新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

134 / 170
どうも、皆様、ご機嫌いかがですか?つい先日、久々にバトスピショップバトルでいい戦績を残せました、藤和木弘でございます。

ジャンヌ「この調子なら、今年のチャンピオンシップの地方決勝に行けるかもしれませんねっ♡どうも、皆様。夏休みも半分になろうとしている方もいるんじゃないでしょうか、藤和木はまだ余裕があります、ジャンヌ・ドラニエスです」

レイ「それでも、途中途中で学校に出なきゃいけないんだけどね。どうも、みんな!暑い夏はやっぱりイベントに冷たいアイス!レイ・オーバだよっ!」

まぁ、イベントはあんまり行ってないけどね。それでもヒカルとか誘ってみんなで集まろうかと考えたけど、もう仕事始まってそうだからな。仕方ないってことにしてるね。さて、今回は第121話の投稿です。

レイ「光樹君達の救助活動だねっ!これぞガンダムの見せどころって感じかな?」

ジャンヌ「この状況、光樹さん達はどれだけの人々を救い出せるのでしょうか…」

さて、それではそろそろ本編へ!


第121話 モンスター達の猛襲、住民防衛戦展開

 

 

 現在、モンスターの襲撃を受けるハネダシティは、多くの爆音が響いていた。モンスターの建物への攻撃、街の防衛隊の攻撃。攻撃する者と、守る者の両者一歩も引かない激闘で、街は至る所から煙を吐き出していた。

 ハネダシティの住民達には、既に避難勧告が出されていた。最初のうちは防衛隊が避難誘導を行い、安全に住民達を避難させていた。だが、徐々にモンスターとの連戦で、避難誘導に駆り出されていたメンバーも戦闘へ行き、それでもなおモンスターの一部が防衛線を突破。それにより、モンスターへの恐怖により、人々はパニックとなり、街のあちこちで孤立する形となっていたのだ。

 迫りくるモンスター達になす術もない住民達はとにかく逃げる。だが、逃げた先にもモンスターが。

 

「くっそ!こっちにもモンスターが!」

 

「そんな!後ろにだっているのに!!」

 

「ひぃ!き、来たぁ!!」

 

 一本道の場所で、追い詰められてしまう人々。横は壁であり、逃げ道はない。そんな絶望的状況に、泣きわめく。

 

「防衛隊は何してるんだよ!!ちゃんと守ってくれよ!」

 

「そんな……ここで終わりなの……?」

 

 詰みの状況の中で、自暴自棄となり諦めを見せる人々が出る中、助けが来ることを信じる者もいた。

 

「大丈夫だよ!ゴールデンプレストなら、みんな助けてくれるもん」

 

 子供の口から語られた、正義の味方として現在の世界に周知されている存在の名を発する少年。それに続いて、他の子供達もそうだそうだと言い出す。

 

「そうだぜ、ゴールデンプレストなら、もうぼくたちの元に来ようとしてるはずだって!」

 

「そ、そんな馬鹿なことあるか!夢の見過ぎだ……」

 

「そんなことないもん!ゴールデンプレストは、わたしたちの味方だもん!」

 

 希望を見出そうとする子供達と、それを信じない大人達の激突が起こる。すると、その騒ぎにモンスター達が好機と、言い合いに夢中な住民達の方に向かって襲い掛かる。

 モンスター達の攻撃態勢に気づいた大人側が声を出して退避する。

 

「ひぃ!」

 

「なんだよ!……え?」

 

 自分達の意見を言うことに夢中になっていた子供達の反応が遅れる。既にモンスター達は各々の攻撃態勢に入る。当たれば確実に重症だ。その状態となってしまったことに大人達が焦りを口にする。

 

「まずい!!誰か助けに……」

 

「待って!後ろからも来るわ!」

 

 動揺する大人達の背後を突くように後ろのモンスターもじりじりと距離を詰めることから襲い掛かる方へとシフトする。前門の虎後門の狼、逃げ道はない。

 このままでは子供が危ない。かといって助けようとすれば、自分達が逆にやられる。それが大人達を躊躇わせた。

 そして、何も出来ずに、モンスターが両側同時に襲い掛かった。

 

 

 

 

「ひぃぃ!!」

 

「た、助けて!ゴールデンプレストォ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガキィン!ザンッ!!

 

 怖さのあまり、モンスターから目を外し、顔を覆う人々。だがしかし、いつまで経っても痛みはない。それに、モンスターの声とは違った、何か金属のような固いものがぶつかり合った音と、切り裂いた音が響いたことに違和感を感じる住民達。

 恐る恐る、目を開く。すると、そこはもう先程の状況とは違っていた。子供達の前にはブースターパックを背負い、両手にビームの短剣を持って子供達を守るようにモンスター達と相対する赤と黒の機体。そして、大人達の方には、緑色の獣らしいフォルムを持つ機動兵器と、赤と黒、緑の、背部に六枚の翼を浮遊させた機動兵器が、同じく大人達の前に立ち、モンスターと相対している。

 

「どうなってんだ!?」

 

「た、たすかった……?」

 

 子供達は一瞬のうちに起こったことに理解がついていけていない様子を見せる。すると、目の前でこちらに背を向けて守る立ち位置になっていた機動兵器から声がかけられる。

 

「大丈夫だよ。私達は、正義の味方♪みんなは私達が守るからー!」

 

 少しおっとりとした口調で、自信満々に答えた少女の声。歳は子供達よりもずっと高く感じられる。

 いきなりの邪魔を受けて、戸惑うモンスター達。しかし、それに構わずモンスターの一体が再び襲い掛かろうとする。

 

「サタァァァァ!!」

 

 灰色の小型モンスターが正面突破を狙おうとする。だが、目の前の赤と黒のロボットは、その場で剣を構え、距離が詰まったところで、モンスターに一閃を放つ。その一閃でそのモンスター「セサガターン」は消滅する。

 そのきれいな一太刀に、子供達は魅了される。と、目の前の戦闘に夢中になっていた少年達に、後方から声がかかる。

 

「そこの子供達!こっちよ」

 

「早く避難するです」

 

「あ……はいっ!」

 

 青いコートの少女と、優しさの溢れる女性がこちらへ来るように手を振る。それに気づき、子供らは急いでその方向へと走っていく。横では大人達を助けた緑色の獣型ロボットと、翼の生えたロボット達が逃げ道を確保している。

 自分達が望んでいたのは別の人物だった。しかし、助かったことが今は喜ぶべきである。無事大人達と共に安全なところまで紫髪の宙に浮いた女性と先程子供達を助けたロボットと同じような人型ロボットに護衛してもらったのち、別れる。

 ようやく助かったという実感を得た住民達。そこで、少年達はとある感覚を感じる。先程の紫髪の女の人が、どこかで見たことがある。そう思えたのだ。

 

「た、たすかったぁ……!」

 

「どうなっちゃうかと思ったー」

 

「うん。でも、あのひと、どこかで見たような……」

 

 少年がそう呟くも、その反応にあまり共感を持たれることはなかった。そして、少年達は大人達の引率により、街の出口まで足早に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったくー、あんな風に民間人を襲うなんて、モンスターも卑怯だよ!」

 

 先程救った人達の襲われていた状況に対し、モンスターへ文句を口にする絵里奈。あの状況はかなり危険だというのは、絵里奈以外の全員も思っていたことだ。しかし、モンスターも考える生き物。追い込んで狩りをするというのは生き物にとって重要な行動の一つ。もしかすると、逃げる途中の通路で溜まっていたのかもしれない。いずれにしろ、何も持たずにモンスターのいるところをうろうろすることの方が危険なのだ。

 だからこそ、今無力な人々を救える力を持つ自分達が、このハネダシティの住民を救わなければならない。まだ他にも襲われている住民はいるのかもしれないのだから。

 

「……けど、本当に多いね、モンスター!いっけぇ!FXキャノンバスター!!」

 

 未だに残るモンスターの残党を、背部から持ってきたANFXキャノンバスターで吹き飛ばす。たった二発の放たれた弾丸はコントロールにより何体ものモンスターにミサイルのように続けざまに直撃し、射貫いていく。

 前面に展開していたモンスターを一掃し、一先ず自身の担当していた戦闘エリアのカタが着く。

 ホント、さっきも言ったけど、数だけは多いよね。ここまで来るのに助けたのは人の集まりで数えるなら6つくらい。街の深部までかなりあるのに、メインの道は至る所にモンスターばっかり。光樹君のフルバーストアタックで掃討できればいいんだけどなぁ……。

 絵里奈の心の中でのため息が生まれる。これだけのモンスターがいるとなると、一斉射撃のようなもので片づける方が楽だ。しかし、ここは民間人もいる市街地。記憶が戻っていない光樹では狙いを正確に付けられるかどうか不安があった。

 そのため、地道に一体ずつ、時には先程のように一気に倒し、道を少しずつ切り開いていた。大人達を襲っていた方のモンスターを担当していた光樹と鈴の方を見ると、そちらも戦闘がひと段落するところであった。

 

「行く!」

 

『all right.ドラグーンストーム展開開始』

 

 光樹の声と共に、ドラグーンが翼から離れていき、敵に突っ込んでいく。ビームによる射撃の嵐の中で、剣へと姿を変えたドラグーンがその間を抜けてモンスターを切り裂いていく。

 遠隔操作端末による蹂躙が終了すると、モンスター達は一匹残らず消滅した。弱めのモンスターばかりであったため、攻撃範囲の大きい、がダメージが拡散する攻撃でも楽に撃破することが出来た。

 光樹の方が終わると、鈴の方もいつの間にか終わっていた。腕部のクローシールドを縮小し、光樹の方へと駆けていく。絵里奈もそれに準じるように、光樹の元に向かう。

 

「ふう……とりあえず、これで全部か?」

 

「この辺りはね。けど、まだ街には多くのモンスターがいるわ」

 

「やっぱりそうだよねー。まだやれるけど、どこまでいるんだろうー?」

 

 戦闘を終え、少しの間息を整える3人。ガンダムを纏っているため、けがなどはないが、それでも少しずつ体力は減っていく。息を整えていた3人に、アイエフとコンパが声をかけてくる。

 

「3人共ご苦労様。けど、まだモンスターはいるわよ?」

 

「みなさん、けがなどはありませんか?」

 

「えぇ、早く次の所に行かなくちゃね。少しのどが渇いてきてるけど、まだいけるわ。早く次の所に」

 

 鈴が早くいかなければとまだモンスターの残る中央部への道に目を向ける。十分な休息も取れないというのは、防衛線ではよくあること。どちらかといえば、今は救出戦になっているが、それでも街への被害は最小限に留めることも目的の一つだ。

 住民達のことを考える鈴の発言を遮るように、避難者の護衛に付いていた勇也とパープルハート達がちょうど戻ってくる。

 

「よう、無事防衛隊まで引き渡してきたぜ」

 

「そっちもご苦労様。ネプ子、どうだった、様子は」

 

「そこまで見ていないわ。まだまだ避難させなくちゃいけない人がいるんだから」

 

「それもそうね」

 

 パープルハートへの質問は、避難を優先したという返しであっさりとそれ以上は追及しなかった。パープルハートの、女神に関する記憶が戻っていくことを確認しておきたいという発想も、今のこの状況とは行動がかみ合わないため、仕方のないことだ。

 全員集まったところで、各自は再びモンスターの討伐に目を向けていく。

 

「アイエフ、次のエリアはこっちか?」

 

「えぇ、防衛隊の情報によれば、この先は1個小隊が防衛に付いているみたい」

 

「それでもここまでモンスターが来ているってことは……」

 

「あぁ。相当苦戦してるみたいだ」

 

「じゃあ、その人たちを助けに行かないとね!」

 

 絵里奈の一声に、全員が頷く。中央エリアまでは道がある。だが、先にいる防衛隊の所まで行けば、何か情報を得られるかもしれない。

 

「合流すれば、何か得られるかもしれないわ。急いで!」

 

 そこでパープルハートは全員に指示すると、一番にその方向へと飛んでいく。それに影響されて、鈴達やアイエフ達も急いでその方向へと向かう。

 

 

 

 

 その道中、避難誘導を担当する防衛隊を確認する。周りにはモンスターと戦闘した跡が残っており、激闘が垣間見えた。

 すると、モンスターを倒し、息をついていた防衛隊の一人がこちらにやってきて声をかける。

 

「やぁ、君たちが教会からの応援かい?」

 

「そうだよ」

 

 パープルハートから元の姿に戻っていたネプテューヌが返答する。やはり、常時女神化を行うのは消費が激しく、エネルギー消費を抑えるために、移動は元の姿で行っていた。

 同じく、絵里奈達ガンダムマスター達も移動時の味方識別を考慮して、変身を解いていた。光樹の存在も忘れられていたことにより、移動時に警戒を強めてしまうことからだった。

 私達教会の応援隊全員に目を向けると、その防衛隊の人は早速救援要請を出した。

 

「なら、至急街の中心部に応援に行ってくれないか。この街を襲っているモンスターたちのボスを見つけたらしいんだが、どうも苦戦しているみたいなんだ」

 

 それは、このハネダシティを襲撃した親玉の情報だった。少し前に接触した同じ防衛隊からも聞いていたけれど、やっぱり中心部に敵の主力がいるみたい。なら、倒すしかないよね!断る理由なんてないはず。

 そして、その要請にもちろんこちらも了承を伝える。

 

「わかったわ」

 

「座標はどのあたり?エリアだけでもいいわ」

 

 アイエフの了解ののち、鈴が位置の確認をする。正確な位置は分からなくても、ボスの相手をしている防衛隊の位置が分かれば、ルートを絞って最短距離を算出できるはずだ。

 それを分かってか、すぐにその防衛隊員は最後に確認した位置を伝える。

 

「中央エリアのCブロックだ。その時にはD方面へと向かっているともあった」

 

「エリアD……その方向には、まだ人が?」

 

「あぁ。その先にはビルの密集地が……そこで働いている人がまだ残っているらしい」

 

 それを聞いて、全員の気が引き締まる。もしその防衛部隊がやられれば、その人たちに危害が及ぶ。一刻も逃げ遅れた人達を、そして防衛隊も助けなければならない。

 丁度そのエリアまでの道順を示した全体エリアを光樹が全員の携帯端末に送信したところで、それを軽く確認したアイエフがすぐに向かうことを全員に呼びかける。

 

「6人共、急いでいきましょ」

 

「ラジャー!」

 

「あぁ」

 

「早く行かなくっちゃ!」

 

 7人は再び街の中央へと足を速めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 街の中央へと駆けだして2分。モンスターの軍勢は先程よりも少なくなっていた。戦闘の後こそ見られたが、どうもそのせいではないということを鈴が呟いた。

 

「……おかしいわね」

 

「何がだ?」

 

「いや……本当にこれ、撃退したのかしら、って……」

 

 光樹はその理由を聞く。おかしいとは、どういうことなのだろうか。魔法の放たれた後からしてみても、モンスターを倒したように思えるのだが……。

 すると、ゼロが鈴の考えを肯定するように、状況を解析した。

 

『鈴、その通りだ。戦闘の程度を分析したが、どうもこれはモンスターのいたエネルギー痕跡から見ても、かなりの数だ。それに対し、防衛軍側の攻撃は魔法攻撃と兵器攻撃が最低10発程度。しかも威力も低め。これは、おそらく……』

 

 ゼロが結論を言おうとしたところで、何かに気づいたネプテューヌが全員に知らせる。

 

「見て!あそこに防衛軍の人たちが集まってるよ」

 

 ネプテューヌの示す先には、武器を持った防衛隊の面々が、武器を持って攻撃中であるのが見えた。大通りの前で直線があるであろう先に、武器を向け、魔法を放ち、銃を撃っている。どうやら戦闘中のようだ。

 まだ敵がいるのだろうか。一先ず、光樹達は部隊の方々に合流した。

 

「失礼します。こちら、プラネテューヌ教会からの応援部隊です。状況は」

 

「ん?君達がか。ちょうどいい、力を貸してほしいんだが……」

 

 鈴の名乗りを聞いて、その隊長らしい風貌の男性のその口から出たのは、協力してほしいという言葉であった。どうやら、かなり苦戦しているようだ。すぐさまアイエフがそれを請け負う返事をした。

 

「分かったわ。それで、敵は……!?」

 

 防衛隊の人々が攻撃する方向を見て、アイエフは絶句した。既に見ていた勇也も呆然とし、ネプテューヌと絵里奈はそれに対し叫ぶ。

 

『な、なにあの集まり様!?』

 

 その視線の先に見えたのは、通りを塞ぐほどの幅まで展開された、モンスター達の壁であった。

 通りの端から端までぎっしりと詰められているうえに、その上空には鳥形モンスター「赤チョコピ」と空中浮遊型スライヌの「ヒールスライヌ」が覆い、そこを立ち入り封鎖区域とするまでの規模で封鎖していた。

 こんな恐ろしい状況に、鈴は何があってこうなったのかの状況説明を要求した。

 

「ちょ、ちょっと!これどういうことよ!?」

 

「私達は、奥でモンスターによって逃げられなくなった要避難者の安全を確保するために、モンスターを残したまま、先発隊を行かせたんだ。残るモンスターを私達が引き受け、後で援軍に行けるようにだ。しかし、先発隊が突っ切って、私達がモンスターを相手にしたとき、モンスター達はそれに釣られる様にして街中央部へ通じるこの大通りを封鎖してしまった。この壁を何とか攻撃で数を減らしていっているのが、今の現状、というわけだ」

 

 鈴へそう説明する隊長。おそらく、モンスター達は先発隊の動きに気づいて、街の中央部にいるであろうボスへ行かせまいとここで足止めをしたのだろう。この量のモンスターも中央部へ向かうまでに他のエリアにいたモンスター達をそのまま押し出して、ここまで引っ張ってきたのだと考えられる。

 それによりようやく疑問は解消される。先程までの間、モンスターが少なかったのも、これが原因だ。そのエリアでモンスターを対処していた者達も今ここにいる者たちなのだろう。やけに大隊を形成していると思えば、自然とそうなったのであろう。

 とはいえ、それが分かったところで、これを地道に撃破していくというのはかなりきつい作業だろう。その間にも、先発してボスと戦っているという防衛隊のメンバーに負担がかかる。

 

「しっかし、どうするよ。これ。俺達Rシリーズでもこれは無理だぞ?」

 

 勇也が無理だという発言をする。確かに、これはどれだけ戦闘に優れた並みのガンダムでも、突破するのは困難だろう。

 ここ以外からではダメなのか、コンパが隊長に聞いてみた。

 

「あのー、ここ以外からでは行けないんですか?」

 

「そうだよ!別の所からなら、先に行った人達を助けられるかもしれないよ?」

 

 だが、その案を隊長は却下する。

 

「だめだ。どちらにしろ、このモンスター部隊を撃退しなければ、ボスを倒したとしても、これでは集団で分散するモンスターで避難した人達に大きな被害を与える可能性もある」

 

「……そんな」

 

 ネプテューヌが絶句する。突きつけられた目の前の現実は、まさしく厚く、険しい壁として物理的にも、そして心理的にも立ちふさがったのだ。

 ここを超えることは女神でも造作もないことだろう。しかし、現在の信仰力の低下した状況でのエネルギーの維持、いつまで向こうが耐えられるかというタイムリミットは今の現状を大変厳しいものとした。

 それでも、諦めずに防衛隊は今なお攻撃し続けている。撃ち続け、回復し、また戦線へ……。だが疲れの色が見えていた。防衛隊の一角にモンスターからの反撃が飛ぶ。

 

ドッガァァン!

 

「ぐぁっ!」

 

 倒れる隊員、すぐさま衛生兵が後退させ、ダメージの治療を行う。これを突破するために、皆が必死でいた。

 光樹も考える。ここをすぐに突破するためには、圧倒的な範囲攻撃を持つ攻撃でなければ難しい。光樹自身のフルバーストやドラグーンコンビネーションでもこれを突破するのには厳しい。もっと、強い攻撃があれば……。

 だが、そんな状況を一変させる力を、鈴と勇也、絵里奈が口にした。

 

「……ここを超えるには、圧倒的な破壊力を誇る、大出力範囲攻撃が必要……」

 

「……?鈴?」

 

 少し笑みを浮かべた鈴に、ネプテューヌが首を傾げる。その後を、勇也と絵里奈が続けて言った。

 

「そして、SSRシリーズのガンダムは、常識を超えた、高性能かつ圧倒的な力を秘めた特別な存在……。なら」

 

「その力、見せてあげようよっ、光樹君ー!今こそ「ノイズフォースビックバン」、その真の力を使う時だよー!」

 

 

その言葉は、光樹へと向けられていた。

 

 

TO BE CONTINUED

 




今回もお読みいただきありがとうございます。最後に特段大きな壁が出てきましたが。

レイ「これは突破するのが大変そう……でも、光樹君のガンダムが解決してくれそうだね」

ジャンヌ「今までにもノイズフォースビックバンは光樹さんのガンダムの必殺技として登場してきていますが、今度の技は一体どのような技なのか気になりますね」

それはもうこの大軍を突破できるだけの技ですよ。流星のロックマン3やったことのある人ならわかりそうですけどね。さて、今回は短いですがここまでということで。

ジャンヌ「次回もまた月曜日投稿になりそうです」

レイ「それじゃあみんなー、また次回ッ!」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。