新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG(凍結) 作:藤和木 士
拙い文章やわけのわからない用語、加えてなぜか加えてしまったBGM要素なども入ってきますが、よろしくお願いします。
追記、2016年1月9日、BGMは無しとなりました。
新次元ゲイムネプテューヌVⅡ SSRと言う名のG
プロローグ 絶体絶命
静かな夜、その日、世界はとても平和だった。
戦争とは無関係な、人々の笑いあう声。
が、その時、空に人型のものが横切る。
それも一人ではない。何人もの人型のものが空を飛んでいる。
それは過去に起こった事件により、人々が手にした力。
アウロラ・ノイズ・ドライヴ、通称ANドライヴという半永久機関と特殊装甲素材Nカーボンによってビーム兵器や飛行能力、一般兵器を無効化する性能を実現した機動兵器。
その名はモビルプロテクター、通称MP。
機体に内蔵されたコアが破壊されない限り、どれだけ各部を破壊されても一時的な痛みのみでけがのすることのない「電子化」よって、国家間の戦争は大きく変わった。
これまでのような成人が軍に入り、訓練を積んだ後、戦争に投入されるやり方から、旧大日本帝国時代にあった学徒動員制度の方式を採用することで安全に国力を高めることとなった。
だが、そのような汎用性の高いMPが最強の機動兵器というわけではない。
そのMPの原型機こそ、この世界の最強の兵器、その名はノイズドプロテクター、NPである。
MP以上の性能、MPには無い特異機能、そして、その全ての開発が超古代のオーバーテクノロジーで出来ている。
様々なタイプの機体がいる中多いのがガンダムタイプ。
そして、ガンダムタイプの中で最も強力で全NP最強と呼ばれているのが、シューティングスターレボリューショナリーシリーズである。
世界最強のNP、しかし驚くべきことはその装着者ことマスターが全員高校生であるということだ。
そして、その最強のNPは、はるか上空で戦っていた。
誰も知らない、世界を守る戦いを…
♦
「くっそ、ここまで圧倒されるなんてな…!」
少年は愚痴をこぼす。無理もない。目の前に自身の本気をぶつけても敵わない敵がそこにいるのだから。
「ふ、その程度か、SSRの少年、いや、和藤光樹。」
目の前の敵がそのようなことを言う。
対抗したいのは山々だが、敵の言っていることは事実だ。
世界最強のNP、SSRシリーズの一機、シュバルトゼロガンダム・ゴッドクロスのマスターである少年、和藤光樹(わとうこうき)は黙りながらも、必死に対抗策を考える。
「来ないのならこちらから行くぞ…!」
「っつ!!!」
そう言った瞬間、敵の姿が目の前から消え去る。
と同時に目の前のコンソールが敵が横方向から来ることを知らせる。
すぐに顔を横に向け、敵をメインカメラに捕らえる。
そして向かってくるビームサイズを腕部に格納されたANビームサーベルⅦX「フォルド・シックルⅢ」のビームサーベルモードで受け止める。それが鍔迫り合いのようになる。
「この程度とは…がっかりだなぁ!」
「な!?」
が、相手の機体の出力に負け、ビームサイズの一振りで吹っ飛ばされる。
そして無防備なところに相手が腰背部から取り出したライフルを構える。
が、撃とうとしたところで突如ライフルが手からこぼれ落ちる。
否、正確には弾き飛ばされたのだ。別方向から来たビームによって。
誰が撃ったのか、それは既に光樹には分かっていた。
「大丈夫?光樹。」
「悪い、佐川。助かった!」
その少女、佐川(さがわ)京(みや)香(か)に感謝する。
京香も光樹と同じSSRシリーズのNP、ブラウォジーベンガンダム・クロスをその身にまとっていた。
機体性能としては射撃寄りで、先程のビームもその右手に装備されたANアンチマテリアルビームスナイパーライフル「アマルス」で撃ったものである。
「ほかのみんなはどうした?」
「みんなそれぞれの敵と戦ってる。あたしの方は、なぜか撤退していったけどね。それより…」
「ああ、こいつは倒さなきゃならない!!」
そう言って目の前の敵をにらみつける。
(京香もいるとなれば、やつに対抗するには…!)
そう思った光樹は京香にとある行動を提案する。
「京香、クロスカップリングシステムを使うぞ!」
「カップリングね?了解!」
「フン、何をやっても無駄だ!」
敵の言葉を受けつつも二人はクロスカップリングシステムを起動させる態勢をとる。
「クロス・オブ・光樹!」
「クロッシング。」
と同時にシュバルトゼロガンダム・ゴッドクロスの肘、太腿の装甲、肩部のヴァルヴレイヴウェポンフレームが武装ジョイントごとスライドし、リアスカートの半壊したANヴァリアブルエッジバインダーが展開され翼のようになる。そしてそこから赤いエネルギー結晶体、ノイズドエナジークリスタルが翼のように出現する。
それだけではない、機体の背部に存在していた二対のANフレキシブルマルチウイングバインダーに加えて、折りたたまれていたもう一対のウイングを展開し、六枚のウイングが空中で浮遊するような状態になる。さらにそのウイングから小羽根のようなスラスターが展開され、そこからもノイズドエナジークリスタルが発せられる。
そのような外見の変化は京香のブラウォジーベンガンダム・クロスにも表れていた。
肘と太腿の装甲が解放され、脚部のローラースケート状の装備、ANブースタードスピナーⅡの踵の部分からノイズドエナジークリスタルの翼、ノイズドエナジークロスウイングを展開する。さらに背部のウイングユニット、AND9ソードビットウイングユニットⅡが開いてANノイズドエナジーソードビットⅡを生成し、ノイズドエナジークロスウイングの膜を形成させる。
「よし、一気に片づけるぞ!」
「ええ!」
「「アタックパターン、レイ・フルバースト!!」」
二人が同時に敵に対して機動を開始する。敵を挟むようなフォーメーションをとったのち的に対し攻撃を開始する。光樹は頭部のANゼロガトリングバルカンⅡ、胸部のANディメンションスマッシャー「ヘルヘイム」、右サイドアーマーに残ったAN高純化射撃兵装「オーディン」、腕部のANクロスビームボウガンⅣで、京香は右手のANアンチマテリアルビームスナイパーライフル、サイドアーマーのANバズバスター、肩部のAN特能装備「火打羽(ひうちば)」の前面に内蔵されたAN窒素爆槍《ボンバーランス》Ⅱ、腹部のANハイパーカノンⅢで敵を追い込んでいく。
が、それを敵は難なく躱していく。実際、こちらは弄ばれていた。
「くっ…!当たらない!」
「ならば接近戦で!!」
光樹が右手にリアスカートのANヴァリアブルエッジバインダーに残ったANブラスターソードエッジを、京香がANアンチマテリアルビームスナイパーライフルの先端に四基搭載されているANSPIGOT《スピゴット》を一機起動させてビームサーベルを発振させたスパイカーモードで構えて突撃する。
「カートリッジ、ロード!」
そう言うと同時にANブラスターソードエッジの峰に存在するリボルビングユニット、機体の出力を一時的に増大させるカートリッジシステムMark-Ⅲを起動させる。
増大化された粒子を推進に回して急加速する。
京香のブラウォジーベン・クロスも同じくカートリッジを使用して突撃をかける。あと少しで届く、そう思われた――――
「ふんすっ!!」
「うわっ!?」
「きゃあ!?」
が、その時敵から発せられた粒子の波動で吹き飛ばされる。急いでバランスを整える。
『光樹、大丈夫か?』
と、そこに脳内に声が響く。
「アルセウス、こっから逆転する方法あるか?」
光樹は自身の中に存在する創造神、アルセウスに問いかける。
全知全能ともいえる、この世界の始まりから存在する、光樹の頼れる相棒だ。
『難しいな、これでは。一度退却するという手も…』
「そりゃできないな、何せうちの組織は地球を覆う要塞のような拠点だぜ?どこに逃げ場がある?」
が、アルセウスの提案を却下する。
理由は先ほど言った通り、俺の組織の拠点は地球を覆うような形で滞空している。もしここで撤退して敵に拠点機能を乗っ取られれば世界は終わりだ。ここで引くことはできない。
と、そこで通信回線が開かれる。腕部のANノイズドエナジーヴァリアブルリアクタービームシールドユニットから映った画面には、黒髪ショートカットの少女の顔が映る。
「光樹、生きてる?」
「鈴か。生きてはいるが、ヤバイな。」
その少女、光(みつ)木(き)鈴(りん)が若干息を荒げた声を出す。
彼女もNPの一つ、R-EXEシリーズの一機、ガンダムR(アール)-(-)EXE(エグゼ)・グレイガのマイスターである。
「すぐにあたしも行くから待ってなさい!」
「分かった、ありが…」
しかし、言い切る前に―――
「消えろっ!!」
「しまっ…!!」
そう声を上げたときにはもう遅かった。敵の腰部、胸部のキャノン砲と両手のバズーカから束ねられて発射された粒子ビームが光樹を襲う。
すぐに両腕部のANノイズドエナジーヴァリアブルリアクタービームシールドユニットからビームシールドを展開し防ぐ。だが敵の粒子ビームがこちらのビームシールドを徐々に突き破ってくる。
そしてとうとうビームシールドが破られ、機体に直撃し、爆発が起きる。
「こ、光樹!!」
京香の悲鳴が響く。
爆煙が晴れるとシュバルトゼロガンダム・ゴッドクロスが姿を現す。が、その姿は酷いものであった。
防御したビームシールドユニットは粒子ビームの熱量でドロドロに溶け、見るだけで使用不可能なことが分かる。
さらに胸部以外の機体前面装甲も同じ様であった。
「くぅ、損傷が…!」
「光樹!!駄目!避けてぇ!!」
しかしその言葉にも応えることもできない。その間にも敵がバズーカを構える。
「死ね!!」
そう言ったその時―――
空が光る。
「ポイントNP527にて次元震発生!!」
オペレーターの声が響くと同時に光樹たちの戦闘空域の真上に光り輝く穴が出現し、すべてを吸い込むように突風が起きる。
「マズイ!吸い込まれる!?」
「こんな時に次元震だと!?」
そこにいた全員がすぐに離脱を開始する。
しかし、一人を除いて。
「光樹!?」
京香がそう叫んだ時にはもう遅かった。そのNPは既にその吸い込みに巻き込まれていた。
しかも機体各所から小爆発が起き始める。
そして―――
最後に大きな爆発を起こし、次元の穴が閉じられる。
「光…樹…?」
「どうしたの!?京香!!」
言葉の出ない京香の耳元に鈴からの通信が響く。
そしてまるで作戦が終わったかのように撤退していく敵を尻目に京香は嘆く。
「…光樹が…次元震に飲まれた…」
TO BE CONTINUED
いかがだったでしょうか。
まだこの部分はゲイムギョウ界へ行くまでのプロローグ、さらに零次元へ行くまでのプロローグのプロローグという、わけのわからないことになっていますが、気にしないでください。…いや、本当にすみません。
誤字、脱字、おかしな表現などがありましたら報告お願いいたします。