新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結)   作:藤和木 士

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どうも、皆様、クリスマスイブどのようにお過ごしでしょうか?私はジャンヌさんとレイさんの帰り待ったり、バトスピのデッキ構築してます、藤和木弘です。ぶっちゃけ言おう、今寂シマスだよ!

鈴「はいはい、二人が帰ってきたらジャンヌとラブリマスなんでしょ?どうも、皆さん、臨時アシスタントの光木鈴よ。」

ちょ…ラブリマスってあっちこっちのネタ…

絵里奈「でもー、実際そうしたいんでしょー?あ、どーもー、みんなー。同じく臨時アシスタントの福内絵里奈、だよー!」

いや、あの……まぁ、そうですけど……じゃなくて!今回は第90話、計100話目のお話の投稿ですから!

絵里奈「あー、ごめんってー。」

鈴「まぁ、でもまさかこんな日に100話目の投稿だなんてね。」

それには私もびっくりですよ(;^ω^)さて、今回のお話では黄金の塔に気づきます。

絵里奈「それに、ネプテューヌちゃんと無事を確認したりねー!」

鈴「ちょっと光樹のマヌケな部分はあるけどね。」

あれを光樹君自身のマヌケと言っていいのだろうか…。さて、それでは聖夜の夜に、本編スタート!!


第90話 離れ離れの女神、四本の塔

 

 

その声ですぐにその人物が女神の一人、ネプテューヌであると悟った光樹は、すぐにその方へと駆ける。それに同期するように、挟むようにして立っていた青年も少し息をつきつつ、そこを動いて、道を開けた。すぐにそこを通ると、そこには、光樹が思っていた通り、目を覚ましたばかりのネプテューヌの姿があった。だが、そこにはネプテューヌの姿だけで、他の三人の女神の姿は見えない。

ここにいない三人のことも気になったが、今はいる者の心配が先。そう切り替えた光樹は、すぐに無事を聞く。

 

「大丈夫か、ネプテューヌ。」

 

「おおっ!光樹だ!」

 

その声に気づいたネプテューヌはすぐに表情を明るくしてこちらに返事をする。どうやら、特に怪我などはない、というよりかは、治っていたようだ。

一方、光樹を見つけたネプテューヌは、光樹の姿を確認しつつも、辺りを見回して、他の三人の女神がいないことについて言及した。

 

「って、もしかしてわたし以外、光樹だけなの!?おーい、ノワール!ブランー!ベールー!」

 

ネプテューヌが心配するのも当たり前だ。光に共に飲み込まれたはずの三人が、一緒に居ないのだから。

 

「あぁ、残念だけど、ここにはネプテューヌと俺。それに、どうやら俺の仲間っぽい、こいつらしかいないみたいなんだ。」

 

そこで、光樹は現状を言った。とりあえず、ネプテューヌにもこの状況を理解してもらう必要もある。

その事を聞くと、ネプテューヌもまた状況を理解したことを伝える。

 

「み、みたいだね。ノワールたちどころか、ネプギアもいないなんて。いったい、何が起こったの?確か、ゴールド何とかってのに勝ったように見えたんだけど、その後いきなり光に包まれたんだよね?」

 

ネプテューヌの問いに、光樹も頷く。確かにゴールドサァドはには光樹が、そしてゴールドソフツには、明確な勝ち負けは決まらなかったものの、鈴と赤と黒のカラーリングが特徴的なガンダムによって優勢の状態で、いきなり光に飲み込まれた。そこは覚えている。

だが、その前後がよくわからなかった。覚えているのは、素のネプテューヌの声が聞こえたことと、誰の声か分からない、何やら悪意のある言葉を発した少女の声が聞こえたくらいだ。

ネプテューヌと一緒になって考えているところに、青年の声が響く。

 

「そうだ、女神さん。それと、後はいきなりフィールドに出てきた今の君とそっくりな子が出てきたことだな。」

 

「そうそう!もう一人のわたしが、会場に来たんだよ!なんか叫んでて…しかも、結構、切羽詰まってそうな表情で!」

 

「あぁ、俺も大人ネプテューヌの声が聞こえたのは覚えている。けど、まさか大人ネプテューヌが来るなんて…。」

 

青年の言葉でようやくネプテューヌが思い出した。また、ネプテューヌの口から放たれた言葉に、光樹も同じことを知っていたことと、大人ネプテューヌの存在に驚いたことを呟く。

大人ネプテューヌとは、零次元の最後の戦いで別れた以来。それ以降は感謝祭へ向けて、そしてシェアプロテクターや光樹のガンダムの調整、訓練によってそのことはしばらく頭の隅に追いやられ、大人ネプテューヌの事も、若干頭の中から抜けかけていた。

しかし、そのネプテューヌの話の中で、光樹は疑問を持つ。大人ネプテューヌの言った言葉の意味と、なぜあのタイミングで光樹や女神達を助けたのか、ということだ。

まず、大人ネプテューヌの言葉。光樹の耳に聞こえた言葉は、「それだけはやっちゃダメ」。まるで、誰かを制止するかのような言葉だった。だが、それは一体、誰に向けて放たれた言葉なのだろうか。思い返してみても、何かやろうとしていた人物は何処にも見当たらなかった。先程のネプテューヌの言葉を踏まえてみると、ますます何かを起こそうとする悪意ある人物はそういなかった。

だが、心当たりがないといえば、ないわけではない。それは、光樹に代わって鈴達が戦った時に言った、ゴールドソフツのメンバーが言っていた言葉だ。ダメージと記憶の奔流によって、全てを記憶していたわけではなかったが、微かに聞こえた単語に、光樹は注目した。

光樹が聞こえた単語は「最後の切り札」。つまり、相手はあの状況をひっくり返せる手があったということだ。それを先程の言葉と組み合わせると、その切り札が、とてつもない危険性を備えた物、という意味に取れた。だからこそ、それを止めるために大人ネプテューヌが止めに入った、ということだろう。光樹はそう考える。光樹には少なくとも、そうだとしか思えなかった。

それが本当なら、二つ目の疑問にも答えが出る。あの時おそらく大人ネプテューヌが発生させたであろう光は、大人ネプテューヌの持つ「ねぷのーと(正確にはノートに封印されているクロワールの力だが。)」によって起こされた移動するための光だったのだろう。つまりは、大人ネプテューヌは、相手の最後の切り札を使わせないために、その場から光樹や鈴達、それにネプテューヌや他の三女神をどこか…例えば、今の場所である草原に移動させた、あるいは退避させたのが大人ネプテューヌの狙いだったのではと考える。

そう意見を並べた結果は、敵の切り札からこちらを、並びに観客を守るために大人ネプテューヌが逃がした、あるいは敵が切り札を発動する必要がなくなるように光樹達を移動させた。それが最後に現れた大人ネプテューヌの目的だったのだろうと光樹は予測する。

おそらくはそうだろうと考えた光樹は、先程の発言から、考えるネプテューヌに対して、持論を話す。

 

「でも、きっと大人ネプテューヌは俺達を逃がそうとしたんじゃないか?」

 

「逃がす?」

 

光樹の言葉に、ネプテューヌが疑問の言葉を口にする。そんなネプテューヌに、光樹は話を続ける。

 

「あぁ。多分あのゴールドソフツってやつらが繰り出そうとした切り札が、辺りを巻き込む大量破壊兵器で、それを受けたらネプテューヌ達も観客席の民間人も甚大なダメージや被害を受ける…。だから、大人ネプテューヌはあそこから俺達を消すことで、それを使う機会を無くならせたんじゃないかな?」

 

その言葉に、ようやくネプテューヌも納得したように、表情を明るくする。自身と同じ存在同士、光樹の予想にネプテューヌもまた納得したためであった。

そうして謎が一つ解決…しようとしていたのだが、そこでとある人物が待ったをかけた。

 

「いえ…、それは単純すぎるわ。」

 

それは、実際にゴールドソフツのメンバーと戦った、鈴であった。まさか反論されるとは思ってなかった。それも、単純すぎる、という理由は光樹に驚きを与える。

茫然とする光樹に対し、鈴はすぐに自身の考えていたことを言及する。

 

「確かに、あの状況なら、誰もが切り札が危険だって思うかもしれないわ。でも、あたしには聞こえた。何者かの悪意のある声が、ね。」

 

「聞こえたって…どうやって?」

 

光樹は思わず聞き返す。いくらあの時、光樹の意識が朦朧としていたとしても、その声が聞こえないことも、言った本人も当然見えないはずがない。なのに、なぜ鈴にはその悪意ある声が聞こえたのだろうか。他のメンバーには聞こえなかったのだろうか。

光樹のそんな疑問に、鈴の口から発せられる。

 

「当然よ。声じゃない…正しく言うなら、頭の中に聞こえたんだから。」

 

頭の中に響く。その返しに光樹は一瞬、どういうことか分からなかった。

頭の中に響く?まるで超能力者じゃないか?まさか鈴は超能力者なのか?鈴に対して様々な考えが俺の頭の中をよぎる。

だが、それだけでは留まらなかった。

 

「あ、それなら私も微かに感じました。」

 

「真奈さん?」

 

「それなら、私も感じていました。報告が遅くなってしまい、申し訳ありません。」

 

「え…理恵さんも?」

 

いきなり真奈と理恵、二人の人物が同じようにその声を聞いたというのだ。鈴だけと思っていた光樹にとって、二人からの知らせには戸惑ってしまう。まさか、他のメンバーも聞いていて、自分だけが聞こえなかった、なんてことに…、と。

だが、そこで助け舟とは言えなかったが、絵里奈がその理由について光樹に説明する。

 

「あー、当然だよ。鈴ちゃんと真奈ちゃん、それに理恵ちゃんはガンダム・レッドジョーカーの……イノベイタータイプ特化NPの歴代マスターだもんねー!!」

 

「!!レッドジョーカー!?」

 

絵里奈の言葉に、光樹は反応する。反応した理由は当然、その機体名だ。レッドジョーカーと言えば、光樹が身に纏うガンダムの一体、ガンダム・ブラックエースのモデルとACEから言われていた、流星のロックマン3で登場したロックマンの形態の一つ。ブラックエースと対を成す形態、鉄壁の守りを持つ赤い機体だ。

ブラックエースという名前を聞いた時から、ひょっとすると、対となるレッドジョーカーもあるのではないかと思っていたが、ここに来てようやくそれが確かな予測であったと知る。とはいえ、まだ気になることはある。レッドジョーカーがZEROから聞いていた、光樹自身の能力、イノベイタータイプの力を特化しているということだ。

ここに来て、なぜイノベイタータイプが関係するのだろうか。イノベイタータイプの力なら、光樹も持っている。ならなぜ、自分にはその声が聞こえなかったのか。気になることが次々と頭の中に出来ていく。

すると、そこで鈴が呆れたように溜息をつきつつもその理由を述べた。

 

「まぁ、簡単に言えば、あたし達レッドジョーカー装着者は、イノベイタータイプとしての力を存分に発揮できるように機体に力を引き出されるのよ。」

 

「力を……引き出される?」

 

「そう。鈴さんが真のイノベイタータイプに目覚めたことで、レッドジョーカーにはその資質を後継者に受け継ぐようにプログラミングされているの。」

 

「だから、鈴さんと真奈、そして私は強化された感応能力によって、離れて発せられた声を聞くことができたってわけ。」

 

「な、なるほど…。」

 

それを聞いて、光樹もようやく納得する。要するに、光樹は真のイノベイタータイプではないから…と思った所で、光樹は疑問を持つ。

 

(あれ?前にゼロが、真のイノベイタータイプの力を取り戻したって言ってなかったっけ?)

 

光樹は零次元でのことを思い出す。それは、初めてダークメガミと戦う直前のこと。

一際大きなシェアの力を感じた一行がシェアクリスタルだと考え、探しに行った時、光樹の目が、光り輝いていたのだ。

その時、確かにゼロは光樹が真のイノベイタータイプとしての力を取り戻したと言っていたはずなのに…。疑問を感じた光樹は、そのことを言ってみる。

 

「でも、前に目が虹色に輝いた時、ゼロが言ってたけど…。真のイノベイタータイプの力を取り戻したって。」

 

それを聞いて、鈴はすぐに回答する。

 

「あぁ、多分特化度合いの違いと、記憶の欠落のせいね。」

 

「また、記憶か…。」

 

これで何回目だろうか。記憶のせいで毎回光樹は苦い思いを短期間で感じていた。とはいえ、記憶が失ったぐらいでも戦えていたから問題ないと感じていた光樹も、今はそれが正しいと考えざるを得ず、それに従うのであったが。

そうして話が逸れていったところで、元の目的に引き戻すかのように、甲高いベルの音が響く。電子的な音だったため、鈴達が一斉にその方向を向く。光樹もまた遅れながらもその方向を向くと、そこにはその音にはっとするネプテューヌの姿が。

その音は、ネプテューヌが持つ携帯端末、Nギアから発せられた音であった。すぐにネプテューヌも電話を取って話しかける。

 

「この音…まさか!もしもし!」

 

『ネプテューヌ!?あなた無事なのね!』

 

聞こえてきたのは、切羽詰まった様子で話しかけるノワールの声であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまでの間、光樹の記憶が戻ってきたことと、この今の状況を判断する中で、かかってきた電話は、まさに話を元に戻す、話題の転換ともいえる通話であった。

京香のとっては、光樹とようやく会えたことに嬉しさを感じていたが、それでも、記憶が戻っていないということは、京香にとっては罪悪感を未だ感じさせていた。一応、この世界に来る前に、何度も先輩の鈴や同期ともいえる理恵から励ましの言葉をもらっていたものの、それでも今になって、後悔を感じる。なぜ、あの時光樹を助けられなかったのか。あの時助けられていれば、すぐに反撃の手を考え、先手を素早く打つこともできたのに。

とはいえ、今はそのことは後回しだ。離れ離れになってしまった四女神のうち一人との通信は、流れを変える重要な出来事だ。

気持ちを切り替えた京香はネプテューヌの通話内容を他のメンバーと共に聞くことにした。先程のノワールの言葉に、ネプテューヌが答える。

 

「うん、無事無事。ノワールは?って、見ればわかるか。てか、そっちは今何処にいるの?」

 

『わからないわ。けど、たぶんラステイションの何処かだと思うわ。遠くに見覚えのある景色が見えるもの。』

 

こちらの状況を述べたのち、ネプテューヌはノワールの様子も聞く。そこにノワールの答えに便乗するかのように同じく通話に出ていた残り二人の女神も話に入ってくる。

 

『こちらも、たぶんリーンボックスにいますわ。』

 

『同じく。こっちも多分ルウィーね。』

 

「……ということは、四女神はそれぞれの国に飛ばされたってこと、みたいね。」

 

その会話を聞き、鈴が状況を口にする。その通りであった。あの時、四女神や京香達は一緒にあの光に飲み込まれたはずだ。だが、今彼女達はそれぞれの国の近くであろう所にいると言っている。それに対して、京香を含めたマスター達は思っていた。都合が良すぎると。

同じ光に飲み込まれたはずなのに、四女神達はそれぞれの国に分かれて散っている。悪く言えば、戦力を分散されたようなものだ。四女神の無事は分かったが、この状況、どうにかする必要があった。

GKSWAXPの京香達がそう考えている中、電話を受けているネプテューヌは、その事実に気にすることなく、ノワール以外の二人も無事であったことに喜ぶ。

 

「ベール!ブラン!よかった、二人は無事だったんだね。」

 

ネプテューヌのありのままの質問に対して、ベールらは答えつつもここまでの経緯について確認する。

 

『えぇ。ですが、これはいったい何が起きているんですの?』

 

『不覚にもゴールドサァド、それに光樹といきなり乱入してきた人たちと戦ったゴールドソフツに負けたのは覚えているわ。そして、気づいたらここにいた。』

 

その事実に、京香もとあることに気づく。誰も、光に飲み込まれた後の事を知らなかったのだ。京香達は光樹はもちろん、女神であるネプテューヌよりも早く意識を取り戻していた。むしろ逆を返せば、誰も光に飲み込まれたところまでは覚えていても、それ以降の記憶が、光の中の記憶がない…つまり、意識が目覚めていなかったということになる。

この点はいったい何なのか。なぜそうなったのか。京香は考える。この疑問は奇しくも京香以外にも、初代メンバー全員と、二代目の一部、三代目の女子二人が同じく疑問に思っていた。

それに気づいた理恵がこちらに近づいて耳打ちした。

 

(京香、今の話…。)

 

(えぇ、そうよね。少しおかしいっていうか……都合がいいというか……。)

 

(やっぱり。あの少女……もう一人のネプテューヌは、何か細工をしたんだと思う。それがいいことなのか、それとも悪いことなのかは、分からないけど。)

 

理恵の話はもっともだ。あの光の穴に意識障害を起こす超音波や光の点滅といった、障害を引き起こすものがあるはずであった。そうでなければ、京香達GKSWAXPのメンバーがその程度の空間移動で意識を失うとは思えなかったのだ。

しかしながら、そう考えても今は答えが見つかるわけではなさそうな状況であったため、京香はすぐに考えを切り替える。京香は再び、ネプテューヌの会話に目を向けた。理恵の話を聞きながらではあったが、その会話は京香の耳にも入っていた。今はノワールが今の女神の状況を整理したところであった。

状況を整理したノワールは、それによって導き出された考えを口にする。

 

『…あくまで、予想だけど、私たちの想像を超える何かが起こっているんだと思うわ。』

 

「その意見、確かにある程度は的を射ているわ。黒の女神、ブラックハート。」

 

『……?あなたは……?』

 

突如回線に響いた鈴の声に、いきなり話を振られるような形となったノワールは率直に誰なのかを聞く。それを受けて、鈴は紹介をする。

 

「失礼したわ。あたしの名は光木鈴。そして、あたし達は私設式次元境界および新人類管理世界安定軍事警察組織……頭文字を取って、「GKSWAXP」よ。」

 

『GKSWAXP…確か、光樹の……?』

 

その名前にいち早くブランが反応する。組織の名前を知っていたことに京香は驚くが、それには理由がある。それはもちろん、光樹が教えていたためである。自身の組織の名前を。

ブランの言葉に、他の女神達も納得したように声を唸らせる。だがしかし、今は組織の名前を聞いている暇はなかった。すぐに鈴は話を元に戻すように言う。

 

「そうよ。でも、今はそれどころの話じゃないわ。とりあえず、聞かせてもらえるかしら。あなた達が、あなた達の想像を超える何かが動いているっていう根拠を。」

 

鈴の言葉に、京香は少し臆する。先輩である彼女とは、ある程度気が合うのだが、如何せん、なかなか緊張してしまう。キャリアの差という、差のせいで。

それでも、以前よりはビクビクすることはなくなった。この強い口調こそが、鈴の本来の話口調であると知ったからだ。そう思うと、非常に頼りのある先輩であった。

その強い口調に負けて、白の女神、ブランは少しの沈黙のあと、その根拠を言った。

 

『……塔のことよ。あの、黄金の塔。』

 

「黄金のって…ひょっとして、あれのことー?」

 

絵里奈が指さす方向を京香達は一斉に向く。すると、確かに塔らしきものが四本、離れた間隔でそびえているのが見えた。それを見て、京香も不自然さを感じる。この世界に来た時には、なかったものであったからだ。

塔を確認すると、ブランの話に続いて、ノワールも通信画面から塔について言及する。

 

『ご名答。あんな塔、いままでなかったはずよ。』

 

ノワールの言葉には納得させられた。このゲイムギョウ界については、外の世界の人物である京香達、GKSWAXPのメンバーよりも、現地の人物、それも国の代表として四か国それぞれを治めている四女神の方が、異常には敏感だ。それも、あれほどの大きなものであれば、いくら少しの間気を失っていたとしても、すぐに建てるには何かトリックが必要だった。

納得を見せるGKSWAXPメンバー。それにはネプテューヌも、そして光樹もまた、同じく気づいたという事実を述べる。

 

「でも、何あのでっかい塔!しかも四本も。」

 

「四本……ってことは、ひょっとして四か国に建っているのか?」

 

光樹のその予想に、ブランが言葉を続ける。

 

『それはまだはっきりとは分からないわ。けど、推測だけど、あの塔は四か国にあると思う。そして、あの塔が何か関係しているんじゃないかしら?でないと、突然飛ばされた理由が思いつかないわ。』

 

ブランの言葉を聞いていた京香達も、あの塔が関係していると思っていた。今までになかった塔、散り散りとなった四女神…。それがすべて、あの塔の出現で起こっているとしたら…。

そう思った所で、悠が話を展開する。

 

「なぁ、みんな。あの黄金の塔とスタジアムで光樹や鈴さん達が戦ったやつら。関係があるんじゃないか?」

 

「それは……ありそうだよね……。」

 

悠の言葉に真由美が言葉を濁す。悠の言う通り、あの塔の特徴とゴールドサァド、それにゴールドソフツ。それらはとある二つのキーワードに合致していた。

一つは、四。「四つ」の塔と「四人」の人物、そして「四機」の機動兵器。いずれも、「四」の数が完全に当てはまった。

そしてもう一つが「黄金」、すなわち「ゴールド」だ。「ゴールド」サァドに「ゴールド」ソフツ、それから今の所仮の名称としてついている「黄金(ゴールド)の塔」と、必ずゴールドが関係している。明らかに怪しかった。

しかしながら、今はどうつながっているのかは分からない。今は、四本の塔についての対策、これからの行動についてが先だ。京香はそう切り替え、次の行動についての話に集中した

 

 

TO BE CONNTINUED

 




今回もお読みいただき、ありがとうございます。京香さんの視点が初登場。でも弱気な部分が多い気もしませんね。

絵里奈「でも、それがかえってガンダム・アズールセブンシリーズのガンダムを運用できるようになっているんだよー?何せ、あの機体のコンセプトは遠距離狙撃戦。臆病者は遠くから真剣に狙い打てばいいんだから!」

鈴「……ねぇ、絵里奈。それ褒めているのよね?」

絵里奈「うん、そうだよー?」

鈴「あ、うん。やっぱりそうよね……。」

いや、絶対絵里奈さん馬鹿にしてる気が…(;´・ω・)

ジャンヌ「な、なんだか怖い面を見てしまいました…」

!!ジャンヌさん!!

鈴「あら、帰ってきたのね。」

レイ「私もだよーっ!みんな、おひさーっ!!」

絵里奈「あー、レイちゃんだ!」

ジャンヌ「皆様、お久しぶりです。ジャンヌ・ドラニエスです。」

レイ「正式なアシスタントメンバー!レイ・オーバだよっ!カムバック!」

うん、二人共、おかえり!

レイ「うん、ただいまー、藤和木!」

ジャンヌ「ただいまです、藤和木…!」

鈴「さて、二人も帰ってきたことだし、そろそろ締めようかしら?作者?」

そ、そうですね。次回は大晦日、つまり12月31日に投稿で!

ジャンヌ「では、皆様。」

レイ「また次回!だよっ!!」

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