新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも、皆様お元気でしょうか。SSRの執筆も進めたものの、対して進んでいないということに焦りすらも覚えてきています、藤和木弘です。

レイ「そんな事言ってるけど、実際の所、明日発売のバトスピディーバブースターの方と就職先の企業の問題とで板挟みになってたの知ってるよ?どうもみんなー、今回のブースターの撮影は4人で担当を回しながらこなしたよ、レイ・オーバだよっ!」

ジャンヌ「どちらも気になるのは分かりますが、それでSSRの更新が止まるのはダメですよ?明日のディーバブースターで藤和木がわたくしのパラレルを当てられるのか、気になっています、ジャンヌ・ドラニエスですっ」

うん、Pl○ym○ker呼んでもらってもいいかな?(錯乱)

レイ「いや、それでも藤和木の場合無理だと思うよ?」

ジャンヌ「むしろ藤和木の場合、何かの手違いでパラレル枠にリバイバルジークヴルム・ノヴァが当たりそうですよね」

やめて!もう私リバイバルノヴァは2枚あるから!ノヴァを当てるだけの運気があるなら、好きな詩姫のパラレル当てられるだけの運気もあるはずでしょ!?ていうかそんなことあったら即公式にテレフォンするわ!

レイ「まぁまぁ♪とりあえず、今回は第150話だよねっ。まさかネプテューヌちゃんの物語がキリの良い話数で終わるなんてねっ」

ジャンヌ「そうですね。この次はいつもの黒の屋敷を挟んでノワール様の物語になるようですし、長かったネプテューヌ様サイドの物語がここで終わるんですね」

はぁ……まぁ、そうだね。さて、ネプテューヌのストーリーはどんな形で終わるのか?それでは本編へ!


第150話 平穏を取り戻した街と未だ動く秘密結社

 

 

 プラネテューヌで起こった、ゲーム機の奪い合いと大襲撃事件から、数日後―――

 

「そういえば、ネプテューヌさん。盗まれた例のゲーム機は何処にありますか?」

 

「ぎくっ!?」

 

 教会の中で集まっている中、イストワールがふと、そのような疑問を投げかける。ゲーム機とはもちろん、件の騒動で主な原因ともなった、あの渦巻きマークのゲーム機である。思い返せば、それについてこの瞬間まですっかり忘れてしまっていた。

 そういえばそうだな。あれが今回の騒動の主原因でもあるわけだから、イストワールとしてはそれの所在は気になるはずだ。思い返せば、光樹と鈴もあのゲーム機の調査を考えていると言っていたような気がする。

 

「……え、えと……今、渡さなきゃダメ?」

 

 しかし、イストワールから話を振られたネプテューヌの歯切れは悪い。まるで、何か言いたくないような様子だ。もっとわかりやすく言うなら、何か悪いことをして、言い出しづらい子供のようだ。

 ところがそれに構わず、当然と言わんばかりにイストワールが言葉を続ける。

 

「秘密結社の狙いが分かった以上、これは厳重に保管しようと思います。それに、前に光樹さん達も調べてみたいと言っていたので、この機に教会側でも調査しようと思っていますので」

 

「あぁ……そういえば、そんなこと言ってたなぁ……」

 

「そうね。あの戦いで破損が重なっていたMPとかの修理に掛かりっきりだったから、完全に忘れていたわ」

 

 光樹と鈴がそう言われて思い出す。2人も記憶からそのことが抜けていたようだった。しかし、それは無理もない話ではある。鈴の言う通り、勇也達は今回の騒動で中破・大破した機体の修理を行っていて、それどころの話ではなかったのだから。

 鈴と勇也の機体は大きく大破し、予備のパーツを取り寄せて修復した。戦闘中に破損個所をリカバリーパックで補修した絵里奈のR-ZXもあくまで応急的な修理だったため、それ以降の戦闘で使うためにやはり同じようにパーツの交換などが行われた。R-ZXは腹部パーツを一度貫かれていたため、その付近の粒子回路などもほぼすべてを替えることとなっていた。

 幸いプラネテューヌ国防軍の格納庫とメカニックを借りることは出来たので、修復は順調に進み、つい先ほど修復が完了したばかりだ。これはMPとシェアプロテクターにある程度の共通点があったからこそのものである。

 修復直後の慣らし運転もしなくてはならないと思いつつも、今はゲーム機の方に集中する。だが、光樹と鈴の話を聞いて、ますますネプテューヌ表情を曇らせていた。

 

「あー……やっぱりそうだよね……けど、まさか光樹達までそんなことを……」

 

「そういえば、ネプテューヌも聞いていなかったんだってな。突然で悪いが、これも秘密結社の目的を阻止するのと光樹達の疑問解決のためだ。渡してやってくれないか」

 

 渡すのを拒むような態度を見せるネプテューヌに渡すように促す。同じくアイエフとコンパも一緒になって言う。

 

「なによ、ネプ子。ずいぶん、歯切れが悪いわね。別に減るもんじゃないんだし、勇也の言う通りでもあるんだし、渡したら?」

 

「まさか、ねぷねぷ、壊したりなくしちゃったりしたですか?」

 

「さすがにそれはネプ子でもないでしょ。せっかく取り戻したゲーム機なんだし、間違って壊すならまだしもなくすなんて……」

 

「そうだよねー。ゲーム機ソムリエだっけ?その称号を持つネプテューヌちゃんが、そんな素人みたいなことするわけないよー」

 

 2人の会話に絵里奈も混ざって茶化しを入れる。全員ネプテューヌが無類のゲーム好きという所から、ゲーム機を持ってはいるものの渡すのを嫌がっていると思っていたのだ。

 その考えはもちろん勇也の頭の中でも思っていた。絵里奈の言っているように、ゲーム機ソムリエのネプテューヌが、貴重なゲーム機を渡したくないのだと思い込んでいた。だが、ふとネプテューヌの顔を見て、何か嫌な感じをしてしまう。ネプテューヌの額には汗が浮かんでおり、苦しそうな表情を先程よりも強く出していた。

 ……んん?まさか……?嫌な予感がしたと俺が思った時には時すでに遅く、ネプテューヌは自らの重い唇を開いた。

 

「ううっ……。あいちゃんと絵里奈が逃げ道を塞いでいく件」

 

 その発言に、聞いていた全員がどよめく。ようやく状況を理解したアイエフがネプテューヌに詰め寄って真偽を確かめる。

 

「あ、あんた……まさか、本当になくしたの!?」

 

 聞きたくない事実。だがネプテューヌはその口から、どうしようもない事実を語りだす。

 

「……実は、あの戦闘のあと、無いのに気づいて、けどなかなか言い出せなくて……」

 

「あー……」

 

「なんで、それを早く言わないのよ!親が怖い、子どもかアンタは!?」

 

 アイエフのツッコミ口調の叱りが炸裂する。アイエフだけではない。同じような性格である鈴も呆れを交えつつも怒る。

 

「もう少し、早く言ってくれるかしら……!?女神様なら、報告・連絡・相談はしっかりしてほしいんですが……」

 

「あうう……ごめんなさい……だって、怒られると思って……」

 

 鈴お得意のホウ・レン・ソウが決まっていく。その追撃にネプテューヌからも反省の声が漏れる。本当に女神様なのだから、そういったことには貪欲でいては欲しいと思う。とはいえ、なくなったものは仕方がないだろう。この場合、なくなったというよりかは、「盗られた」という方が正しいだろうが。アイエフも気を取り直して犯人の目星を付ける。

 

「まったく、あんたときたら……。てなると、犯人はむっつり忍者と薔薇すぎる騎士ね」

 

「その方が考えやすいってものね。いつの間にか消えてもいるし、多分あいつら、秘密結社の中では相当のやり手でしょうね」

 

 盗んだ犯人はほぼ間違いなくといってその2人である。しかしながら、それらの話を聞いてまだ冷静でいられるイストワールは流石であろう。早めに考えを切り替えて、なくなったものは仕方がないとしていた。

 

「盗まれたものは仕方ありません」

 

 ゲーム機を盗まれて、落ち込むネプテューヌを励まそうとする発言。だが、それは却ってネプテューヌを上機嫌にさせることとなった。

 

「そうそう。どうせ秘密結社を何とかしなきゃいけないなら、その時に取り返せばいいだけだよ」

 

 いや、お前その発言はないだろうに……。俺の予想通り、ネプテューヌに非難の雨あられが飛ぶ。

 

「……盗まれた張本人が言うと説得力ゼロね」

 

「……そうね。聞いてて呆れるというか……。多分女神様じゃなかったら、間違いなく独房に入れていたわね……」

 

「あはは……確かに結果的にそうなればいいんだけど……ネプテューヌちゃん、すごいポジティブだねー。よくそれで今まで国のトップとしてやれてると思うよー」

 

 プラネテューヌ組の常識人であるアイエフと鈴からの鋭い言葉と、絵里奈のほんわかな毒舌が飛ぶも、ネプテューヌは気にもせずに結論を言う。

 

「絵里奈の言う通り!人生、何事もポジティブシンキングだよ、あいちゃん、鈴!」

 

「あんたは、人をイラつかせる資格でも持ってるのかしら?」

 

「……流石にちょっと自覚持ってほしいわ。修正した方がいいかしら……?」

 

「鈴、流石にやめておけ。これでも女神なんだぞ」

 

 鈴からの直接的な叱り発言を受け、慌てて光樹が止めに入る。いくら女性同士とはいえ、これは暴力沙汰になってしまえば後々面倒だ。が、勇也も苦笑いをしているものの、ネプテューヌの発言には考えるものがあったのも事実である。

 一方、当の本人であるネプテューヌからは反省の言葉ではなく、更に煽るような発言が来る。

 

「なんのことかな☆」

 

『イラッ』

 

「ネプテューヌ……」

 

 真面目女子2人のイラつきの擬音が聞こえる。光樹ももう止めようとはせず、逆にネプテューヌに哀れみとも言える目つきを見せる。これは2人の怒りが爆発しないように祈るばかりだ。

 2人の怒りを見て話の論点をすり替えようとしたのか、それともただの天然か、コンパが唐突に話の中心を変えた。

 

「ところで、いーすんさん。ビーシャさんとDRXさん、それにネズミさんはどうしてるですか?」

 

 話の内容は今回の事件で謎の少女達によって洗脳されてしまった者達の現在だ。洗脳が解けたとはいえ、今回の事件は彼らにも少なからず影響を与えている。それが心配なのだろう。

 だが、その質問に答えたのはイストワールではなく、あの人物……いや、ネズミであった。

 

「彼女なら、うちの店で働いてるでちゅわよ」

 

「チューコさん!?」

 

 いきなり発せられたそのネズミの声に、コンパは思わずその名前を叫んでしまう。だが、コンパの驚いた表情を見て、ネズミの店長ことチューコは聞き飽きたとでもいうべき表情で注意する。

 

「もう、こんなチャーミングなわたしに驚くなんて失礼でちゅわね」

 

「ごめんなさいです。けど、働いているって、どういうことです?」

 

 コンパはいきなり大声を出してしまったことを謝りつつ、質問をする。この時勇也達も、チューコの発言には引っかかりを覚えていた。今でもビーシャは一応プラネテューヌのトップだ。当然お金の工面には困らないはずなのだ。それなのにお店で、それもわざわざ知り合いであるチューコの下で働くというのは非常に気になるものであった。

 すると、コンパ達の疑問を先程答え損なう形となっていたイストワールが事情を説明してくれた。

 

「なんでも、彼女のお店はモンスター系の市民に人気があるらしく、そこで徐々にモンスター慣れをしていくとのことです」

 

 なるほど。それなら合点がいく。ビーシャは先の事件でモンスターと戦えたものの、まだ克服しきれてはいない。これからもモンスター達と向き合って(戦って)いくためにも、まずは多くのモンスターと触れ合っていくことが大事だと考えたんだろう。

 とはいえ、いきなりモンスター討伐を1人でやるというのはハード。そこでモンスターとの関わりが多いチューコの店で手伝いをしながらモンスターに慣れていく、としたのだ。

 関係なさそうに見えるが、これもまた恐怖症を克服するためのいいトレーニングだろう。イストワールの説明にチューコも相槌を打つ。

 

「そういうことでちゅわ。最近はだいぶモンスターにも慣れてきたようでちゅわ。始めた頃によく顔を出していたDRX達も、見回りに寄るペースも少なくしているようでちゅち。こっちも、彼女のおかげで、人間の子どものお客が増えて、商売繁盛でちゅ」

 

「へぇ、DRX達もパトロールしつつもビーシャちゃんを見守っているんだねー」

 

「修理の時には顔を見かけることはあったけど、まさかパトロールと保護者していたとはね。それは気づかなかったわ」

 

 絵里奈と鈴もDRXの行動に納得する。ビーシャもDRXも、お互いのやるべきことをやっているのである。質問をしたコンパも頷きを返すも、新たな疑問に触れていく。

 

「それは、よかったです。……あれ?けど、どうしてここにいるですか?」

 

 そう。なぜ教会にいるはずのないチューコがここにいるのか。それは大きな疑問である。教会に用事があるのであれば、納得はいく。しかし、そうなるとそれは何なのか。すると、質問を投げられたチューコは頬を少し赤らめて、言葉に困る。

 

 

「そ、それは……」

 

 

 

 

「ワレチューさんとの面会のため、ですよね」

 

 

 

 

 すると、その疑問に答えたのはイストワールだった。唐突、かつ意外な答えに、一同はざわめく。

 

「え、ワレチューに面会?」

 

「あんな泥棒ネズミに?珍しいことがあるものね」

 

 光樹と鈴が揃ってネズミの面会という点に驚いている。盗みを数々行い、女神と対立してきたワレチュー。加えて彼女とワレチューは、かつての事件の容疑者と被害者なのだ。それなのに面会に訪れるというのは、かなり驚かされる事実だ。

 が、どうやらチューコとしてはそれを知られたくはなかったようだ。慌ててイストワールに文句を言う。

 

「ちょ、ちょっと!何勝手に答えてるんでちゅか!」

 

 普通なら、この時点で大体の状況は察することが出来る。もちろん、勇也達ガンダム装着者達もなんとなくは察していた。しかしながら、それを言われてもコンパはその深い意味を理解できずにいた。ワレチューに会うということを理解しながらも更に質問する。

 

「ネズミさんに、ですか?また、何か悪いことをしたんですか?」

 

 いや、これは反応からして、あれだろう……、と勇也は心の中でツッコミを入れる。少し天然系のコンパの様子を見ていると、本当に気づいていないのかと思うが、おそらく本当に気づいていないのだろう。それをよしとしてチューコは平静を取り戻して質問に回答する。

 

「退屈していると思って、うちのゲームを差し入れに持ってきてあげたんでちゅの。遊べるゲームがあれば、ゲームの違法コピーや違法ダウンロードする気も起きないはずでちゅわ」

 

 ゲームの差し入れという、明らかにおかしな意味を持つ単語が出たものの、チューコは詳しいことを隠す。だが勇也には分かった。これは完全に、ワレチューに心を惹かれたに違いない。

 チューコと鈴奈が先日の戦いの中で話してくれた、猛争・武装化が起こった時の説明からも、確かワレチューがチューコを庇う形でそうなったという話をしていた。その状況でおそらくチューコは気になってしまったのだろう。

 少し複雑な関係だと思う中で、チューコの発言にイストワールが若干悪意というか、いたずら心のある補足を加えていく。

 

「なので、チューコさんは毎日、こうして差し入れを持ってきてくれているんですよ」

 

「すごいです、チューコさん」

 

 話を聞いていたコンパがぱちぱちと拍手を送る。実に純真な反応である。しかしながら、チューコの気持ちを察した者達が勇也以外にもいるのは当然だった。

 

「はたして、それだけですかねぇ、あいちゃん。ニヤニヤ」

 

「んー……、そうね。私的には、それは後付で、ネズミに会いに来てるんだと、推測するわ。光樹も絵里奈と鈴の意見は?」

 

「あー、私もそんな感じはするー。全然あの感じを隠せていないもん~」

 

「絵里奈、よくそれを堂々と言えるわよね……って、まぁあなたの場合は隠す気がないっていうのが正しいけれども。とはいえ、まさかそうなるとはね」

 

「ほぅ、これはまさか、あれですかねぇ、あいちゃん、鈴、絵里奈」

 

「えぇ、間違いなくアレね」

 

「アレしかないわね」

 

「もう確実にアレだよー。乙女がときめくー、ア・レ」

 

 女子連中の間で恋バナが交わされていく。その光景を男性陣である勇也と光樹はただ苦笑いする。

 

「ははは……完全にあいつらの空間だな」

 

「そうだな。下手に入れないっていうか……まぁ、今回はチューコが素直すぎる反応したからな、仕方がない」

 

「とはいえ、それを黙って見逃すチューコではないようだぜ?」

 

 自分達が精神的には入れない空間について言葉を交わす男子2人。しかし光樹への返しの言葉通り、ネズミの女性店長も勝手に膨らむ自身とワレチューの関係に静止を駆けようとする。

 

「ちょちょちょちょっちょっと!勘違いしないで頂戴でちゅわ!わわわたしは中古ゲームショップで働く身として、違法コピーと違法ダウンロード撲滅と、ワレチュー更生の為に仕方なくやってるだけでちゅ!あの時、庇ってもらったからとか、ちょっと気になってるからとか、そんなことは全然、ないんでちゅわよ!!」

 

 必死に自分がワレチューを好きではないと弁明するチューコ。しかし、その反応と言葉は、どうしてもその疑惑を晴らすに至らず、むしろ逆にその関係のにおいをかえって濃くするだけであった。

 中古ゲームの鑑定士をやっているという話から、割と人生経験は多いのかと思っていたが、案外こういった話や経験には弱いようだ。やはりこういった側面は、話題として振らないと分からないものなのだろう。チューコもそのような経験をもっとしておけば、ここまでテンパりはしなかっただろうに、と思う。

 一方、からかう側であったネプテューヌ達は、顔をニヤつかせながら同じ言葉を呟いていく。

 

「青春ですなぁ」

 

「青春ね」

 

「青春だねー」

 

「青春よね」

 

 

「揃いも揃って、言わないでほしいでちゅのっ!!」

 

 

 教会の謁見の間に、チューコの悲鳴とも怒りとも取れる絶叫が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、失礼したで御座る……」

 

「も、申し訳ございません……王」

 

 ゲイムギョウ界のどこかにある、アフィモウジャス将軍の部屋を2人の戦士ステマックスと騎士ローゼン・ズールが出ていく。その様子は、とても穏やかではなく、慌てての体質であった。

 しかし、それにはそれなりの理由があった。そしてそれを命じたのは、他でもない彼らの上司であるアフィモウジャス将軍とシナンジュ王なのだ。

 シンと静まり返る部屋。その中で沈黙を守るアフィモウジャス将軍。

 

「………………」

 

 張り詰めた静けさの空気の中で、音声を発したのはシナンジュ王の方であった。

 

「……少し、気が引けるかな?」

 

 明らかにアフィモウジャス将軍に向けられたその言葉に、将軍もしばしの沈黙ののち声を出す。

 

「…………それが、あやつらのため……どれだけ非情でも、私達にはやらねばならん使命があるのだ」

 

「……そうだな。これは私達がやらなければならないことだ。彼らには内密に……」

 

 2人はよくやってくれた。あれだけの戦闘になったものの、何とかあのゲーム機を取り返し、持ってきてくれた。だが、あの質問だけは……このゲーム機が何なのか、それだけは話すことは出来ない。

 彼らの私達への忠誠心はありがたい。だが、それでもこのことだけは、今は話すわけにはいかない。話せば、彼らも巻き込んでしまうからだ。

 シナンジュ王は思う。もう、自分の起こす勝手なエゴに、誰かを巻き込むのはごめんだ、と。最後の扉を開くのは、自分だけでいい。それをアフィモウジャス将軍も同じことを考えていた。だからこそ、「あの話」は2人だけの秘密としていたのだ。

 

 

 

 

 2人は静まり返った部屋の中で思う。最後のステージで女神達と戦うのは自分達だけでいい、と。

 

 

CHAPTER 3 ネプテューヌSTORY END

 

TO BE CONTINUED

 

 

NEXT CHAPTER 3 超次元編 ノワールSTORY 「ZONE OF YANDERE」

 




今回もお読みいただき、ありがとうございます。次回は黒の館が入り、2回分終わればノワールの物語になります。

レイ「ノワールちゃんかぁ、楽しみだなぁ!けど、最後の方なんか怪しいっていうか……」

ジャンヌ「なんといいますか……彼らにも、何か思惑がありそうですよね……あれだけしっかりとした上司部下関係にヒビが入るだなんて……」

レイ「それも、上司の方が部下を気遣ってるみたいでさ。敵とはいえ、死んじゃうなんてことはあってほしくないなぁ……」

ジャンヌ「少しいやらしい部分はありますが……どうかネプテューヌ様や光樹さんには容赦してほしいって思っちゃいます」

まぁねぇ。そこはネプテューヌや光樹も分かるんじゃないかな?特にステマックスやローゼンは……いや、この先はまだ言わない方がいいかな?

ジャンヌ「なんだか気になる切り方ですねぇ……」

レイ「あー、もう後の事が気になっちゃうよー!」

さて、今回はここまでということで

ジャンヌ「はい。次回は黒の館ですが、1週間後になります。皆様、お間違えの無いようお願いしますね」

レイ「それじゃあみんなー、また次回ッ!!

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