声のような声が聞こえてくる。

 

「ウィー…ン」

 

先程までうずめと戦っていたモンスターの声だった。まるで「俺らのこと忘れてない?」と言っているようだった。

そこで全員が、はっ、と気づく。そして全員身構える。

 

「…ちっ、まだいやがったか。テメェとの勝負はこいつらを先に片づけてからだ!」

 

「そうだな。まずは当初の予定通り、こいつらをやっつけるか。ネプテューヌとネプギアはうずめと共にそっちの三体を、俺はこっちの三体を相手する!」

 

「了かーい!…って、え!?光樹一人!?」

 

ネプテューヌが光樹の発言に驚く。光樹も無茶なのは分かっている。更にネプギアも心配の声を上げる。

 

「光樹さん…大丈夫ですか?」

 

「無茶はしない。それにそっちが先に片づけてくれれば、こっちを手伝ってくれればいいだろ?」

 

「そうですよね、分かりました!すぐにやっつけちゃいます!」

 

その言葉を聞いた後、ネプギアは光樹にそう告げると、ネプテューヌとうずめの方で相手をする方に向かう。

その様子を見つつ、光樹はこちらで担当する敵の方を向く。ただ一言、呟く。

 

「さて、どう戦う?」

 

光樹は自然と自分の中の心がうずくのを感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちは、すぐにモンスターとの戦闘に入った。モンスターは機械タイプのモンスターであった。

まず私が先制攻撃を放つ。

 

「はぁっ!!えい!」

 

コンボ攻撃が決まり、モンスターが仰け反った。だけど、反撃が来る。

 

「ウィーン!」

 

目の部分から放たれたレーザーが襲ってくる。しかし、私たち三人は、その攻撃を簡単に避ける。一直線の攻撃だったので、回避はしやすい。

次にお姉ちゃんが攻める。その一撃はモンスターの態勢を崩した。そしてそこに、うずめさんがメガホンから発した衝撃波を叩き込む。その大音量から放たれる攻撃はすさまじく、モンスターを消滅させた。

やっと一体。でも油断はできない。そうと言わんばかりに、お姉ちゃんに向かってレーザーが放たれる。しかしお姉ちゃんはその攻撃を難なく避けた。でもモンスターの狙いは他にあった。そのレーザーはそのまま、うずめさんに向かって伸びる。

 

「ちっ!!」

 

だけど、間一髪のところで回避をする。そして返しにメガホンに大声を出す。

 

「おらっ!!」

 

その声と共に、メガホンから衝撃波が放たれる。その衝撃波はモンスターに直撃する。そこにネプギアはビームソードで切り付ける。さらにそこに連撃を浴びせる。

そしてトドメと言わんばかりに、お姉ちゃんが突っ込んでいく。

 

「クロスコンビネーション!」

 

お姉ちゃんのスキル技が炸裂する。連続した斬撃で切り付け、打ち上げる。その3、4メートルもある巨体は宙に浮かぶ。そして、お姉ちゃんは飛び上がって最後の打ち下ろしを決める。

 

「ゴッ…!」

 

モンスターは、その攻撃によりダウンし、消滅する。流石お姉ちゃんだ。

それに負けないように、ネプギアも最後の敵にスキルを放つ。

 

「音速剣、ミラージュダンス!!」

 

回転切りがモンスターを襲う。それにより、モンスターは膝をつく。大きなダメージが入ったようだ。

そこにうずめさんが追い打ちの一撃を叩き込みにかかる。

 

「でやぁ!!」

 

高速で相手に近づく。その速さはかなりの物であった。周囲のほこりが舞う。そして相手を両足で蹴る。その反動でうずめさんは宙に浮く。

高度を確保した辺りでメガホンに左手を当てる。そのメガホンに光が集まる。エネルギーを溜めているのだ。エネルギーを溜め終わると、うずめさんは、メガホンをモンスターに向け、メガホンを通して大声を出す。

 

「うーわああああ!!!」

 

その大音量と共に衝撃波が放たれる。先程までの物よりも更に大きく、強い衝撃波がモンスターに当たる。それは周辺にクレーターを作った。

それをもろに喰らったモンスターは地に倒れ、消滅する。

そして、敵の全滅を確認する。

 

「…よし!終わったね!大丈夫?ネプギア。」

 

お姉ちゃんが聞いてくる。それに私は答える。

 

「うん、こっちも大丈夫だよ!」

 

ネプギアはネプテューヌと合流する。三人で上手く連携できたので、かなり楽だった。

そして、先程共に戦っていたうずめさんは…。

 

「…片付いたか…。後はあの機械野郎の方の敵か。」

 

そう発言する。…って、光樹さんの方の敵を完全に忘れてた!

すぐに光樹さんの方に向かう。見ると、まだ戦闘していた。…というより、モンスターの攻撃を回避しているだけで、全く反撃していなかった。

 

「あれー?光樹、攻撃してないの?ひょっとして、わたしたちが来るの待ってたとか?」

 

お姉ちゃんはそう発言する。光樹さんを心配しての発言だ。けど、光樹さんは答える。

 

「いや、これは小手調べの物さ。それに…」

 

その発言と同時に回避行動をやめ、代わりに右腕の槍の武器を構えて言う。

 

「こっからは俺のターンだ!」

 

 

TO BE CONNTINUED

 




いかがだったでしょうか。
未だに運営側のチェックにビクビクしてます…ならオリジナル展開にしろよって話ですが(笑)。

次回は原作ではダークメガミ登場の場面です。
が、自分の方である存在を登場させる予定です。
黒の館第2回で言っていた、あれです。

では次の投稿は来週の火曜日です。
次回もお楽しみに。

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