ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く   作:始まりの0

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 色々と忙しく、久しぶりの更新になります。

 梅雨も明けてないのに、かなり気温も高くなってきました。

 暑いですが、できるだけ早く更新できるようにしていきたいと思いますので、これからも宜しくお願いします。

 ではどうぞ。 


EP67 ラグナロク【姉妹の戦い】

 ~白音・黒歌side~

 

 白音と黒歌はフェンリルの子であるスコルと相対していた。白音と黒歌は猫耳と尻尾を出し、相対しているハティをジッと見ていた。

 

 

「白音、気を付けなさい。アレは神殺しよ、噛まれたらお陀仏よ」

 

 

「分かってます、姉様こそ気を付けて下さい」

 

 

「にゃ!?お姉ちゃんのこと心配してくれるの?!」

 

 

「まぁそれなりには………って抱き着かないで下さい!」

 

 心配してくれた事が嬉しかったのか、黒歌は白音に抱き着いている。白音はそれを引きはがそうとしているが、中々離れてくれない様だ。

 

 端から見ればじゃれ合っている姉妹にしか見えないが、それでもスコルは動こうとしない。いや正確には黒歌と白音に隙がないため、攻撃を仕掛けることが出来なかった。

 

 黒歌と白音は日本の猫又の中でも最強と言われる猫魈。特に黒歌は自然のエネルギーを扱う仙術に長けている。仙術をマスターした者は周囲の気の流れだけで敵の動きを読む事が可能となる。白音は未だに仙術は未熟であるが、その分、零から貰っている【ライガーゼロ】のサポートがある。

 

 

「御ふざけは此処までにして……そろそろ行こうかしら。なんかご主人様達の居る方からヤバい力を感じるし」

 

 

「危険です。アレに巻き込まれたら確実に死にますね」

 

 

「そうよね……まぁ取り敢えずはこの狼を倒してから考えましょう」

 

 

「はい……ライ、お願い」

 

 白音はそういい、自分の首輪に付いている紋章を握る。そして紋章から光が溢れだし、白音を包み込んだ。

 

 

「ライ、モード【パンツァー】」

 

 

 《ガアァァァァァァ!!!》

 

 光が止むと、濃い緑色の鎧、背には巨大なビーム砲、両肩・両脚部・尻尾の先にはミサイル・ポットと言った重火器が多数装備されている。

 

 

「姉様、私が援護します。これ重いんで早く終わらせて下さい」

 

 

「お姉ちゃんに任せるにゃ!」

 

 黒歌は嬉しそうにそう言うと、白音とは色違いの首輪を出した。その首輪にも【ライガーゼロ】の物と同じ様に、何かの紋章が付いている。しかし黒歌の首輪には黒い獅子の紋章、赤い虎の様な2つの紋章が付いている。

 

 

「久々の出番よ、【バンシィ】」

 

 黒歌は首輪を嵌めると、獅子の紋章が光り始め、黒歌を包み込んだ。光が止むと、黄金の1本角の兜、黒い鎧、右手にはビームマグナム、背には巨大な盾が装備されている。それはかつて零が纏ったユニコーンに酷似していた。

 

 零が纏っていたユニコーンは全身を覆う全身装甲(フル・スキン)だったが、黒歌の纏うバンシィは全身装甲(フル・スキン)ではなく頭や腹部・大腿部などの露出が多い、そして2本の尻尾はそのままで先には灰色の鈴が付いている。

 

 

「普段は仙術や魔法以外は使わないんだけど、でも相手が神殺しだと油断はできないのよね。だから頼んだわよ【バンシィ】」

 

 黒歌の纏ったバンシィの各部から黄金の光が溢れだし、ユニコーンの時のように変形……いや変身していく。

 

 バンシィ……零が以前に纏ったユニコーンガンダムとは兄弟機とも言える存在だ。各部が開き、最後に頭部の1本角が開き、真の姿を現した。

 

 

「ご主人様と違ってこの状態を長時間維持できないのよね………だから早く終わらせて貰うにゃ!」

 

 背に装備されたアームド・アーマーXCにマウントされたシールド型のアームド・アーマーDEのブースターが火を噴き、一気に加速した黒歌はスコルの真上に上昇した。

 

 

「喰らいなさい!」

 

 ビーム・マグナムをスコルに向け連射する。巨大なビームが襲い掛かる、しかしスコルはその俊敏さでビームを回避しながら近くの岩場に昇り、黒歌に襲い掛かった。

 

 

「させません。てぇー」

 

 

 《ガアァァァァァァ!!》

 

 白音が背に装備されているハイブリットキャノンを両手に装備し、両腰部にあるグレネード・ランチャーが展開、ライガーゼロの咆哮と共にそれらが一斉に放たれた。砲撃は黒歌に襲い掛かっていたスコルに直撃し吹き飛ばした。

 

 

「白音!お姉ちゃんのこと助けてくれたの!?ありg「(ガチャ)近付かないで下さい」OKにゃ、だからそんな物騒なもの向けないで欲しいわ」

 

 先程とは比べ物にならない速さで自分に抱き着こうとした黒歌にハイブリットキャノンを向ける白音。その威力を知っているため、黒歌は両手を上げて引き下がった。

 

 

「白音はもう少しお姉ちゃんと百合百合でもいいと思うにゃ。ツンも大切だけどデレも必要だと思うの、ツンデレはツンとデレの割合がたいs「それ以上言うなら頭吹き飛ばしますよ?」ぅう……なんで白音はお姉ちゃんにこんなに辛口なんだろう……昔はあんなに甘えてくれたのに」

 

 

 《ガオォォォォォ!》

 

 

「もう!折角姉妹の親交を深めていたのに邪魔しないでよ!」

 

 黒歌は襲ってきたスコルの牙を背に装備していたアームド・アーマーDEで防ぐ。フェンリルの子であるスコルの牙もまた神殺しの力を秘めている故に、破壊力は絶大だ。スコルの牙がアームド・アーマーDEにメキッメキッと音を立てて喰いこんでいく。

 

 

「クッ……流石にまずいわねっと!」

 

 黒歌はアームド・アーマーDEを手離し、右手に持つビーム・マグナムをスコルに向かって放った。

 

 

 《ガアァァァァ!!?》

 

 ビーム・マグナムの一撃により、スコルの堅牢な毛を焼きダメージを負った。スコルは地面に倒れもがいている。

 

 

「ふぅ流石に危なかったにゃん」

 

 

「油断し過ぎです……さっさと終わせないとご主人様の戦いに巻き込まれますよ?」

 

 

「そうねぇ……じゃさっさと終わらせましょう…にゃん!」

 

 黒歌が地面に手を付けると、地面に魔方陣が描かれそこから鎖の様な物が現れスコルを拘束した。そしてスコルは消えてしまった。

 

 

「捕まえたんですか?」

 

 

「折角の神殺しだしね……折角ご主人様に原初の魔狼封じ(グレイプニル)貰ったんだし、使いたいじゃない」

 

 

「そうですか……じy《アオォォォォン!》《グオオォォォ!》」

 

 黒歌と白音は2つの咆哮が聞こえてきた方向を見た。そこには白銀の竜と魔狼が互いに睨み合っていた。

 

 




・バンシィ

 以前零が使用したユニコーンの兄弟機であり、現在は黒歌が使用している。

 装備はビームマグナム、アームドアーマーXCと言ったバンシィ・ノルンがメイン。NT-D発動時はサイコフレームは金色に発光する。黒歌によるとNT-Dの使用は5分が限界の様だ。

 ユニコーンを使用した零は全身装甲であったが、黒歌の場合は露出部が多い。この理由は全身装甲にすると100%の力を使用することになるらしく、あえて装甲を減らす事で力を制限している。現在の黒歌が仕えるのは60%程度。それでも魔王クラスの敵で在れば対等に戦う事ができる。

 待機状態は黒歌の首輪に付く獅子の紋章。もう1つの虎の様な紋章は凶悪過ぎて簡単には使用できない。


・ライガーゼロ【パンツァー】

 ライガーゼロの形態の1つ。スピードと引換えに、絶大な装甲と火力を有する形態。装甲が超重量過ぎて、この形態だと歩く事しかできず、使用すると白音本人は翌日筋肉痛で動けなくなる。

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