新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも、皆様お元気でしょうか。この1週間、ずっとSSRの遅れを取り戻す作業をしていました、藤和木弘です。いや、ホント、マジです

ジャンヌ「バトスピのデッキ調整もやらずにひたすら文字を打っていましたからね。お疲れ様ですっ♡どうも、皆様。今週からアシスタントに復帰しました、ジャンヌ・ドラニエスですっ!」

シエラ「少し詰め過ぎた感はあるけれどね。どうも、皆様。今回はジャンヌさんとお届けするわ、シエラ・ムルセーヌよ」

うん、先週も言ってたけど、なんかすごい執筆が今まで以上に進むよ。これも就活という枷が外れたからなのかな

シエラ「枷って言うのどうなのよ……」

ジャンヌ「それは悪い方向に連想させてしまいますよ……」

けど本当に良く進むのは事実。とはいえ夜更かしMaxだから頭痛とかもするんだけどね。さて、今回は第129話をお届けします。

シエラ「今回は、いよいよアフィ魔Xが動くみたいね」

ジャンヌ「えぇ、そうですね。前回の終わりでアフィ魔Xの構成員が聞いていたようですし」

一応大筋は原作通りだけど、それでもこの先どう展開するのか?それでは本編へ!


第129話 渦巻きマークのゲーム機、動くアフィ魔X

 

「うむ。ステマックスよ、ご苦労であった」

 

 跪くステマックスに対し、アフィモウジャス将軍はねぎらいの言葉をかける。彼は先程、諜報活動から戻り、その内容を報告していた。

 報告していた内容とは、プラネテューヌ教会内で耳に挟んだ、ゲーム機の情報であった。本来ならステマックスはプラネテューヌ教会に侵入し、再びネプテューヌのぐうたら情報を仕入れ、主である将軍のサイトのネタを集めようとしていた。その際、ちょうどネプテューヌ達が会議をしていたため盗み聞きをしていたのだが、そこで思わぬ事態が生じたため、戻る時間を早め、事態を伝えるべく戻ったのである。

 その事態とは、防犯体制の強化……ではない。ネプテューヌがコンパに話し、絵里奈が光樹と鈴に伝えた、渦巻くマークのゲーム機について、であった。

 なぜネプテューヌ達が持つゲーム機が原因なのか。それは簡単。それこそがアフィ魔Xが探していた、マジェコンヌやワレチューが盗んでいたゲーム機その実物だったからだ。

 見つかったという事実に気味の悪い肌をした魔女、マジェコンヌとエクスがその事実を納得して受け止める。

 

「見つからないとは思ったが、まさか、女神が持っていたとはね」

 

「となると、やつらが我らと戦うことになったのもそれが遠縁だろう」

 

 2人はこちらには事情の分からない話をする。おそらくだが、彼らが女神達と出会った時のことを言っているのだろう。

 

「ありかさえわかれば、あとは奪うのみ」

 

「既に我らの手中に収めたも同然の状況だな」

 

「ではステマックスよ。例のゲーム機を頼む」

 

「騎士ローゼンは合流ポイントにて待機。いいかね、2人とも」

 

 魔女と機動戦士の2人が手に入れたことを確信する中、冷静に将軍とシナンジュ王がステマックス、それにローゼンに指示を出す。今回はまずステマックスが潜入し、その後ローゼンと合流してそのままここに帰還する流れであった。

 ここまでやる必要は本来ならないはずだったでござるが……やはりこれも、和藤光樹の影響によるものでござるな。拙者は話を盗み聞きしていた時のことを思い出す。ゲーム機の話を聞き終わり、帰還する準備をしていたところで、更に話が続いていた。気になった拙者は危険を覚悟でさらに聞いていたでのであるが、その時和藤光樹はもうあのゲーム機に目をつけていたでござった……。

 そのことはもちろん将軍と王には話してあるでござる。それを聞いてのこの任務……これは責任重大でござる!

 ステマックスも緊張感が高まる中ローゼンと共に了解の音声を発する。

 

「御意!」

 

「お任せください、王」

 

 重大な任務を受け、2人の声の調子が高くなっていた。それだけ、信頼されていることに高揚感を感じていたのだ。

 対して、話を聞いていた側のマジェコンヌが、その決定に待ったをかける。

 

「おいこら!何故私ではなく忍者なのだ!貴様も知っているだろう、私もそのゲーム機を探しているとな」

 

 プラネテューヌでのゲーム機確保は、元々マジェコンヌとワレチュー、加えてエクスの領分だ。彼女としては、仕事を奪われたようなものだったため、反論を行ったのだ。

 すると、アフィモウジャス将軍がマジェコンヌへこの判断の理由を説く。

 

「それは重々承知している。だが、在処が分かった今求められるのは確実さ!しかも場所は教会!失敗は許されないのだ」

 

 力強い将軍の言葉には、とても説得力があった。失敗できないからこそ、慎重に行くべき。となれば、諜報に長けたステマックスを突入させるのが得策だ。

 だが、その言葉が逆にマジェコンヌを逆なでしてしまった。

 

「私が失敗するとでも?」

 

 が、そこでいち早くマジェコンヌを説得した人物がいた。シナンジュ王だ。

 

「あぁ。失敗、というよりも、君の場合は派手に起こし過ぎるだろうね。」

 

 一切の優しさもない、冷徹なまでの指摘がマジェコンヌに対して放たれた。1つ間違えばこの協力関係が崩れる可能性もある。そのうえでこの発言はかなり勇気のいる行動だろう。

 しかし、シナンジュ王はそれよりもリスクが出る可能性の方を危惧したのだ。もちろん、言葉にも気を付けて、明らかな悪口ではなく、理性的に失敗する理由を語っている。マジェコンヌが余程の単純な頭をしていなければ、言葉の意味を理解するはずだ。

 更に本来はマジェコンヌと同じ立場であるエクスも、王の言葉に賛同してマジェコンヌに意見する。

 

「王の言う通りだ。悔しいところもあるが、この任務に関して言えば、彼らの方が適している。戦闘メインの我らよりも、彼らに任せてみようではないか」

 

「くぅ……エクスまで……」

 

 エクスからの発言もあり、マジェコンヌは手柄を取られたような表情をする。本来なら自分の役目であったはずが、手柄を取られる形となったのだ。無理もない。

 とどめと言わんばかりにワレチューのツッコミがマジェコンヌのプライドを抉る。

 

「確かにオバハンは騒ぐ方が合ってるっちゅ。けど、騒いだところで、前みたいに女神達にやられるに決まってるっちゅ。もうそのことも忘れたっちゅか?これじゃあ、オバハンじゃなくて、ババアっちゅね」

 

「ガキに蹴られて捕まった情けないネズミは何処の誰だっただろうな?」

 

 痛いところをついてきたワレチューにマジェコンヌも皮肉をぶつける。ワレチューは比較的上手くやってきていたが、前回の時は関係ないところで女神と遭遇し、その際に現れたゴールドサァドの活躍によって囚われている。マジェコンヌを乏しめるつもりが、彼自身も失態を犯していたところを指摘されてしまった。

 それを境に、2人の言い争いが始まる。

 

「年増のオバハンにだけは言われたくないっちゅね」

 

「ドブネズミ風情が生意気な口を……!」

 

 互いに不満を高めていく。シナンジュ王のように誰かの失敗を追及するときに遠回しに言えない2人では、直接的に相手の悪口を言ってしまうが故にこうなってしまう。お互い自分の非を認めたくないがためにだ。

 どちらも一歩も引かない悪口合戦。だが、いつまでもこうしておくのは良くない。空気もそうだが、これ以上の言い争いは将軍にも悪影響を与えてしまう可能性があったからだ。

 それに王の方も比較的冷静ではあるが、手間をかけさせると後でローゼンが機嫌が悪くなる可能性もある。いや、普段のことを考えると、王の手間をかけさせた事柄には確実に怒っていた。

 こうなれば自分が何とかするしかないでござるね。拙者は2人の仲裁を行う。

 

「双方ともやめるで御座る。将軍と王の御前で御座るぞ」

 

 ここで積極的に止める方に行動したステマックスの行動は正しかったであろう。これ以上の時間の浪費は誰も望んでいなかったからだ。

だが、それと同時にステマックスに対しては厳しい言葉がかけられることになった。マジェコンヌが横やりを入れてきたステマックスを軽く罵倒する。

 

「空気忍者は黙ってな!」

 

「く、空気!?」

 

 変な罵倒のされ方で、他のメンバーはおろか、ステマックスですらもどう反応すればいいのか戸惑ってしまう。が、そのおかげもあってか、マジェコンヌもようやくそれらの話の決着を飲む。

 

「アフィモウジャス、シナンジュ、それにエクス。お前らがそこまで言うなら、ここはおとなしく空気忍者と悪趣味騎士に譲ってやるよ」

 

 さりげなくステマックスと同じように馬鹿にされるローゼンだったが、ローゼン本人はそれを聞いてもあまり関心がないように放っていた。彼にとっては自身が罵倒されることは王が関わらなければどうでもよいからだった。

 しかし、作戦内容を飲んでも、マジェコンヌはまだ諦めない。マジェコンヌは釘を刺して言う。

 

「ただし、失敗したらわかっているだろうね?」

 

 自分から手柄を奪うのだから、当然失敗はしたらどうなるか、とでも言うような発言を受ける。だが、失敗することなど、鼻からステマックス達は考えてはいない。これ以上の言い合いを避けるため、2人は沈黙でこの場を治める。

 

『…………』

 

 しばらくの間、沈黙が続く。その沈黙を破ったのは、ワレチューの言葉である。

 

「まったく、自分勝手なやつっちゅ」

 

 ワレチューの言葉が、マジェコンヌを指しているのか、それとも止める側であったステマックスを指すのか。おそらくは前者だろうがそれに対してマジェコンヌは特に言わなかった。

 意見がようやくまとまったところで、将軍と王から任務への出発を指示される。

 

「ではステマックスよ。頼んだぞ」

 

「2人とも、気を引き締めていけ。もう既にステマックスからの報告があったように、警戒を整えている可能性もある」

 

「はっ、御意に!」

 

「お任せください」

 

 2人の了解の声が響くと、2人は部屋の外へと出る。

 

 

 

 

 部屋を出たところで、後ろからまた扉の開く音がする。見るとそれはマジェコンヌと言い争っていたワレチューである。

 何かと思うと、その口から出たのはマジェコンヌへの愚痴であった。

 

「オバハンの信用もすっかりガタ落ちっちゅ。まぁ、あれだけ失敗すれば当然っちゅね」

 

 ワレチューは近くにマジェコンヌがいないことをいいことに、堂々と悪口を言っている。相当ストレスが溜まっていたようだ。

 そんなワレチューに同情して、マジェコンヌの失敗したことを口にする。

 

「プラネテューヌだけでなく、リーンボックスでお失敗したらしいで御座るな」

 

「まったく、年増のババアでは任務も達成困難とは、愚かなものだ」

 

 リーンボックスでの件とは、リーンボックスのゴールドサァドを狙って起こした事件のことだ。そちらの方もプラネテューヌの時のように、女神とガンダム達に阻まれたらしい。

 ここまで事件の流れを変えられるとは……やはり和藤光樹……いや、ガンダム達はかなりの障害のようだ。どうにかせねばなるまい。

 任務の無事遂行ためにも、ステマックスはワレチューに頼みごとをする。

 

「ところで、ワレチュー殿。この度の任務、手伝ってほしいことがあるので御座るが……」

 

「オイラにっちゅか?けど、人手なら、もうローゼンでも足りるんじゃないっちゅか?」

 

 いきなり頼まれた協力要請に、ワレチューは疑問を浮かべる。だが、頼まれたことにワレチューも嫌とは言わず、協力することを告げるとともに、先日の逮捕の件について聞く。

 

「けど、人手が足りないっていうなら手伝うっちゅ。そういえば、なんでお前らはオイラが捕まった時に情報を漏らしたことを話さないっちゅか?」

 

 ワレチューは情報を女神達に知らせた、というより吐かされた幸いにもステマックス達の救援を受け、無事脱出した。それから1週間程度。失敗をしたのに咎めがないことに疑問を持つのは予想できた。

 特に隠す必要もない。ステマックスとローゼンはその問いに答える。

 

「マジェコンヌ殿による無作為なゲーム機の窃盗が繰り返されれば、いずれバレていた情報で御座る」

 

「既にそのきっかけが起ころうとしているのなら、今更情報の漏れで騒ぐ必要もない。それにお前のことを思ってのことではない。今回は、それが必要ないと考えてのことだ。それ以外に理由はあるか?」

 

 彼らの予想では、そろそろ情報が漏れ始めてもおかしくない事案であった。ならば、それを止めることよりも、次のことに目を向けなくてはならない。だからこそ、2人はワレチューのことを報告しなかったのである。

 その言葉を受け、ワレチューが肩を落としつつ、現実を語る。

 

「けど、“ほうれんそう”は社会人の常識っちゅよ。何かあった時に怒られるのは、じぶんっちゅよ」

 

「言われるまでもない。必要になれば隠さず言うさ」

 

「もちろん、この任務も必ず拙者らが成し遂げるで御座るからな」

 

 自信満々に任務の達成を予告するローゼンとステマックス。そんな2人の目を見て、ワレチューも2人の作戦に乗ることにした。

 

「じゃあ、段取りを説明するっちゅ」

 

「分かっている。まずここだが……」

 

 

TO BE CONTINUED

 




今回もお読みいただきありがとうございます。今回は短めのお話になりました。

ジャンヌ「5000字に満たないって最近の話でも珍しいですよね」

シエラ「と言っても、次回のやつチラッと見たけど、次回はネプテューヌサイドの一部をカットしてるみたいね」

まぁ、その部分をここに持ってきても良かったんだけど、それ読むのも面倒くさいだろうなってことで省いておきました。ただ、次回は光樹サイドで秘密結社の起こした事件の始まりを描くので、原作ゲーム見てない人でも詳細は分かると思います。ではそろそろ次回予告です

シエラ「次回も6日更新よ。つまり金曜日に投稿するわ」

ジャンヌ「それでは皆様、また次回お会いしましょう」

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