新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結) 作:藤和木 士
シエラ「えっと……どうも、みなさん。今週から前書きの担当になった、シエラ・ムルセーヌよ」
ソニア「藤和木さんと同じ会社を内定した人がたくさん来てました~。藤和木さんも色々な方と打ち解けていた感じですね。あ、どうもみなさん。ジャンヌさん達と交代して2週間分を担当させていただきます、追加アシスタントの1人のソニアですっ!」
うん、ソニアさんいい感じ。シエラももう少し表情とか言葉を柔らかく
シエラ「な、何よ!人を緊張しているように言って!わ、わたくしは緊張してないわ!」
ソニア「うーん、シエラ、藤和木さんの言う通りだよ?今日何があったかのことも言うようにってジャンヌさん達からも言われてたのに言ってないし」
シエラ「だ、だって、それは……。でも、ジャンヌさん達だって最初のうちは緊張で言えなかったり……」
あぁ、すまん。ジャンヌさんとレイさん、結構最初のうちも喋ってたぞ?
シエラ「う、嘘……。そうなの?」
うん。本編中に当時のやつ見せるから
シエラ「へ、へぇ……。で、でもまだここの紹介が終わってないわよ?」
ソニア「そうだね。じゃあ話の解説をしますっ!今回は第127話をお届けします。黒の館を挟む前は、光樹さん達の回想が終わって、みなさんでぷらねて……ぷ、ぷらねてーぬ?」
シエラ「ソニア、それを言うなら「プラネテューヌ」よ!」
ソニア「ご、ごめん……」
シエラ「もう!そんなに落ち込まないの。それで、今回は戻ってきての所からの話みたいよ」
説明ありがとう!流石にシエラは噛み間違いしないか
シエラ「当然よ!」
じゃあ、プラネテューヌって10回言ってみて?
シエラ「何でなのよ……まぁいいわ。プラネテューヌプラネテューヌプラネテューヌ……(カット!)プラネテューヌ!」
じゃあ、この子は?(ネプギアンダムの写真を見せる)
シエラ「ネプテューヌ!……はっ!」
ソニア「し、シエラ……」
シエラ「と、藤和木弘!騙したわね!?」
必ずしも引っかかりそうな名前を出すとは限らんさ!さて、支え合う者、その者達の未来が、今、交わる!それでは本編へ!!
ビーシャ達の話を聞いて互いに助け合う関係を築くことになったネプテューヌ達は、プラネテューヌ教会に戻ってきていた。早くその理由を伝えたかったのと、ビーシャから誘われた、「やりたいこと」をやるためにだ。
戻って来たネプテューヌ達にイストワール達が迎える。着いて早々、イストワールに話にあったことを伝え、すぐにやりたいことを開始する。ネプテューヌとしては、それで万事OK!だと思っていたのだが、そう上手く物事は運ばない。否、ネプテューヌ以外、その流れで強く納得する者はいなかった。
なぜ、ネプテューヌの行動があまり認めてもらえていないのか。これは4回目の説明後の話となる……。
「てな感じで、これからは、わたしたち2人でプラネテューヌを治めていくことにしたんだ!あと、光樹達とR1はそのサポートだよ?」
ネプテューヌは喜びに満ちた口調で、共に国を治めることを口にする。それを聞いている立場となっているイストワールも特に反対する様子を見せずに聞いている。だが、表情は決して喜んでいるようなものではない。
周りのアイエフや光樹達も各々苦笑いや呆れの表情をしており、あまりその意見を歓迎しているようではない。
だが、決してネプテューヌの意見に対してではなかった。その考えにはむしろ皆、今の状況を打破するのに有効な案だと考えていた。問題となるのは、今のネプテューヌの行動なのだ。
イストワールが、その点について共同活動について理解を示しつつも追及する。
「……それは、何度も聞いています。そして、そのことについて反対意見を言うつもりはありません」
……あれれー?おっかしいなー。反対してないなら、これで話は終わりのはずなのに、なんでいーすんは怒ってるのかな?光樹達もなんだか様子がおかしいし、わたしは今、集中力をもって、作業に勤しんでいるのに、みんなジト目だったり、おてあげ状態みたいにため息ついたりしてさ。
どういう意味か分からず、そのまま作業を行うネプテューヌとビーシャ。すると、イストワールがその作業について直接言及した。
「……ですが、どうしてその後ずーっと2人で遊んでいるんですか!!」
イストワールは子供を叱る親のように怒る。そう、ネプテューヌは今、ビーシャと遊んでいる最中だったのだ。しかし、遊びと言っても今はプラモデルを作っている。だからこそ、ネプテューヌも「作業」と認識していて、イストワールにその時の状況を説明しながらそれを組み立てていたのだ。
そんな様子を見ていた光樹達も怒るイストワールとそれをあまり気にしていないネプテューヌのやりとりを見て、苦笑を隠せなかった。
「ははは……やっぱりネプテューヌだな」
「せっかく光樹のあの話をしたってのに……少しはやる気を見せてもらいたいわ……」
「わ、悪い、鈴。俺からもビーシャに言った方がいいとは思うんだが……」
「なら早く言いなさいよ!?」
鈴からの怒りのこもった要請がネプテューヌ達の方にも聞こえた。怒る鈴をネプテューヌは組み立て作業を行いつつも注意する。
「もー、ダメだよ鈴。そんなに怒ってたら、パーツを間違って切り離しちゃうかもしれないんだし」
「今問題にしてるあなたに言われたくないわよ!……もう、光樹とそっくりなんだから……」
「鈴ちゃん、あれほど光樹君は面倒じゃないと思うよー?」
光樹を引き合いに出した鈴を絵里奈がなだめる。まだ納得がいった表情ではなく、もし言葉を間違えればまた怒りが爆発するだろう。
一方、鈴の言葉を半信半疑な光樹がイストワールの怒りを察する。
「俺ネプテューヌ並みに面倒なのかよ……。けど、俺としてもここら辺りで中断してもらいたいところだな。イストワールの言う仕事を早くやることに関連するけど、もっと方針を決めないといけなさそうだし……」
「そうですよ!改変前も改変後もお二人は全く仕事に無関心なんです。今日こそは、お二人にしっかりと働いてもらいますからね」
だが、2人の言葉に緊急性を感じないネプテューヌは、まだ遊ぶ宣言とも取れる発言をする。
「もうちょっとだけ待ってよ、いーすん。もう少しで、1/1ネプギアンダムのプラモができるからさ!光樹だってプラモ作ってたんだから分かるでしょ?」
その言葉が、イストワールと鈴の機嫌を更に損ねる。2人の怒りはまさにもうボルテージMaxで、いつ堪忍袋の緒が切れるとも分からない状態だ。
そんな様子を見て、最悪の事態を避けようと光樹と勇也がそれぞれの間を取り持つ。
「待てって!鈴、ここで怒るのは押さえろ」
「ネプテューヌも俺を話題に絡ませるんじゃない!確かにプラモ作ってるときに邪魔されたくないと言ったかもしれないけど、今はイストワール様と鈴の機嫌を悪くさせるのだけは……」
怒る2人の対応に追われる2人の男子達。だが、そんなのをよそにビーシャがネプテューヌに完成状況を伝えた。
「ねぷねぷ!ネプギアンダムの上半身が完成したよ!」
「こっちもちょうど下半身が完成!」
「よーっし!じゃあ、さっそく合体させよう!」
「おっけー!」
上半身と下半身の合体。それはプラモデルを作るうえで最も盛り上がるところだ。特にロボットのプラモデルであれば武器がまだだったとしても、本体が完成するだけで1つの完成形に到達する。そこから早く飾れることを楽しみにして武器を作っていくのが醍醐味だ。
かなりロボットの方に詳しく、プラモデルを作っているという光樹なら分かってくれると思うのだが、あいにく光樹はイストワール達の仲裁中であった。光樹と共に本体完成を喜ぼうと思ったネプテューヌだったが、それができそうにないため残念そうに心の中で思いつつも、ビーシャの持つ上半身のパーツにこちらで出来た下半身のパーツに息を合わせて合体させる。
『せーのっ!ガッシャーン!』
2人の息が合って、寸分の狂いなくネプギアンダムのプラモデルが完成する。上半身と下半身が合体し、無事完成形となったプラモデルを見て、ビーシャと大喜びする。
「やった!完成だよ、ねぷねぷ!」
「完成形の超合金もいいけど、こうして自分で作ったのもいいよね!光樹もそう思うでしょ?」
先程あまり反応のなかった(本当はイストワール達の怒りを抑えていた)光樹にこの気持ちを共有しようと聞く。二度目となる声かけに流石に光樹もネプテューヌの方に反応する。
「あ、あぁ、そうだな。完成したんだから、もういいよな?」
光樹の言う通り、これで完成したから、次にやることをやらなくちゃね。もう決めてるよ。それは……!
ネプテューヌの言葉に先回りするように、ようやく安堵した様子のイストワールが仕事への誘いを言い渡す。
「そうですね。では、さっそく仕事を……」
「ねぇ、ビーシャ。もう1つ作ってみたいんだけど、オススメないかな?」
ネプテューヌの考え。そう、それは次のプラモデルを作りたい、ということだった。実は、作っている最中から、他のものも作ってみたい気が起きていたのだ。先程の完成で、更にネプテューヌのプラモ精神が刺激され、新たな作品へ手を伸ばしたい、と思った。プラモ作りではよくあることだ。
ネプテューヌの言葉にイストワールが困惑した様子を見せる。イストワールだけではない。鈴も怒りが溜まってとうとうそれを口にする。
「あ、あの……ネプテューヌさん?」
「ちょっと?それ作ったら仕事やるって言ったわよね?流石にもうちゃんとその言葉録音してるからね?」
鈴は手に持った変身端末を突き出している。しかし、そんな真面目な彼女達の言葉に耳を貸さず、ネプテューヌに次のプラモデルについてビーシャが勧める。
「じゃあ、このネプギアンダムVer.2.0はどう?細かくパーツが分かれているんだけど、塗装する時超楽なんだよ」
「ビ、ビーシャさん……?ビーシャさんもそれを作ったら働くって言いましたよね?」
ネプテューヌの言葉に乗り気なビーシャも見て、イストワールが更に困惑する。もはや、イストワールの言葉は彼女達に届いていないようだ。
それを見て、絵里奈が可哀想と思いイストワールに声をかける。
「まぁまぁ、イストワールさん、落ち込まないでー。もう一回声かけてみよ?」
絵里奈なりの励ましがイストワールに贈られる。一方、そんなものは知らずというように、ビーシャからのアドバイスを受けて、ネプテューヌが悩みつつも塗装に挑戦することを伝える。
「塗装かぁ……。せっかくだし、挑戦してみようかな」
そういえば、光樹は塗装はほぼしないって言ってたんだよね。光樹曰く、お金がかかるからってことなんだけど、ビーシャならもうそういう道具とかは持っていそうだし、このタイミングでやってみるのもいいかな?
そんな考えもあり、ビーシャに塗装への挑戦を伝えるネプテューヌ。すると、ネプテューヌの予想通り、ビーシャが塗装道具の貸し出しを申し出る。
「じゃあ、今日は私の塗装道具を貸してあげる。本当なら、課金しても貸してあげないんだけど、ねぷねぷだから特別ね」
「わーい、やったー!」
塗装道具を貸してあげるという申し出に手を上げて喜ぶネプテューヌ。ネプテューヌの初となる塗装作業に、興奮を隠しきれないのであった。
対して、イストワールは絵里奈から励ましを受けたものの、話すタイミングを失ってしまっていた。
「あのー……」
自身に注目して話を聞いてもらおうとするも、段々と自信を無くして、覇気のなくなった声では届くことはない。そのままネプテューヌ達は次の作品への制作へと取り掛かったのであった。
◆
ネプテューヌとビーシャがプラモデル制作に夢中になっている様子を見つつ、光樹と鈴、それにR1はコンパ達の方へと行く。彼女達がいた机には既にネプテューヌとビーシャ、それにR1の分を除いた紅茶が用意されていた。
そのうちの1つに光樹が手を付け、口にする。口を潤したのち、早速鈴が遊びに夢中な2人への愚痴を漏らす。
「まったく……あの2人、約束を守らないんだから」
「……ま、遊び人2人が意気投合したらこうなるわよ。多分しばらくはあのままよ」
鈴の怒りの声にアイエフが落ち着くように言う。アイエフとしてもこうなることは分かっていたようで、既に諦めを感じてお茶会に徹している。無駄な体力を使うよりも、有意義に時間を使うことに重きを置いたようだ。
光樹もこうなるのではと思っていた。しかし、比較的真面目な鈴、女神のサポートとして生み出されたイストワールにとってはこの予測不能な行動に非常に頭を悩まされることとなった。
その2人に言い聞かせるように、コンパと絵里奈が口を開く。
「けど、ねぷねぷとビーシャさんが仲良くなって良かったです」
「うんうん、出会いこそよくなかったけど、結果的にこうして一緒に遊ぶまでになってよかったと思うよ?いつまでも意見の行き違いがあるよりも、意気投合できる環境の方がいいはず。2人とも、そう思えば気楽なもんだよ!」
コンパ達の言葉を聞いて、少し気持ちを落ち着かせる2人。2人の言葉を聞いていた勇也もそれが結果的に良かったことを伝える。
「絵里奈達の言う通りだ。この状況を改善していくには、元の守護者と、改変で新しくトップとなった者達の共闘がカギになる。この状況は事態が大きく動く前触れになるはずだ」
「そうね。今のあの2人なら、こんなゲイムギョウ界でもこの国を良くしてくれそうな気がするわ。本当にこの事態が大きく動きそうな気も自然と思えてくるわ。……それまで、イストワール様の胃と鈴の堪忍袋の緒が持てばいいんだけど……」
勇也に続けて言ったアイエフの言葉に思わず笑いが起きる。アイエフの例えはまさしく考えを射貫いていたからだ。イストワール達の我慢強さが、おそらくこの状況をよくも悪くもする要素のはずだ。
そう思う中、アイエフが光樹とR1との関係について聞いてくる。
「そういえば、あなた達はもういいの?」
「R1とわだかまりがないかってことか?」
「そう。実際2人とも直接やり合ったんでしょう?」
まぁ、そうなるよな。と光樹は思う。一応アイエフ達も光樹とR1の合体形態DRXとの戦いは話してある。ビーシャ達が話をして仲を深めたのに対して、光樹とR1は光樹の過去を語っただけで、特に何も認める理由になっていないように思える。
だが、そうではないことをR1の言葉によってアイエフ達が気づかされる。
「その心配はねぇよ。そもそも俺はこいつに負かされた時点で認めてるさ」
「負けた時点で?」
「光樹さんと戦った後でですか?」
「あぁ。アイエフ達に会った時に言ったろ?俺達DRXの必殺技を真正面から打ち破ったって。その時点でもう覚悟が違うって思ったさ。そこに光樹の過去の決断を聞いた以上、光樹への不信感はなくなった。それにあんなことがあったからこそ、こいつがここにいるってのがよく分かったから、これでもう認めないなんてことはない。だから問題ない」
R1からの言葉で光樹も頷く。確かに、お互いの必殺技を直接当てて、勝敗が決したのならその時点で少しは認めるだろう。加えて光樹の過去を聞けば、光樹がどういった人間なのか、記憶喪失でも本質が変わっていないのなら、疑いもある程度解ける。その2つが合わさったからこそ、光樹達とR1は共闘関係になんら問題はなくなったのだ。
しかし、疑問がまだ残ることも事実。絵里奈がその点について聞いてくる。
「確かにR1とは仲良くなったけど、R2とかの合体要因のロボット達にはどう伝えるの?R1だけが聞いても分かんないと思うよ?」
絵里奈の言う通り、今はR1だけがその事実を知っている状態だ。他の合体機である者達への説明はまた面倒になる。それに第一、必ずしも同じことを思うことはロボットであっても少ないだろう。
しかし、そんな疑問をR1が打ち消す。
「問題ねーよ。俺達は合体するとそれぞれの記憶回路を共有するんだ。その話をそこで共有すれば話す手間が省ける。それに、俺達の心はいつも1つさ。合体攻撃で敗北した時に、それぞれ光樹の正義を認めていたから、大丈夫だって」
話はあとで共有できる上にそもそも心構えが同じ。加えて同じタイミングで光樹を認めていたという事実。R1のその説明を聞いて、不安がっていた絵里奈も納得を示し、R1へと任せる。
「あー、そうなんだ。じゃあ任せた方がいいねー!R1、説明よろしくね?」
「おう、任せな!」
絵里奈の頼みにR1が勢いよく答える。それを見て他の者達も安堵した様子を見せる。話が着いたのなら、早速行動に移すべきだろう。光樹は鈴達に声をかけつつ、記憶の共有を提案する。
「じゃあ、鈴、勇也、絵里奈。DRX組の記憶共有、一緒に行くか?」
「……まぁ、あの2人が動かない以上、あたし達で動けるものに動くしかないわね……」
「そうだな。物事はスピードが大事だ」
「よーし、早速みんなの意思確認に行こう♪」
「じゃあ第3格納庫に行くぜ!」
R1を先頭に光樹達はR1の仲間が待つ、いつものプラネテューヌ軍基地の格納庫へと向かっていくのだった。
TO BE CONTINUED
今回もお読みいただきありがとうございます。相変わらずのネプテューヌとビーシャのぐーたらに頭を悩ませるイストワールと鈴でしたが、次回には直っている……かも?
シエラ「かもって何なのよ……」
ソニア「シエラ、そこはお楽しみって言うものだよ?」
シエラ「あぁ、そう……。けど、今までの読み返してみたけど、光樹の性格、変わっていってる……っていうか、未熟さがなりを潜めてるわよね?最初と比べて」
うん、そうだね。光樹君も記憶を取り戻していくと総司令としての意識を高めているみたいだから。
ソニア「新しい武装に対しての反応も、今ではしっかりと受け答えしているように思えます」
さて、次回はこの1週間後の話となります。それでは今回はここまで!
シエラ「次回も1週間投稿らしいわね。そんなに進んでないの?」
夏休み謳歌しすぎたのよ……(´・ω・`)反省はしてる
ソニア「それじゃあ皆様!また次回ですっ!」