新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも、皆様、お元気でしょうか。今日の学校の授業の途中からすごく頭痛が激しくする、藤和木弘です。

レイ「ご苦労様だよっ。けど、更新はしないとね!どうも、みんな!久々登場っ!レイ・オーバだよっ!」

ソニア「レイさんは久々の登場ですねっ。どうも、皆様。藤和木さんの実習に同行しました、ソニア・A・ワスプです!」

うーん、頭がぼーっとする……くらくらもするし……

レイ「ここ最近の無理がたたったんじゃない?」

ソニア「シエラとジャンヌさん、かなり書かせていましたし……。これが終わったら休息されたらどうですか?」

うん、そうする。さて、それでも今は頑張ろう。今回は第130話の投稿です

レイ「再来するって、またマジェコンヌとエクス?」

ソニア「いや、多分ネズミってきてるのでワレチューさんじゃないんですか?」

レイ「あー、そっちかぁ。再来するって前も使ったからてっきり魔女の方かと……」

ソニア「私とシエラがまだ来てなかった時の話ですね」

やっぱもう少し捻りを入れるべきだったか……とはいえ、もう仕方ないと言えば仕方ないけどね。前回のステマックス達からの協力要請を受けたネズミの罠とは?それでは本編へ!



第130話 再来する危機、ネズミにつかまされた罠

 

 

 イストワールへの報告が終わってから、鈴達はプラネテューヌの街へと足を運んでいた。

 街の治安維持という目的もあったが、問題はそこではない。今街へ出ている理由は、光樹以外のGKSWAXP組の生活用品の調達であった。

 一応、鈴達も己がガンダムのデータ式の格納スペースに衣類などは持ってきていた。しかし、それだけでは足りなくなってきていたり、こちらの新しい服も買いたい気持ちが出てきていたのだ。

 そのようなこともあり、既にこの世界に熟知している光樹を案内役として、鈴達は店を転々と巡っているのだ。ちなみに勇也も買い物をしてはいるものの、光樹と共に荷物持ちをしていた。

 

「案外いいところじゃない。ゲイムギョウ界」

 

「そうだねー。結構ゲームのキャラがプリントされてたりするのが多いけど、それを除いてもいい感じの服がいっぱーい!」

 

 鈴と絵里奈はショッピングの成果を見て笑みを露わにする。それなりの値段をしているが、その料金はイストワールから頂いた謝礼金で何とかなっていた。鈴達のことを考えて、イストワールは多めに渡していたのと、鈴達がお金を上手く使ったためだ。

 だが、鈴達はまだ買い物をするつもりだった。2人とも財布の中身を確認し、何を買おうかと相談する。

 

「さて、他には何がいるかしら?」

 

「ま、まだ買うのかよ……」

 

「もう少し買っておきたいところね」

 

「な、なぁ、少し休憩しないか?」

 

 まだ買い物を続けようとする鈴に勇也と光樹が限界を示す。2人の手には既に持ちきれないほどの買い物袋があり、よく持てていると思える。常人では限界の域だろう。

 あらあら、もう限界だなんて。男子なんだから女の子の荷物持ちくらい、ちゃんとやりなさいよ。根を上げる男子2人にあたしは呆れる。

 けど、休憩はいいかもしれないわね。こっちのスイーツとか食べてみたいと思うし、せっかくの休息だもの。楽しまなくっちゃね。

 そう考えた鈴は男子2人の提案を受け入れる。

 

「そうね。じゃあ、あそこで一休みしましょ。デザートでも食べましょう」

 

「はぁー、ようやくか」

 

「デザートがメインそうだがな」

 

「いいねぇ~。みんなでおやつタイムだよー」

 

 休憩とデザートという単語に喜びを見せる3人。買い物の途中での休憩は、女子にとってはおいしいものを食べられるチャンス、そして男子にとっては女子の買い物に付き添う時の唯一の安息の時間だ。

 早速、鈴達は目についた店に入ろうとする。が、そこで鈴の端末が鳴る。すぐに端末を取ると、画面にはイストワールの名前があった。

 唐突なコールは嫌なことがつきものだ。イストワールは鈴達が午後からショッピングに行っていることは知っている。余程のことがない限りは戻ってこないことを伝えてある。それでも電話がかかって来たということは、つまりはそういうことなのだろう。

 すぐに鈴は立ち止まって電話に出る。

 

「はい、こちら鈴」

 

『あ、鈴さん。せっかくの所、申し訳ありません』

 

 イストワールから早速邪魔したことへの謝罪がされる。しかし鈴もそれは仕方のないことと要件を聞く。

 

「それは気にしていないわ。それで、何が起こったの?」

 

 鈴の問いに対し、イストワールは手短に要件を言う。

 

『それが、緊急事態が発生しました。再びハネダシティがモンスターに襲われているという情報が入りました』

 

 ハネダシティ、モンスター、そして襲撃。それらの単語を離れて聞いていた光樹達の表情に緊張感が走る。ハネダシティと言えば、以前にもモンスターが現れた場所だ。

 まだ街の修復は終わっていないだろう中で起こったモンスターの再出現を聞いて、絵里奈と勇也が横から話に加わってくる。

 

「またなのー!?」

 

「それで、そっちは?」

 

『現在ネプテューヌさん達がモンスターの討伐に向かって行っています。ビーシャさんとDRXさんには、プラネテューヌの警備に付いてもらっています』

 

 イストワールが他の者達の行動についての詳細を伝えてくる。既にネプテューヌ達が動いているのなら、まだ問題はないだろう。だが、それも出てきているモンスターによる。もし、武装化モンスターがいるのなら、いくら女神化したネプテューヌでも苦戦は必至だ。

 その救援のためにも、すぐに戻らねばなるまい。鈴はすぐに返答する。

 

「住民は無事なんですか?」

 

『わかりません。突然のことに現場も混乱しているようで……』

 

「……分かりました。あたし達は一旦そっちに戻ってからハネダシティに向かいます」

 

『お願いします』

 

 イストワールからの懇願が聞こえて、電話が切れる。状況を理解し、鈴達はすぐに行動する。

 

「じゃあ、全員。急いでこれを置いてハネダシティに向かうわよ?」

 

『了解!!』

 

 男子2人から女子が荷物を半分ほど受け取ると、4人はすぐにプラネテューヌ教会へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 光樹達よりも先に一足先にハネダシティに到着したアイエフ達。彼女達の目に映ったのは、大量のモンスター達であった。

 

「げえっ!?なんかいっぱいいる!?」

 

 モンスターの大軍を見て、ネプテューヌが第一声として驚きの声を漏らす。無理もない。流石に以前の時よりは少ないものの、その量は十分大軍と呼べるものであったのだから。

 この量には流石にアイエフも困った様子を見せる。

 

「思ってた以上の数ね……」

 

 完全に予想外だわ……。急にって話だったから、てっきりそこまでの数じゃないと思ったんだけど……。これは、DRXに手伝ってもらいたかったかも。

 一応、来る前にもらっていた情報によれば、既に防衛隊が応戦しているそうだ。だが、今見えている範囲では見当たらない。やはり、先週の襲撃で人員が減っているようだ。

 再び見ることとなったモンスター達の大軍を見て、コンパが人々の安全について心配する。

 

「みなさん、大丈夫でしょうか?怪我とかしていなければいいですけど……」

 

 コンパの言うことも納得できる。今回は電撃的にモンスターが現れたそうなので、民間人の安全も確保しなければならないだろう。

 ともかく、今はモンスターの数を減らことが大事だ。もし武装化モンスターが出てきたら、こっちに向かっているという光樹達が来るまで持ちこたえなければならない。

 気を引き締めようとしたところで、唐突にこちらに向けて声が飛んでくる。

 

「やっときたっちゅね」

 

 聞き覚えのある嫌な声にアイエフ達はその方向を見る。すると、そこには以前に捕らえたあのネズミがいた。

 その姿を見て、ネプテューヌが指さしてネズミ……ワレチューに叫ぶ。

 

「あーっ!脱走ネズミー!」

 

 捕まえて牢屋に入れていたはずが、いつの間にか脱走されていた、あの憎たらしく、気持ち悪いネズミ。そんなワレチューがここにいること、そして、先程の言葉。それを踏まえて、アイエフはモンスター襲撃の理由を口にする。

 

「まさか、あんたがこれを……?」

 

「オイラが盗みしかできないと思ったら大間違いっちゅよ。おいらから溢れ出るカリスマとIQ250の頭脳にかかれば、モンスターたちにこの街を襲わせるなんて朝飯前っちゅ」

 

 得意げにモンスターを呼んだことを悪びれもせずに明かすワレチュー。IQに関しては気にしていないが、このネズミがこの街を襲撃させたとは、アイエフも驚きを感じる。

 まさか、こんなネズミがこのハネダシティを襲ったって言うの……?とてもそんなことが出来るなんて思えないんだけど……。

 モンスターを集めたことに驚愕するアイエフとは別に、コンパはIQに関して触れた。

 

「IQ250ですか!?」

 

「ちゅっちゅっ。コンパちゃんも驚いてるみたいっちゅね。これは、オイラへの好感度バク上げっちゅ!」

 

 コンパの反応を受けてワレチューは得意げな様子で好感度アップを豪語する。当のコンパは全くそんなことは口にはしていない。だが、ワレチューの勢いは留まることを知らず、勝手なことばかりを口にしていく。

 

「きっと、“わたし、頭のいい人大好きです!ネズミさん、結婚してください!”な展開間違いないっちゅ」

 

 まったく……勝手なことばっかり言って!コンパがそんなことをあんたなんかに言うわけないでしょうに。

 そんなアイエフの言葉が正しいことを示すかのように、コンパが質問をかける。

 

「ところで、あいちゃん。IQ250って、どのくらい頭がいいんですか?」

 

「ズコー!」

 

 天然的な質問に、妄想をしていたワレチューすらも思わずずっこけてしまう。アイエフもコンパがワレチューに惚れなかったことに安心しつつも、コンパへの反応に頭を悩ませる。

 しかし、そこは頭の回転を利かせる。コンパの質問にアイエフは割と真面目な感じで答える。

 

「んー、そうね。人間の場合は、けっこう頭が良い部類に入るんだけど、ネズミの場合は、その十分の一なんじゃないかしら」

 

「なんだです。驚いて損したです」

 

 アイエフの的確な乏しめを受けて、コンパは素直に受け止める。そしてワレチューへの驚きをなかったかのように振る舞う。

 

「じゃあ、ネズミさんは、おバカなんですね」

 

「ガーン!?こ、コンパちゃんにバ、バカって言われたっちゅ……」

 

 コンパの安心した表情から先のとがったナイフのような言葉がワレチューの心に突き刺さる。余程コンパに「おバカ」と言われたことがショックだったように見える。

 けど、当然よ。コンパをたぶらかそうとしたんだから。けど、その程度じゃあ、コンパの心は奪えないわよ?

 アイエフは心の中で優越感に浸る。アイエフとしては、以前に手をなめられた件に対し、仕返しが出来たため、それだけでも満足だった。不思議と今なら、このモンスター達とも十分に戦える気がした。

 必要以上に落ち込みを見せるワレチュー。そんな様子を見て、ネプテューヌも同情する。

 

「うわぁ……。見ててかわいそうになるくらい本気でヘコんでる……」

 

「なにを今さら……。何回捕まっても、悪さをやめない時点で筋金入りのバカじゃない」

 

 対してアイエフは言葉の殺傷力を緩めることなく、ワレチューに救いがないことを呟く。アイエフ達からの再三にわたるバカ発言にワレチューも流石に怒る。怒るのと同時に、今回の襲撃の狙いについても暴露する。

 

「バカバカうるさいっちゅ!お前らの方こそ、こんな簡単な陽動に引っかかるなんてよっぽどのバカっちゅ!」

 

「陽動!?」

 

 その言葉を聞いて、ネプテューヌは驚く。ネプテューヌだけではない。コンパや、アイエフ自身もその言葉には目を見開く。

 陽動とはつまり、誘われたということ。モンスターが襲撃したということを知って、アイエフ達がそこへ向かうのは予想できる。それを逆手にとって、ワレチューはモンスターを率いて、プラネテューヌから引き離したのだ。

 ところが、その言葉に最も反応したのは、ワレチュー自身であった。

 

「しまったっちゅ」

 

 言った本人が驚く。その反応から、陽動であることを秘密にするつもりだったのだろう。だが、そのおかげでアイエフ達も状況を理解した。

 まさかネズミに策を講じられるなんて、思いもしなかったわ。けど、わざわざ自分から教えてくれたから、質問する手間が省けたわけだけど。

 

「へぇ……。おかしいと思ってたけど、やっぱり狙いがあったのね」

 

 陽動と知った以上、狙いを割る必要がある。アイエフはネプテューヌとコンパに命令する。

 

「ネプ子、コンパ。このネズミを捕まえて吐かせるわよ」

 

「そ、そうはいかないっちゅ!いくっちゅ、モンスター共!!」

 

 アイエフとワレチューの応戦する掛け声が合図となって、モンスターたちとの戦闘が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「見た感じ猛争モンスターはいないね。じゃあ、相手は楽かな!」

 

 余裕と判断しつつ、ネプテューヌはモンスターの群れに切り込んでいく。馬鳥の懐に潜りこんで横一線に刀を振るう。切り付けられた馬鳥は一撃で消滅する。

 陽動と知ってからか、自然と刀に握る力が強くなっていた。もしプラネテューヌから自分達を離すのが目的なら、プラネテューヌが危機に脅かされるということだ。もしプラネテューヌがモンスターに襲撃でもされれば……。

 そう思うとモンスターを早く倒さないとという気持ちが先走る。そのため攻撃の威力も上がっていたのだった。馬鳥の群れが突っ込んでくるのを見て、ネプテューヌも駆けだしていく。

 

「クロスコンビネーション!!」

 

 刀を連続で振り抜いていく。1体斬ってまた1体斬る。流れるような動きですれ違うモンスター達にダメージを与えていく。

群れを突っ切ったのち、後ろを振り返ってモンスターを正面に捉える。ダメージを負って動きの鈍ったモンスター達に向け、右手をかざす。その上空に魔力の剣が生成される。生成が終わると同時に一気に右手を振り抜く。

 

「いっけー、32式エクスブレイド!!」

 

 光の剣、エクスブレイドがモンスターの群れに突き立てられる。地面に突き刺さると同時に爆発が起こる。爆発によりモンスターが浮き上がり地面に叩き付けられる。

 攻撃を受けたモンスター達は次々と消滅していく。一気に敵を薙ぎ払ったネプテューヌの攻撃を見て、アイエフ達も驚きを隠せない。

 

「最初っから飛ばすじゃない、ネプ子」

 

「すごいです!一気にモンスターが消えたです!」

 

「陽動っていうなら早く倒さないとね!でないと陽動の目的を止められないでしょ?」

 

 ネプテューヌからの問いにアイエフも頷く。その通り。陽動と言う以上、ここに時間は掛けてはいられない。力の出し惜しみはしていられなかった。

 本気を出し始めたネプテューヌに負けじと、アイエフとコンパもコンビネーションで敵に対応する。

 

「行くわよ!烈火死霊斬!!」

 

 アイエフのカタールに炎が纏う。その状態で敵の群れに突撃する。切り抜けを繰り返してモンスターにダメージを与えていく。

 最後の切り抜けが終わり、アイエフが一度下がる。すると既にコンパが攻撃の準備を整えていた。斜め頭上の空中に注射器から放たれていたエネルギーのこもった球体が生成されている。そして、注射器を振り下ろすと同時に、攻撃が放たれる。

 

「アルカンシェルですぅぅ!!!!」

 

 力いっぱい注射器を振り抜いたコンパの動きに合わせ、極太ビームがモンスターの群れに向かって放たれる。アイエフの攻撃で怯んでいたため、モンスター達は避けられず攻撃をもろに受けた。

 連続した攻撃で一気に数を減らしたネプテューヌ達。だが、それでもモンスターは突っ込んでくる。その攻撃を各々さばいていく。

 もうっ!数だけは多いよね。早く倒さないといけないっていうのに!これは女神化した方が早いかな?

 女神化を視野に入れるネプテューヌ。ここまで数が多いとその方がかえって楽だろう。

 シェアの消費よりも時間短縮を狙ったネプテューヌは変身をしようとする。だが、止まったところで後ろからモンスターの攻撃が襲う。

 

「うぐっ!?」

 

「ねぷねぷ!?」

 

 コンパの悲鳴が響く。連続した攻撃は何とか防ぐが、それでも押し込まれていた。すぐにアイエフが手助けしようとするがそこに満を持してワレチューが突っ込んでくる。

 

「手助けはさせないっちゅよ!!」

 

「このっ……!ネプ子!!」

 

 攻撃を受け止めつつもネプテューヌに向けてアイエフが叫ぶ。攻撃を受け止めている姿勢に横から蹴り攻撃を喰らわせる馬鳥。攻撃を受けてネプテューヌは吹っ飛ばされる。

 完全に勢いに押されていた。それを打開すべく素早く変身を行うネプテューヌ。光が解け、パープルハートとなった彼女の前にモンスター達が襲い掛かる。

 

「まだ終わらないわ!」

 

 モンスターの群れを捌く。パープルハートとなったことで更に攻撃の威力は上がる。加えて機動力も得て何とかモンスターの群れを突破する。が、そこにアイエフの相手をしていたワレチューが向かってきていた。

 

「そこっちゅ!!」

 

「くうっ!!」

 

 捌ききったところへの予想外の攻撃。何とか防御しようと機械刀を振るも攻撃は避けられ懐に飛び込まれる。回避できない。そう思った。だが。

 

 

 

 

「させるかよ!!」

 

 

 

 

 聞き覚えのある声と共に放たれたのは一条の光。その光はワレチューの横腹を直撃し、吹っ飛ばす。放たれたビームの方向を向くと、そこにはライフルを構えた光樹のガンダム、その後方には鈴達のガンダムの姿があった。救援だ。

 パープルハートの危機にタイミングよく現れた光樹に向けて感謝を述べる。

 

「光樹!それに鈴達も……来てくれたの?」

 

「あぁ。ちょうどワレチューに攻撃受けるところだったから、危なかったな」

 

「この騒動……あのネズミが?」

 

 光樹達も今の状況を理解し、ワレチューに目を向け戦闘態勢を取る。このタイミングで光樹達が来てくれたのは幸運であった。ワレチューを引き離したことで戦闘は仕切り直された。ここからまた攻勢に出られる。

 対する敵も再びワレチューを囲うようにモンスター達が集まっていく。お互い態勢を立て直す。

 息を整えたのを確認して鈴が言い放つ。

 

「全員、モンスターの排除後、一気に本命を叩くわ。行くわよっ!」

 

『了解(です)!!』

 

 全員の返事が重なり、それぞれ攻撃を開始する。流れるような動作で敵モンスターを制圧していく。絵里奈のANFXキャノンバスターから弾が次々と発射され敵を制圧し、そこから勇也・アイエフ・コンパがとどめを刺していく。

 もう一方のパープルハート達も光樹のガンダムのフルバーストで一網打尽。ワレチューの姿を今一度捉える。

 

「ちゅちゅー!?モ、モンスター共が!?」

 

 道を切り開かれ焦るワレチュー。だがそれにお構いなしと言わんばかりに鈴のガンダムR-EXEグレイガのシールドクローが振るわれる。

 

「せいやっ!」

 

 攻撃を何とか躱すワレチュー。反撃の一撃を放つが、斬撃は回転して振り抜かれたANテールヒートロッドⅡで防御される。受け止めた姿勢のまま、後方からパープルハートが突きでワレチューを吹っ飛ばす。

 

「はあっ!」

 

「ぢゅっ!!」

 

 小さくうめくワレチューだが、攻撃はまだ終わらない。絵里奈のR-ZXのANFXキャノンバスターが連射される。壁にも着弾し、砂埃が宙を舞う。

 しかし、その攻撃を受けてもワレチューは煙の中から出て応戦する。今度は光樹が相対し、ANロングメガマグナムを向けて突撃していく。引き金を操作すると、銃身下部のコンテナが回転する。固定されると上部に来た蓋が開かれ、光る物体がワレチューに向けて放たれる。

 だがその攻撃はワレチューに避けられる。逆にワレチューが今度は光樹に向かって尻尾の攻撃を浴びせようとする。それを光樹は装甲で受け止める。尻尾と装甲の間で火花が散る。お互い一歩も引かない。

 攻撃を通そうとワレチューはそのぶつかり合いをやめ、代わりに尻尾を使って懐に飛び込む。そして、小さな拳に力をため込む。

 

「いくっちゅよ!ウイルスアタックっちゅ!」

 

 渾身の一撃が光樹の腹部に放たれる……が、それはゴッドクロスのスラスターを吹かせて回避する。代わりに返す刀として右手のANクロスビームボウガンⅣをソードブレイカーモードに切り替え、ビームの剣でワレチューの体に切り付ける。

 

「甘いっ!ソードブレイカー、クロスコンボ!」

 

「ぢゅぢゅー!?」

 

 連続して斬撃ダメージを受けるワレチュー。とどめにゴッドクロスの右手にANブラスターソードエッジが握られ刃の付いていない部分で打ち込む。攻撃を受けたワレチューは軽々と吹っ飛び地面に倒れる。

 

「やっぱり、負ける運命っちゅね……」

 

 意識は保っているようだが、それでもダメージはかなりのようだ。モンスターもすべて倒した。これで制圧は完了する。

 戦いが終わり、装着を解いた鈴と絵里奈がこちらに声をかけてくる。

 

「お疲れさまー!結構な量だったねー」

 

「そうね。あなた達が来てくれなかったら、危なかったわ」

 

「確かにあの流れはまずかったわね。にしても、まさかこんなところでネズミと再会するだなんてね」

 

 鈴もワレチューがいたことを指摘した。ワレチューには聞きたいことがあるわ。すぐに聞き出さないと。

 変身を解くと、まだ事情を知らない鈴達に手短にやることを伝える。

 

「とりあえず、今はネズミから話を聞こう。どうやらこれ、陽動みたいなんだ」

 

「陽動だと?」

 

「ってことは、本命がプラネテューヌに?」

 

 勇也と光樹がそれぞれ聞き返す。光樹達も予測していなかったことだ。早速、事情を知るためにネプテューヌ達はネズミの元に歩み寄っていった。

 

 

TO BE CONTINUED

 




今回もお読みいただきありがとうございます。

レイ「いやー、今回も色々と暴れたねぇ、光樹君達」

ソニア「ネプテューヌさんも最初からかなり飛ばしていましたし、そうなるとこの罠っていうのが何なのか気になりますよね」

レイ「うんうん!でもそれよりもネズミの扱われ方に笑えちゃうっ!」

ソニア「あー、IQの話ですよね」

書いてる時ふと本当にネズミの頭ってどれくらい賢いのか調べようと思ったけど、そんなこと調べても雑学程度にしかならないやってことで調べるのやめたね。

レイ「唐突に調べるの、藤和木の癖だよねー」

ソニア「でも、知識を蓄えるのっていいことじゃないですか?」

まぁ、それはそうだけどもさ。さて、次回はこの罠が何だったのか、それに対するネプテューヌ達の行動が描かれていきます。それでは今回はここまで!

ソニア「次回は木曜日に投稿するようですっ」

レイ「それじゃあみんなー、また次回っ!!」

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